2025年、感染者が過去最多を記録するほど、インフルエンザが猛威を振るっています。
そんな中、一部のインフルエンザ治療薬の供給が追い付かず、出荷が停止されるというニュースが報じられ、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、インフルエンザの治療薬タミフルが市販で買えるのか、その購入方法や注意点について詳しく解説します。
タミフルは市販で買える?
結論、タミフルは市販で購入することはできません。
タミフルは医師の処方せんが必要なため、市販の薬のように薬局等において買うことはできません。
タミフルを購入するには、病院に行って検査を行い医師に処方してもらう、もしくは、個人輸入でネット通販にて購入する他ありません。
病院へ行く時間がない方や、もしも罹ってしまった時のために、どうしてもタミフルを購入したいという場合もあると思います。
その場合は、個人輸入で購入するのが大変便利です。
通販で買えるタミフル | ||
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![]() |
タミフル (先発薬) |
10錠:14,200円 |
![]() |
アンチフル(Antiflu) タミフルジェネリック |
10錠:4,290円 |
![]() |
オセフル(oseflu) タミフルジェネリック |
10錠:4,360円 |
タミフルと同じ成分の市販薬は?
タミフルの有効成分であるリン酸オセルタミビルは、医療用医薬品のため医師の判断でしか処方できません。
したがって市販薬はありません。
リン酸オセルタミビルを含む薬は、オセルタミビルカプセルが病院処方のみです。
そのため、リン酸オセルタミビルを含む医薬品であるタミフルやオセルタミビルカプセルは、病院やクリニックにて医者に処方してもらう必要があります。

なぜ市販されないのか
タミフルが市販されない大きな理由は、副作用への懸念です。
タミフルはインフルエンザA型、B型どちら対しても治療薬としての強い効果を認められています。
しかし、その反面、副作用の懸念などから、医師の管理が必要な薬だと日本では定められています。
タミフルの副作用には、例えば、吐き気、腹痛、嘔吐などが挙げられます。
加えて、明確な因果関係は認められていませんが、10代のインフルエンザ発症者でタミフル服用後、異常行動をとった事例が報告されており、市販に対して慎重になっているのです。

タミフル以外のインフルエンザ薬は市販で買えるのか?
タミフル以外のインフルエンザ薬には、以下の種類があります。
・リレンザ:専用の吸入器を使用する吸入薬
・イナビル:1回の投与で治療が完了する吸入薬
・ラピアクタ:重症化の恐れがある方向けの点滴薬
これらはインフルエンザに有効ですが、全て医師の診察を必要とする処方薬のため、市販で購入することはできません。
タミフルはネット通販で買える?
タミフルは市販されていませんが、あらかじめタミフルを購入しておきたい場合、予防薬として常備しておきたい場合など、個人輸入であればネット通販で買うことができます。
ただし、Amazonや楽天などの国内の通販サイトで購入することはできません。
タミフルをネットで購入する場合は、個人使用のために海外の通販サイトから「個人輸入」する必要があります。ここからは、個人輸入についてわかりやすく解説していきます。
タミフルの個人輸入について
タミフルの個人輸入について詳しく説明します。
医薬品の個人輸入は法律で認められています。
ただし、医薬品を個人的に使用する場合のみに限られます。輸入した医薬品を他の人へ販売したり、譲渡したりすることは法律で認められていませんので注意してください。
また、タミフルだけでなくインフルエンザ治療薬であるリレンザも個人輸入で購入することが可能です。
![]() |
タミフル (先発薬) |
10錠:14,200円 |
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オセフル(oseflu) タミフルジェネリック |
10錠:4,360円 |
![]() |
リレンザ | 1セット:6,180円 人気商品のため売り切れ中の場合があります。 |

メリット
タミフルの個人輸入についてメリットをいくつか紹介します。
・病院へ行く手間が省ける
・処方せんが不要
・あらかじめ常備しておくと安心
・症状が出る前に服用することができる
・同居人のリスク管理になる
個人輸入でタミフルをあらかじめ購入しておくことで、インフルエンザが流行り始める時期に予防として服用することができます。
デメリット
タミフルの個人輸入についてデメリットについていくつか紹介します。
・海外から届くため、手元に届くまでに時間がかかる
タミフルは本来、処方せんが必要な薬です。
自己判断で購入する場合は、健康上のリスクが引き起こされる可能性もあることを忘れないようにしましょう。
また、海外輸入のため届くまでに時間を有します。症状がひどく、タミフルが今すぐ必要な場合は、病院へ行き医師に処方してもらうことも検討してください。
タミフルはオンライン診療で処方してもらえるのか
タミフルは病院にもよりますが、オンライン診療での処方も可能です。
スマホを利用したビデオ通話などを通じて、医師による問診や診察を受けることができます。
自宅にいながら診察を受けられるため、通院が難しい場合や、感染拡大を防ぎたい場合でも安心です。
診察後、処方してもらった治療薬は薬局で受け取るか、配送サービスを利用して自宅に届けてもらうことも可能です。
ただし合併症を引き起こす可能性もあるため、症状が悪化している場合など、患者の状態によっては直接病院へ行き、対面での診察や検査をうける必要があります。
タミフルについて
タミフルは、インフルエンザ治療薬として、インフルエンザウイルスの増殖を抑制し、おもにインフルエンザA型、B型を治す薬です。
発症した人への治療薬としてだけではなく、予防薬としても使用することが出来ます。

効果
タミフルはインフルエンザウイルスに直接効き、増殖を抑制することでインフルエンザの治療を行う薬です。
感染初期段階にタミフルを服用することで、発熱や頭痛、関節痛といったインフルエンザの症状を軽くする効果があります。
また、回復も1~2日ほど早める効果もあるとされています。
症状の治療薬としてではなく、予防薬としても使用することができます。
インフルエンザを発症した人の濃厚接触者が、タミフルを事前に服用することで症状の発症を予防します。
副作用
タミフルのおもな副作用としては、吐き気、腹痛、嘔吐、下痢などがあります。
重度な副作用としては、血圧低下、めまい、アナフィラキシーショックなどがみられます。
また、タミフルとの直接の因果関係は不明ですが、突然外に飛び出す、建物からの飛び降りなど異常行動がみられるという報告もあります。
異常行動は、発熱後2日以内に起こることが多いため、この期間は特に注意しましょう。
服用方法
インフルエンザ治療として使用する際は、通常、成人と体重37.5kg以上の子どもは、1回1カプセル(オセルタミビルとして1回75mg)を1日2回、5日間口からの服用を続けます。
服用タイミングとしては、朝・夕に服用することが多いです。飲み忘れた場合は、気付いたタイミングで可能な限り早く飲みましょう。
なお、2回分を一度に服用することはしないでください。
市販薬に併用できない薬はあるのか
ドラッグストアなどで市販されている薬の中で、タミフルと併用できない薬報告されていません。
しかし血栓を防ぐために使用される「ワルファリン」は併用に注意が必要な薬です。。
ワルファリンと併用してタミフルを服用する場合は、出血に注意してください。
また、今服用している薬がある場合や新たに薬を使用する場合で、タミフルとの飲み合わせが心配な場合は、医師に相談してからタミフルを服用するのが安心です。
タミフルの注意事項
タミフルに含まれる成分で過去に過剰反応があった方はタミフルは使用できません。
腎臓機能が悪い方、妊娠しているまたは妊娠している可能性のある方、授乳中の方は注意が必要です。
使用前に医師に相談するようにしましょう。
また、10代のタミフル服用後の異常行動が報告されています。
直接的な因果関係は不明で、インフルエンザ事態にこのような行動が起こる可能性もあるとのこと。
現在厚生労働省では、タミフルは全年齢対象となっています。
タミフルのインフルエンザの予防効果について
タミフルはインフルエンザの治療薬だけでなく、予防薬としても使用できます。
例えば、大事な受験や家族(同居人)が感染、重要な仕事があり休めないなど、どうしても感染を避けなければならないシーンでインフルエンザ予防として服用することがあります。
タミフル服用によって、インフルエンザウイルスが増加するときに必要な酵素であるノイラミニダーゼの働きを抑制することができるからです。
予防では保険適用外
タミフルは、病院でも予防薬として処方してくれる場合もあります。
ただし、予防目的の場合は保険は適用されないため、購入は全額自己負担になります。
また、この後解説しますが、予防で処方されるには条件があります。
かなり限られた条件でしか処方してもらえず「受験のためどうしても、、」といったニーズには答えられませんのでご注意ください。
予防処方での自費診療費
タミフルを予防目的で処方してもらった場合自費診療となるため、病院によって金額が異なります。
金額はどのくらいなのか、A病院、B病院、C病院の10日分金額内訳を紹介します。
初診料2,880円 医薬品代2,670円 合計5,550円
B病院
初診料3,300円 医薬品代4,400円 合計7,700円
C病院
初診料3,000円 医薬品代4,500円 合計7,500円
病院によって費用が異なるため、診察を受ける際は事前に金額を確認しておくことをおすすめします。
個人輸入(通販)では以下金額でタミフルジェネリックを購入でき、最安値30錠まとめ買い10日分だと、2,700円で購入できます。
内容量 | 販売価格(1錠単価) |
---|---|
10錠 |
4,360円 1錠あたり(436円) |
20錠 |
6,000円 1錠あたり(300円) |
30錠 |
8,100円 1錠あたり(270円) |
予防で処方される条件
病院でインフルエンザ予防としてタミフルを処方してもらえる条件があります。
条件は、インフルエンザ発症者と一緒に同居しており、以下のインフルエンザ重症化リスクがある方です。
・慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者
・代謝性疾患患者(糖尿病等)
・腎機能障害患者
ただし、タミフルを予防薬として服用した後に、重篤な副作用が出たとしても、「医薬品副作用被害救済制度」の対象にならない場合がありますので注意が必要です。
タミフルの耐性について
インフルエンザの時にタミフルを飲んでも効かない…
この場合タミフル耐性が考えられます。
国立感染症研究所の「抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランス」によると、2024/2025シーズンにおけるオセルタミビル(商品名タミフル)耐性株の検出率は以下の通りです。
ウイルス型 | 耐性率 |
---|---|
A(H1N1)pdm09 | 約 3.4% |
A(H3N2) | 0% |
B型ウイルス | 0% |
参照:抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランス|国立感染症研究所
3.4%程度ですが、タミフルが効かないインフルエンザ株(A)が検出されているようです。
予防時の仕様でも、100%感染予防できるわけではないことを理解しておきましょう。
ワクチンとタミフルでの予防の違い
インフルエンザワクチンとタミフルはどちらもインフルエンザの予防が可能ですが、それぞれ特徴と違いがあります。
・1回(小児は2回)の接種でシーズンを通した予防が可能
・発病や重症化を防ぐ効果あり
ワクチンは完全にインフルエンザの感染を防ぐわけではありませんが、感染後に発症する可能性を低減させ、発症した際の重症化を防ぐ効果があります。
・1日1回、10日間の継続服用が必要
・予防効果は服用している期間(10日間)のみ
タミフルを予防目的で服用するのは、身近にインフルエンザ患者がおり、濃厚接触の時期が明確な場合に限られます。
不特定多数の方と接触する可能性がある場合は、予防効果が十分に期待できないため、処方されないことがあります。
インフルエンザで避けるべき市販薬
インフルエンザ時に避けるべき市販薬は、インフルエンザ脳症のリスクを高める可能性があるNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)を含む解熱鎮痛薬です。
以下の成分が含まれる薬は避けてください。
・ジクロフェナクナトリウム系(ボルタレンなど)
・メフェナム酸系(ポンタール、バファリンなど)
・プロピオン酸系(イブプロフェン、ロキソプロフェン)
一方、アセトアミノフェンを主成分とする解熱鎮痛薬や、漢方薬の麻黄湯は使用しても良い市販薬です。
・カロナールA
・ラックル
・麻黄湯
ただし多くの有効成分を含む市販の総合風邪薬は、インフルエンザ脳症のリスクを上げる成分が含まれている可能性があるため、避けてください。
※詳しくは医師、または薬剤師などに確認してください。
予防やネットで買いたい場合は個人輸入が便利
タミフルは予防として病院で処方してもらうにはハードルが高く、一般的なネット通販サイトでも販売していません。
タミフルを予防薬としてかつ、ネットで購入をご希望の場合は、個人輸入がおすすめです。
ネットで手軽に購入でき、いざという時に役立ちます。
ただし、個人輸入で購入する場合は、タミフルは本来、処方せんが必要だということを理解し、タミフルの副作用や注意事項、服用方法などをしっかり把握した上で、必ず適切に使用してください。