スーグラ

スーグラは、有効成分「イプラグリフロジンL-プロリン」を含み「SGLT2阻害薬」に分類される、1型糖尿病および2型糖尿病治療薬です。

日本国内においても認知度の高い、アステラス製薬が製造販売しています。

イプラグリフロジンL-プロリンは、尿中に糖を排出することで血糖値を下げる働きのあるお薬です。

糖を排出するとともに体重を落とす効果があることから、ダイエット薬として使用されることも多くあります。

こんな方におすすめ

• 食事制限なしで痩せたい方


• 甘いものや炭水化物が好きな方


• 糖質制限ダイエットが続かなかった方


• 血糖値の上昇を緩やかにしたい方


• 1型・2型糖尿病、肥満症の方

スーグラは、「食事制限をしたくないけどダイエットをしたい方」におすすめです。

体内の糖を尿中に排出して血糖値を下げる作用があるため、甘いものや炭水化物が好きな方、糖質制限ダイエットが続かなかった方には特におすすめです。

糖を排出するお薬なので、血糖値の上昇を緩やかにして健康管理をしたい方にもおすすめできます。

また、1型および2型糖尿病の方にはもちろん、肥満症の方にもおすすめできるお薬です。


スーグラは血糖値を下げるとともにダイエットできる効果がありますが、その効果について詳しく解説します。

効果①血糖値を下げる
食後、体内では血液中の糖が増えるため、膵臓からインスリンが分泌されて血糖値を下げようと働きます。

スーグラは、インスリンが働く前に、糖が吸収されるのを抑え、糖を尿と一緒に排泄して血糖値を下げるよう働くお薬です。

1錠の服用で、ケーキ1個分に相当するおよそ240kcal～400kcal分の糖の吸収を抑えます。

効果②内臓脂肪燃焼
スーグラを服用すると吸収する前に糖が排泄されるため、体は不足したエネルギーを補おうと脂肪を燃焼してエネルギーとして使おうとします。

そのため、内臓脂肪が燃焼され、体重減少を促す効果が見込めます。

ダイエット効果が期待できるため、美容クリニックなどでダイエット目的で処方されることが多いお薬です。


スーグラは、食事や運動療法では血糖コントロールができなかった糖尿病患者を対象にした臨床試験が行われています。

対象	食事・運動療法のみ、もしくは単剤・低用量の2剤の経口血糖降下薬で血糖コントロールができなかった2型糖尿病患者
試験内容	以下の2つのグループ分けて比較試験 ・スーグラ50mgを1日1回朝食前に服用 ・プラセボ(偽薬)を1日1回服用
実施期間	16週間（4か月間）
結果	スーグラを服用した方と偽薬を服用した方で比べると、スーグラ服用者の方が、体重「-1.47kg」、ウエスト「-1.35cm」の差が生じ、有意に減少した

患者をふたつのグループに分け、それぞれ一方にはプラセボ（偽薬）、もう一方にはスーグラを1日1回服用してもらうというものでした。

結果は、プラセボを服用したグループと比べてスーグラを服用したグループでは、体重が1.47kg減少し、ウエストは1.35cm減少したとの結果が出ています。

この試験結果から、スーグラを服用したことにより腹部の脂肪が減少して、体重が減少する結果となったことがわかります。


スーグラの服用の際には以下のような注意点があります。

• 食事から摂取した糖の吸収をブロックするため、食事を必ず行うこと
• 尿の量が増えるため、朝の服用がおすすめ

スーグラ服用中は、食事を摂っても糖の吸収がブロックされてしまうため、食事を必ず摂るようにしてください。

食事を摂らないでいると低血糖に陥り、動悸や冷や汗、手足の震えなどが起こり、人によっては意識がもうろうとして深い昏睡状態に陥ることもあり、大変危険です。

また、尿の量が増えるため、スーグラは朝に服用することをおすすめします。

スーグラを服用すると、尿糖が増えて浸透圧利尿が働き、尿量が増えます。

夜間に服用すると、尿意で睡眠が妨げられてしまい、日常生活に支障が出る場合があります。





■他のSGLT2阻害薬との比較
スーグラを他のSGLT2阻害薬と比較して表にまとめてみました。

※表は横にスクロールできます。

有効成分は違うものの、各医薬品の効果に差はありませんが、適応する疾患が異なります。

スーグラは1型・2型糖尿病に、カナグルは2型糖尿病に、フォシーガジェネリックは1型・2型糖尿病のみならず、心不全や腎不全への適応もあります。

■ダイエット薬全般との比較
スーグラを他のダイエット薬とも比較してみます。

※表は横にスクロールできます。

スーグラは、インスリンが働く前に糖が体に吸収されるのを抑え、糖を尿と一緒に排泄して血糖値を下げるお薬です。

メトグルコ・ジェネリックの有効成分「メトホルミン」も血糖値を低下させるお薬で、一見するとスーグラと変わらないように見えますが、作用が異なります。

メトホルミンは「ピグアナイド薬」に分類される糖尿病治療薬で、肝臓・骨格筋・脂肪組織や小腸に作用して糖の新生性を抑え、血糖値を下げるお薬です。

リベルサスは「GLP-1受動態作動薬」に分類される糖尿病治療薬で、血糖値を下げる働きを持つ「インスリン」の生成を助けるお薬です。

また、オルリファストは糖尿病治療薬ではなく、「リパーゼ阻害薬」に分類されている肥満治療薬です。

体内のリパーゼと呼ばれる酵素の働きを抑え、食事で摂取した30％の脂肪の吸収を阻害します。


参考サイト
商品のご説明には、販売国の商品説明書の他に、次のサイトを参考にしています。
・医療用医薬品 : スーグラ

■ダイエット目的の方
1日1回、25mgを朝食前もしくは朝食後に服用

■2型糖尿病の方
1日1回、50mgを朝食前もしくは朝食後に服用
効果が不十分な場合には、1日1回100mgまで増やすことが可能

■1型糖尿病の方
1日1回、50mgを朝食前もしくは朝食後に服用
効果が不十分な場合には、1日1回100mgまで増やすことが可能
※ただし、インスリン製剤と併用すること

スーグラを服用できない方
・糖尿病性昏睡、重症ケトーシスの方
・重症感染症、重い外傷のある方
・手術前後などでインスリンが適用されている方
・高度腎機能障害、透析中の末期腎不全の方


スーグラの服用に注意すべき方
・腎臓病、重い肝臓病の方
・尿路・性器感染、排尿困難、尿量の少ない方
・脳下垂体機能不全、副腎機能不全のある方
・栄養不良、衰弱状態の方
・不規則な食事や食事摂取量が不足している方
・アルコール摂取量の多い方
・他の血糖降下薬を使用している方
・脱水を起こしやすい方
・高齢の方
・妊婦中、妊娠している可能性のある方、授乳中の方
・激しい筋肉運動をおこなう方

アルコールへの影響
スーグラ服用時の飲酒はお控えください。
アルコールの分解には糖が使われるため、過剰な飲酒は低血糖を引き起こす可能性があります。
低血糖に陥り、めまいやふらつきなどの症状が起こった場合には、糖分が多めに入ったジュースを飲むなど、糖分を補給してください。

主な副作用
スーグラの主な副作用として挙げられるのは、以下のような症状です。
・頻尿
・貧血
・糖尿病網膜症
・便秘、下痢、胃炎、胃食道逆流性疾患、上腹部痛、腹部膨満
・齲歯
・悪心

重大な副作用
・低血糖による以下の症状
脱力感、ふるえ、悪寒、動悸、冷や汗、強い空腹感、頭痛、不安感、吐き気、目のちらつき、イライラ、眠気、言動の異常、けいれん、昏睡（意識がなくなる）
・脱水による以下の症状
喉の渇き、多尿、頻尿、尿が少ない・出ない、脱力、ふらつき、めまい、血圧の低下、意識の低下
・腎盂腎炎、陰部壊疽、敗血症による以下の症状
発熱、寒気、陰部や性器周辺の強い痛み・腫れ・発赤、脇腹や背部の痛み、腰痛、高熱、吐き気、けん怠感、意識低下

万が一、これらの症状が表れた場合は直ちに服用を中止し、医師の診察を受けてください。

併用禁忌
現在報告されておりません。

併用注意
・糖尿病用薬（インスリン製剤、スルホニルウレア剤、チアゾリジン系薬剤、ビグアナイド系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促進剤、GLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害剤、等）
低血糖が生じる恐れがあります。

・血糖降下作用を増強する薬剤（β-遮断薬、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、フィブラート、薬剤、等）
血糖降下作用が増強される恐れがあります。

・血糖降下作用を減弱する薬剤（副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、等）
血糖降下作用が増強される恐れがあります。

・利尿作用を有する薬剤（ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、等）
利尿作用が増強される恐れがあります。

参考サイト
商品のご説明には、販売国の商品説明書の他に、次のサイトを参考にしています。
・医療用医薬品 : スーグラ
・おくすり110番 : イプラグリフロジン L-プロリン

・直射日光が当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。

・小さな子の手が届かない場所に保管してください。

・誤飲の原因になったり、品質が変わる恐れがあるため容器は入れ替えないでください。

・表示されている期限を過ぎたものは服用、使用しないでください。

アステラス製薬

シンガポール