ためしてガッテンの動脈硬化改善法とは?食事や運動による方法を徹底解説

ためしてガッテンの動脈硬化改善法とは?食事や運動による方法を徹底解説
ためしてガッテンでは、過去数回にわたり動脈硬化の改善方法を紹介しています。

本記事では、その内容をまとめて紹介していきます。

合わせて、動脈硬化の原因や治療薬も紹介していますのでぜひ参考にしてください。

ためしてガッテンの動脈硬化改善方法とは?

NHK放送の「ためしてガッテン」は、動脈硬化や生活習慣病などさまざまな疾患について驚きの知恵を紹介する健康番組です。

ここからは、実際にためしてガッテンで放送された動脈硬化の改善方法をご紹介します。

コレステロールの調節

ためしてガッテンで紹介されていた動脈硬化改善方法のひとつめは、コレステロールの調節です。

そもそも動脈硬化には、悪玉コレステロール値が密接に関係しており、血液中の悪玉コレステロール量が増えることで症状が進行しやすくなります。

悪玉コレステロールと善玉コレステロール

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)
肝臓で生成されたコレステロールを全身に運ぶ働きをする
増えると動脈硬化を引き起こすため“悪玉”と呼ばれる
善玉コレステロール(HDLコレステロール)
余分な悪玉コレステロールを回収する働きをする
そのため“善玉”と呼ばれている

悪玉コレステロールが増えすぎると、善玉コレステロールが動脈壁に取り込まれ動脈壁が厚く硬くなってしまい、動脈硬化を発症してしまうのです。

悪玉コレステロールを減らすための方法は善玉コレステロールを増やすことです。ここからは運動の効果やおすすめの方法を紹介していきます。

運動

善玉コレステロールを増やす一番の近道は「運動」です。

2011年1月放送のためしてガッテンでは、走ることが善玉コレステロール値を上げることにつながると紹介されていました。

1日の歩数を増やせば増やすほど善玉コレステロールも増えるため、日常的にスロージョギングやウォーキングをするとよいでしょう。

なかなか習慣化できないという方は、普段の歩き方を少し変えるだけでも健康効果が期待できます。おすすめの方法は、「大またウォーキング」です。

大股ウォーキング

普段よりも歩幅を大きくして歩くことで、ふくらはぎのポンプ機能が高まり血行が促進されます。

ただし高齢の方は、無理して大またにせず「ひざを伸ばしてかかとから着地」して歩くことを意識しましょう。

かかとから着地すると足への衝撃が分散され、足の負担が軽減されます。

第三のコレステロール

2017年11月放送のためしてガッテン「コレステロールの新常識SP 一番注意すべきはコレだ!」では、第三のコレステロール(レムナントコレステロール)が動脈硬化を悪化させることが紹介されました。

レムナントコレステロールとは?
善玉でも悪玉でもないコレステロールのこと
悪玉コレステロール以上に動脈硬化を引き起こす要因となりやすい

健康診断の際に、総コレステロール値に着目したことがある方は一部気づいているかもしれませんが、実は悪玉と善玉の値を足しても総コレステロール値になりません。

この足りていない部分の多くがレムナントであり、レムナントは動脈硬化を引き起こす要因となりやすいとされています。

それでは、そんなレムナントコレステロールを減らすにはどうすればいいのでしょうか?

コレステロール対策

そんなレムナントコレステロールへの対策法として、番組では下記のポイントが紹介されていました。

・健康診断の際は悪玉値だけでなくレムナントも含めた総悪玉値を見る
・食べすぎに注意する
・肉やファストフードに含まれる飽和脂肪酸をとりすぎない
・コレステロールの吸収を抑える野菜・大豆類を多くとる
・悪玉コレステロール値を下げる青魚をとる

さらに番組内では、青魚の効果を確かめるために検証が実施されました。

出演者3名が2週間魚中心の生活を送ったところ、3人とも総悪玉コレステロール値が正常値まで下がったという結果に。

偏った食生活をしている方は、上記のような食事のコツを試してみると良いでしょう。

食事で改善

前述した青魚・野菜・大豆以外にも以下のような食材が動脈硬化改善・総悪玉コレステロール減少に役立つと、ためしてガッテンでは紹介されていました。

おすすめの食材

次の項目から、おすすめの食材を紹介してきます。

にんにく

コレステロール値改善に効果的な食材の一つ目は、にんにくです。

にんにくには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きや、血管を拡張し血圧を改善する働きもあります。

ドイツで行われた実験では、コレステロール・中性脂肪値の高い被験者221人が16週間にわたり、にんにく粉末入り情剤を摂取したところ、総コレステロール値が平均266から235まで下がるという結果が出ています。

氷エノキ

コレステロール値改善に効果的な食材の二つ目は、氷エノキです。

氷エノキというと、あまり聞きなじみのない方も多いのではないでしょうか。「えのき氷」とも呼ばれ、エノキタケをミキサーし、煮出したうえで凍らせたものです。

氷エノキに含まれる「キノコキトサン」という食物繊維に、コレステロール値を下げる、脂肪燃焼を促進するといった効果があります。

氷エノキの作り方をご紹介します。

材料
・エノキタケ 300g(2袋分)
・水     400ml
作り方
①エノキタケを1/3にカットする(石づきは切り落とす)
②ミキサーに水とエノキタケを入れて30秒ほど回してペースト状にする
③鍋に移し沸騰させる。
④煮立ったら弱火にして1時間前後煮詰める
⑤煮詰まったら冷まして、凍らせたら完成

酒粕

コレステロール値改善に効果的な食材の三つ目は、酒粕です。

酒粕には「レジスタントプロテイン」と呼ばれる難消化性たんぱく質が含まれており、脂質を吸着して体外に排出する作用があります。

腸内での脂質の吸収が減るので、結果的に悪玉コレステロール値が低下します。

番組内でも、3週間にわたり甘酒を1日1本飲む実験を行いました。その結果、12人すべて悪玉コレステロール値が減少しています。

酒粕の発酵臭やアルコール臭が気になるという方は、粕汁や甘酒の他、味噌汁やラーメンに溶かして食べることもできますので、試してみてください。

動脈硬化の治療薬

ここまでは、ためしてガッテンで紹介されていた運動や食事などの改善法を紹介してきましたが、改善しない場合は治療薬の使用も検討していきましょう。

動脈硬化はさまざまな要因がきっかけとなるため薬によるサポートで、「原因となる疾患」や「習慣」を改善していくことが大切です。

ここからは、以下の疾患や習慣と動脈硬化の関係性や有効な治療薬を紹介していきます。

高血圧

動脈硬化の原因となる症状の一つが、高血圧です。

高血圧とは
血圧が正常値よりも高い症状のこと
具体的には、家庭血圧で135/85mmHg以上、診察室血圧で140/90mmHg以上の方

血圧が高い状態が続くことにより、血管は常に張り詰め、徐々に硬く、厚くなっていきます。

この結果として引き起こされるのが動脈硬化です。高血圧による動脈硬化は、以下のような命にかかわる症状の原因にもなるため注意が必要です。

・大動脈瘤
・腎硬化症
・心筋梗塞
・脳出血
・脳梗塞 など

上記以外にも、高血圧の人の心臓は、常に負担が強いられるため、心臓肥大による心不全を引き起こす恐れもあります。

上記のような合併症や動脈硬化を予防するためにも、高血圧と診断されている人は薬を使った血圧の正常化が推奨されます。

高血圧の薬

血圧を下げる降圧剤には、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬や利尿剤など複数の種類が存在します。

ここでは代表的な降圧剤を紹介します。

商品名 ノルバスク オルメテック・ジェネリック メインテート
画像 ノルバスク オルメテック・ジェネリック メインテート
価格 30錠:2,850円~ 30錠:2,250円~ 30錠:2,300円~
特徴 カルシウムの働きを抑えて血管を広げる アンジオテンシンⅡの働きを阻害して血圧を低下 心臓に作用し、心拍数を抑えて血圧を低下
ボタン

詳しい選び方は以下の記事もご参考ください。

脂質異常症

脂質異常症は、動脈硬化のもっとも大きな原因です。

脂質異常症とは
血液中の脂質が多すぎる状態のこと
肉や油など脂肪分の多い食事をしているとなりやすい

脂質が多いとその分、脂質の一種であるコレステロールも多くなります。

前述の通り、コレステロールは血液の壁に取り込まれ、壁を厚く・硬くして動脈硬化を引き起こします。

そのため脂質異常症で血液中の脂質が増えすぎた状態が続くと、その分動脈硬化になるリスクも高まります。

脂質異常症の主な原因は、食事で摂取する脂肪分が多すぎることです。

特に肉類の脂肪分が多いと、脂質異常症を引き起こしやすくなるため、魚介類や野菜から脂肪分を摂取するとよいでしょう。

生活習慣による改善や場合によっては薬による治療も推奨されます。

脂質異常症の薬

生活習慣の改善でも数値が改善しない場合や、心筋梗塞や糖尿病などの持病がある場合は、薬の併用も推奨されます。

選択肢となる治療薬は複数種類ありますが、第一選択薬はスタチン系(HMG-CoA還元酵素阻害薬)の薬です。

商品名 リピトール リピトール・ジェネリック
画像 リピトール リピトール・ジェネリック
価格 30錠:2,700円~ 30錠:2,500円~
特徴 先発医薬品 リピトールのジェネリック
ボタン

スタチンは、肝臓でのコレステロール合成を阻害する作用があります。

肝臓で作られたコレステロールは血液へと運ばれますが、その量を減らすことにより、悪玉コレステロールが血液中から減り、動脈硬化の予防につながります。

喫煙

喫煙は、善玉コレステロールを減らし悪玉コレステロールを増加させやすくするため、動脈硬化の原因となります。

その他にも、たばこに含まれる化学物質が血管の壁を傷つける作用があり、動脈硬化の進行につながります。

また、喫煙期間が長ければ長いほど、動脈硬化となるリスクは高まります。

喫煙は動脈硬化以外にも様々な悪影響を体に及ぼしますので、禁煙をすることが推奨されます。自力でやめられない場合は禁煙補助薬の利用も検討しましょう。

禁煙補助薬

喫煙がなかなかやめられないという方には、ニコレットなどの禁煙補助薬を利用してみてはいかがでしょうか。

特におすすめなのは、禁煙成功率が80%と高い「チャンピックス」です。

チャンピックスジェネリック チャンピックスジェネリック(バレピックス)
39錠:7,000円~

チャンピックスに含まれる有効成分「バレニクリン酒石酸塩」が、以下2つの作用を起こし禁煙を補助します。

チャンピックスの作用
  • ニコチン受容体の結合を阻害し、喫煙時の満足感をおさえる
  • 少量のドーパミンが放出され、たばこを吸いたい気持ちをおさえる

チャンピックスは市販されていませんが、海外通販の場合は通院・処方箋なしで購入できます。

肥満

肥満により内蔵脂肪が増えると、悪玉コレステロールの量が増加するほか、血管内の炎症を引き起こし動脈硬化の進行につながります。

動脈硬化が要因となる脳梗塞・心筋梗塞になる危険度は、一般の人に比べて内蔵脂肪型肥満の人が1.6倍と高くなっています。

また、心筋梗塞や狭心症においても一般の人に比べて危険度が2倍となっています。

肥満の解消法としては、生活習慣の改善の他、なかなか痩せられない場合は抗肥満薬の摂取も推奨されます。

抗肥満薬

抗肥満薬は、運動や食事制限が苦手でなかなか痩せられないという方に特におすすめです。

当サイトおすすめ抗肥満薬は「ゼニカル」です。

商品名 ゼニカル オルリガル
画像 ゼニカル オルリガル
価格 42錠:9,360円~ 84錠:6,800円~
特徴 先発医薬品 ゼニカルのジェネリック
ボタン

ゼニカルは、脂肪の吸収を阻害する効果のある薬です。

ゼニカルに含まれる有効成分「オルリスタット」は、食事中に含まれる脂質や脂肪分の約30%を便として排出させます。

そのため、特に脂っこい食事がやめられない方におすすめです。

糖尿病

糖尿病は代表的な動脈硬化を進める要因の一つです。

糖尿病で高血糖な状態が長期的続くことにより、血液が血管の壁を傷つけます。そこにコレステロールが蓄積することで、プラークと呼ばれる塊が形成されます。

プラークの形成により、血管内の壁が硬くなり動脈硬化が進行します。

その他にも糖尿病の人は、インスリン抵抗性の状態が強く、前述の高血圧や脂質異常症といった状態になりやすい点も、動脈硬化が進行しやすいと言われる所以です。

糖尿病と高血圧、脂質異常症、肥満は密接にかかわっており、治療薬を使った改善が推奨されます。

糖尿病の薬

糖尿病薬には複数の種類があり、ご自身の症状やBMI値などに沿って適切な治療薬を選ぶことが大切です。

ここでは、代表的な糖尿病薬をご紹介します。

商品名 ゾメット アクトス・ジェネリック ジャヌビア アマリール フォシーガ リベルサス
画像 ゾメット アクトス・ジェネリック ジャヌビア アマリール フォシーガ リベルサス
価格 100錠:4,200円~ 90錠:3,700円~ 28錠:6,500円~ 30錠:2,160円~ 28錠:6,300円~ 10錠:7,600円~
特徴 肝臓や小腸に働きかけて糖の吸収を抑制
ビグアナイド薬
筋肉や肝臓でのインスリンの働きを高める
チアゾリジン薬
消化管ホルモンを分解するDPP-4の働きを阻害
DPP-4阻害薬
インスリンの分泌を促進
スルホルニル尿素薬
SGLT2というタンパク質の働きを阻害して糖の再吸収を防止
SGLT2阻害薬
インスリンの分泌を促し、血糖値を下げる
GLP-1受容体作動薬
ボタン

詳しい選び方は以下の記事もご参考ください。

動脈硬化に関するよくある質問

ここでは、動脈硬化に関するよくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

上記の質問に対する回答を紹介していきます。

動脈硬化を改善する飲み物は?

動脈硬化の改善に効果的な飲み物には、緑茶やコーヒーが挙げられます。

特に緑茶はおすすめで、2011年1月放送のためしてガッテン「お茶!がん死亡率激減!?超健康パワーの裏技」では、掛川市の深蒸し茶の効果が紹介されていました。

掛川市の深蒸し茶を使った健康調査実験では、緑茶エキス入りのカプセルを3か月服用した結果、悪玉コレステロール値が7.70mg/㎗も減少していました。

番組内では、深蒸し茶の効果を再現するには、茶葉をすり鉢ですってから入れる方法が効果的だと紹介されています。

卵は食べないほうがいい?

結論から申し上げると卵を食べるかどうかは、あまり気にしなくても大丈夫です。

たしかに卵一個のコレステロール量は約250mgと、食材の中でもコレステロールが多いです。

しかし、食べたコレステロールがそのまま血液中にすべて吸収されるわけではないので、そこまで気にする必要はないでしょう。

ただし、悪玉コレステロールの値が高い方は、週に1~2個など制限をするのがおすすめです。

女性より男性の方がなりやすい?

女性よりも男性の方が動脈硬化になりやすいのは、多くの研究により明らかにされている事実です。

米国のフラミンガム実験によると50歳以下の女性では、動脈硬化を含む心血管系の疾患の発症頻度が男性の半分以下であるという結果が示されています。

以下のような理由から女性よりも男性の方が動脈硬化になりやすいと考えられます。

・女性ホルモン(特にエストロゲン)に動脈硬化抑制作用がある
・男性の方が動物性脂肪を多く含む食事を好む人が多い
・男性の方が喫煙率が高い

ただし女性でも更年期以降の場合や、高血糖、喫煙者、肥満体系など生活習慣によってはリスクが高いこともあるため注意が必要です。

まとめ

ここまで、動脈硬化の原因や改善方法を紹介してきました。

動脈硬化は普段の食生活や習慣が原因となることがほとんどのため、喫煙や食事など自覚がある方は意識するといいでしょう。

改善や継続が難しい方は、薬による治療も検討してみてください。

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