リベルサスは糖尿病治療薬としてだけではなく、近年はダイエット薬として注目されることが多くなりました。
一見、普通の内服薬ですが、飲み方を間違うとダイエット効果が得られなくなってしまうことがあります。
リベルサスの効果的な飲み方とは、どのようなものなのでしょうか?
本記事では、リベルサスの飲み方について、わかりやすく解説していきます。
リベルサス | ||
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10錠:9,800円 | ||
リベルサスの飲み方
リベルサスの飲み方は、一般的な錠剤の飲み方と比べると少し特殊な飲み方となっています。
飲み方を間違うと、せっかく服用してもダイエット効果が得られない可能性が出てくるため、正しい飲み方を理解しておきましょう。
・1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態で服用すること
・コップ約半分の水(約120mL以下)とともに1錠を服用すること
・服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること
飲み方について、以下で詳しく解説していきます。
①起床時の空腹時
リベルサスは、1日の最初の飲食前(空腹時)に服用します。
その理由は、胃の中に食べ物や飲み物がある状態で服用すると、有効成分が吸収されなくなってしまうからです。
これについて、製造しているノボノルディスクから臨床試験の結果が発表されています。
食事をしてから服用した患者と、食事をしない状態で服用した患者とを比較した臨床試験の結果で、食事をしない状態で服用したすべての患者にはセマグルチドがしっかり吸収されていたことが確認できています。
②コップ半分(120ml)の水
リベルサスは、コップ約半分(120ml)の水で飲むことが推奨されています。
リベルサスは、胃の中に食べ物や飲み物がある状態で服用すると有効成分が吸収されなくなってしまいますが、水も例外ではありません。
ノボノルディスクによる臨床試験の結果では、飲水量を50mlの時を1とした時、240mlの場合では6割ほどしか吸収されていなかったことが確認されています。
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対 象:健康成人男性26例(22~62歳、平均体重 83kg、平均BMI 26kg/m2)
方 法:対象にSNAC300mgを含有する経口セマグルチド10mgの単回投与を2回行い(投与時の飲水量はそれぞれ50mL及び240mL)、経口セマ
グルチド投与時の飲水量による錠剤崩壊時の解剖学的部位(胃又は近位小腸)への影響とセマグルチドの薬物動態との関係などについて、
シンチグラフィーによる撮影や血液サンプルを採取し、検討した。
解析法:対数変換されたエンドポイントを従属変数とした線形混合モデルを用いて解析した。4. 効能又は効果 2型糖尿病
6. 用法及び用量 通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、 1日1回7mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1日1回14mgに増量することができる。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.1 本剤の吸収は胃の内容物により低下することから、本剤は、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに3mg錠、 7mg錠又は14mg錠を1錠服用すること。また、服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること。分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない。
一方、別の試験で、投与時の飲水量(50ml又は120ml)を比較した検査では、飲水量50mlの場合と120mlの場合では、セマグルチドの吸収量に差が認められませんでした。
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対 象:健康成人男性158例(19~55歳、平均体重 82.1kg、平均BMI 25.2kg/m2)
方 法:対象にSNAC300mgを含有する経口セマグルチド10mgを1日1回10日間投与し、8つの異なる投与条件下(投与時の飲水量:50mL・120mL、
投与後の絶食時間:15分・30分・60分・120分)における経口セマグルチドの薬物動態について検討した。
解析法:AUC0–24h,day10及びCmax,day10は対数変換し、投与後の絶食時間、飲水量、ならびに絶食時間及び飲水量との交互作用を固定効果とした一般線形
モデルを用いて解析した。4. 効能又は効果 2型糖尿病
6. 用法及び用量 通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、 1日1回7mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1日1回14mgに増量することができる。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.1 本剤の吸収は胃の内容物により低下することから、本剤は、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに3mg錠、 7mg錠又は14mg錠を1錠服用すること。また、服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること。分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない。
一度水の量を計量して、120mlがどのくらいの量なのか確認しておくといいでしょう。
③服用後30分間飲食禁止
リベルサスの服用後、30分は飲食が禁止されています。
これは、胃の中に食べ物や飲み物がある状態で服用すると胃液がリベルサスを消化して有効成分の効果を無くすため、成分の吸収にも影響が及んでしまうからです。
服用後も有効成分が体内に吸収されるまでの間、30分間は飲食を控えることが推奨されています。
リベルサスの服用時に一緒に服用した水以外は、水やサプリメントなども胃に入れないようにします。
なお、高血圧の薬などの急を要する薬を飲まなくてはならない場合には、薬を飲むタイミングについて医師と相談するとよいでしょう。
リベルサスの増量する飲み方
リベルサスは、服用の用量を増やしていくことがあります。
増量の順番は、以下の通りです。
②3mg を4週間以上服用した後、1日1回7mgに増量(用量は状態に応じて適宜増減される)
③1日1回7mgを4週間服用
④7mgを4週間以上服用しても効果不十分な場合には、1日1回14mgまで増量
はじめの3mgで十分に効果を得られている場合は、増量せずにそのまま服用し続けます。
リベルサスの飲み方に関するよくある質問
リベルサスの飲み方について、よくある質問をまとめましたのでご紹介します。
リベルサスは寝る前に飲むのはNG?
寝る前にリベルサスを服用することは避けましょう。
一般的に、就寝している間は飲食をしないため空腹になりますが、リベルサス服用後は長時間空腹になることで低血糖を引き起こすリスクがあるからです。
寝る前に飲んでも効果が得られないばかりか、夜間に低血糖症状が重症化すると危険です。
また、起床後に服用してから二度寝をすることも、同じ理由で危険な状況を引き起こす可能性があります。
リベルサスは朝食を食べない場合でも飲んでいい?
朝食を食べないのにリベルサスを服用することは、問題ありません。
しかし、血中にリベルサスの成分が多く吸収されているため、吐き気などの副作用には注意が必要です。
製薬会社の発表によると、絶食期間が長いほど血中の成分の暴露量が多くなることが分かっています。
また、リベルサス服用後に朝食を食べる場合、服用後30分間ほど時間を空けてから朝食を摂るようにしてください。
リベルサス服用時はお酒飲んでも大丈夫?
リベルサス服用中は、アルコール摂取を避ける必要があります。
アルコールを摂取すると血糖値が不安定になって、低血糖状態を引き起こす恐れがあるからです。
また、アルコールは摂取することで胃腸に負担をかけます。
そのため、リベルサスによって胃の不快感や下痢、便秘などの消化器症状を悪化させるリスクもあります。
どうしてもリベルサス服用中に飲酒しなければならないという場合は、かかりつけの医師にご相談されることをおすすめします。
リベルサスを飲み忘れた場合は?
リベルサスを飲み忘れて朝食を摂ってしまった場合は、その日は飲まずに次の日に1回分服用します。
リベルサスは、空腹ではない時に服用しても効果が得られないからです。
また、2日分を一度に飲むこともできないため、次の日に飲むことになります。
リベルサスはいつまで飲む?
リベルサスの服用期間は、おおむね6~12ヶ月程度とされています。
早い場合で1ヶ月ほどで効果を実感する方もいますが、効果には個人差があるため3ヶ月ほど経過してから実感し始めることもあります。
そのため、服用期間はそれぞれで異なる可能性もありますが、一般的には6~12ヶ月の期間服用するケースが多くなっています。
リベルサスはダイエット目的でも飲み方は同じ?
リベルサスはもともと糖尿病治療薬ですが、ダイエット目的で服用する場合も、飲み方は同じです。
起床後の空腹時にコップ半分の水で、1日1回1錠を服用します。
リベルサスの飲み方に関する注意点
リベルサスは、飲み方以外にも注意しなければならないことがあります。
ここでは、取り扱いに関する注意点を解説します。
服用後に二度寝しない
リベルサス服用後に二度寝がダメな理由は、寝ている間に低血糖を重症化させるリスクがあるからです。
眠っている間に血糖値が下がり続けると、低血糖の初期症状に気付くことができません。
そのため、リベルサス服用後に寝てしまうことは、低血糖を重症化させる可能性があるのです。
リベルサスを服用後、少なくとも30分間は眠らないようにし、安静に過ごすように心がけてください。
飲む直前に錠剤を取り出す
リベルサスは湿気や光に弱く、シートから出した状態で置いておくと薬の性質が変わり、思わぬ薬害を引き起こしてしまう可能性があります。
旅行などで持ち運ぶ場合であっても、必ずシートのまま持って行くようにしてください。
また、薬を保管する場所は直射日光を避け、なるべく湿気の少ない場所を選ぶと良いでしょう。
他にも、リベルサスをピルカッターで半分に割って服用する方も見受けられますが、外気や光に触れることで薬の性質の変化を招く危険性があるので避けてください。
錠剤をピルカッターで切らない
リベルサスをピルカッターで切ったり、かみ砕いたりすると外気や光に触れ、薬の性質の変化を招く恐れがあります。
そのため、リベルサスは服用の直前にシートから取り出し、かみ砕かずにそのまま服用するようにしてください。
また、1錠を半分にカットしたりすることもないようにしましょう。
シートは縦に切らない
薬が封入されているシートには、横にミシン目が入っており手で簡単に切れるようになっています。
そのミシン目に逆らって縦に切ってしまうと密封状態ではなくなり、薬の品質に影響を及ぼしてしまうので注意してください。
もし、シートを細かく切って保管したいという場合は、横に入っているミシン目に沿って切ると密封状態を保つことができます。
リベルサスと他の薬の併用について
リベルサスを服用する際は併用に注意が必要な薬があるので、下記の一覧表をもとに解説していきます。
ビグアナイド系 薬剤 |
メトホルミンなど |
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スルホニル ウレア剤 |
オイグルコン、ダオニールなど |
速効型インスリン 分泌促進剤 |
ナテグリニド、ミチグリニドなど |
α-グルコシダーゼ 阻害剤 |
ボグリボース、アカルボースなど |
チアゾリジン系 薬剤 |
アクトス、ピオグリタゾンなど |
DPP-4阻害剤 | ジャヌビア、テネリアなど |
SGLT2阻害剤 | フォシーガ、ジャディアンスなど |
インスリン製剤 | ノボリン、ヒューマリンなど |
レボチロキシン 製剤 |
チラーヂン、チロナミンなど |
ダイエット薬として使用される薬はリベルサスの他にも、フォシーガやメトホルミンなどの糖尿病治療薬があります。
これらの薬にも同様に血糖値降下作用があるため、併用すると効果が増強され低血糖リスクが高まってしまいます。
ダイエット薬は併用したからといってさらに痩せられるわけではなく、むしろ身体に及ぼず悪影響の方が強いので注意が必要です。
ダイエット目的で薬を用いる場合は、効果が同じ薬は1種類までの使用に留め、併用は避けるようにしてください。
表に該当する薬を使用している場合は、リベルサスを使用する前に医師に相談しましょう。
参考:禁忌含む使用上の注意 | 基本情報・Q&A | MSD Connect
まとめ
- 1日の最初の飲食前に服用
- 120mlの水で飲む(多く飲みすぎNG)
- 服用後30分は飲食禁止
- 服用時の飲酒は避ける
- 6~12ヶ月の間継続服用する
リベルサスは飲み方が少々特殊で、守らなくてはならないことも多いですが、最大限効果を得ることができればこれほど心強い薬はないでしょう。
インスリンの分泌を促して血糖値を下げる効果がある糖尿病治療薬ですが、食欲を抑制する効果もあることからダイエット目的で使用することも多い薬です。
血糖値の上昇に応じて血糖値を下げる働きがあるため、血糖値を下げすぎるということが起きにくく、安全性が高い薬です。
服用方法を守ることで、この薬が健康的な体を手に入れる一助となるでしょう。
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10錠:9,800円 | ||