近年、糖尿病薬を用いたメディカルダイエットが話題になっています。
メディカルダイエットは、食事制限や運動をしてもなかなか痩せない、ダイエットが長続きしない方におすすめのダイエット方法です。
本記事では、糖尿病薬を使ったダイエットの効果、気になるリスク面まで徹底リサーチしましたので解説していきます。
糖尿病薬を使ったダイエットを検討している方、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
話題の糖尿病薬ダイエットとは
糖尿病薬を使ったダイエット法は、テレビやニュースでも取り上げられ話題になりました。
SNSではインフルエンサーが紹介していたり、YouTuberが検証動画を出していたり、注目を集めていることがわかります。
メディカルダイエットは医学に基づいたダイエット方法であり、ダイエット外来や美容クリニックの痩身科でもおこなわれています。
そのため、安全性の高いダイエット方法と言えるでしょう。
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糖尿病と肥満の関係
糖尿病と肥満には深い関係があり、肥満によって2型糖尿病の発症リスクを高めることがわかっています。
糖尿病とは、血糖値を下げるためのインスリンの働きが低下することで、高血糖の状態が続く病気です。
肥満の場合、内臓脂肪が蓄積してインスリン働きが悪くなり、慢性的に血糖値が高い状態になります。
血糖値を下げるためにインスリンの分泌を増やしますが、最終的にはすい臓が疲弊してしまい分泌量が低下して糖尿病を発症します。
なぜ糖尿病薬がダイエットに使われるようになった?
糖尿病薬がダイエットに使われるようになったのは、海外の臨床試験において体重の減少が認められたためです。
海外ではすでに肥満症の改善に用いられており、身近なダイエット方法になっています。
例えば、糖尿病薬を服用することによって食欲を抑制したり、糖の吸収を阻害して体外へ排出したりすることが可能です。
これらの効果は過食や脂肪の蓄積を防ぐため、体重の減少につながりダイエット効果があると、糖尿病薬が使われるようになりました。
糖尿病薬のダイエットの安全性
糖尿病と肥満には深い関係があり、糖尿病薬を使用してのダイエットが人気になっています。
糖尿病薬を使用したダイエットは安全なのか、健康被害と違法性について詳しく解説していきます。
服用を検討している方は、ぜひご覧ください。
糖尿病ダイエットは健康被害が出てる?
糖尿病薬のダイエットは、医薬品を使用しているため副作用が現れる可能性があります。
個人差はありますが、ダイエットをしている方からは、めまいや吐き気などの症状が報告されています。
これらの症状は、服用を始めた時期や用量を増減した際に出やすいですが、一時的なものであり数日程度で改善されることが多いです。
ただし、症状が改善されなかったり悪化したりする場合は、すぐに医師へ相談しましょう。
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糖尿病薬のダイエットは違法なの?
結論から言うと、糖尿病薬を使用したダイエットは違法ではありません。
美容クリニックやダイエット外来でもダイエット目的で処方されており、正しく服用していれば安全性の高い医薬品です。
近年では、メディカルダイエットが流行したことで、糖尿病患者のための医薬品が不足していると問題視されています。
糖尿病薬を使ったダイエットは、医薬品が不足するほどに人気のダイエット方法になっており身近になっています。
糖尿病薬のダイエット効果
糖尿病薬を飲んで痩せられるのはなぜなのか、気になる方が多いのではないでしょうか。
糖尿病薬のダイエット効果は、以下の5つです。
これらの効果によって、結果的に体重減少や太りにくい体への改善につながります。
糖尿病薬を服用することで得られるダイエット効果について、それぞれ詳しく解説していきます。
食欲抑制
糖尿病薬の中には、脳の満腹中枢に作用して空腹感を抑えるものがあり、自然に食欲が減少するため食欲を抑制する効果が期待できます。
また、食べ物が胃腸で消化吸収されるのを遅らせて、少量の食事量でも満腹感を得やすくなり食事量を減らすことが可能です。
そのため、食欲が抑制されて過食を防いだり、摂取カロリーを減らしたりすることができ、体重の減少につながります。
食欲をコントロールできない方は、GLP-1受容体作動薬という薬がおすすめです。
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糖を尿に出す
食事から摂った糖を吸収せずに体外へ排出する効果を持つ糖尿病薬があります。
余分な糖を排出することで血糖値の上昇を抑えて、糖が脂肪に変化するのを防ぎ、同時に摂取カロリーを抑えるため体重の減少につながります。
糖質制限をしたときのようなダイエット効果を得ることができ、太りにくい体質へ改善することが可能です。
ご飯やパン、パスタなど主食を多く摂る方は、糖を吸収せずに体外へ排出するSGLT2阻害薬が良いでしょう。
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インスリンの分泌を促す
血糖値を下げるにはインスリンの分泌が必要ですが、分泌を促すインクレチンはDPP-4という酵素によって分解されます。
糖尿病薬はDPP-4の働きを抑えてインスリンの分泌を増やし、血糖値を減少させる効果が期待できます。
急激な血糖値の上昇を防ぐことで、太りにくい体になり体重減少に効果的です。
また、インクレチンには食欲を抑制する効果があり、インクレチンが増えることで過食による体重の増加を抑えます。
食事制限や運動を取り入れても体重が落ちにくいという方は、DPP-4阻害薬がおすすめです。
糖の吸収を穏やかにする
糖尿病薬の中には、小腸の酵素の働きを阻害して食べ物に含まれる糖質の吸収を穏やかにするものがあります。
吸収が穏やかになることで、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐことが可能です。
また、糖質の吸収が遅れると体内の糖質が不足した状態になり、蓄積された脂肪がエネルギーとして使われます。
そのため、脂肪が燃焼されて体重の減少につながり、ダイエット効果が期待できます。
ご飯やパンなど糖質を含む食事が好きな方は、α-グルコシダーゼ阻害薬を参考にしてみてください。
肝臓での糖の生成を抑える
糖尿病薬には、肝臓で新しく糖が生成されるのを抑えたり、糖吸収を抑えたりする作用があります。
また、筋肉でのインスリンの働きを促進して血糖値を下げることが可能です。
血糖コントロールを改善することによって、糖質がエネルギーとして使用されるため、太りにくい体質へ変えて体重減少を期待できます。
これらの作用を持つビグアナイド薬は、1950年代から使用されている糖尿病薬であり、世界中でも多く用いられています。
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糖尿病薬のダイエット注射
糖尿病薬を使用したダイエットは、経口薬だけではなく注射薬もあります。
最近では、保険適用できる肥満治療薬として、注射薬のウゴービが発売され話題になりました。
そのほか、オゼンピックやサクセンダなどがありますが、どれもGLP-1受容体作動薬に分類される糖尿病薬です。
脳の食欲中枢に作用して食欲を抑制するため、過食による体重増加を防ぐことができます。
また、食事の吸収を抑える効果によって少量の食事でも満腹感を得ることでき、カロリーの摂取を抑えてダイエットにつながります。
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糖尿病の注射でダイエットは保険適用ですか?
美容クリニックの場合、糖尿病の注射薬・経口薬ともにダイエット目的で処方してもらうことが可能です。
ただし、自由診療扱いとなり保険適用外です。
糖尿病患者の場合は、病気の治療を目的としているため保険適用で処方されますが、ダイエット目的は保険適用できず薬代は高額になります。
また、クリニックによって診察代や検査代、薬代が異なるため、服用を検討している方は事前に確認しておきましょう。
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糖尿病薬でダイエットをした芸能人
実際に糖尿病薬でダイエットをした芸能人についてご紹介します。
ダイエット効果が得られており、衝撃的なビフォーアフターになっていますので、詳しくご紹介します。
かまいたち 山内
【ダイエット】かまいたち山内がGLP-1ダイエットについて話します https://t.co/gKwGVwtef8 @YouTubeより pic.twitter.com/2ycHbMWA8z
— 山内健司 (@yamauchi0117) April 16, 2023
注射タイプのGLP-1を使用してダイエットをおこない、その結果をYouTubeに公開していました。
しかし、「低血糖は命に関わるのできちんと管理できないと危ない」など、さまざまな意見が寄せられて非公開になりました。
食欲を抑制する効果によって、3ヶ月で8㎏の減量に成功しておりメディカルダイエットの高い効果がうかがえます。
「低血糖が心配」「リスクを把握しているのか」など、ネガティブな意見もありますが、一時は在庫が不足するほど人気のダイエット方法です。
正しく使えば危険性は低いため、用法用量を守って服用することが大切です。
その他の芸能人も
糖尿病薬を使ったダイエットを公表した芸能人は、かまいたち山内さん以外にはいませんが、注目度の高さからその他の芸能人も使用している可能性が高いです。
かまいたち山内さんの動画は、炎上してネットニュースなどでも話題になりました。
そのため、公表はしていないが美容クリニックでダイエットをおこなっている芸能人は多数いるのではないでしょうか。
海外では有名人が糖尿病薬を使ったダイエットを公表しており、メジャーなダイエット方法と言えます。
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糖尿病薬ダイエットの副作用リスク
糖尿病薬を用いたダイエット法にはどのようなリスクがあるのか、以下の副作用について詳しく解説していきます。
副作用については、ダイエットをおこなう前にしっかりと確認することをおすすめします。
低血糖を起こす恐れがある
糖尿病薬は、慢性的に血糖値が高い糖尿病患者のために開発された医薬品であり、健康体の方が服用すると血糖値が下がり低血糖を起こす可能性があります。
以下に該当する方は、低血糖のリスクが高いため服用は避けましょう。
・服用後にめまいや発汗、疲労を感じた方
炭水化物など糖質を含む食事を摂っていない場合、薬の効果が増強されるため低血糖になりやすくなります。
また、糖尿病薬を服用後にめまいや発汗、疲労を感じた方は低血糖になっている可能性があります。
低血糖の状態が悪化すると、意識もうろうやけいれん、昏睡状態になる可能性があるため注意しましょう。
胃腸障害を起こす恐れがある
糖尿病薬のひとつであるGLP-1受容体作動薬は、食べ物の消化吸収を遅らせて満腹感を持続させる効果がありますが、胃腸障害が起きる可能性があります。
とくに、飲み始めには吐き気や嘔吐、便秘、下痢などの症状が見られることが報告されています。
これらの症状は一時的なものであり、服用を続けているうちに改善されることが多いです。
ただし、症状が改善しない場合は医師へ相談しましょう。
急性膵炎を起こす恐れがある
糖尿病薬を服用した方の中には、急性膵炎を発症した事例があります。
急性膵炎とは膵臓に突然炎症が起こる病気で、腹部の痛みや嘔吐、発熱などの症状を引き起こします。
悪化すると他の臓器の機能を低下させて、意識障害や呼吸困難、ショック状態など重症化する可能性があるため注意しましょう。
糖尿病薬の中には、重大な副作用に急性膵炎が含まれているものがあり、服用前に確認することが大切です。
糖尿病薬を正しく使うための注意点
糖尿病薬を使用したダイエット方法は、正しく使うことで安全におこなえます。
安全にダイエットをおこなうための注意点を3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
食事をしっかり摂る
糖尿病薬を使用したダイエットをおこなう場合、栄養バランスの良い食事を摂るように心がけましょう。
糖尿病薬は食事で摂った糖に働きかけることで、血糖値を下げて体重減少につながりダイエット効果が期待できます。
ただし、痩せたいからと食事を抜いたり、糖質を含まない食事を摂っていたりすると、糖尿病薬の効果が強まり低血糖を起こす可能性があります。
そのため、糖質を含む食事をしっかり摂りながらダイエットをおこないましょう。
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有酸素運動を行う
より効率よくダイエットをおこないたい場合、ウォーキングなどの有酸素運動を取り入れることがおすすめです。
筋トレなどの無酸素運動は、血中の血糖上昇ホルモンの分泌を増やして血糖値が上がる可能性があるため控えましょう。
糖尿病薬の服用中に激しい運動をすると、ブドウ糖を消費するため運動中や運動後に低血糖を起こしやすいです。
糖尿病薬を使ったダイエットの場合は、無酸素運動や激しい運動は避けて、適度な有酸素運動をおこないましょう。
自分に合った薬を使う
糖尿病薬は自分に合った薬を使うことで、より高い効果を発揮します。
例えば、炭水化物が多く含まれた食事を摂る方には向いていますが、焼き肉や中華など脂質の多い食事をよく摂る方には向いていません。
そのため、正しく服用していても効果を期待できない可能性があります。
脂質を多く含む食事が好きな方は、食事で摂った脂質の吸収を約30%カットする医薬品がおすすめです。
脂質吸収をブロックする医薬品を多く取り扱っていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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まとめ
糖尿病薬を使ったダイエットは、過度な食事制限や運動をすることなく痩せられる人気のダイエット方法です。
一時は在庫が不足しており、注目度の高いダイエット方法と言えます。
糖尿病薬は医薬品のため副作用が伴いますが、正しく服用していれば危険ではありません。
ただし、低血糖の症状や体に異変を感じた場合は、すぐに服用を中止して医師へ相談しましょう。
食事制限や運動をしてもなかなか痩せない、ダイエットが長続きしない方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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