薬局やドラッグストアで販売されているものは、医薬品ではなくサプリメントのみで、痩せる薬を市販で購入することはできません。
ダイエットサプリメントは運動の効果や食事制限のサポートする役割のため、サプリメントだけで痩せるのは難しいでしょう。
確実にダイエットを成功させたい方は、サプリメントではなく医療用医薬品がおすすめです。
本記事では、サプリメントと医薬品の違いや痩せる薬についてなど解説していきます。
痩せる薬は市販で買える?
痩せる医薬品は市販で購入することはできず、医療機関を受診し処方してもらう必要があります。
2022年に大正製薬が開発した「アライ」が、処方箋が不要で市販で購入できる医薬品として初めて承認されましたが、未だに商品化はされておらず購入できないのが現状です。
今のところ、ダイエットを目的とした医薬品は医師の診断のもと処方してもらう必要があります。
薬局やドラッグストアで販売されているものは、医薬品ではなくダイエットをサポートするサプリメントのみになります。
大正製薬「アライ」の市販はいつから?
2022年11月に要指導医薬品として、大正製薬「アライ」が厚生労働省より市販で購入できる痩せる薬として承認されました。
要指導医薬品とは、薬局やドラッグストアに在籍する薬剤師や登録販売者から対面で指導を受け購入できる医薬品を指します。
アライは、有効成分「オルリスタット」を配合している内臓脂肪減少薬です。
オルリスタットは脂肪分解酵素の働きを弱める作用があり、食事で摂取した脂肪分約30%をカットする効果が期待できます。
2024年1月時点ではまだ販売開始されていませんが、市販で痩せる薬が購入できるよう準備がされています。
詳しくは、大正製薬「アライ」についてまとめているコラムをご覧ください。
薬とサプリメントの違い
薬とサプリメントの違いを表にまとめました。
薬 | サプリ | |
---|---|---|
分類 | 医薬品 | 食品 |
使用目的 | 症状の緩和、治療 | 健康維持、機能サポート |
臨床試験 | あり 病者を対象に安全性・有効性・副作用など臨床試験を行って、厚生労働省の審査に合格したもののみ販売可能。 |
なし 動物実験を行うことはあるが、病者を対象とした試験はほぼ実施されていない。 |
利用環境 | 医師・薬剤師の管理下で販売 | 薬局以外に通販でも気軽に購入可能 購入は消費者の自由 |
症状の緩和や病気の治療を目的とした医薬品に対し、サプリメントは健康維持や機能性のサポートを目的とした食品に分類されています。
したがって、医薬品とサプリメントでは使用目的に違いがあるのです。
医薬品は実際に疾患がある方を対象に安全性や有効性、副作用などの臨床試験得を行います。
一方、サプリメントは安全性を確認するためのテストは行われますが、疾患がある方を対象とした臨床試験は実施されません。
市販の痩せるサプリメントランキング
残念ながら痩せる薬は市販されていませんが、市販されているダイエットサプリメントは多く存在します。
ここからは、2024年版Amazonダイエットサプリメントの売れ筋ランキングをご紹介します。
「内臓脂肪が気になる」「代謝の低下が気になる」など、それぞれ気になる部分に合わせたサプリメントを選ぶ際の参考にしてみてください。
1位:大人のカロリミットファンケル
- 摂取目安量:1日1~3回、1回3粒
- 成分:桑の葉イミノシュガー・茶花サポニン・キトサンなど
- 効果:糖や脂肪の吸収を抑える
脂肪の消費を助ける
腹部の脂肪を減らす(BMIが高めの方)
大人のカロリミットは、錠剤タイプで食前に水と一緒に摂取するサプリメントです。
通常のカロリミットには含まれていない「ブラッグジンジャー由来ポリメトキシフラボン」が配合されています。
ブラッグジンジャー由来ポリメトキシフラボンには、脂肪の消費を助ける働きや腹部の脂肪を減らす働きがあります。
そのほか、食事から摂取した脂肪や糖の吸収を抑える働きも。
代謝の低下や腹部の脂肪が気になる方へおすすめです。
2位:賢者の食卓
- 摂取目安量:1日3回、1回1包
- 成分:難消化性デキストリン
- 効果:糖や脂肪の吸収を抑える
食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇を穏やかにする
賢者の食卓は、粉末タイプでいつもの食事にプラスして、飲料と一緒に摂取するサプリメントです。
トウモロコシのデンプンから作られた「難消化性デキストリン」が配合されています。
難消化性デキストリンは糖や脂肪の吸収を抑え、食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇を穏やかにする効果があります。
そのほか、食物繊維不足を補う効果も。
無味無臭の粉末なので、飲み物の味を変えることがなく飲むことができます。
食後の血糖値が気になる方や食物繊維も摂取したい方へおすすめです。
3位:カロリミットファンケル
- 摂取目安量:1日1~3回、1回3粒
- 成分:桑の葉イミノシュガー・茶花サポニン・キトサンなど
- 効果:糖分や脂肪の吸収を抑える
カロリミットファンケルは、錠剤タイプで食前に水と一緒に摂取するサプリメントです。
糖の吸収を抑える「桑の葉イミノシュガー」や脂肪の吸収を抑える「茶花サポニン」「キトサン」などが配合されています。
食事で摂取した糖や脂肪の吸収を抑えるとともに、血糖値の上昇を穏やかにすることができます。
また、これら3つの成分の組み合わせは開発元が特許を取得しているため、他社商品にはない配合です。
頻繁に外食する方や糖や脂肪を多く摂取しがちな方へおすすめです。
4位:脂肪減少減EX
- 摂取目安量:1日2粒
- 成分:葛の花由来イソフラボン
- 効果:内臓脂肪と皮下脂肪を減らす
ウエスト周囲径を減らす
脂肪減少減EXは、錠剤タイプで食前に水またはぬるま湯と一緒に摂取するサプリメントです。
健康素材といわれる葛の花から抽出された「葛の花由来イソフラボン」が配合されています。
葛の花由来イソフラボンは脂肪の分解と消費を促進する効果があり、お腹周りの脂肪を減らすことができます。
さらに脂肪の合成を抑える作用も持つため、体脂肪をつきにくくする効果も。
肥満気味な方やBMIが高めの方へおすすめです。
5位:メタバリア プレミアムEX
- 摂取目安量:1日3回、1回2~4粒(1日8粒まで)
- 成分:サラシノール、難消化性デキストリンなど
- 効果:脂や糖の吸収を抑える
腸内環境を整える
メタバリアプレミアムEXは、錠剤タイプで食前に水と一緒に摂取するサプリメントです。
食事から摂取した糖や脂肪の吸収を抑える作用を持つ「サラシノール」が配合されています。
サラシノールは水分によって変質しやすい成分ですが、開発元の独自技術によって安定した品質で錠剤化されています。
また、継続的に摂取することで腸内環境を整えるといった効果も期待できるのです。
BMIが高めな方や体重や脂肪、お腹周りが気になる方へおすすめです。
ダイエットサプリの選び方
ダイエットサプリメントには、たくさんの種類があり効果もそれぞれ異なるため、どれを選ぶべきかわからない方も多いのではないでしょうか。
自分の体質や目的に合ったサプリメントを選ぶことがポイントです。
また、継続しやすい価格なのかも注目してみましょう。
目的別に選ぶ
ダイエットサプリメントは多くの種類が存在しており、主成分や配合がそれぞれ異なります。
そのため、自分の目的に合ったものを選ぶことが重要です。
目的に合わないものを摂取し続けると、十分な効果を得られないだけでなく体調不良を引き起こす恐れもあります。
例えば、内臓脂肪を減らしたい方は「脂肪燃焼をサポートするサプリメント」を、摂取カロリーを抑えたい方は「糖や脂肪の吸収を抑えるサプリメント」などがおすすめです。
自分の身体や目的に合ったサプリメントを選ぶことで、効率よくダイエットを成功させる近道になるでしょう。
内臓脂肪を燃焼させたい
内臓脂肪を燃焼させたい場合は、内臓脂肪に加えて腹部皮下脂肪を減らす「内脂サポート」、「シボヘール」などがおすすめです。
内脂サポート | シボヘール | |
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種類 | 機能性表示食品 | 機能性表示食品 |
主な成分 | ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン、生きたビフィズス菌BB536(B.longum)・B-3(B.breve)、N-アセチルグルコサミン など | 葛の花由来イソフラボン など |
効果 | 内臓脂肪・腹部皮下脂肪を減らす | 腹部の脂肪を減らすのを助ける |
価格 | 3,888円/30日分(税込) 価格を比較する |
2,980円/120粒(税抜) 公式サイトで見る |
摂取カロリーを抑えたい
食事の際の糖や脂肪の吸収を防ぎ、摂取カロリーを抑えたい場合には、「カロリミット」や「メタバリアEX」などの商品が向いているでしょう。
カロリミット | メタバリアプレミアムEX | |
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種類 | 機能性表示食品 | 機能性表示食品 |
主な成分 | 桑の葉イミノシュガー、茶花サポニン、キトサン など | サラシノール、難消化性デキストリン、エピガロカテキンガレート、モノグルコシルルチン など |
効果 | 食事の糖や脂肪の吸収を抑える | 糖の吸収を抑える、腸内環境を整える、腹部の脂肪・体重を減らす |
価格 | 1,563円/30回分(税込) 価格を比較する |
4,935円/30日分(税込) 価格を比較する |
食欲を抑制したい
食欲を抑制したい場合には、胃の中で膨らむオオバコ種皮を使用した「オオバコダイエット」や、噛んで食べることで満足感を得られる間食サプリ「夜遅いごはんでも ヘルシーオンスイッチ」などがおすすめです。
オオバコダイエット | ヘルシーオンスイッチ | |
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種類 | 健康補助食品 | 植物性たん白含有食品 |
主な成分 | オオバコ(プランタゴ・オバタ/サイリウム)種皮 など | 活きている酵素、大豆プロテイン など |
効果 | 水分を含むと膨れてゼラチン状になる性質があるため、水分と一緒に摂取することで満腹感を得られる | 噛んで食べることで満足感が得られる |
価格 | 3,800円/500g 価格を比較する |
1,598円/75粒(税込) 価格を比較する |
むくみを取りたい
むくみを取りたい場合には漢方の「防已黄耆湯」が含まれた「ラクリア」や、水分代謝を高める「クラシエ当帰芍薬散錠」などがおすすめです。
ラクリア | クラシエ当帰芍薬散錠 | |
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種類 | 第2類医薬品 | 第2類医薬品 |
主な成分 | 防已黄耆湯エキス3,200mg など | トウキ末、センキュウ末、シャクヤク末、ブクリョウ末、ソウジュツ末、タクシャ末 など |
効果 | むくみの解消、膝など間接の腫れや痛みの改善 | むくみや冷え症の改善 |
価格 | 990円/36錠(税込) 3,080円/168錠(税込) 価格を比較する |
3,300円/180錠(税込) 価格を比較する |
続けられる価格で選ぶ
市販で痩せる薬の購入ができないため、高い効果を得ようと金額が安いものではなく高額なサプリメントを使用している方も少なくないでしょう。
しかし、ダイエットは継続が重要で、それに並行しサプリメントも継続的に摂取することで結果が伴います。
また、自分に合った良いサプリメントでも続けられなければ意味がありません。
経済的に負担にならない価格帯のものを選ぶことで、無理なく続けることができ効果が得られる可能性が高いのです。
市販の薬よりも医療用医薬品がおすすめ
先述のとおり、ダイエットサプリメントは医薬品ではなくあくまでも栄養補助食品です。
ダイエットにより不足しがちな栄養や痩せやすい身体づくりに必要な栄養を補給するため、ダイエットをサポートする役割をします。
一方、医療用医薬品は身体の内側から直接作用し、体内の余分な脂肪を排出する効果や食欲を抑える効果などが期待できます。
根本的な体質改善を目的とし、実際にクリニックなどでも肥満症の治療に用いられているのです。
サプリメントではなかなか効果が実感できなかった方や、確実にダイエットを成功させたい方には医療用医薬品の使用をおすすめします。
医療用医薬品の購入方法
もちろん病院で医師の指導のもと適切な薬を処方してもらえれば良いですが、「なかなか病院に行く時間がない」「近くに適切な科の病院がない」という方も多いでしょう。
その場合は、個人輸入を利用することをおすすめします。
個人輸入とは、個人が直接海外の企業やメーカーから医薬品を購入する方法のこと。
処方箋が不要なため、病院に行くのが難しいという方でも簡単に医療用医薬品を購入することができます。
個人輸入で買える痩せる薬
ダイエットはしたいけど「甘いものをやめられない!」「我慢せずに好きなものを食べたい!」という方も多いでしょう。
ここからは、実際に個人輸入で購入できる医薬品を目的別に紹介していきます。
ご飯やパン・甘いものが好きな方に
糖質が多く含まれる炭水化物や甘いものを好んで食べる方には「糖質吸収ブロック薬」がおすすめです。
糖質吸収ブロック薬は、もともと糖尿病の治療薬として開発された医薬品です。
食後の血糖値の上昇を抑え、食事から摂取した余分な糖を尿として排出させる効果があります。
血糖値の急上昇を抑制する作用により、低血糖や脱水などの副作用があらわれる場合があります。
揚げ物や高カロリーのものが好きな方に
脂っこい食事や高カロリーのものを好んで食べる方には「脂質吸収ブロック薬」がおすすめです。
脂質吸収ブロック薬は、余分な脂肪の吸収を阻害する肥満治療薬として開発された医薬品です。
食事から摂取した脂質の約30%をカットし、便として排出させる効果があります。
副作用としては、油漏れや排便回数が増えるなど排泄時に伴う症状があらわれる場合がります。
食欲を抑えたい方に
頻繁に間食をする方やついつい過食をしてしまう方には「GLP-1」がおすすめです。
GLP-1は、もともと2型糖尿病の治療薬として開発された医薬品です。
GLP-1受容体作動薬は、主に注射薬がほとんどですが「リベルサス」という世界初の内服薬が開発されました。
リベルサスは、インスリンの分泌を促す働きと血糖値をコントロールする働きで食欲を抑えます。
副作用としては、便秘や下痢、お腹の張りなどがあらわれる場合があります。
市販の痩せる薬に関するよくある質問
最後に、市販薬に関してよくある質問をまとめました。
市販薬の利用に疑問・不安がある方はご一読ください。
市販のサプリでガリガリに痩せることはできますか?
市販のサプリメントのみでガリガリに痩せることは難しいでしょう。
サプリメントは、あくまでも栄養補助食品です。
日々のバランスの取れた食生活や運動などに加えて、サプリメントを摂取することでダイエットをサポートします。
基本的に、肥満気味の方やBMIが高めの方を対象に製造販売をされているため、過度な体重の減量は期待できないでしょう。
市販のサプリでもリバウンドはしますか?
市販サプリに限った話ではありませんが、服用によりダイエット効果が得られても、不規則な生活やバランスの悪い食生活をすればリバウンドの可能性は十分にあるでしょう。
薬の使用はあくまで補助程度とし、健康的な食事と適度な運動によるダイエットをメインに行うことをおすすめします。
市販のサプリでも重い副作用はありますか?
こちらも個人差がありますが、場合によっては市販サプリでも重い副作用が発生することがあります。
服用により体に異変を感じた場合はすぐに服用を中止し、医師の診察を受けるようにしてください。
まとめ
現時点、薬局やドラッグストアなどで痩せる薬は市販されていません。
市販されているダイエットサプリメントは、栄養補助食品として販売されているため、あくまでもダイエットをサポートする役割をします。
そこで、なるべく我慢をせずに本気で痩せたい方には、医療用医薬品でのダイエットがおすすめです。
医療用医薬品はサプリメントとは異なり、根本的な身体の改善を目指し理想の体型へと導きます。
処方箋が不要で、医療機関で処方されるものと同等の成分を配合した医薬品を販売している「個人輸入」での購入をおすすめします。