肺炎や下痢など、細菌による感染症を起こした場合は抗生物質を用いて治療することがあります。
抗生物質の効果が強い方が、すぐ症状も改善されるのでは?と思いますよね。
本記事では、抗生物質には強さのランキングがあるのか?そして、自分に合った抗生物質を選ぶ方法を詳しくご紹介しています。
抗生物質の強さランキングは?
抗生物質には数多くの種類がありますが、種類によって効果を発揮する菌や働きが異なるため、強さの厳密な順位付けは不可能です。
そのため、一般的に強いと言われている抗生物質を服用しても、必ずしもご自分の症状に効き目があるとは限りません。抗生物質は症状や体質に合わせて選ぶことが大切です。
販売量ランキング
前述のとおり抗生物質の強さによる順位付けはできないため、本記事では「全国抗菌薬販売量サーベイランス」を基に、2013年から2021年に集計された販売量ランキングをご紹介します。
尚、医療現場での使用実績ではなく、各都道府県での販売量を基に算出したデータです。
1位:セファロスポリン系
セファロスポリン系の内服薬にはつぎのような薬があります。
セファクロル
セフォチアムヘキセチル
セフチブテン
セファロスポリン系が殺菌できる菌は世代により異なり、市中肺炎、尿路感染症、細菌性髄膜炎などの治療に用いられます。
また、第5世代はペニシリンやメチシリンに耐性がある菌にも効果が期待できます。
商品名 | セファレキシン | トフレックス(ケフレックスジェネリック) | セファデックス(ケフレックスジェネリック) |
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メーカー | Lupin Limited | T.O. Pharma | シプラ |
特徴 | 錠剤 1箱150錠と大容量 |
カプセル状 1カプセル500mgと高用量 |
カプセル状 1箱200錠と大容量 |
価格 | 150錠:8,000円~ | 100錠:5,200円~ | 200錠:7,100円~ |
ボタン |
セファロスポリン系は下記世代で分類されています。
第1世代セファロスポリン系
第2世代セファロスポリン系およびセファマイシン系
第3世代セファロスポリン系
第4世代セファロスポリン系
第5世代セファロスポリン系
第1世代が主にグラム陽性菌に効果的で、新しい世代の方が好気性グラム陰性桿菌に対して抗菌スペクトルが広くなっています。
2位:マクロライド系など
マクロライド系・リンコサミド系・ストレプトグラミン系はいずれも、細胞のタンパク質合成を阻害するという作用が似ているため、ひとつのグループとして分類されます。
それぞれ、つぎのような薬があります。
リンコサミド系:クリンダマイシン、ダラシンなど
ストレプトグラミン系:キヌプリスチン、ダルホプリスチン
マクロライド系はペニシリンにアレルギーがある患者や、ペニシリンに耐性がある菌に用いられることが多い薬です。
具体的には市中肺炎、性感染症(クラミジアなど)、副鼻腔炎、食中毒などの治療に用いられます。
リンコサミド系のクリンダマイシン外用薬はニキビの治療に効果的です。
キヌプリスチンとダルホプリスチンは3:7の割合で配合して、ブドウ球菌やウェルシュ菌、肺炎マイコプラズマなどの殺菌を目的として静脈注射されます。
商品名 | ジスロマック | ジスリン ジスロマックジェネリック |
クラリスロマイシン ジェネリック |
クリンダマイシンゲル ジェネリック |
クリンダマイシン ジェネリック |
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有効成分 | マクラロイド系 アジスロマイシン |
マクラロイド系 アジスロマイシン |
マクラロイド系 クラリスロマイシン |
リンコサミド系 クリンダマイシン |
リンコサミド系 クリンダマイシン |
口コミ | ★4.25(口コミ数31件) | ★4.31(口コミ数183件) | ★4.48(口コミ数84件) | ★4.55(口コミ数90件) | ★4(口コミ数1件) |
メーカー | ファイザー | Asle pharmaceuticals | Uni Medicolabs | ガルデルマ | ファイザー |
特徴 | 先発薬 服用回数が少ない |
ジェネリック 価格が安い 服用回数が少ない |
ジェネリック 価格が安い |
塗布タイプ 送料無料 |
内服薬タイプ 送料無料 |
価格 | 6錠:4,500円~ | 5錠:1,410円~ | 12錠:2,700円~ | 1本:3,300円~ | 16錠:2,950円~ |
購入 |
3位:キノロン系
キノロン系の内服薬にはつぎのような薬があります。
シプロフロキサシン
タリビッド
レボフロキサシン など
キノロン系の薬のうち、初期に開発されたものをオールドキノロン、それに改良を加えたものをニューキノロンと分類します。
近年使用されているキノロン系は大半がニューキノロンで、腸から血液中へと効率良く吸収される特徴があります。
市中肺炎、性感染症(クラミジア、淋菌など)、尿路感染症、前立腺炎、関節炎などの治療に用いられます。
商品名 | クラビリン クラビットジェネリック |
レボフロックス クラビットジェネリック |
LQuin クラビットジェネリック |
シプロックス シプロキサン・ジェネリック |
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有効成分 | レボフロキサシン | レボフロキサシン | レボフロキサシン | シプロフロキサシン |
口コミ | ★4.53(口コミ数134件) | ★4.3(口コミ数106件) | ★4.35(口コミ数17件) | ★4.15(口コミ数59件) |
メーカー | Asle pharmaceuticals | シプラ | シプラ | シプラ |
特徴 | 日本人向けの薬 ジェネリックで安い |
大容量でコスパが良い | 250mg、500mg、700mgから選べる | ジェネリック 価格が安い |
価格 | 5錠:1,200円~ | 100錠:3,150円~ | 20錠:1,800円~ | 30錠:2,700円~ |
購入 |
4位:ペニシリン系
ペニシリン系の内服薬にはつぎのような薬があります。
ビクシリン など
主に、細菌性肺炎、梅毒、敗血症などの治療に用いられます。
ペニシリンは1928年に発見された初めての抗生物質です。
しかし、ペニシリンに耐性をもつ菌が出現したことにより、セファロスポリン系やマクラロイド系といったさまざまな種類の抗生物質が開発されました。
商品名 | アモキシシリン | ビクシリン・ジェネリック |
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有効成分 | アモキシシリン | アンピシリン |
口コミ | ★4(口コミ数1件) | ★4.29(口コミ数64件) |
メーカー | アボット | ザイダスカディラ |
特徴 | ジェネリック 日本ではサワシリン |
ジェネリック 大容量でコスパが良い |
価格 | 150錠:6,000円~ | 100錠:4,800円~ |
購入 |
抗生物質には塗り薬や点滴もある
抗生物質は内服薬以外にも、外用薬(軟膏)、点滴薬、注射薬といった種類があります。
軟膏はニキビや皮膚炎のように、皮膚の炎症箇所に直接塗る薬です。炎症箇所にいる細菌を殺菌し、増殖を防ぐ働きがあります。また、赤みや痛みを軽減させる効果もあります。
アクアチム
ナジフロキサシン など
点滴薬や注射薬は、内服薬や外用薬と比較して薬剤の濃度を自由に調整できるメリットがあります。また、効果が早く現れるため、即効性にも優れています。
ミノサイクリン など
病気や症状の程度に合わせて、最適な治療薬を用いることが大切です。
商品名 | 【送料無料】 クリンダマイシンゲル |
ベトノベートGMスキンクリーム | ベタメタゾンクリーム |
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有効成分 | クリンダマイシン | ベタメタゾン吉草酸エステル ゲンタマイシン ミコナゾール |
ベタメタゾン吉草酸エステル フラジオマイシン |
口コミ | ★4.55(口コミ数90件) | ★4.8(口コミ数5件) | ★5(口コミ数3件) |
メーカー | ガルデルマ | GSKファーマ | GSKファーマ |
特徴 | ニキビ治療に有効 | ステロイドと抗生物質配合 皮膚炎に有効 |
ステロイドと抗生物質配合 皮膚炎に有効 |
価格 | 1本:3,300円~ | 1本:1,520円~ | 1本:1,800円~ |
購入 |
抗生物質の選び方
ここからは、具体的な症状例を基に使用されている抗生物質をご紹介します。
ただし、細菌感染症ではない場合は他の治療薬を使用しなければなりません。
病気の判断が曖昧な場合は、まずは病院で診断を受けることをおすすめします。
風邪や肺炎
抗生物質はウイルス性の風邪にはあまり効果が期待できません。
ただし、風邪が原因で細菌性の肺炎や気管支炎、扁桃腺炎などを引き起こしている場合は抗生物質が処方されます。
これらの症状や中耳炎の治療にはつぎに挙げる抗生物質が使用されています。
クラリスロマイシン
ミノサイクリン
アモキシシリン
また、マイコプラズマや肺炎球菌にはクラリスロマイシンが少量でもよく効くとされています。
商品名 | アモキシシリン | ミノマイシン・ジェネリック | クラリスロマイシン ジェネリック |
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有効成分 | アモキシシリン | ミノサイクリン | クラリスロマイシン |
口コミ | ★4(口コミ数1件) | ★4.71(口コミ数14件) | ★4.48(口コミ数84件) |
メーカー | アボット | マイラン | Uni Medicolabs |
特徴 | ジェネリック 日本ではサワシリン |
ジェネリック ニキビ治療にも |
ジェネリック 価格が安い |
価格 | 150錠:6,000円~ | 60錠:3,700円~ | 12錠:2,700円~ |
購入 |
下痢や腹痛
下痢や腹痛の中でも、大腸菌が原因となっている細菌性胃腸炎にはつぎの抗生物質が使用されています。
セフカペンピボキシル
ミノサイクリン
ただし、ウイルス性胃腸炎などの下痢、腹痛には効果が期待できないため、細菌性かどうか病院で検査を受けてから服用しましょう。
商品名 | クラビリン クラビットジェネリック |
レボフロックス クラビットジェネリック |
ミノマイシン・ジェネリック |
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有効成分 | レボフロキサシン | レボフロキサシン | ミノサイクリン |
口コミ | ★4.53(口コミ数134件) | ★4.3(口コミ数106件) | ★4.71(口コミ数14件) |
メーカー | Asle pharmaceuticals | シプラ | マイラン |
特徴 | 日本人向けの薬 ジェネリックで安い |
大容量でコスパ◎ ジェネリックで安い |
ジェネリック ニキビ治療にも |
価格 | 5錠:1,200円~ | 100錠:3,150円~ | 60錠:3,700円~ |
購入 |
歯周病
歯周病菌への効果が期待できる抗生物質はつぎのとおりです。
アジスロマイシンの服用によって、歯周病菌の増殖や成長を抑制することができます。
ただし、歯茎などに及んだ歯周病の症状自体が改善するわけではありません。内服と並行して歯科で適切な処置を受けることをおすすめします。
商品名 | ジスロマック | ジスリン ジスロマックジェネリック |
AZEE ジスロマックジェネリック |
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有効成分 | アジスロマイシン | アジスロマイシン | アジスロマイシン |
口コミ | ★4.25(口コミ数31件) | ★4.31(口コミ数183件) | ★4(口コミ数46件) |
メーカー | ファイザー | Asle pharmaceuticals | シプラ |
特徴 | 先発医薬品 有名な薬を使いたい人向け |
日本人向けの薬 ジェネリックで安い |
ジェネリックで安い |
価格 | 6錠:4,500円~ | 5錠:1,410円~ | 6錠:1,700円~ |
購入 |
性感染症
性感染症は、原因菌により効果的な抗生物質が異なります。淋病、梅毒、クラミジアにはつぎの抗生物質が使用されています。
梅毒:アモキシシリン
クラミジア:アジスロマイシン
これらの性感染症では、身体のさまざまな部位に症状が現れる可能性があります。症状に合った薬で治療をおこないましょう。
商品名 | クラビリン クラビットジェネリック |
ジスリン ジスロマックジェネリック |
アモキシシリン |
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有効成分 | レボフロキサシン | アジスロマイシン | アモキシシリン |
口コミ | ★4.53(口コミ数134件) | ★4.31(口コミ数183件) | ★4(口コミ数1件) |
メーカー | Asle pharmaceuticals | Asle pharmaceuticals | アボット |
特徴 | ジェネリックで安い 特に淋病に有効 |
ジェネリックで安い 服用回数が少ない |
ジェネリックで安い 特に梅毒に有効 |
価格 | 5錠:1,200円~ | 5錠:1,410円~ | 150錠:6,000円~ |
購入 |
ニキビ
角栓によりアクネ菌が繁殖したニキビや、細菌によるニキビにはつぎの抗生物質が使用されています。
ミノマイシン
レボフロキサシン
ミノマイシンとレボフロキサシンは主に内服薬として服用しますが、クリンダマイシンは軟膏を直接患部に塗ることができます。
商品名 | 【送料無料】 クリンダマイシンゲル |
レボフロックス クラビットジェネリック |
ミノマイシン・ジェネリック |
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画像 | |||
有効成分 | クリンダマイシン | レボフロキサシン | ミノサイクリン |
口コミ | ★4.55(口コミ数90件) | ★4.3(口コミ数106件) | ★4.71(口コミ数14件) |
メーカー | ガルデルマ | シプラ | マイラン |
特徴 | ニキビ治療 | 大容量でコスパ◎ ジェネリックで安い |
ジェネリック ニキビ治療にも |
価格 | 1本:3,300円~ | 100錠:3,150円~ | 60錠:3,700円~ |
購入 |
副鼻腔炎
副鼻腔への効果が期待できる抗生物質はつぎのとおりです。
セフェム系
ニューキノロン系
マクラロイド系
急性副鼻腔炎にはペニシリン系もしくはセフェム系抗生物質が、慢性的な副鼻腔炎にはマクラロイド系の抗生物質がよく効くとされているため、自身の症状と照らし合わせながら選ぶと良いでしょう。
商品名 | アモキシシリン | クラビリン | ジスリン |
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有効成分 | ペニシリン系 アモキシシリン |
ニューキノロン系 レボフロキサシン |
マクラロイド系 アジスロマイシン |
口コミ | ★4(口コミ数1件) | ★4.53(口コミ数134件) | ★4.31(口コミ数183件) |
メーカー | アボット | Asle pharmaceuticals | Asle pharmaceuticals |
特徴 | 日本ではサワシリン 急性副鼻腔炎に有効 |
ジェネリック ペニシリンやセフェム系が効かない場合に |
ジェネリック 慢性副鼻腔炎に有効 |
価格 | 150錠:6,000円~ | 5錠:1,200円~ | 5錠:1,410円~ |
購入 |
膀胱炎
膀胱炎への効果が期待できる抗生物質はつぎのとおりです。
シプロフロキサシン
トスフロキサシン
クラリスロマイシン
上記の通り様々な抗生物質が有効ですが、なかでもレボフロキサシンが第一選択薬とされています。
商品名 | レボフロックス クラビットジェネリック |
クラビリン クラビットジェネリック |
シプロックス シプロキサンジェネリック |
ゾクラー クラリスロマイシンジェネリック |
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有効成分 | レボフロキサシン | レボフロキサシン | シプロフロキサシン | クラリスロマイシン |
口コミ | ★4.3(口コミ数106件) | ★4.53(口コミ数134件) | ★4.15(口コミ数59件) | ★4.48(口コミ数84件) |
メーカー | シプラ | Asle pharmaceuticals | シプラ | Uni Medicolabs |
特徴 | 大容量でコスパ◎ ジェネリックで安い |
日本人向けの薬 ジェネリックで安い |
ジェネリック 価格が安い |
ジェネリック 価格が安い |
価格 | 100錠:3,150円~ | 5錠:1,200円~ | 30錠:2,700円~ | 12錠:2,700円~ |
購入 |
ものもらいや結膜炎
ものもらいや結膜炎に効果が期待できる抗生物質はつぎのとおりです。
シプロフロキサシン
軽症~中症の場合は、市販薬や以下のような抗生物質が含まれた点眼薬・塗り薬がおすすめです。
ものもらいの場合、点眼薬や塗り薬で治らない場合内服薬を服用することもあります。
商品名 | クラビット点眼薬 | シプロフロキサシン点眼液 | シフランアイドロップ |
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有効成分 | レボフロキサシン | シプロフロキサシン | シプロフロキサシン |
口コミ | ★4.64(口コミ数11件) | ★4.27(口コミ数63件) | ★5(口コミ数6件) |
メーカー | シプラ | シプラ | Ranbaxy |
特徴 | ジェネリックで安い | ジェネリックで安い | ジェネリックで安い |
価格 | 1本:3,600円~ | 1本:720円~ | 1本:1,100円~ |
購入 |
抗生物質は個人輸入でも購入できる
入手する方法は病院処方か個人輸入のどちらかです。
個人輸入は、日本の病院で処方される薬と同等の効果を持つ海外製の医薬品を輸入する方法です。
輸入自体は個人輸入サイトが代行するため、Amazonや楽天などの通販と同じような感覚でご利用いただけます。
また、通院の手間や診察費を省くことができるため、何らかの事情で病院へ行けない方などが多く利用しています。
ただし、海外から取り寄せるため注文から手元に届くまでに数週間かかることがあります。
すぐに治療しなければならない病気や、薬を切らしたくない場合には注意しましょう。
▼個人輸入と病院とのメリットデメリットを比較しています。▼
個人輸入 | 病院 | |
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メリット | 病院へ行かず購入できる 誰にも知られず購入できる どこにいても注文できる |
医師に相談できる 専門家の処方 副作用救済制度を受けられる |
デメリット | 届くまでに時間がかかる 自己判断での購入 副作用救済制度を受けられない |
病院へ通院する必要がある 時間がない場合は後回しになってしまう |
※副作用救済制度とは、正しく使用していたにもかかわらず、入院するほどの副作用が出た場合に受けられる制度。(病院で処方されたお薬に限る)
※抗生物質の内服薬は日本国内では処方薬です。自己判断・自己責任での購入になりますのでご注意ください。
抗生物質を使用する際の注意点
実際に抗生物質を使用する際の注意点をご説明します。
重大な副作用を引き起こす恐れもあるため、十分に留意して使用しましょう。
長期で使うと効かなくなる?
抗生物質は細菌の働きを抑制したり殺菌したりするための薬です。
しかし、細菌は抗生物質から身を守るために遺伝子を改変することがあります。
これにより薬剤耐性菌となり、今まで使用していた抗生物質では効き目がなくなってしまうのです。
耐性菌の出現を防ぐために、抗生物質には処方期間が定められています。
医師や薬剤師の処方を受けて使用する場合は、指導された通りに使用しましょう。
また、個人輸入で購入する場合には長期使用は避け、用法用量を正しく守ることが大切です。
アレルギーに注意
医薬品の副作用としてアレルギー症状が現れることがありますが、抗生物質のアレルギー症状では命に関わるアナフィラキシーショックを起こす可能性があります。
特に、ペニシリン系やセフェム系(セファロスポリン系)などはアナフィラキシーショックを起こしやすいため、服用後は体調の変化に注意しましょう。
皮膚の痒み、腫れ
下痢、嘔吐
息苦しさ
身体の震え
これらの症状が見られる場合にはアナフィラキシーショックを起こしている可能性があります。速やかに医療機関を受診してください。
原因がウイルスの場合は効かない
抗生物質は細菌に対して作用する薬です。そのため、ウイルスや真菌には効果がありません。
ウイルス性の感染症や真菌症には他の治療薬を使う必要があるため、自身で判断が難しい場合には医師の診察を受けましょう。
併用に注意
抗生物質には、併用すると効き目が弱まったり副作用が現れたりする薬があります。
特に、ニューキノロン系の抗生物質とロキソニンを併用すると痙攣を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。
たとえばよく使用される解熱鎮痛剤のロキソニンを服用したい場合には、他の解熱鎮痛剤を選びましょう。
上記以外にも、それぞれの抗生物質には併用注意の薬があるため、用法用量を必ず確認してください。
まとめ
抗生物質は細菌性の疾患に有効な薬です。
しかし、長期間使用すると耐性菌が現れ、効果がなくなってしまうことがあるため用法用量を守って使用しましょう。
また、症状をもたらす細菌により効果的な抗生物質が異なるため、知名度や強さで選ぶのではなく、細菌に対しての効果で選ぶことが大切です。