利尿剤ダイエットとは、利尿剤を使って尿の量を増やし、体の外へ余分な水分を出すことでむくみを解消して痩せる方法のことです。
むくみやすい方にとっては、すっきりとむくみも取れて簡単に痩せられる方法ですが、使い方によっては危険性もあるので、ここで詳しく説明します。
利尿剤ダイエットは痩せる?
ダイエットで一番気になるのはどのくらい痩せられるのかということですが、果たして利尿剤を使うことでどのくらい痩せることができるのでしょうか。
SNSやネット情報を徹底調査してみました。
SNSの口コミ
今80kgありそうなきがする
怖くてはかれない
去年の夏は仕事と利尿剤で15kg痩せたけど全部リバウンドした— リア充あるるくん😈🧷 (@aruru_dxm) June 8, 2022
利尿剤飲んだら1週間で8キロ痩せたけど
なんか大事な物まで無くなった気がする!
体力が半分くらいしかない、、、— 🦥チビ助a.k.aなま助 (@hiphop0451) June 4, 2022
before 約60kg (2017年4月)
after 約45kg (2021年3月)利尿剤断薬したいが
せっかくここまで痩せたのに
左の豚に戻るのはもう勘弁😫😫😫#過食嘔吐 #過食症 pic.twitter.com/sjNTwNwBES— 小太り婆さん (@yasetemo_busuko) December 22, 2021
臨床試験
以下、ルプラックに関する臨床試験の内容を紹介します。
OPC-61815 16 mg群が−1.67 kg(−1.93,−1.41),トルバプタン15 mg群が−1.36 kg(−1.62,−1.10)であった。
引用:試験結果の概要
本剤は,浮腫性疾患に対し 2~16mg の範囲内で浮腫の程度,体重,腹囲は改善され,利尿作用には用量依存性が認められた。
利尿剤は高血圧や心不全を改善するための薬なので、利尿剤を使うことでどのくらい痩せられるのかを目的とした調査や試験結果はありません。
しかし、体内の余分な水分を尿として体の外へ排出させ、むくみを取り除く作用があるので、体重を減らす効果があります。
利尿剤ダイエットの危険性
体重を減らす効果がある利尿剤ですが、医薬品なので副作用があります。
使用の際には用法用量を守るなど、注意する必要があります。
利尿剤の副作用
利尿剤には以下の副作用があります。
・脱水症状
・吐き気
・食欲不振
・下痢
・めまい
・頭痛
・聴覚障害
特に低カリウム血症や脱水症状には注意が必要です。
低カリウム血症
カリウムが低くなると、痙攣やひきつりを起こし、麻痺が生じます。
長期に渡って低カリウム血症が続くと、腎臓に問題が起きます。
脱水症状
ひどくなると命に関わるので、口の渇き、体がだるい、立ちくらみなどの初期症状に気を付ける必要があります。
いずれにしても、服用している最中にいつもと違う症状が表れた場合は、すぐに医師に相談してください。
依存性に関して
利尿剤自体は特に依存性がある薬ではありませんが、Yahoo!知恵袋を見ると依存している投稿が何件かあります。
常にむくみが気になり、利尿剤を常用するほど依存し、体重が増えることを恐れて摂食障害になる場合もあるので、ダイエット目的で安易に手を出すのは危険です。
摂食障害で過食嘔吐、下剤乱用、利尿剤乱用で32キロから34キロでしたが、見かねた親が食べ物の制限やアルコール取り上げで(薬も)3週間で13キロ太りました!
引用:Yahoo!知恵袋
摂食障害で利尿剤乱用してしまてっています。自力じゃ尿が出にくく残尿感があります。
改善法教えてください。引用:Yahoo!知恵袋
利尿剤をダイエット目的で長期服用してました。水分制限もしてました。健康になりたいと思いやめたところ、156センチ43キロ→46キロと、体重が一週間で3キロも増えました。
引用:Yahoo!知恵袋
利尿剤ダイエットをしたいなら
利尿剤は飲むだけで簡単に体重を落とすことができますが、使い方を間違えると上記のように依存や乱用の危険が伴います。
利尿剤ダイエットをしたいなら、次の項目で紹介するサプリやダイエットピルがおすすめです。
利尿作用のあるサプリメント
シストーン | プナルナバ | ザントレックスブラック | |
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成分 | ジディモカルプス、ペディセラタ葉、ガガミユキノシタ根など | プナルナヴァ、ナハカノコソウ | プロテイン、ナイアシン、ヤーバマテなど |
特徴 | 天然成分でむくみを改善 | 天然成分でむくみを改善 | 脂肪燃焼、食欲抑制効果も | 価格 | 60錠:1,350円 | 60錠:1,350円 | 84錠:4,750円 |
リンク |
医薬品だけではなく、サプリにも利尿作用を期待できるものがあります。
サプリなので医薬品のような即効性はありませんが、その代わり副作用を気にする必要がないため安心です。
ダイエットピル
ゼニカル | リベルサス | フォシーガ | |
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成分 | 42錠:9,360円 | 30錠:30,000円 | 28錠:6,300円 |
特徴 | 摂取した脂肪を阻害 脂っこいものが好きな方におすすめ |
食欲抑制効果 食欲がコントロールできない方におすすめ |
1日におよそ200~500kcalの糖を排泄 甘いものや米、麺など糖質が好きな方におすすめ |
価格 | オルリスタット | セマグルチド | ダパグリフロジン |
リンク |
利尿剤ではありませんが、ダイエットピルとして美容クリニックでも処方される上記の薬もおすすめです。
水分ではなく脂肪そのものを直接減らすことができる薬なので、高いダイエット効果が期待できます。
唯一フォシーガには利尿作用がありますが、利尿剤と違うところは、体内の水分だけを体の外に排出するのではなく、体内の余分なブドウ糖を尿と共に体の外に排出するので、確実に体重減少へつなげることができます。
利尿剤ダイエットに関するQ&A
ここまで利尿剤によるダイエットの効果や危険性を説明してきましたが、その他以下の気になる点をまとめてみました。
・利尿剤はどこで入手できる?
・利尿剤にはどんな種類がある?
・リバウンドしやすい?
利尿剤はどこで入手できる?
利尿作用のある医薬品は、残念ながら市販薬として購入することはできません。
病院で医師に処方してもらうしかありませんが、個人で薬を海外から輸入するのを代行してくれる「個人輸入代行サイト」なら、処方箋無しで病院処方の薬を購入することができます。
利尿剤にはどんな種類がある?
利尿剤にはどんな種類があるのでしょうか。
ここでは代表的な利尿剤の名前やその特徴を説明します。
ループ利尿剤
ムクミトール | ルプラック・ジェネリック | トラプレス | ルプラック・ジェネリック(ダイトール) | |
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価格 | 100錠:2,200円 | 100錠:2,250円 | 100錠:2,530円 | 75錠:2,020円 |
リンク |
腎臓の尿細管(ヘンレループ)で行われている、尿に含まれる水分などを血液中へ戻す作用を抑える薬です。
過剰な水分が体外へ排出されるため、むくみが改善します。
また水分を含んでいる体内の総血液量が減るため、血圧を下げる効果があります。
- ダイアート(有効成分:アゾセミド)
- ラシックス(有効成分:フロセミド)
- ルプラック(有効成分:トラセミド)
チアジド系利尿剤
ヒドロクロロチアジド・ジェネリック | |
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価格 | 100錠:1,800円 |
リンク |
腎臓の尿細管(主に遠位尿細管)で行われている、水分やナトリウムイオンの再吸収を抑え尿として体外へ排出させる薬です。
過剰な水分が体外へ排出されるため、むくみが改善します。
また水分を含んでいる体内の総血液量が減るため、血圧を下げる効果があります。
- ナトリックス テナキシル(有効成分:インダパミド)
- ヒドロクロロチアジド「トーワ」(有効成分:ヒドロクロロチアジド)
- フルイトラン(有効成分:トリクロルメチアジド)
- ベハイド(有効成分:ベンチルヒドロクロロチアジド)
カリウム保持性利尿剤
副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンの働きを抑えることで、腎臓の尿細管(主に遠位尿細管)での水分やナトリウムイオンの再吸収を抑え尿と共に排出させる薬です。
ナトリウムイオンは排出させますが、カリウムイオンの排出は抑え、むくみを改善し血圧を下げる効果があります。
- アルダクトンA(有効成分:スピロノラクトン)
- トリテレン(有効成分:トリアムテレン)
バソプレシンV2受容体阻害薬
ナトリス | |
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価格 | 4錠:2,140円 |
リンク |
人間の体の中にあり尿量を調整しているホルモン「バソプレシン」が腎臓(腎集合管)にある「バソプレシンV2受容体」へ作用することでおこる体内への水分の再吸収を阻害し、利尿作用を表す薬です。
他の利尿剤で起こりがちな低カリウム血症になる可能性の低い利尿剤です。
- サムスカ(有効成分:トルバプタ)
- サムタス(有効成分:トルバプタンリン酸エステルナトリウム※注射剤 )
いろいろな作用がありますが、利尿剤は体内の水分を体の外へ排出するのを促す目的の薬です。
体重を減らすための薬ではないので、ダイエット目的での使用は推奨されていません。
リバウンドしやすい?
利尿剤は薬の利尿作用によって、体内の余分な水分を体の外へ排出させることで体重を落としているため、飲むのを止めればリバウンドしてしまいます。
副作用の心配が少ないサプリメントの服用に切り替えたり、食事の内容を見直して日常的に塩分の摂取を控える、生活の中に運動を取り入れて体の筋肉量を増やすなどの対策を行い、むくみにくい環境や身体づくりをしましょう。
利尿剤ダイエットは非推奨
利尿剤は体の中の余分な水分を体の外に出すため、確かに体重減少効果がありますが、副作用や依存性の危険があることを考えるとダイエット目的で使用することはあまりおすすめできません。
薬を飲むだけの楽なダイエットがしたいなら、利尿作用があるサプリメントか、美容外科でも処方されているダイエットピルがおすすめです。
しかし、利尿剤はむくみ取りにはとても効果的なため、むくみやすい方がむくみ解消のために使用するのはおすすめです。