降圧剤は血圧を低下させるために用いられる薬で、高血圧症の治療薬です。
さまざまな種類があるため、どの降圧剤を選べば良いか分からない方もいるでしょう。
本記事では、よく処方されている降圧剤のランキングや服用時の注意点をご紹介します。降圧剤選びの参考にしてみてください。
降圧剤の強さランキングは?
血圧を下げる目的で使用される降圧剤ですが、血管拡張作用をもつものや利尿作用をもつものなど種類は豊富です。
効果の強さを基準に選びたい方も多いと思いますが、降圧剤の強さを比較した研究はおこなわれていないため、どれが一番強いか判断することはできません。
しかし、なかでもCa拮抗薬は特に降圧効果が高いとされ、多くの症状に使用されています。
本記事では、そんなCa拮抗薬を含むさまざまな薬の処方量をランキング形式でご紹介していきます。
降圧剤処方ランキング
本記事では、株式会社QLifeが発表している「高血圧症処方ランキング」を参考に、9種類の降圧剤をご紹介します。
商品名 | 1位 アジルバ | 2位 アムロジピン | 3位 オルメサルタン | 4位 ビゾプロロール | 5位 テルミサルタン | 6位 テラムロ | 7位 カンデサルタン | 8位 ニフェジピン | 9位 シルニジピン |
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特徴 | 持続性に優れている | 降圧剤の第一選択薬 | 心臓病、腎臓病にも有効 | 心臓の負担が抑えられる | 比較的新しい降圧剤 | 2つの成分が含まれている | 中等症までの慢性心不全にも効果的 | 即効性が高い | 臓器保護作用がある |
口コミ | – | ★4.17(60件) | ★4.57(7件) | ★4.4(10件) | – | – | ★5(5件) | – | – |
価格 | 30錠:2,800円~ | 30錠:2,850円~ | 30錠:2,250円~ | 30錠:2,300円~ | 30錠:4,000円~ | 取り扱いなし | 28錠:3,000円~ | 取り扱いなし | 取り扱いなし |
商品詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
購入 | – | – | – |
降圧剤は症状によっても選び方が異なります。後述する正しい選び方も参考にしてください。
参考:医薬情報QLifePro
第1位:アジルバ
アジルスマート 価格:30錠2,800円~ |
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種類 | ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬) |
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有効成分 | アジルサルタン |
服用方法 | 20mgを1日1回、最大で1日40mgまで増量 |
副作用 | めまい、頭痛、血中カリウムや尿酸の上昇など |
武田薬品工業が開発した薬で、有効成分アジルサルタンがアンジオテンシンⅡの働きを阻害します。
アジルバはARBの中でも効果が高いと言われており、心臓や腎臓の保護作用があるため、心疾患や腎臓疾患の方でも服用可能です。
ただし、血中のカリウムや尿酸の値が高くなる場合があるため、服用中は定期的に血液検査が必要です。
第2位:アムロジピン
ノルバスク 価格:30錠2,850円~ 口コミ:★4.17(60件) |
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ノルバスクジェネリック 価格:200錠5,000円~ 口コミ:★4.28(79件) |
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種類 | カルシウム拮抗薬 |
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有効成分 | アムロジピンベシル |
服用方法 | 2.5~5mgを1日1回 |
副作用 | 肝機能障害、動悸、めまい、むくみ、ほてりなど |
高血圧症の治療薬として、世界的に使用されている薬です。
カルシウムの働きを抑えて血管を広げ、血圧が低下します。高血圧症の他、狭心症の治療にも用いられます。
高齢者や肝機能障害、腎機能障害の方は慎重に服用しなければならないため、必ず医師の指導の下服用してください。
第3位:オルメサルタン
オルメテック・ジェネリック 価格:30錠2,250円~ 口コミ:★4.57(7件) |
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種類 | ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬) |
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有効成分 | オルメサルタン |
服用方法 | 1日あたり5~10mg、最大で1日40mgまで増量 |
副作用 | むくみ、かゆみ、下痢、貧血、めまいなど |
1995年に、日本の大手製薬会社である第一三共が生み出した薬です。
アンジオテンシンⅡの働きを阻害して血圧を低下させます。
副作用のかゆみが酷い場合には、アナフィラキシーショックを起こす恐れがあるため医師に相談してください。
第4位:ビソプロロールフマル
メインテート 価格:30錠2,300円~ 口コミ:★4.4(10件) |
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メインテートジェネリック 価格:100錠2,340円~ 口コミ:★4.34(47件) |
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種類 | β遮断薬 |
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有効成分 | ビソプロロールフマル |
服用方法 | 5mgを1日1回 |
副作用 | 徐脈、動悸、心房細動、房室ブロックなど |
心臓に作用し、心拍数を抑えて血圧を低下させる薬です。高血圧症の他に心不全や不整脈の治療目的で処方されます。
慢性的な心疾患も併発している方は服用方法に注意が必要なため、自己判断で服用・中断せず、必ず医師の指導を受けてください。
第5位:テルミサルタン
クレサール 価格:30錠4,000円~ |
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種類 | ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬) |
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有効成分 | テルミサルタン |
服用方法 | 1日あたり20~40mg、最大で1日80mgまで増量 |
副作用 | むくみ、咳、かゆみ、不安感など |
ドイツの製薬会社ベーリンガーインゲルハイムが開発した薬です。
アンジオテンシンⅡの働きを阻害し、血圧の上昇を防ぎます。
服用開始時は20mgから服用を始め、最大で80mgまで増量可能ですが、肝機能障害の方は1日最大40mgまでのため注意が必要です。
第6位:テラムロ
種類 | ARB、カルシウム拮抗薬 |
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有効成分 | テルミサルタン、アムロジピン |
服用方法 | 1日1回1錠 |
副作用 | 咳、湿疹、めまい、頭痛、貧血など |
テラムロはミカムロ配合錠のジェネリック医薬品で、ARBとカルシウム拮抗薬を配合した薬です。
高血圧症治療では第一選択薬として処方されませんが、テルミサルタンとアムロジピンを併用している場合に処方されることがあります。
第7位:カンデサルタン
ブロプレス 価格:30錠3,000円~ 口コミ:★5(5件) |
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種類 | ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬) |
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有効成分 | カンデサルタンシレキセチル |
服用方法 | 4~8mgを1日1回 最大で1日12mgまで増量 |
副作用 | むくみ、咳、湿疹、ふらつきなど |
武田薬品工業が開発した薬で、高血圧症の他、軽症~中等症の慢性心不全にも用いられています。
一般的には1日あたり最大で12mgまで服用可能ですが、腎機能障害の方は1日あたり2~8mgまでのため注意が必要です。
第8位:ニフェジピン
種類 | 持続性Ca拮抗剤 |
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有効成分 | ニフェジピン |
服用方法 | 1日1回、20~40㎎を服用 |
副作用 | 嘔吐、下痢、吐き気、めまい、頭痛など |
ニフェジピンは、ほかのCa拮抗剤と比べ血圧を下げる効果が強く、即効性が高いことが特徴の降圧剤です。
しかし、ニフェジピンの先発薬は、急激な作用によるリスクが高く販売が中止されました。
現在は、サワイ製薬から安全性の高いジェネリック薬品が販売されています。
第9位:シルニジピン
種類 | カルシウム拮抗薬 |
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有効成分 | シルニジピン |
服用方法 | 5~10mgを1日1回朝食後 最大で1日20mgまで増量 |
副作用 | 頭痛、肝機能障害、尿蛋白陽性、めまいなど |
シルニジピンはアテレックのジェネリック医薬品で、血圧低下の他に臓器保護作用もあるため、心疾患や腎臓疾患の方でも服用可能です。
一般的には朝食後に5~10mgを服用しますが、重症の高血圧症の方は1日あたり10~20mgまで増量して服用します。
降圧剤の選び方
2019年に発表された高血圧治療ガイドラインを基に、降圧剤の適切な選び方をご紹介します。
ただし、降圧剤は服用方法を誤ると血圧が下がり過ぎたり心臓や肝臓などの臓器に負担がかかってしまうため、まずは病院を受診し、医師に相談しましょう。
1日1回服用の薬を選ぶ
高血圧症の治療は長期間に及ぶことが多く、治療薬も長期服用となります。
そのため、服用回数が1日1回の薬を選ぶことが推奨されます。
また、複数の薬を併用する場合には、配合錠への切り替えも検討しましょう。
商品名 | ノルバスク・ジェネリック | オルメテック・ジェネリック | メインテートジェネリック | ブロプレス |
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特徴 | 降圧剤の第一選択薬 | 心臓病、腎臓病にも有効 | 心臓の負担が抑えられる | 中等症までの慢性心不全にも効果的 |
口コミ | ★4.28(79件) | ★4.57(7件) | ★4.34(47件) | ★5(5件) |
価格 | 200錠:5,000円~ | 30錠:2,250円~ | 100錠:2,340円~ | 18錠:3,000円~ |
ボタン |
症状にあわせて選ぶ
治療ガイドラインでは、左室肥大や心不全をはじめとした特定の症状がある場合の降圧剤を示しています。
カルシウム拮抗薬 | ARB/ACE阻害薬 | サイアザイド系 利尿剤 |
β遮断薬 | |
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左室肥大 | ● | ● | ||
LVEFの低下した心不全 | ● ※少量から開始 |
● | ● ※少量から開始 |
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頻脈 | ● (非ジヒドロピリジン系) |
● | ||
狭心症 | ● | ● ※冠攣縮に注意 |
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心筋梗塞後 | ● | ● | ||
蛋白尿 /微量アルブミン尿を有する腎臓病 |
● |
症状がない場合の選び方
症状による適応がない場合は、ARB、ACE阻害薬、カルシウム拮抗薬、利尿剤の中から選択します。
商品名 | レニベース・ジェネリック | ノルバスク・ジェネリック | オルメテック・ジェネリック | ブロプレス | スピロノラクトン (アルダクトン) |
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特徴 | 安全性が高い | 降圧剤の第一選択薬 | 心臓病、腎臓病にも有効 | 中等症までの慢性心不全にも効果的 | 利尿作用はそこまで強くない |
口コミ | ★4.8(5件) | ★4.28(79件) | ★4.57(7件) | ★5(5件) | ★4.14(36件) |
価格 | 150錠:2,250円~ | 200錠:4,500円~ | 30錠:2,250円~ | 28錠:3,000円~ | 28錠:3,400円~ |
種類 | ACE阻害薬 | カルシウム拮抗薬 | ARB | ARB | 利尿剤 |
ボタン |
ただし、効果が見られない場合には最大量まで増量するか、併用療法をおこないます。
併用療法という方法も
併用療法はⅡ度高血圧やⅢ度高血圧といった、特に血圧が高い方に用いられることが多い治療法です。
Ⅰ度高血圧の方でも、なかなか血圧が下がらない場合は異なる種類の薬を併用することがあります。
併用療法の主な組み合わせは次の通りです。
- ARB+カルシウム拮抗薬
- ACE阻害薬+カルシウム拮抗薬
- ARB+利尿薬
- ACE阻害薬+利尿薬
- カルシウム拮抗薬+利尿薬
ARB及びACE阻害薬+カルシウム拮抗薬の併用では、1種類の薬を増量するよりも強い降圧効果が認められており、腎臓の保護効果も大きいとされています。
また、男性や高齢者などにおけるARB+利尿薬の併用は、カルシウム拮抗薬との併用より強い降圧効果があることが分かっています。
これらの併用療法でも効果が見られない場合には、3種類の併用する場合があります。
降圧剤の種類
一口に降圧剤といっても、その種類はさまざまです。
本項目では、代表的な降圧剤の作用や薬品名を紹介します。
種類 | 作用 | 薬品名 |
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アンジオテンシンⅡ 受容体拮抗薬 ※ARB |
血圧を上昇させるアンジオテンシンⅡという物質の生成を阻害 | アジルバ、ブロプレス、ニューロタンなど |
アンジオテンシン 変換酵素阻害薬 ※ACE阻害薬 |
血圧を上昇させるアンジオテンシンⅡという物質の生成を阻害 | エースコール、タナトリル、レニーベースなど |
利尿剤 | 排尿を促して身体の余分な水分を排出し、高血圧やむくみを解消 | ナトリックス、ダイアート、トリテレンなど |
カルシウム拮抗薬 | 血管を収縮させるカルシウムの働きを抑制 | ナトリックス、ダイアート、トリテレンなど |
α遮断薬 | 血管を収縮させるα1受容体を遮断 | カルデナリン、デタントールなど |
β遮断薬 | 心臓の機能に関わるβ受容体を遮断し、心拍数を抑える | インデラル、テノーミン、ビソプロロールフマルなど |
薬の作用は異なりますが、いずれも血圧低下に繋がります。
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
商品名 | オルメテック・ジェネリック | ブロプレス | ディオバン |
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有効成分 | オルメサルタンメドキソミル | カンデサルタンシレキセチル | バルサルタン |
効果 | 高血圧症治療、脳卒中や心臓病、腎臓病の予防 | 高血圧症治療、腎実質性高血圧症治療、また脳卒中や心臓病、腎臓病の予防 | 高血圧症治療 |
副作用 | めまい、腹痛、咳など | めまい、ふらつき、食欲不振など | めまい、腹痛、咳など |
飲み方 | 1日1回、1回10mg~20mgを毎日決まった時間に服用 | 1日1回4~8㎎を服用 | 1日1回40~80㎎を水またはぬるま湯で服用 |
口コミ | ★4.57(7件) | ★5(5件) | ★4.13(61件) |
価格 | 30錠:2,250円~ | 28錠:3,000円~ | 28錠:5,200円~ |
ボタン |
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、血圧を上げる体内物質「アンジオテンシンⅡ」の過剰作用を抑え、血管を拡張することで血圧を下げる効果があります。
2021年に開発された新しい薬で、効果と安全性が高いことが特徴のひとつです.
心臓や腎臓を保護する作用も期待でき、なかには慢性心不全や腎疾患の治療に使用されるものもあります。
またよく似た作用を持つアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)に現れやすい副作用の空咳が、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬では少なく、空咳や喉の違和感といった副作用はほとんどないとされています。
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
商品名 | レニベース・ジェネリック | チバセン・ジェネリック |
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有効成分 | エナラプリルマレイン酸塩 | ベナゼプリル塩酸塩 |
効果 | 本能性高血圧、腎性高血圧症、腎血管性高血圧の治療 | 高血圧症治療 |
副作用 | めまい、頭痛、咳、倦怠感など | めまい、頭痛、咳など |
飲み方 | 1日1回、1回10mg~20mgを毎日決まった時間に服用 | 1日1回、1回5mg~10mgを毎日決まった時間に服用 |
口コミ | ★4.8(5件) | ★5(5件) |
価格 | 150錠:2,250円~ | 28錠:2,610円~ |
ボタン |
アンジオテンシン変換酵素阻害薬は、血圧を上げるホルモンである「アンジオテンシンⅡ」の生成を抑え、血管を拡張させることで血圧を下げる薬です。
体内のアンジオテンシン変換酵素の働きを抑えることで、アンジオテンシンⅡを抑制する作用があります。
またよく似た作用を持つ薬にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬がありますが、アンジオテンシン変換酵素阻害薬のほうが狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患に対するエビデンスが豊富です。
そのため心臓や腎臓を保護する効果も認められていて、糖尿病や心不全などに使用される場合もあります。
利尿剤
商品名 | スピロノラクトン | ハイレス |
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有効成分 | スピロノラクトン | スピロノラクトン |
効果 | むくみ改善、利尿作用、高血圧改善 | むくみ改善、利尿作用、高血圧改善 |
副作用 | 食欲不振、悪心、女性型乳房、性欲減退 | 食欲不振、悪心、女性型乳房、性欲減退 |
飲み方 | 1日25~100㎎を1~2回に分けて服用 | 1日1回1錠服用 |
口コミ | ★4.11(36件) | ★1(1件) |
価格 | 28錠:3,400円~ | 100錠:4,980円~ |
ボタン |
利尿剤には体内の余分な水分を排出する作用があり、むくみを改善する一方で降圧効果にも優れているとされています。
血圧の上昇は、体内の塩分と水分の量が増えることで体液量(血液量)が増加し、血管が圧迫されることが原因のひとつです。
利尿剤は利尿作用により体液量を減らすことで、血圧を下げる効果を期待できます。
また、利尿剤は単独で使用するよりもほかの降圧剤と併用することで効果を高め、さらに副作用も抑えられるとされていて、併用薬として使用されることが多いです。
たとえば1種類の降圧剤で効果を得られないときに利尿剤と組み合わせることで、少量でも降圧効果を高めることができ、低カリウム血症などの副作用のリスクを抑えることもできます。
カルシウム拮抗薬
商品名 | ノルバスク・ジェネリック | ノルバスク |
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画像 | ||
有効成分 | アムロジピンベシル | アムロジピンベシル |
効果 | 高血圧症治療、狭心症治療 | 高血圧症治療、狭心症治療 |
副作用 | ほてり、めまい、ふらつき、頭痛など | ほてり、めまい、ふらつき、頭痛など |
飲み方 | 1日2.5mg~5mgを毎日決まった時間に服用 | 1日2.5mg~5mgを毎日決まった時間に服用 |
口コミ | ★4.28(79件) | ★4.17(60件) |
価格 | 200錠:5,000円~ | 30錠:2,850円~ |
ボタン |
体内でカルシウムイオンが細胞内に流れ込むと、血管が収縮し血圧の上昇につながります。
カルシウム拮抗薬はカルシウムイオンが細胞内に入ることを阻害し、血管が収縮するのを抑える作用があります。
そのため血管が拡張され血圧を下げることができるのです。
降圧薬のなかでもカルシウム拮抗薬は効果が強いとされ、高血圧治療の第一選択薬として日本でもっとも多く処方されています。
また、血圧を下げるだけでなく心拍数を下げる効果もあり、狭心症の治療や不整脈などにも有効です。
さらに副作用が少なく安全性が高いとされています。
α遮断薬
商品名 | カタプレス・ジェネリック | ハイトラシン・ジェネリック |
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有効成分 | クロニジン | テラゾシン塩酸塩水和物 |
効果 | 高血圧症治療、腎実質性高血圧症治療 | 高血圧症治療、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療 |
副作用 | 口渇、眠気、鎮静、めまい、倦怠感 | めまい、立ちくらみ、貧血、低血圧 |
飲み方 | 1回1~3錠を1日3回、毎日決まった時間に服用 | 1回0.5mgを1日1回を服用 |
口コミ | ★4.07(56件) | ★5(5件) |
価格 | 30錠:1,800円~ | 28錠:1,260円~ |
ボタン |
通販ページへ※現在、欠品中
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血圧の上昇は交感神経がα受容体を刺激し血管が収縮することが原因のひとつです。
α遮断薬はα受容体への遮断作用により血管の収縮を抑え、血管を拡張し血圧を下げます。
血圧を下げるだけでなく、膀胱収縮筋の過剰な収縮をやわらげる作用があることから、過敏膀胱の治療にも効果的です。
そのほかにも脂質の代謝を良くする作用をもち、肥満や脂質異常症にも効果的であるとされています。
このように高圧作用だけでなく多岐に渡る効果を持ち合わせたα遮断薬ですが、過去の実験から心不全になる確率が高いことがわかり、現在はあまり使われいません。
β遮断薬
商品名 | メインテート | トップミーXL |
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有効成分 | ビソプロロールフマル塩酸 | メトプロロール |
効果 | 本態性高血圧、狭心症、あがり症による動悸や手足の震え | 高血圧症、狭心症、あがり症による動悸や手足の震え |
副作用 | 徐脈、倦怠感、ふらつき、めまい、むくみ | 頭痛、嘔吐、発疹 |
飲み方 | 1日1回1錠を毎日決まった時間に服用 | 1回1~2錠を1日3回服用 |
口コミ | ★4.4(10件) | – |
価格 | 30錠:2,300円~ | 10錠:1,560円~ |
ボタン |
β遮断薬は交感神経刺激が心臓に伝わるのを阻害することで血圧を下げる薬です。
緊張やストレスで交感神経が活性化すると、β受容体がノルアドレナリンと結合します。
すると、心臓の運動機能を高め心拍数や心拍出量を上げ、血圧の上昇に繋がります。
β遮断薬はβ受容体への結合を遮断する作用があり、心臓の過剰な働きを抑えることで血圧を下げる効果をもつ薬です。
つまり、無理に動くことで負担がかかってしまっている心臓を休ませることができるため、頻脈性不整脈や狭心症、甲状腺機能亢進症などによる動悸にも使われています。
降圧剤服用時の注意点
降圧剤は血圧や心臓に作用するため、服用方法を誤ると重大な副作用が現れる場合があります。
次に挙げる注意点に気を付けて服用してください。
使用できない場合もある
持病や体質によっては、使用できない降圧剤や慎重に服用しなければならない種類があります。
特に、妊娠者や心臓・肝臓・腎臓などに疾患がある方は注意が必要です。
禁忌 | 慎重投与 | |
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カルシウム拮抗薬 | 徐脈 (非ジヒドロピリジン系) |
心不全 |
ARB | 妊娠 | 腎動脈狭窄症 高カリウム血症 |
ACE阻害薬 | 妊娠 血管神経性浮腫 アフェレーシス/血液透析 |
腎動脈狭窄症 高カリウム血症 |
サイアザイド系 利尿剤 |
体液中のナトリウム・カリウムが 明らかに減少している状態 |
痛風 妊娠 耐糖能異常 |
β遮断薬 | 喘息 硬度徐脈 未治療の褐色細胞腫 |
耐糖能異常 閉塞性肺疾患 末梢動脈疾患 |
1日あたりの最大服用量を超えると危険なため、必ず医師や薬剤師の指導の下服用してください。
グループフルーツはNG
カルシウム拮抗薬は小腸や肝臓で代謝されますが、グレープフルーツに含まれる成分がこの代謝酵素を阻害してしまうため、血圧が下がり過ぎてしまうという危険性があります。
カルシウム拮抗薬を服用している方は、グレープフルーツ(果肉、皮と果肉の間)やグレープフルーツジュースを口にしないよう注意してください。
また、その他にも薬によって飲み合わせの悪い薬や食べ物があるため、必ず服用前に把握しておくことが大切です。
降圧剤に関するよくある質問
降圧剤の服用に関するよくある質問にお答えします。
降圧剤を服用した方が良い血圧値や、効果がない場合の対処法を知りたい方は参考にしてみてください。
降圧剤は血圧値いくつから服用すべき?
成人の血圧値は、最高血圧140以上/最低血圧90以上から高血圧に分類されます。
しかし、生活習慣や食生活の改善でも血圧を下げることはできるため、必ずしも降圧剤を飲まなければならないわけではありません。
慢性的に最高血圧が160を超えている場合は降圧剤の服用が推奨されます。
基準値に達していないが比較的血圧が高いという方は、日常的に運動を取り入れることが大切です。また、カリウムやDHA、EPAを多く含む食べ物を積極的に摂るようにしましょう。
降圧剤が効かない場合はどうする?
現在服用している降圧剤では効果が不十分な場合や、副作用が酷くて服用を中断せざるを得ない場合は、他の種類の降圧剤への変更が推奨されます。
種類を変更すれば作用が異なるため、効果が現れたり副作用が抑えられる可能性があります。
ただし、いずれも自己判断せず、まずは医師に相談しましょう。
降圧剤の服用はやめたほうがいい?
降圧剤を検索すると「降圧剤 飲むな」「降圧剤 やめたほうがいい」というワードが目に入ります。
しかし、高血圧症は心臓や脳の血管の病気を引き起こす可能性があるため、前述した基準値を上回る場合は降圧剤の服用が推奨されます。
高血圧症の治療には時間がかかることから「降圧剤は1度飲むとやめられない」というイメージを持たれがちですが、薬自体に依存性はないため安全に服用可能です。
また、薬の服用と並行して生活習慣の改善に取り組むことで、より早く血圧値を安定させることができるでしょう。
降圧剤で血圧が下がりすぎた場合はどうすればいい?
自覚症状が無ければ通常通り生活して問題ありません。
下記、めまいや立ちくらみといった低血糖の自覚症状が出た場合は、症状がおさまるまで水分補給や横になって休むなどしてください。
ほとんどが軽い症状で数時間ほど経てばおさまりますが、症状がおさまらないまたは「上の血圧」が90~100㎜Hg以下になる場合は医師へ相談しましょう。
まとめ
降圧剤にはさまざまな種類があり、作用機序や副作用によってご自分に適した薬を選ぶことが大切です。
薬だけに頼るのではなく、小まめな運動や食事でも血圧を下げることができるため、生活習慣の改善にも取り組むことをおすすめします。