近年は、痩せる薬を使用したダイエット方法がSNSなどでも人気です。
糖質制限効果や脂肪吸収阻害効果があるものなど、ダイエットにさまざまな医薬品が使用されるようになりました。
医薬品で痩せたい方やコレステロールが気になる方は、コレステロールを下げる薬でも痩せられるのか知りたい方もいるでしょう。
今回は、コレステロールを下げる薬で安全に痩せられるのか、飲むことで痩せた人がいるのかを調査しました。
コレステロールとは
よく耳にするコレステロールは、実際にどのような存在なのでしょうか。
まずは、意外と知られていないコレステロールについて、詳しく解説していきます。
コレステロールの役割
コレステロールは、細胞膜・ホルモン・胆汁酸などを作る材料の一部として、大切な役割をしている脂質です。
身体に悪いというイメージが強いですが、実は人間の細胞、ホルモン生成にコレステロールは欠かせません。
しかし、必要不可欠なコレステロールも高すぎは動脈硬化を進行させるので、放置すると脳梗塞や心筋梗塞の原因になります。
そのため悪者にされやすいのですが、実際にはコレステロールが細胞やホルモンに重要な役割をするため、人間には欠かせない存在なのです。
コレステロールの基準値
コレステロールには、悪玉とされるLDLコレステロールと、善玉とされるHDLコレステロールが存在します。
また、以下の基準値が定められており、値が外れた状態は脂質異常症と言われます。
HDLコレステロール:40 mg/dL未満
脂質異常症は、脂質の代謝に異常が起きている状態のことですが、すぐにコレステロールを下げる薬で治療するわけではありません。
最初におこなうのは、生活習慣や食事時の見直しです。
コレステロールが体重に及ぼす影響
コレステロール値は、体重が増えて肥満になると高くなる傾向にあります。
肥満の方は、基礎代謝が低下して脂肪燃焼が難しくなるので、中性脂肪が多い状態です。
中性脂肪はLDLコレステロールの合成を促進させるので、コレステロール値が高くなる原因になります。
しかし、肥満だからコレステロール値が高いというわけではなく、痩せ型でも値が高い方はいます。
痩せ型なのにコレステロールが高い方は、飽和脂肪酸を含む肉の脂質や、バターなどの乳製品を摂りすぎていることが原因です。
肥満でも痩せ型であっても、コレステロールの値は高くなるため、過剰摂取しないように気をつけましょう。
コレステロールを下げる薬を飲むと痩せるのか?
体重の増加はコレステロールに影響しますが、コレステロールを下げる薬を飲めば痩せるというわけではありません。
ここから、コレステロールを下げる薬の作用について詳しく解説していきます。
コレステロールを下げる薬とは
コレステロールを下げる薬は、脂質異常症を治療するための医薬品です。
血液中に含む物質、コレステロールを低下させることによって、血清脂質を下げる効果が期待できます。
脂質異常症は、治療を放置すると血管の動脈硬化が進行します。
心筋梗塞や脳卒中など、深刻な病気を引き起こす原因になるため、大変危険です。
そのため、脂質異常症ではコレステロールを下げる薬によって、コレステロール値を適切な範囲内に保つための治療をおこないます。
コレステロールを下げる薬の痩せる効果について
コレステロールを下げる薬は、血液中の過剰なコレステロールを減らす働きがありますが、体重を減らす効果はありません。
血液中の脂肪分に効果を示すため、飲むだけで痩せられるダイエット薬とは異なります。
コレステロールを下げる薬は、基準からコレステロール値が外れている場合の治療に、使用が検討されます。
また、コレステロールを下げる薬は血圧を下げる医薬品と並んで、病院で処方されることが多い医薬品のひとつで、肥満でも痩せ型でも治療に使用されます。
コレステロールを下げる薬は、余分なコレステロールを血液中から減らせますが、痩せる効果はありません。
コレステロールを下げる薬を痩せる目的で飲むリスク
コレステロールを下げる薬を痩せる目的で飲むリスクは、以下の通りです。
・便秘、下痢、腹痛、吐き気などの副作用
コレステロールを下げる薬は、コレステロール生成を阻害するので肝臓に作用します。
そのため、飲み続けることで肝臓に影響を与える恐れがあります。
また、コレステロールを下げる薬の副作用は、胃腸に関わる症状が一般的です。
コレステロールを下げる薬は、痩せる目的で飲むとリスクがあるため注意してください。
コレステロールを下げる薬で痩せた人の体験談
ここからは、コレステロールを下げる薬を飲むことで痩せたという人の体験談の紹介です。
実際に、飲んで痩せた人がいるのかをTwitterで調査したので確認していきましょう。
Twitterの口コミ
ウチの👨糖尿病でコレステロールの薬で10kg痩せた
コレステロールの薬で痩せんやろ
まぁ私には関係ないけど— 秋子 (@yokocchi0208) February 5, 2024
コレステロール高くて薬飲んでるけど、痩せたから今の真の値を知りたい。真のコレステロール値下がってると薬飲んでると下がりすぎるらしいけど。
— タケナカ (@takenakahihihi) July 12, 2023
一時期献血や健康診断で血糖値γ-GTPコレステロール値が高くて医者に糖尿病予備軍と言われて薬と食事療法と運動で7キロ痩せたけど最近少し太ってきた(笑)タバコは吸わないし酒も止めれるけど外食はストレス溜まるからなあ。サッカーやってた学生時代は今より20キロ痩せてました。ダイエット頑張ろう。
— シン (@vegalta_seodai_) October 18, 2023
病院行ってコレステロールの薬💊処方してもらったよ。
どうもコレステロールって遺伝もあるらしく、痩せたからって下がるってわけでもないらしく💦とりあえず薬のんで、適度に運動して💪腹八分(これが一番ムズい💦)頑張る😅— sakura🌸2miko😺 (@sakura2miko) July 8, 2023
Twitterの口コミでは、コレステロールを下げる薬を飲んで痩せたという体験談がありました。
しかし、飲んでいる人の目的はコレステロール値をコントロールすることで、ダイエットで使っている人はいません。
コレステロール値を下げるために飲み始めて、運動や食事療法を組み合わせた結果として痩せただけのようです。
コレステロールを下げる薬を飲むべき方
コレステロールを下げる薬は、基準値からコレステロールが外れている方が飲むべき治療薬です。
正常なコレステロール値を保っている方や、値が低い方がのむものではないので注意してください。
コレステロールを下げる薬を飲む対象の方は、以下の通りです。
・心筋梗塞や狭心症、動脈硬化リスクが高い方
これらに該当しない方は、コレステロールを下げる薬を使えません。
コレステロールを下げる薬の種類
ここから、コレステロールを下げる薬の種類について紹介していきます。
コレステロールを下げる薬の働きは種類によって違いがあるので、使用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
スタチン系製剤
スタチン系製剤は、コレステロールが肝臓で新しく生産されないように抑制する医薬品です。
コレステロール生成を抑制するために、合成に関わっているHMG-CoA還元酵素の働きを阻害します。
また、コレステロール値をどれだけ下げられるかは、いくつか存在しているスタチン系製剤の種類によっても異なります。
小腸コレステロールトランスポーター阻害剤
小腸コレステロールトランスポーター阻害剤の働きは、小腸でコレステロールが吸収されないようにすることです。
コレステロールを運ぶ役目をしている小腸コレステロールトランスポーターとの結合をおこない、胆汁性・食事性コレステロール吸収を阻害して、血液中へ移行するコレステロールを減少させる効果が期待できます。
陰イオン交換樹脂製剤
陰イオン交換樹脂製剤は、胆汁酸と結合することで再吸収を抑制して、便とともに排出を促す医薬品です。
胆汁酸が排出されることで肝臓のコレステロールが減ると、受容体が活発になります。
活発になった受容体は、血液中から肝臓に取り込もうとするのでコレステロールが減少する効果が期待できます。
ニコチン酸誘導体製剤
ニコチン酸誘導体製剤は、悪玉であるLDLコレステロール低下や、善玉であるHDLコレステロール増加作用が期待できる医薬品です。
肝臓での中性脂肪分解や、LDLコレステロールの排泄を促す働きがあります。
また、ニコチン酸はビタミンのひとつなので、大きな副作用が起こりにくいことも特徴です。
フィブラート系製剤
フィブラート系製剤は、中性脂肪の合成阻害作用が期待できる医薬品です。
中性脂肪やLDLコレステロールの低下、HDLコレステロール増加による改善効果が期待できます。
また、フィブラート系製剤は抗血栓薬やスタチン系製剤、糖尿病薬などと併用すると、悪い影響を与える可能性があるため注意してください。
コレステロールを下げる主な薬
ここからは、個人輸入で購入できるコレステロールを下げる薬を紹介していきます。
個人輸入では比較的安価で、通院の手間もなく購入できるのでおすすめです。
アトルバスタチン
リピトール・ジェネリック | ||
---|---|---|
30錠:2,500円 | ||
効果 | 脂質異常症の改善 | |
副作用 | 発疹、皮膚乾燥、肝臓機能障害、めまい、頭痛など | |
成分 | アトルバスタチン |
お薬でなびで取り扱っているアトルバスタチンは、リピトール・ジェネリックが該当します。
病院で処方されるリピトールのジェネリック医薬品で、サノヴェル社が開発しています。
リピトール・ジェネリックは、有効成分アトルバスタチンがHMG-CoA還元酵素の働きを阻害することで、肝臓でのコレステロール生成を抑える医薬品です。
また、脂質異常症の治療や予防には有効ですが、体脂肪や体重を減らす効果はなく、飲むだけで痩せる医薬品ではないため注意してください。
エゼチミブ
ゼチーア・ジェネリック | ||
---|---|---|
30錠:2,700円 | ||
効果 | 脂質異常症の改善 | |
副作用 | 頭痛、しびれ、めまい、消化器障害、発疹など | |
成分 | エゼチミブ |
お薬なびで購入できるエゼチミブは、サンファーマ社が開発しているゼチーア・ジェネリックです。
先発薬のゼチーアは、日本の病院でも処方されています。
有効成分エゼチミブは、小腸コレステロールトランスポーターの働きを阻害するので、コレステロールの吸収抑制作用が期待できます。
また、エゼチミブにはコレステロールを下げる働きがありますが、体脂肪や体重を減らす効果はないため、飲むだけで痩せることはありません。
ロスバスタチン
ロスベストゴールド | ||
---|---|---|
10錠:1,600円 | ||
効果 | 脂質異常症の治療 | |
副作用 | 消化不良、腸内の出血、筋肉の痙攣や痛みなど | |
成分 | ロスバスタチン、アスピリン、クロピドグレル |
お薬なびでは、有効成分にロスバスタチンを含む、ロスベストゴールドを取り扱っています。
カディラ社が開発した医薬品で、ロスバスタチンやアスピリン、クロピドグレルが配合されています。
血管内での血栓の生成を防ぐ働きや、コレステロール値を下げる効果が期待できるため、動脈硬化の予防や心臓病などのリスク低減に効果的です。
また、体脂肪や体重を減らす効果はなく、飲むだけで痩せる医薬品ではないため注意してください。
ダイエットなら痩せる薬!
ダイエットを目的として医薬品を飲む場合は、痩せる薬がおすすめです。
コレステロールを下げる薬には、飲むだけで痩せる効果は期待できません。
痩せる薬は、病院の痩身治療でも処方されているので、正しく使用すれば安全性も高いため安心です。
また、痩せる薬の特徴や効果は種類によって異なるため、正しく選ぶことが大切です。
まとめ
コレステロールは、人間にとって細胞やホルモンの生成に欠かせない脂質です。
しかし、コレステロールが高すぎる状態が続くと、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるため注意しましょう。
また、コレステロールを下げる薬は脂質異常症の方や、心筋梗塞や狭心症、動脈硬化のリスクが高い方が飲むべき薬で、飲むだけで痩せる効果はありません。
医薬品を飲んで痩せたい方は、痩せる薬それぞれの特徴や効果を理解したうえで、ダイエットに取り入れましょう。