


そんな経験をしたことはありませんか?
むくみは一時的なものもあれば、病気のサインであることもあります。
むくみの原因には様々なものがあり、一時的な場合もあれば、病気のサインである場合もあります。
本記事ではむくみの原因を部位別に解説し、セルフチェックの方法や対策についてもご紹介します。
むくみとは
むくみとは、血液中の水分が血管の外にしみ出し、皮膚の下に溜まることで起こる現象です。
心臓から遠い足は特にむくみやすく、夕方に悪化しやすい傾向があります。
また寝ている間は体液が全身に分散するため、朝は顔や手のむくみを感じることもあります。
このように体の様々な場所で見られ、部位によって現れ方が異なるのが特徴です。
| 良く見られるむくみの部位 | |
| 手・指 | 朝にむくみやすい 関節が動かしにくい |
| 顔 | 特にまぶた 寝起きに目立ちやすい |
| ふくらはぎ | 主に立ち仕事やデスクワーク 運動不足や冷え 重力の影響を受けやすい |
顔のむくみに関する記事は➡こちら
手のむくみに関する記事は➡こちら
足のむくみに関する記事は➡こちら
むくみの主な原因とは?
むくみには生活習慣の乱れや冷え、ホルモンの変化、内臓の疾患や医薬品の副作用など様々な原因が隠れています。
人によってむくみが生じる原因は異なるため、まずは自分に当てはまるものを知ることが大切です。
| 原因タイプ | 内容 |
|---|---|
| 生活習慣 | 長時間の立ち 座り仕事 塩分過多 運動不足 |
| ホルモン変化 | 生理前・更年期 妊娠などによる体内変化 |
| 冷え | 血行が悪くなり、排出が滞る |
| 内臓機能の低下 | 腎臓・心臓 肝臓などの疾患によるむくみ |
| 薬の副作用 | 血圧の薬・ピル ステロイドなどでむくみを起こすことがある |
危険なむくみのチェックリスト➡こちら
生活習慣が原因のむくみ
日頃の生活習慣により、むくみが生じることがあります。
立ちっぱなしや座りっぱなしなど同じ姿勢が続くことや、塩分・アルコールの過剰摂取、水分不足などの食生活はよくあるむくみの原因です。
また運動不足や冷え、ストレスなども体がむくむ原因となることもあります。
こうしたむくみは多くの場合は一時的なものであり、生活習慣の見直しにより改善が期待できます。
| 長時間同じ姿勢 | 立ちっぱなし、座りっぱなしで血流やリンパの流れが悪化 |
| 塩分の摂りすぎ | 塩分を摂りすぎると体が水分を溜め込もうとする |
| 水分不足 | 水分を控えすぎると、逆に体が水を溜め込みやすくなる |
| 運動不足 | 筋ポンプ作用が弱くなり、血液やリンパの流れが悪くなる |
| 冷え | 血管が収縮し、水分の排出が滞る |
| 過度なアルコール | 血管拡張と脱水により水分バランスが崩れる |
| 過労・睡眠不足 | 自律神経の乱れで水分代謝が低下 |
【食べ物篇】むくみの予防や効果に関する記事は➡こちら
【飲み物篇】利尿作用に関する記事は➡こちら
ホルモン変化によるむくみ
生理前や妊娠、更年期などの時期に起こるホルモンバランスの変化は、むくみに深く関係しています。
女性ホルモンの一種であるプロゲステロン(黄体ホルモン)やエストロゲン(卵胞ホルモン)は、体内の水分量に影響します。
さらにストレスを感じた時に分泌されるコルチゾールも、ナトリウム保持作用によりむくみを助長することがあります。
| プロゲステロン(黄体ホルモン) | 排卵後~生理前に増加 | 体に水分を溜め込む働きがあり、血管も拡張気味になるため、むくみやすくなる |
| エストロゲン(卵胞ホルモン) | 排卵前や更年期に変動 | 血管透過性や水分調整に影響し、変動によってむくみが出やすくなる |
| コルチゾール(副腎皮質ホルモン) | ストレスで分泌増加 | ナトリウムを保持し、水分貯留を促す作用がある |
病気が隠れているむくみ
一見、生活習慣やホルモンバランスの乱れによるものに見えるむくみでも、実は内臓疾患など重大な病気が隠れていることもあります。
心不全や腎臓病など、内臓疾患が起きている場合は血流やリンパが滞ったり、体液のバランスが崩れたりすることでむくみの症状が起こることがあります。
むくみだけでなく、他にも同時に気になる症状がある場合は病気のサインかもしれないため、注意が必要です。
| 心不全 | 心臓のポンプ機能が低下し、血液が滞って水分が血管外に染み出す |
| 腎臓病(ネフローゼ症候群など) | 尿でたんぱく質が失われ、血中の浸透圧が低下して水分が血管外に漏れる |
| 肝硬変・肝障害 | アルブミンの合成が低下し、体液が血管外に漏れやすくなる |
| 甲状腺機能低下症 | 代謝が落ちてリンパの流れが滞り、むくみやすくなる |
| 深部静脈血栓症(DVT) | 静脈が詰まり、片足のみがむくむ・痛みを伴うことがある |
| リンパ浮腫 | 手術やがん治療後などでリンパの流れが遮断され、局所的にむくむ |
むくみの原因チャート
浮腫は、さまざまな原因により引き起こされます。
浮腫で悩んでいるが原因が分からない、何をすれば改善されるか分からないという方は、以下のチャートを参考にしてみてください。

浮腫は、生活習慣だけではなく、深刻な疾患が関連している場合もあります。
違和感を軽視し放置することで疾患の悪化を招く可能性もあるため、十分に注意しましょう。
危険なむくみのチェックリスト
むくみが長引いたり、痛みや体調変化を伴っていたりする場合は注意が必要です。
例えば片足だけのむくみや、むくみに加えて熱感、息切れ、急な体重増加、尿量の変化、黄疸などが見られると、心臓や腎臓、肝臓の病気の可能性もあります。
症状に応じて、循環器内科や腎臓内科、皮膚科など適切な診療科の受診を検討しましょう。
| チェック項目 | 詳細 | 疑われる症状 | 受診する診療科 |
|---|---|---|---|
| 左右差があるむくみ | 片足だけが腫れている、パンパンに張っている | 深部静脈血栓症(DVT)、リンパ浮腫、下肢静脈瘤 | 循環器内科、血管外科、皮膚科、血管外科、形成外科、血管外科 |
| むくみに痛み 熱感がある |
触ると熱い 押すと痛い |
蜂窩織炎 結節性紅斑 うっ滞性脂肪織炎など |
皮膚科 |
| むくみ+息切れ・動悸がある | 少し動くだけで苦しい | 心不全 | 循環器内科 |
| むくみ+体重が急増 (数日で2~3kg) |
水分が排出されていない | 心不全 腎不全 ネフローゼ症候群 |
循環器内科 腎臓内科 |
| むくみ+尿量が減った・泡立つ | 腎機能の低下を示す | ネフローゼ症候群、慢性腎臓病 | 腎臓内科 |
| むくみ+全身のだるさ・疲労感 | 慢性的な倦怠感もある | 肝疾患 腎臓病 甲状腺機能低下症など |
消化器内科、肝臓内科、内科、腎臓内科、内分泌科、耳鼻咽喉科 |
| むくみ+黄疸 (皮膚や白目が黄色い) |
肝機能の異常が疑われる | 肝硬変 肝炎など |
消化器内科 内科 |
| むくみが1週間以上改善しない | 睡眠・生活改善しても効果なし | 慢性疾患の可能性 | かかりつけ医への相談 |
【部位別】むくみの原因と病気
むくみは現れる部位によって、原因や関連する病気が異なります。
顔や手足のむくみは、生活習慣の乱れや長時間の同じ姿勢、アレルギー、冷えなどが影響しています。
注意が必要なのはむくみがお腹や全身に及んでいる場合であり、内臓疾患や医薬品の副作用などが疑われます。
| 部位 | 主な原因 |
|---|---|
| 顔(まぶた・頬) | 寝不足、塩分過多 ホルモン変化、アレルギー |
| 手・指 | 冷え、妊娠、更年期 塩分の取りすぎ |
| 足(ふくらはぎ・足首) | 長時間の立ち仕事・座り仕事 冷え、筋力低下 |
| お腹(腹水) | 肝臓疾患、がん 栄養不良 |
| 全身 | 塩分の摂りすぎ ホルモン異常 薬の副作用 |
高齢者のむくみと原因
むくみは、年齢を重ねるにつれて起こりやすくなります。
特に高齢者のむくみは、加齢による筋力の低下や血管・リンパの機能低下、内臓の働きの衰えによる水分代謝の悪化などが原因です。
また長時間の座りっぱなしや寝たきり、医薬品の副作用、栄養バランスの乱れもむくみを悪化させる要因となります。
| なぜ高齢者はむくみやすい? | |
|---|---|
| 原因 | 内容 |
| 筋力の低下 | 筋肉のポンプ機能が衰える 血液やリンパの循環が悪化する |
| 血管・リンパの老化 | 柔軟性がなくなる 体液の回収効率が落ちる |
| 心臓・腎臓など内臓の機能低下 | 水分代謝が悪くなる 体に余分な水分がたまりやすくなる |
| 長時間の座位・寝たきり | 重力の影響で下半身に水分が溜まりやすい |
| 薬の副作用 | 降圧剤、ステロイド 糖尿病薬などがむくみを引き起こすことがある |
| 食事バランスの乱れ | たんぱく質不足や塩分過多により水分調整が崩れる |
高齢者のむくみの出やすい部位と特徴
高齢者のむくみは、足首やふくらはぎに最も多く見られ、筋力の低下や重力の影響が大きく関わります。
また手や指のむくみは内臓の衰えやリウマチなどの疾患によることもあり、顔やまぶたは腎機能の低下やたんぱく質不足が要因となることがあります。
お腹のむくみは肝機能障害に伴い、体重増加や食欲不振などを伴うことがあります。
このように病気のサインとしてむくみが出ている可能性もあるため、注意してください。
| 足首・ふくらはぎ | 最も多い 重力+筋力低下の影響 |
| 手・指 | 塩分や内臓機能の低下が原因になることも 関節リウマチや腱鞘炎など |
| 顔・まぶた | 腎機能低下やたんぱく質不足に起因することも 皮膚のたるみなど |
| お腹(腹水) | 肝機能障害や低たんぱく質が関与しているケース 腹部の膨満感 息切れ、食欲不振 体重増加など |
利尿剤が効果的なケース
むくみの原因が体内の水分バランスにある場合、利尿剤が効果的なことがあります。
特に心不全や腎機能障害、肝硬変によるむくみでは医師の判断で処方されることがあり、むくみの緩和を期待することが可能です。
以下では、むくみの改善に用いられる代表的な利尿薬について紹介します。
| 心不全による 全身性浮腫 |
体内に水分が過剰にたまり、下肢・顔・腹部などがむくむ ➡フロセミド(ラシックス)などが処方される |
ループ利尿薬 |
| 腎機能障害(ネフローゼ症候群など) | タンパク喪失によりむくみが全身に出る ➡浸透圧とともに水分排出を調整 |
ループ利尿薬+カリウム保持性利尿薬 |
| 肝硬変による 腹水・浮腫 |
アルブミン低下・門脈圧亢進による水分貯留 ➡アルダクトンなどのカリウム保持性利尿薬を併用 |
ループ利尿薬 |
| 月経前症候群(PMS)のむくみ | 軽いむくみ+乳房の張り・体重変動 | 軽度の利尿作用のあるサプリや漢方 |
軽いむくみに効果的なサプリの商品一覧は➡こちら
市販薬(漢方やサプリ)に関する記事は➡こちら
代表的なループ利尿薬を紹介
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トラセミド(ムクミレス錠) 30錠:1,940円 |
| 有効成分 | トラセミド |
|---|---|
| 効果 | 浮腫み改善、利尿作用、高血圧改善など |
| 服用方法 | 1日1回4∼8mg |
むくみの治療に使われるループ利尿薬でも、代表的なのが「トラセミド」で、ラシックスの約10倍~30倍ほどの効果があります。
腎臓の尿細管に作用することで尿の量を増やし、即効性がありつつ強力な効果があることが特徴です。
心不全や腎疾患、肝疾患など様々なむくみの治療に用いられます。
代表的なカリウム保持性利尿薬を紹介
![]() |
アルダクトンジェネリック 20錠:2,000円 |
| 有効成分 | スピロノラクトン |
|---|---|
| 効果 | 女性の薄毛治療、むくみ改善、ニキビ改善など |
| 服用方法 | 女性の薄毛治療の場合➡1日25mg~100mgを服用 むくみ改善の場合➡1日50mg~100mgを服用 |
むくみにはカリウム保持性利尿薬も使われることがあり、代表的なのが「スピロノラクトン(アルダクトンA)」です。
利尿作用を発揮しつつ体内のカリウムを保持することが特徴であり、特に肝硬変による腹水や女性ホルモンに関連したむくみに使用されます。
また作用は穏やかであるため、継続的な使用に適しています。

利尿剤が効かないケースとは?
利尿剤は効果的な治療薬ですが、全てのむくみに有効な訳ではありません。
例えばリンパ浮腫や静脈瘤などによるむくみは、水分量が原因ではないため利尿剤では改善しません。
また妊娠中に起こるむくみにも安全性の観点から利尿剤は禁忌とされており、生活習慣の見直しが基本となります。
| 状態や状況 | 利尿剤が無効・不適な理由 |
|---|---|
| リンパ浮腫 | リンパの流れの障害 水分ではなくタンパク質を含むむくみのため逆効果 |
| 下肢静脈瘤・静脈不全 | 血管構造の異常によるうっ滞が原因 圧迫療法や手術が基本 |
| 一時的な立ちっぱなし 座りっぱなしのむくみ |
血流の滞りが原因 水分過多ではなく、筋肉ポンプ運動や姿勢改善が効果的 |
| 妊娠中のむくみ | 利尿剤は胎児への影響があるため禁忌 食事・生活改善が基本 |
年代別|むくみの主な原因一覧(10代〜70代)
年齢を問わず起こる可能性があるむくみですが、年代ごとに原因は異なります。
10代は成長期や塩分過多、20〜30代はホルモン変化や妊娠・育児ストレスなど、生活習慣や食生活の乱れなどが主な原因です。
しかし40〜50代では更年期や生活習慣病、60代以降は内臓機能や筋力の低下なども関係してきます。
それぞれの年代に応じた対策が必要です。
| 年代 | 主な原因 |
|---|---|
| 10代 | 成長期 ホルモンバランスの変動 塩分過多 |
| 20代 | 生理周期(PMS) 冷え 長時間の立ち・座り仕事 |
| 30代 | 出産・妊娠 ホルモンのゆらぎ 育児ストレス |
| 40代 | 更年期前後のホルモン変動 疲れ 筋力低下 |
| 50代 | 更年期障害 高血圧・高脂血症などの基礎疾患 降圧薬の副作用 |
| 60代 | 心機能・腎機能の低下 長時間の座位 筋肉量の減少 |
| 70代以上 | 栄養不足 肝・腎・心の機能低下 寝たきり・廃用症候群 |
むくみの原因に関する質問Q&A
むくみの原因には様々ありますが、具体的にどんなことが関係しているのか、日常生活の中で疑問を感じることは少なくありません。
ここでは、むくみの原因に関してよくある質問に対してわかりやすく答えていきます。
Q:むくみの原因は水分不足と水分過多のどっち?
体内の水分は多すぎても少なすぎても、むくみの原因になります。
水分過多では余分な水が排出されにくくなり、水分不足では代謝が滞り体が水を溜め込みやすくなります。
そのため水分を摂りすぎた場合は、カリウムの摂取、水分不足の場合は、こまめな水分補給やマッサージが効果的です。
Q:むくみが原因で足や手が太く見える場合の対処法は?
むくみによって足や手が膨張すると,太く見えてしまうことがあります。
このような場合は、着圧ソックスや手首バンドで圧をかける、マッサージやリンパ流しを行う、カリウムを含む食事を心がけるなどの対策が効果的です。

Q:糖質がむくみの原因になるのは本当?
むくみの原因として、糖質が関係することがあります。
糖質の摂りすぎによりインスリンの分泌量が増えると、ナトリウムや水分を溜め込みやすくなり結果としてむくみが起こることがあります。
糖質の摂取量には注意が必要です。
Q:むくみが原因で体重が増えることがある?
むくみで体内に水分がたまると、見た目だけでなく体重が増えることもあります。
特にむくみがひどい場合は、数日で2~3kgほど増えることも珍しくありません。
しかし脂肪が増えている訳ではないため、むくみによる体重の増加は一時的なものです。
Q:むくみはどうやって排出する?
むくみを解消するためには、体内の余分な水分や老廃物を排出することが必要です。
そのためには軽い運動やマッサージ、入浴などにより血流やリンパの流れを促すことが効果的です。
また利尿を助けるためにカリウムの摂取、水分補給も併せて意識しましょう。
危険なむくみのチェックリスト➡こちら
むくみは体のサイン!原因に合わせて正しく対処を
むくみは体が発するSOSのサインかもしれません。
日常的な原因であることも多いですが、深刻な病気が背景にあることも。
「たかがむくみ」と油断せず、原因を見極めて正しく対処することが大切です。



