脂肪吸収阻害のゼニカルを調べたときに「ゼニカル 死亡」と出てきて心配になった方もいるのではないでしょうか。
痩せる薬として販売されているゼニカルと死亡の関係性について調査しました。
FDA(アメリカ食品医薬品局)が発表したデータなどを参考にしています。
ゼニカルとは
日本ではあまり聞きなじみのない名前ですが、ゼニカルはFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を得ているダイエット医薬品として世界的に有名です。
ゼニカルは、脂肪吸収阻害薬として摂取した脂肪分の最大30%をそのまま排出してくれます。
そのため、脂っこい食事を中心としている方に効果的な瘦せる薬となっています。
また、アメリカでは、病院からの処方薬としてゼニカル、処方箋無しで購入できる市販薬としてアライ、またはアリの名前で、同一成分の薬を手に入れることができます。
日本では未承認の医薬品ですが、個人輸入の通販で購入可能です。
米FDAの報告ではゼニカル服用による死亡例はあるが因果関係は認められていない
FDA(アメリカ食品医薬品局)が発表した2010年のデータによると、ゼニカル(有効成分:オルリスタット)を服用した人の中で重篤な肝障害を起こした人の例が13件あると報告されています。
そのうち、肝移植が必要なほど症状が進行した例が3件、肝不全により死亡した例が2件ありました。
しかし、重篤な肝障害が発現する確率は非常に低く、因果関係は認められていません。
FDA は,orlistat 服用に関連する重度の肝障害の報告を計13件特定した。
その内訳は,[‘Xenical’]に関連する米国外からの報告 12 件および[‘Alli’]に関連する米国内の報告 1 件である。
13 件のうち 2 件は肝不全による死亡例であり,3 件は肝移植を必要とした。
ゼニカルと死亡の因果関係は認められていない
FDA(アメリカ食品医薬品局)の調査によると、ゼニカルと死亡の因果関係を確定させることは難しいと報告されています。
これは、ゼニカル以外の医薬品を併用していたり他にも症状が見られたことから、ゼニカルが死の原因とは断定できないためです。
また、肝障害は初期症状が出にくいことが特徴で、進行すると全身の倦怠感や食欲低下、嘔気、黄疸、皮膚のかゆみ、身体のむくみ、腹水といった症状が現れます。
そのため、症状が現れた時には既に重篤な状態まで進行してしまった、ということが起こり得るのです。
万が一、上記のような症状が見られた場合はすぐに病院を受診してください。
以下の要因により,orlistat 服用と重度の肝障害との因果関係の確定は困難である。
・[‘Alli’]に関連する米国症例 1 件および[‘Xenical’]に関連する米国外症例 12 件は 1999年 4 月から 2009 年 8 月に報告されているが,この間に世界中で 4,000 万人が[‘Xenical’]または[‘Alli’]を服用したと推定される。
・報告された症例のなかには,重度の肝障害発現に関与が考えられる他の薬剤の併用患者や,重度の肝障害発現に関与が考えられる他の状態にある患者がみられた。
・重度の肝障害は,薬剤の使用なしに,また明らかな原因なしに発現することがある。
どんな医薬品にも副作用はある
副作用が現れるのはゼニカルに限った話ではありません。
どんな医薬品にも副作用は付き物です。
ゼニカルはダイエットのための医薬品ですから、体重が減るという効果と副作用をきちんと天秤にかけ、どちらを優先するかご自身で見極める必要があります。
ゼニカルの副作用として挙げられている症状以外の症状が現れるなど、異常が発生した場合はただちに服用を中止し、医師に相談してください。
ゼニカルは10年間で4,000万人が服用し効果を実感している
FDA(アメリカ食品医薬品局)の報告によると、1999年から2009年までの10年間で約4000万人がゼニカルを服用しています。
薬の安全性を確認する臨床試験では、70%以上の人の体重が5%減量したという結果が出ています。
体重60kgの人が使用した場合、ゼニカルを服用するだけで57kgまで体重が減少した、ということです。
ゼニカルの効果
5%減量した割合 | 77.20% |
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10%減量した割合 | 46.90% |
ゼニカルは、本来身体に吸収されるはずの脂肪分を体外に排出することでダイエット効果を得る仕組みです。
服用開始から2~3週間を目安に効果を実感できるようになります。
全体の半数近くの人が体重の10%減量に成功しています。
食生活の見直しや適度な運動といった生活習慣の改善も同時に行なうと、より高い効果を得られるでしょう。
ゼニカルの偽物に注意
ゼニカルに限らず、海外からの個人輸入を通じて医薬品を購入する場合は、偽物に注意してください。
一見すると同じ成分や効能があるように見える商品でも、どのような成分が配合されているか分かりません。
副作用のリスクが高まったり、予期せぬ病気に繋がる恐れがあります。
個人輸入の通販を行なっているサイトでは、正規品であることを証明する専門的な検査をきちんと行なってから販売しているサイトがあります。
成分鑑定書を公開しているなど、必ず信頼できるサイトから購入するようにしてください。
また、複数の個人輸入サイトの取り扱い価格を比較して高額すぎるサイトや、反対に安すぎるサイトも偽物や粗悪品を送ってくる可能性があります。
慎重に見極めることが大切です。
なお、当サイト「お薬なび」では、成分鑑定を行い、正規品のみを取り扱っています。
安心してお買い物をしていただけます。
偽物を服用すると体調に影響する可能性がある
医薬品の偽物は、製造環境が不衛生の可能性もあり何が混ざっているかわからないです。
偽物の成分にもよるが、体調に悪影響を及ぼす可能性があります。
成分量が通常の倍以上含まれていたり、覚せい剤の成分が混入している場合もあり、注意してください。
実際にあったゼニカルの偽物
ゼニカルの偽物が厚生労働省の調査において見つかっています。
有効成分が配合されていなかったという結果が出ています。
見分け方として色やロゴマークなどが異なる点があるので、注意して確認しましょう。
厚生労働省の研究班において個人輸入された製品を分析したところ、すべてデンプンであり、有効成分が全く含まれていない偽造医薬品であることが判明した。
当該製品は、カプセルの色、製造販売会社のロゴマークが異なるなど、正規品との差異が認められた。
ゼニカル以外のダイエットピル
ゼニカルを検索すると「ゼニカル 死亡」「ゼニカル 危険」といったワードが出てくるため、不安を感じる人も多いでしょう。
しかし、実際の死亡率は低くゼニカルとの因果関係も確認されていませんが、心配な方は他のダイエットピルを検討してみてください。
リベルサスやフォシーガ、ジャヌビア、グルコバイ、メトグルコジェネリックといった薬には血糖値をコントロールする働きがあります。
血糖値が急激に上昇すると身体に脂肪が増えてしまうため、その上昇率をコントロールすることでダイエットをサポートしてくれる薬です。
ご自身に合った方法でダイエットを成功させましょう。
リベルサス | フォシーガ | ザイテン | グルコバイ | メトグルコジェネリック | |
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種類 | ![]() |
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種類 | GLP-1受動態作動薬 | SGLT2阻害薬 | DPP-4阻害薬 | αグルコシダーゼ阻害薬 | ビグアナイド薬 |
特徴 | 食欲抑制 血糖値コントロール |
糖質吸収抑制 糖を排出(200~500kcal) |
食欲抑制 脂肪肥大抑制 |
食欲抑制 糖質消化吸収遅延 |
ブドウ糖生産抑制 食欲抑制 |
商品 |
まとめ
ゼニカルと死亡の関係性について説明しました。
医薬品のため、少なからず副作用は存在します。
ダイエットピルに限ったことではありませんが、用法・用量を守って服用することが大切です。