睡眠に大きく関係する、メラトニンの効果とは

先日、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ侍ジャパンの活躍は記憶に新しいですよね。

その際にダルビッシュ有選手が佐々木郎希選手に「メラトニン」が含まれたサプリメントを渡し、「よく眠ることができた」とコメントしていて大きな話題を呼びました。

今回の記事では、メラトニンの効果についてわかりやすく解説していきます。

メラトニンとは

メラトニンとは、脳の松果体から分泌される神経ホルモンの一種です。

メラトニンが分泌されると眠気を催し、朝起きると分泌が止まります。その後夜になると再び分泌されるようになっており、睡眠と覚醒のバランスを司っています。

ぐっすり寝てる女性

そのため、睡眠リズムに対して非常に重要な役割を持っており、「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。

また、メラトニンは加齢とともに減少していくので、高齢になると睡眠リズムも変化し早寝早起きになる人もいます。

セロトニンとの関係

セロトニンも神経ホルモンの一種で、メラトニンが夜間に分泌されるのに対しセロトニンは日中に分泌されます。
正常な睡眠リズムを維持するためには、この2つのホルモンのバランスが重要です。

セロトニンとメラトニンの関係のグラフ

また、交互に分泌されていますがセロトニンはメラトニンの原料にもなるので、日中のセロトニンの分泌量が多いと夜間に分泌されるメラトニンも増え、質の良い睡眠に繋がります。

メラトニンの効果

冒頭でも話題に出てきたメラトニンが含まれたサプリは、海外では普通にドラッグストアやスーパーでも購入できます。

では、メラトニンにはどのような効果があるのかを解説していきます。

代表的な効果としては「自然な眠気を促す」というものが挙げられますが、実は睡眠以外にも「うつ症状の改善」や「老化防止」といった効果もあるので、1つずつ見ていきましょう。

感染を防ぐための注意点

自然な眠気を促す

通常であれば夜間になるとメラトニンが分泌され眠気を催しますが、不規則な生活をしている人や高齢者の場合、メラトニンの分泌リズムが乱れて寝つきが悪くなってしまいます。

その際に不足しているメラトニンを補うことで、脳が睡眠状態に切り替わり自然な眠気を促すことができます。

また、WBCの際にダルビッシュ有選手が佐々木郎希選手にメラトニンサプリを渡したように、海外では時差ボケ予防にも使われています。
しかし、メラトニンはあくまでも睡眠リズムを調整するためのものなので、不眠症などの慢性的な睡眠障害には効果が乏しいと言われています。

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うつ症状の改善

代表的なうつ症状の1つに不眠がありますが、うつ病の患者はセロトニンの分泌量が減少しており、その影響でメラトニンの分泌量も減少するので不眠が続くという悪循環に陥ってしまうことがあります。

そのためメラトニンを用いて睡眠リズムを調整し、うつ症状を改善させるといった治療法が行われることもあります。

また、メラトニンには自律神経を調整する働きもあるため、やる気が出なかったり疲れやすかったりといった心身の様々な症状にも効果を発揮します。

老化防止(抗酸化力)

メラトニンには、細胞が衰える原因となる活性酸素から身体を守る抗酸化作用があると言われており、老化防止にも効果を発揮します。

マウスを対象にした実験では、メラトニンの投与によって通常よりも長生きしたと報告されているので、今後の研究に注目が集まっています。

参考:メラトニンとエイジング

メラトニンが日本で発売されない理由

海外では市販で購入できるメラトニンですが、なぜ日本では発売されないのでしょうか。

その理由は、日本と海外でメラトニンの分類が異なるためです。

アメリカでは医薬品ではなくサプリメントに分類されているので市販で購入できますが、日本では医療用医薬品に分類されているので医師の処方箋がなければ入手できません。

メラトニンの分類
日本⇒医療用医薬品
アメリカ⇒サプリメント

また、そもそも日本ではホルモン系サプリの発売を禁止しているので、何らかの改訂が行われない限りは今後も市販で発売される可能性は低いでしょう。

小児用メラトベルについて

先程、メラトニンは医療用医薬品に分類されているとお話ししましたが、実は現時点で1種類しか承認されていません。

その唯一の医薬品が「メラトベル」です。

メラトベルは、小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善を目的としています。そのため小児(6〜15歳)を対象としており、成人には処方することができません。

メラトニンサプリの購入法について

メラトニンサプリは不足しているメラトニンを補うことで、自然な眠気を促したり老化を防止したりする効果が期待できます。
日本では発売されていませんが、海外では手軽に購入できますし非常にメジャーなサプリの1つです。

ここまで読んでくださった方の中には、メラトニンサプリの効果を実感してみたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本国内でもメラトニンサプリを購入することはできます。
メラトニンサプリの購入方法は以下2パターンです。

メラトニンサプリ購入法

個人輸入で購入

海外で販売されている「メラトニンサプリ」を日本にいながらでも、海外から通販で買うことができます。
国内の通販と比べて届くまでに時間がかかりますが、購入方法は全く変わりなく、簡単に購入できます。

用量別や、グミタイプなど、色々な種類のメラトニンサプリが販売されています。
最初は2㎎程度から始めて、徐々に量を増やし、最大20mgまでは問題が無いようです。

商品名 メラトニン
ストロベリーフレーバー
メラトニンサプリ
(VitalMe)
メラトニングミ
画像 メラトニン・ストロベリーフレーバー(Natrol) メラトニンサプリ(VitalMe) メラトニングミ
価格 5mg×60粒:3,500円
10mg×60粒:4,000円
5mg×120錠:2,000円
10mg×120粒:2,100円
20mg×120錠:2,200円
5mg×60粒:3,500円
メーカー Natrol VitalMe SourceNaturals社
特徴 5mgと10mgから選べる
グミタイプ
ストロベリー味
5mgと10mgさらに20mgも選べる
最安値1錠9円
かなりお買い得
5mgミックスベリー味
リンク

ただし日本では医薬品の扱いのため、海外から購入したメラトニンサプリを販売したり、誰かにあげることはできません。

病院で処方

日本でメラトニンサプリは承認されていませんが、医師が海外から輸入して処方して入る病院もあります。

睡眠外来や、いびきや歯ぎしりの対応などで、歯科医院などでも処方しているようです。

自由診療のため価格は病院によって異なるため、詳しくは病院のHPでご確認ください。

メラトニン不足によって起こる症状

昼夜逆転の女性

メラトニンが不足すると、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりするなどの睡眠障害が引き起こされます。
また、睡眠不足によって気分の落ち込み・集中力の低下・免疫力の低下などの症状が現れることもあります。

糖尿病のリスクが高まる

海外の研究では、メラトニン分泌の乱れによって体内時計が狂うと糖尿病のリスクが高まることが報告されています。

糖尿病を発症する原因の一つとして血糖値が高い状態が続くことが挙げられますが、研究員のサクセナ氏によると「血糖コントロールの乱れはメラトニンが関係している」と示されました。

このように、メラトニンは睡眠だけでなく身体の様々な機能に影響を及ぼします。

参考文献:Randomized controlled trial offers insights on how the timing of dinner and genetics affect individuals’ blood sugar control

まとめ

今回の記事では、メラトニンの効果について解説させて頂きました。

メラトニンは睡眠に対して重要な役割を持っていますが、あくまでも自然な睡眠リズムを調整するためのものです。
そのため、入眠作用を求めている場合は睡眠薬のほうが適しています。

最後までご覧頂きありがとうございました。
皆様のお悩みを解決する手助けになりましたら幸いです。

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