クラミジアの治療をはじめたものの、なかなか治らない。
いったいどれくらいで完治するのか不安。
クラミジアの薬を飲んだのに症状が治まらない場合、なにか原因があるのかもしれません。
この記事では、クラミジアの薬を飲んでも治らない原因について詳しく解説、さらにクラミジアの治療方法についても紹介していきます。
クラミジアの薬を飲んでも症状はすぐ改善されない
クラミジアの治療薬を服用しても、すぐに症状が改善される訳ではありません。
一般的に症状が緩和されるまでに1週間ほどは必要です。
もしも治療薬を服用して1週間経過しても症状が改善されない場合、考えられる原因について解説していきます。
クラミジアの薬を飲んでも治らない原因
クラミジアは、ジスロマック(アジスロマイシン)などの抗生物質で治療を行います。
ジスロマックはクラミジアの第一選択薬ですが、完治する確率は90%と報告されています。
治療薬を服用しても、10%は完治できない可能性があります。
有効率 | 有効症例 | |
---|---|---|
15日目 | 86.7% | 98/113 |
29日目 | 90.7% | 98/108 ※5症例は解析から除外 |
※クラミジア(尿道炎・子宮頚管炎) アジスロマイシン1000mg1回投与
参考医療用医薬品 : ジスロマック
完治できない原因は、服用方法の誤りや耐性菌の影響、クラミジア以外に感染している可能性など、さまざまです。
ここでは、治療薬を服用しても治らない主な原因を紹介していきます。
もし、クラミジアの治療薬を飲んでも治らない場合、自身に当てはまる内容がないか、確認してみてください。

①服用方法などの問題
治療薬の服用を途中でやめてはいけません。
指示通りに服用しなかった場合、適切な治療がおこなわれず、クラミジア菌が体内に残り、感染が繰り返される可能性があります。
自己判断で服用を中断してしまうと、完治までの時間を遠ざけてしまいます。
クラミジアは、正しい治療をおこなえば完治がめざせる感染症です。
処方された治療薬は、日数分をきちんと服用し、指示に従って正しく治療をおこないましょう。
▼成分ごとの服用方法▼
服用方法 | |
---|---|
アジスロマイシン | 1回のみ |
レボフロキサシン | 1日1回 7日間 |
クラリスロマイシン | 1日2回 14日間 |
ドキシサイクリン | 1日1回 14日間 |

②治療期間中の飲酒
クラミジアを治療している間は、お酒を飲むことはおすすめできません。
飲酒をすると治療薬の効果が弱まることがあり、それによりクラミジアの原因菌が体内に残ってしまう恐れがあります。
確実に症状を改善するためにも、治療期間中は禁酒をしましょう。
③治療期間中の性行為
治療をおこなっているあいだ、性行為は避けるようにしましょう。
クラミジアは感染力が非常に高く、性行為をおこなうとで、クラミジアは自身とパートナーのあいだをピンポン玉のように移動します。
このことから、ピンポン感染とも呼ばれています。
また、クラミジアの感染が判明した時点で、パートナーも一緒に治療をおこなうことが重要です。
自身だけでなく、パートナーの陰性が確認できるまでは、性行為は控えてください。パートナーと一緒に治療し、きちんと治すことが大切です。
ゴムをつけての性行為や、オーラルセックス、ディープキス、マスターベーションでも100%安心と言い切れない為、避けるようにしましょう。


④抗生物質の耐性菌ができている
過去に同じ抗生物質を使用した経験がある場合、耐性菌ができている可能性があります。
耐性菌は、細菌に対する抵抗力を高め、治療の効果を低下させてしまいます。
これにより、治療薬が効かなくなる危険性があるのです。
耐性菌ができている可能性がある場合は、医師へ相談のうえ、ほかの抗生物質に切り替えて治療をおこなうようにしましょう。
商品名 | ジスロマック | ジスケア錠 | レボケア錠 | ビブラマイシン | ゾクラー |
---|---|---|---|---|---|
画像 | ![]() |
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価格 | 2錠:2,980円 | 6錠:1,860円 | 10錠:2,370円 | 28錠:3,300円 | 4錠:2,200円 |
特徴 | ・第一選択薬 ・1回の服用のみで治療可 |
・ジスロマックのジェネリック ・1,860円で治療できる |
・第一選択薬で治療できない方向け ・7日間服用が必要 |
・第一選択薬 ・14日間服用が原則 ・性病予防もできる |
・なかなか完治しない場合に使用 |
ボタン |
⑤他の性感染症に感染している
クラミジア以外の主な感染症として、淋病が挙げられます。
淋病とクラミジアはまったく別の細菌ですが、どちらも性行為によって感染する性感染症です。淋病は、性感染症のなかで最も抗生物質耐性が高まっている感染症のひとつです。
淋病に感染している場合、この耐性が原因で症状が治癒しない可能性もあります。
性感染症検査では、片方の感染だけが検知され、もう一方の感染が見逃される可能性があります。
なかなか完治しない場合は、淋病の感染も疑うようにしましょう。

⑥感染してから時間が経っている
クラミジアに感染してから時間が経過すると体内で感染が広がってしまい、1回の治療だけでは完治が難しくなります。
そのため1回の治療で完治できなかった場合、異なる種類の治療薬が処方される場合もあります。
商品名 | ジスロマック | ジスケア錠 | レボケア錠 | ビブラマイシン | ゾクラー |
---|---|---|---|---|---|
画像 | ![]() |
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価格 | 4,700円 | 1,860円 | 2,370円 | 3,300円 | 2,900円 |
特徴 | ・第一選択薬 ・1回の服用のみで治療可 |
・ジスロマックのジェネリック ・1,860円で治療できる |
・第一選択薬で治療できない方向け ・7日間服用が必要 |
・第一選択薬 ・14日間服用が原則 ・性病予防もできる |
・なかなか完治しない場合に使用 |
ボタン |
⑦死菌による偽陽性の場合も
完治をしらべる検査において、すでに細菌が死滅している場合でも陽性とでることがあり、偽陽性と呼びます。
偽陽性は、検査を行うまでの期間が短い場合に発生することがあります。
再検査までの日数は、治療薬を服用し終えたあと、4週間以上あけることが推奨されています。
具体的な日数については医師へ相談のうえ、治療後一定の期間を経てから検査をおこなうようにしましょう。
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クラミジア検査キット3回分 1箱:3,150円 |
⑧咽頭クラミジアの場合
治療薬を服用しても治らない原因のひとつとして、咽頭クラミジアに感染している可能性があります。
咽頭クラミジアは、喉に感染するクラミジアです。
ディープキスでも感染するため、完治後でも、気づかないうちに再感染する場合も。
オーラルセックスなどにより感染することが多く、性器とおなじく抗生物質で治療することができます。
完治までの期間は、性器感染症と比較して、倍の日数がかかるといわれています。
投与開始日から4週間以上の期間をおき、再検査で異常がなければ治療完了となります。

クラミジア治療で使われる薬
クラミジアは、ジスロマックが第一選択薬となります。
ジスロマックは1回の服用で効果が持続するため、飲み忘れなどにより治療を中断してしまう危険性がなく、効率よく治療することができます。
ジスロマックのほか、クラミジアの治療に使用される抗生物質は以下に分けられます。
細菌の増殖を抑えて殺菌する効果があるため、クラミジアと診断されたことのある場合は、いずれかの治療薬を服用している可能性が高いです。
系統 | 主な医薬品 |
---|---|
マクロライド系 | ジスロマック(アジスロマイシン) クラリス(クラリスロマイシン) |
テトラサイクリン系 | ミノマイシン(ミノサイクリン) ビブラマイシン(ドキシサイクリン) |
ニューキノロン系 | クラビット(レボフロキサシン) |
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ジスロマック 6錠:4,700円~ |
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ジスケア錠 ジスロマックジェネリック 6錠:1,860円~ |

クラミジアの治療期間
治療薬によっても異なりますが、一般的には1~7日にわたり治療薬を服用します。
すぐに完治するわけではなく、服用を終了してから約4週間後に再検査をおこない、陰性であれば治療終了となります。
検査をするまでの期間が短い場合は、偽陽性が発生する場合があるため注意してください。
陽性であれば、掛かりつけの医師にしたがって、再度治療をおこないましょう。

クラミジアの検査
結果までの日数:1~3日
オンライン診療後に検査キットを用いて検査する
●病院
結果までの日数:当日にでる場合もあり
問診がおこなわれ、必要に応じて検査する
●検査サービス
結果までの日数:最短2日
申し込み後、検査キットを用いて検査する
●保健所
結果までの日数:即日、結果によっては数週間
一部の地域では、性感染症の検査を低コストでおこなえる地域もある
検査キットは、通販で購入することが可能です。
その場で結果判定もわかるため、医薬品と一緒に用意することで効率的な治療ができます。
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クラミジア検査キット3回分 1箱:3,150円~ |
クラミジアの再感染率
クラミジアは再感染しやすい性感染症であり、再感染率は約15~30%です。
何度も再感染を繰り返すと合併症を併発するリスクも高まり、治療が難しくなることも珍しくありません。
再感染のリスクを防ぐためには、ドキシペップ法を試すことも検討してみましょう。
性行為をしてから72時間以内に抗生物質のドキシサイクリンを服用する方法であり、性感染症の予防効果が期待できます。
クラミジアに対しては88%と、優れた予防効果が期待できます。
ただしすでにクラミジアにかかっている場合、ドキシペップ法を行っても効果がないため注意してください。
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10錠:1,980円 |
再感染を繰り返した時の女性へのリスク
- 骨盤内炎症性疾患
- 不妊症
- 子宮外妊娠
- 出産時の母子感染
クラミジアの再感染を繰り返すことで、女性には深刻な健康リスクが生じる恐れがあります。
体内での感染が拡大することで骨盤内炎症性疾患を発症しやすくなり、不妊症や子宮外妊娠が起こりやすくなります。
特に一度でも骨盤内炎症性疾患にかかったことがあるだけでも、不妊症や子宮外妊娠のリスクは高まります。
また妊娠や出産の時にはクラミジアが母子感染を起こすリスクもあるので、胎児への影響を避けるためにも確実な治療や予防が大切です。
再感染を繰り返した時の男性へのリスク
- 精巣上体炎(副睾丸炎)
- 不妊症
男性がクラミジアの再感染を繰り返した場合、精巣上体炎(副睾丸炎)を発症することがあります。
精巣上体の腫れや発熱、激しい痛みなどを伴い、治療が遅れると不妊症の原因となることもあるため注意が必要です。
また男性の場合は症状が現れていない場合でも、万が一の可能性が考えられるときはパートナーへの感染を防ぐため、定期的な予防や検査を心がけましょう。
クラミジアを完全に治すために
クラミジアを治すために、以下に注意しましょう。
・パートナーも一緒に治療をおこない、お互いの陰性が確認できるまで性行為は控える
・陽性が続く場合は耐性菌ができている場合があるため、医師へ相談のうえ治療薬を変更する
クラミジアは、ジスロマックを服用することにより、90%の割合で治すことができます。
正しい治療をおこない、完治を目指しましょう。
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ジスロマック 6錠:4,700円~ |
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ジスケア錠 ジスロマックジェネリック 6錠:1,860円~ |
参考サイト
・性器クラミジア感染症|日本性感染症学会
・医療用医薬品 : アジスロマイシン|kegg
・医療用医薬品 : レボフロキサシン|kegg
・医療用医薬品 : クラリスロマイシン|kegg
・医療用医薬品 : ビブラマイシン|kegg