生理期間中のニキビがひどい！年齢別の原因・治し方・応急処置も

毎月、生理前くらいから肌が荒れやすくなって、気づいたらニキビが増えていたという経験はありませんか。

女性には約1ヶ月に1回生理が訪れ、生理周期やホルモンバランスの変動によって、肌の状態も常に変化していきます。

今回は、生理期間中にひどくなるニキビの原因や治し方、簡単に取り入れられるスキンケアやメイク方法などを徹底解説していきます。

生理期間中のニキビとは

生理期間中は、ホルモンバランスが刻々と変化していくもので、生理中のニキビにお悩みの場合、低用量ピルを用いてホルモンバランスを安定させることがニキビを根本的に改善する一つの方法になります。

また、生理中のみならず、生理前や生理後などのタイミングによって、肌の状態や必要な対策も異なります。

ニキビができる場所と種類

ニキビができる場所や種類は、生理前や生理中、生理の後によって若干異なり、また個人差はあるものの基本的に以下のとおりとなります。

年齢層	ニキビタイプ	ニキビの発生箇所	ニキビの種類
10代	思春期ニキビ	おでこ・頬・鼻・背中・胸	柔らかい質感
20代以降	大人ニキビ	頬・顎・フェイスライン・背中・胸	硬い芯があるニキビで跡が残りやすい

上記のとおり、ニキビの発生箇所や種類は思春期ニキビや大人ニキビと言った年齢層ごとにも異なってきます。

ここからはもう少し詳しく、「生理前のニキビ」「生理中のニキビ」「生理後のニキビ」の3つに分けて原因とケア方法をご紹介いたします。

生理前(黄体期)のニキビがひどい人

生理前になると毛穴の開きやつまり、顔のテカリが気になることはありませんか。

生理周期が肌の状態にも影響するため、生理前にニキビがひどくなることも多いです。

ここからは、生理前のニキビがひどくなる原因やケア方法をご紹介します。

生理前のニキビがひどくなる原因

女性には、卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲストロン」2種類の女性ホルモンが存在します。

この2種類のホルモンの分泌量によって、肌の状態も大きく変化していきます。

生理前になると、エストロゲンの分泌量が減り、プロゲストロンの分泌量が多くなります。

プロゲストロンには、男性ホルモンと同じような働きがあるため、皮脂の分泌が活発になりニキビができやすくなってしまうのです。

とくに、あごや口周りに繰り返しにできるのが特徴で、毎月生理前になると肌荒れがひどくなるという方も多いです。

生理前のニキビはたっぷり保湿ケアを

生理前はホルモンバランスに乱れが生じるため、いつもより肌が敏感になりがちです。

皮脂が過剰に分泌されて脂っぽくなる一方で、肌の保湿力も低下して乾燥しやすくなります。

そのため、いつも以上に優しく丁寧に洗顔をして、保湿性の高い化粧水やクリームなどでたっぷり保湿しましょう。

皮脂が多いからといって過度な洗顔はかえって逆効果になるため、注意が必要です。

生理中(月経期)のニキビがひどい人

生理前のニキビはたっぷり保生理前ではエストロゲンが減り、プロゲストロンが増えることで、肌荒れを起こしやすい状態でした。

生理中は、ホルモンバランス以外にもニキビを悪化させる原因がいくつかあります。

ここからは、生理中のニキビがひどくなる原因やケア方法をご紹介します。

生理中のニキビがひどくなる原因

生理前ではエストロゲンが減り、プロゲストロンが増えることで、肌荒れを起こしやすい状態でした。

しかし、生理中は、エストロゲンとプロゲストロンどちらの女性ホルモンも減少します。

2種類のホルモン分泌量が減ることで、肌が乾燥しやすくなり、乾燥から守るために皮脂分泌が活発になってしまいます。

そのため、通常よりも皮脂分泌量が増えるとによって、ニキビができやすい状態になってしまうのです。

また、生理中はストレスや疲労が溜まりやすくなるため、余計に肌荒れが悪化して、痛みを伴うニキビが目立ちやすくなります。

生理中のニキビは肌を労わって休ませるケアを

生理中は、生理前と同じく肌が敏感な時期であるため、肌のごわつきなどが気になってもピーリングや角質ケアは控えましょう。

また、スキンケアやメイク用品は、なるべく低刺激のものを選び、少しでも肌への負担を減らすことをおすすめします。

生理中は水分不足に陥りやすいため、こまめに水分を補給して肌の潤いを保ちましょう。

生理後(卵胞期)のニキビがひどい人

肌荒れがしにくい生理後でも、ニキビが増えてしまう方も少なくありません。

ここからは、生理後のニキビがひどくなる原因やケア方法をご紹介します。

生理後のニキビがひどくなる原因

生理後はエストロゲンの分泌量が増加していくため、皮膚の水分量が上がり、肌の調子が安定してきます。

そのため、肌にハリやツヤが生まれ、肌荒れが起こりにくい状態になります。

しかし、ストレスや冷え、生活習慣の乱れなどが原因で、エストロゲンが低下し肌の調子が不安定になるケースも少なくありません。

エストロゲンには、肌のハリやツヤを保つために必要なコラーゲンの生成を促進する働きがあります。

エストロゲンが減少すると、コラーゲンが生成されなくなるため、肌トラブルが起こりやすくなってしまうのです。

生理後のニキビは角質ケアやピーリングなどの攻めのケアを

生理後はエストロゲンの分泌量が盛んになり、新陳代謝が促進され血行も良くなるため、とくに肌の調子がいい時期です。

そのため、少し刺激があるピーリングや角質ケアをおこなっても問題ありません。

肌が敏感な時期にはできなかったピーリングジェルや、古い角質を取り除くクリームなどでケアをしてみるのも良いでしょう。

生理期間中のひどいニキビを治す方法

生理期間中にニキビを治すには、日常生活を整えることが大切です。

ここからは、日常生活をどのようにして整えていくのかご紹介していきます。

日常生活　

日常生活で以下のポイントを意識することで、肌荒れを悪化させず改善させることができます。

それぞれ見ていきましょう。

食事は「低GL食品」を積極的に摂る

ニキビを悪化させるGL値が高い食品を避け、低GL食品を積極的に摂取しましょう。

低GL食品とは、糖質をあまり含まない食品を指します。

食事から摂取した炭水化物が消化され、糖に変化する数値「GL値」によって、低GL食品であるかが分類されます。

高GL食品は、血糖値を急上昇させ皮脂の分泌を促すため、ニキビの悪化につながります。

一方、低GL食品は、血糖値の上昇が穏やかになるため、積極的にGL値が低い食品を摂取することでニキビの悪化を防ぐことができるのです。

ただし、低GL食品を一度にたくさんの量を摂取してしまうと、血糖値が上昇してしまうため、注意が必要です。

低GL食品は、以下のとおりです。

ニキビに効く栄養素を摂る

普段の食事から肌にいい栄養素を取り入れることで、ニキビの悪化を予防してニキビができにくい肌へ導くことができます。

ニキビに効く栄養素は、以下のとおりです。

ニキビに効く栄養素	食べ物	1日の摂取量目安
タンパク質	赤身肉、鶏ささみ、魚、卵、納豆、豆腐	50g
オメガ3脂肪酸	ブリ、サンマ、マグロ、ナッツ、アボカド	1.6g～1.9g
食物遷移	サツマイモ、ゴボウ、レンコン、キノコ、海藻	18g
ビタミンA	鶏レバー、ニンジン、ほうれん草、モロヘイヤ	650〜700μg
ビタミンB2	レバー、卵、納豆、牛乳	1.2mg
ビタミンB6	豚肉、魚、大豆	1.2mg
ビタミンC	ピーマン、ブロッコリー、レモン、イチゴ	100mg
ビタミンE	大麦胚芽、アーモンド、オリーブ油、うなぎ	5.0〜6.5mg
亜鉛	赤身肉、レバー、牡蠣	8mg

半身浴で血行促進と汗を出す

半身浴は、血行促進効果があるため、ニキビの治りを早くする方法と言えます。

血行が悪くなると、血液によって運ばれる栄養素が肌まで行き渡らなくなり、肌トラブルが起こりやすくなります。

半身浴でゆっくり身体を温めることで、血液やリンパの流れが良くなり、身体に溜まった老廃物を汗とともに排出することができるのです。

半身浴する際のお湯の温度は、38～40度に設定し、みぞおちから下だけ浸かります。

身体の負担を軽減するために、両腕はお湯から出した状態で、20～30分ほどゆっくり身体を温めましょう。

睡眠を十分にとること

ニキビの治りを早めて健康な肌を保つためには、睡眠の十分にとることが大切です。

ターンオーバーの促進や免疫力の強化に必要な成長ホルモンは、睡眠時に多く分泌されます。

睡眠不足になると、成長ホルモンの分泌量が減り免疫力が低下するため、ダメージを受けた肌の回復を妨げ、ニキビができやすい肌になってしまいます。

肌のゴールデンタイムは、午後10時～午前2時といわれているため、できるだけ午後10時までには寝て、6～7時間は睡眠を摂るようにしましょう。

薬やサプリメント

ここからは、ニキビに効果的な医薬品やサプリメントをご紹介していきます。

ニキビをできるだけ早く治したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

塗り薬

ニキビ治療に使われる塗り薬には、主に2種類があります。

市販薬の中にも、殺菌作用を持つイソプロピルメチルフェノールなどの治療薬があります。

しかし市販薬を使用してもニキビが改善されない場合、アダパレンや過酸化ベンゾイルなどの処方薬がおすすめです。

これらの処方薬は市販されていませんが、病院での処方や海外通販を利用しての購入が可能です。

内服薬

ニキビの治療薬として、内服薬を用いる場合もあります。

以下は、ニキビ治療に用いられる内服薬の一例です。

ニキビは重症化すると患部で雑菌が繁殖し、炎症を起こすことで赤ニキビへと変化します。

内服薬が用いられるのが、主にニキビが重症化したケースです。

ニキビに効く抗生物質は市販されていませんが、海外通販なら手軽に購入することができます。

漢方薬

ニキビ治療薬として、漢方薬も選択肢のひとつとなります。

西洋薬と比較すると即効性はありませんが、服用を続けることでホルモンバランスが安定し、ニキビの予防や改善が期待できます。

ニキビ治療に用いられる漢方薬には、次のような種類があります。

サプリメント

ニキビができにくい肌を作るために、サプリメントを摂取することも効果的です。

ニキビの改善に効果的な成分は以下のとおりです。

サプリメントはあくまでも栄養補助食品であるため、ほとんどのものは併用禁止されている医薬品はありません。

しかし、成分によっては医薬品の効果を弱めたり逆に強めたりする恐れもあるため、常陽薬がある方は、使用前に必ず医師へ相談してください。

ニキビパッチ

すでに発生したニキビには、ニキビパッチも効果的です。

できたニキビに直接貼ることで、悪化を抑えてニキビ跡ができにくくするアイテムのひとつです。

ニキビパッチのタイプによって効果が異なるため、ニキビの種類によって使い分けができます。

白ニキビや黒ニキビには、細菌の侵入を防ぐ「保護タイプ」、炎症や化膿しているニキビには、鎮静効果がある「ハイドコロイドタイプ」がおすすめです。

低用量ピル

塗り薬や飲み薬など、さまざまな治療薬を試してもニキビが治らず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ニキビ治療薬で改善されなかった方には、低用量ピルがおすすめです。

低用量ピルは、避妊目的、月経困難症や子宮内膜症などもの治療に用いられますが、ホルモンバランスの乱れによるニキビの治療にも使用されることも多いです。

	低用量ピル
特徴	毎日継続して服用することで、避妊予防になる避妊薬です。飲み間違いがなければ、ほぼ100％の確率で妊娠を防ぐことができます。
成分	エストロゲン プロゲストロン
効果	月経困難症 PMS 肌荒れ ニキビの改善 避妊
どんな時に飲むのか	生理による痛みや肌荒れなどの症状がつらい時
服用方法	1日1錠、決まった時間に服用
併用注意	オムビタスピル水和物 パリタプレピル水和物 リトナピル配合薬 など

このように低用量ピルは、避妊目的で処方する薬のみならず、PMSの改善や肌荒れの改善、またニキビの改善にも有効な避妊薬になります。

実際に治療薬で治らなかったニキビが、低用量ピルを服用し始めたことで肌荒れが改善されたという方も少なくありません。

どんなスキンケアより生理対策の低用量ピルが肌荒れニキビに1番効果あった。
私はヤーズで飲み始めは体調不良あったけど毎月の生理中の体調不良を考えたら全然良かったし、服用開始3日で肌の調子が良いことに気付いた

— みく (@Miku_1218q) September 1, 2022

【低用量ピルの効果】美容編

☑️ニキビ改善
→ホルモンバランスを整えて肌荒れやニキビの改善が期待できます。

☑️濃い体毛が薄くなる
→濃い体毛は男性ホルモンが優位であることが原因の場合があるので女性ホルモンが含まれている低用量ピルを飲むことによって改善される可能性がある pic.twitter.com/SvD2NnhntK

— のんちゃん🪞 (@nonchan_115da) May 31, 2024

人生変わったというものを一つ挙げるとしたら低用量ピル

・メンタル安定
・ニキビ激減
・生理痛10分の1まで減
・血の量10分の1まで減
・生理がいつくるか分かる

子どもを考える年齢になって
子宮内膜症、卵巣がんや子宮体がんの予防にも繋がっていたと知り
若いときの自分を褒めたい☺️

— 女子アナの憂鬱 (@QcO74VgZVtqkeUB) July 9, 2023

スキンケア

敏感になった肌をスキンケアで整えることで、ニキビを悪化させずに鎮めることができます。

これから紹介するスキンケア方法を参考にして、生理期間の肌荒れを防ぎましょう。

洗顔

ニキビができた時、できそうな時には、いつもよりも優しく丁寧に洗顔をしましょう。
汚れをしっかり落としたいからといって、ゴシゴシこするような洗い方は避けてください。

以下の洗顔方法を意識して、ニキビに刺激が少ない洗い方をしましょう。

病院
手順1	手または泡立てネットでしっかり泡立てる
手順2	30秒を目安に優しく丁寧に顔全体を洗う
手順3	水またはぬるま湯で洗い流す
手順4	清潔なタオルやペーパータオルで水分をふき取る

洗顔料を使う際は、天然抗菌・抗生物質といわれる「プロポリス」や、余分な皮脂を取り除く「石ケン素地」が配合された洗顔料がおすすめです。

また、脂肪酸石けん成分である「ラウリン酸」が配合されている洗顔料は肌に残りやすく、肌荒れを招く恐れもあるため注意が必要です。

保水と保湿

外部からの刺激から守るためには、保水と保湿が必要不可欠です。

肌に水分を補給する「保水」といい、水分を閉じ込めて水分を保つ「保湿」といいます。

化粧水や水分クリームで水分をしっかり補給した後に、水分を逃がさないように保湿性の高いクリームなどで蓋をします。

水分補給に優れている「アロエベラエキス」や保湿効果が高い「カタツムリ分泌液」が配合された美容液やジェル、クリームを選ぶと良いでしょう。

そのほかにも、潤いを閉じ込めて肌のバリア機能を正常にする「セラミド」もおすすめです。

生理期間中のひどいニキビやニキビ跡はメイクでも隠せる！

外出時や人と会う時に、ニキビやニキビ跡があると目立っていないか気になりますよね。

実は、いつものメイクに一工夫するだけで目立ちにくくすることができます。

ここからは、その方法をご紹介します。

メイクで隠す際は「コントロールカラー」でニキビを隠そう！

メイクでニキビを目立ちにくくするには、コントロールカラーを使用すると良いでしょう。

以下の表にて、ニキビの種類ごとのおすすめのコントロールカラーをご紹介します。

ニキビタイプ	コントロールカラー	特徴	注意点
白ニキビ 黒ニキビ	肌色	自然な肌に見えるため、カモフラージュができる	明るい色は逆に目立つため、自分の肌に近い色を選びましょう。
赤みのあるニキビ ニキビ跡	グリーン	赤みを抑える	悪化予防のために、油分が少ないテクスチャーを選ぶこと
色素沈着したニキビ跡	オレンジ	色のむらをカバー	全体的に塗ると厚塗り感が出るため、ポイント塗りをすること

上記のとおり、ニキビの種類ごとにコントロールカラーを工夫することで、ファンデーションを何度も塗り重ねなくても、ニキビを目立ちにくくすることができます。

ニキビに刺激を与えないようにメイクを落とすポイント

ニキビに刺激が少ないメイク落としのポイントは、できるだけ摩擦を減らすことです。

シートタイプや拭き取りタイプのクレンジングは、摩擦でニキビがつぶれて悪化することもあるため、避けましょう。

肌への刺激が少ないバームタイプやオイルタイプ、ジェルタイプがおすすめです。

汚れとメイクがしっかり浮き上がるように優しくなじませて、しっかり洗い流しましょう。

メイクを落とした後のスキンケア

クレンジング・洗顔後は、すぐに化粧水でたっぷり水分補給をしましょう。

その後、保湿性の高い乳液やクリームで補給した水分の蒸発を防ぎます。

乾燥は、肌のバリア機能を低下させるため、洗顔後はなるべく早く保湿するようにしてください。

また、アルコールを含んだ化粧水は、ニキビ肌には刺激が強く余計乾燥するため、避けることをおすすめします。

ニキビができている時にメイクをすると悪化するのか？

コンシーラーやファンデーションは油分を多く含むため、厚塗りするとニキビを悪化させる可能性があります。

そのため、油分の少ないパウダーファンデーションなどを選び、できるだけ肌に負担の少ないメイク用品を選択しましょう。

また、紫外線はニキビの悪化につながるため、外出時は紫外線対策も忘れずに。

まとめ

生理前後はホルモンバランスに乱れが生じるため、ニキビができやすくなります。

しかし、日々の食事や睡眠、スキンケアなどを工夫することで、ニキビができにくい健康な肌へ導くことができます。

また、ニキビに効果的な治療薬やサプリメント、スキンケア用品を使用することも、ニキビ改善に役立ちます。

今回ご紹介したニキビの改善方法や医薬品など、ご自身の肌に適したものを見つけてきれいな肌を目指していきましょう。