生理によって旅行やイベントなど、予定が大きく左右されることもあります。
生理を遅らせたりずらすにはピルが必要ですが、そのピルはドラッグストアなどで手軽に買えるのか気になるところです。
生理をコントロールできるピルはドラッグストアで買えるのか?そしてピルで生理をずらす方法を詳しく解説していきます。
生理を遅らせるピルはドラッグストアでは買えない
残念ながら生理を遅らせるピルは、マツキヨなどのドラッグストアで販売されておらず、買うことはできません。
現在医師の処方せんなしで購入できるピルは緊急避妊薬のアフターピルのみで、このアフターピルも試験的な販売で、2024年3月までとなっています。
(アフターピルは生理コントロールで購入できません。)
ドラッグストアで販売されているもので、生理を遅らせたり、早めたりできるものは現在ではありません。
生理を遅らせたい場合、ピルの使用が不可欠となります。
生理をずらす際に使われるピル
生理移動には、低用量ピルや中用量ピルを使うことがほとんどです。
それぞれの特徴をご説明します。
中用量ピル
生理移動によく使用されるのが中用量ピルです。
本来は避妊、生理痛の緩和、生理不順やPMSの改善などの目的で使用されています。
低用量ピルと比較して女性ホルモンの含有量が多いため、副作用も出やすいと言われています。
しかしその分効果も高いため、副作用と上手く付き合っていけば女性のお悩みを解消してくれる味方になるでしょう。
生理日を早めたい場合には、中用量ピルがおすすめです。
低用量ピル
低用量ピルも避妊、生理痛の緩和、PMSの改善などの効果が期待できるピルで、生理移動にも用いることができます。
中用量ピルよりも少ない量の女性ホルモンで体調がコントロールでき、副作用が現れにくい種類のピルも開発されています。
また、ニキビや肌荒れの改善にも役立てられているため、生理移動以外にもさまざまなメリットが得られるでしょう。
サンデースタートの方法を試したい場合には、こちらの低用量ピルがおすすめです。
ピルを購入できる場所と方法
ピルは基本病院に行き、医師の診察を受け、処方してもらうことで購入できます。
最近ではオンライン診療ができるようになり、病院へ行かなくてもピルを購入できるようにもなりました。
その他、海外のピルであれば、個人の使用に限り医師の処方なしに購入可能です。
ここでは購入場所に分けて流れや価格など紹介していきます。
病院処方の流れ
一般的なピルの病院での処方の流れをご紹介しておきます。
健康状態や服用している薬を確認。②血圧測定
高血圧の場合ピルを服用できないことも。④内診や血液検査
必ず検査があるわけでない。
健康診断の結果があると良い。
治療の場合超音波やホルモン検査が行われる場合も。⑤医師の診察
ピルの服用に関し医師と相談。⑤処方
※病院や処方されるピルによって、院外処方・院内処方に分かれる。
⑥お会計
避妊や生理コントロールは基本自費になる。
価格
自由診療のため、病院によって価格が異なります。保険は適用されません。
7日間:3,000円ほど
14日間:5,000円ほど
初診代、診察代なども病院によって異なります。
詳しくは病院のHP、または直接確認してください。
オンライン診療の流れ
ネットやアプリ、またはLINEなどで予約
専用のサービスも現在では増えている(会員登録が必要)②問診に回答
ネット上で問診に回答します。③オンライン診療
スマートフォンやパソコンなどのカメラを利用し、医師と対面で診療
なかにはチャットのみの場合もある④お会計
クレジットカードや、ネットバンキング、銀行振り込みなどでお会計⑤自宅にピルが届く
指定した自宅にピルが届きます。
オンライン診療の場合、血液検査など行わないため、定期的な健診が必要となってきます。
血圧が高い方や、肥満体形の場合ピルが服用できない可能性が高いです。健康状態に不安がある場合、ピルの服用に関しては直接医師に相談しましょう。
※サービスや病院によって異なる場合があります。詳しくは直接ご確認ください。
価格
薬代は病院と同じですが、別途送料がかかります。
検査は行いませんので、検査代はかからないです。
海外通販の流れ
海外通販では個人輸入代行サイトの利用が大変便利です。
スマホやパソコンで通常の通販サイトのように注文③必要事項を記入
お届け住所など必要事項をフォームに入力②お支払い
クレジットや銀行振り込みでお支払い④自宅にピルが届く
ご自宅や郵便局留めなど指定の場所に届きます。
個人輸入の場合海外からの発送となるため、注文してから届くまでに2週間ほどかかります。
そのため早急に必要な場合は、病院やオンライン診療がおすすめです。
その他初めてピルを服用する場合は、医師に相談しましょう。
価格
種類 | 中用量ピル | 低用量ピル | |
---|---|---|---|
商品名 | プラノバールジェネリック |
マーベロン |
トリキュラー |
値段 | 1箱20錠:1,700円 | 1箱28錠:2,000円 | 1箱21錠:2,180円 |
海外通販で購入できる医薬品は安価なものが多く、ピルも1箱あたり2,000円以下で購入できるピルもあります。
病院を受診する必要もないため、通院する時間が無い方や安い価格でまとめて購入しておきたい方におすすめです。
ピルで生理をずらす方法
生理をずらすために使うピルは、低用量ピルや中用量ピルが一般的です。
ここでは低用量ピルや中用量ピルを使った、生理をずらす3つの方法をご紹介していきます。
ただし注意したいのは、生理を早める・遅らせるいずれにしても、本来の生理予定日から大幅にずらすことができない点です。
早めた方が良いのか、遅らせた方が良いのか、目標とする日まで余裕を持って計画的に予定を立てることをおすすめします。
生理を早める方法
まずは、非ピルユーザー向けに低用量ピルを使った生理の早め方をご紹介します。
現在非ピルユーザーでこれからピルの服用を開始する方は、ずらしたい目標の生理の1周期前から服用を始めます。
②1日1回1錠、14日以上飲み続ける
②服用をやめて2~3日すると生理が始まる
また、目標とする日まで14日以上の日数が無い場合には中用量ピルを使用してください。
低用量ピルと同様に1周期前の生理開始から飲み始め、10日以上飲み続けたら服用を中止します。
そこから2~3日後に生理が来る点は同様です。
これらの方法は、目標の生理開始日までに最低でも2週間程度は必要です。
失敗を防ぐために、余裕を持ってスケジュールを組みましょう。
生理を遅らせる方法
続いて、現在非ピルユーザーの方が生理を遅らせる方法をご紹介します。
②遅らせたい日数分、服用を続ける
②服用をやめて2~3日すると生理が始まる
ただし、生理を遅らせることができるのは最長でも1週間程度です。
それ以上遅らせることはできませんので、タイミングによっては早める方法の方が適しているかもしれません。
また、生理日の移動は体質や体調によっては失敗することがあるため、服用中に生理が始まってしまう可能性もあります。
その場合は、すぐに服用を中止しましょう。
週末に生理が被らない方法(サンデースタート)
土日休みの仕事をしている方や学生などは、週末に生理が被らないように生理日をコントロールするサンデースタートがおすすめです。
その名の通り「日曜日に服用を開始する方法(サンデースタート)」となり、低用量ピルを使用します。
■日曜日に生理が始まった場合はその日のうちに服用開始
なおサンデースタートにおける飲み方は、使用する低用量ピルの種類に従います。
サンデースタートで生理日をコントロールすれば土日に生理(消退出血)が被らなくなるため、生理を気にせずに週末の予定を楽しむことができます。
低用量ピルを服用中の場合のずらし方
これからピルの服用を開始する場合の方法をご紹介しましたが、既にピルを服用している方も生理日の移動は可能です。
低用量ピルは21日間の服用期間+7日間の休薬期間を1クールとすることが一般的ですが、生理をずらしたい時だけ服用方法が異なります。
②22日目以降は、新しいシートを用意して錠剤を服用
③生理を遅らせたい日まで毎日服用
④服用を中止して2~3日後、生理が始まる
その後は7日間の休薬期間を設け、新しいシートで再びピルの服用を再開しましょう。
飲んでいるピルの種類にもよりますが、生理日の移動に使用したピルが中途半端に残ってしまっても、再開する際には必ず新しいシートを使用してください。
ピルで生理をずらすのを失敗しないために
ピルを使って生理移動を行なうためには、いくつかの注意点があります。
失敗しないための重要なポイントを2つご説明します。
自分の生理周期を把握しておく
ピルによる生理移動は、本来の生理周期を基準として数日間早めたり遅らせたりする方法です。
そのためピルによる生理移動は、自分の本来の生理周期をきちんと把握していることが前提となります。
失敗しないためには、生理日管理アプリなどを用いて日頃から生理周期を記録しておくことをおすすめします。
また早める場合には約2週間、遅らせる場合には約1週間前後の移動となるため、本来の生理周期から大幅にずらすことはできません。
ずらしたい目標の日が決まった段階できちんとスケジュールを立て、早めた方が良いのか遅らせた方が良いのか決めるようにしましょう。
生理周期がずれる要因を排除する
生理は必ずしも予定通りに来るとは限りません。
ストレスや不規則な生活、過度なダイエットなどの外的要因によって生理がずれてしまうことはよくあります。
このような要因がある状態で、ピルによる生理移動を試みても失敗してしまう可能性が高いでしょう。
日頃から規則正しい生活を心がけ、ストレスが溜まらないよう適度に発散することが大切です。
また、ダイエットをする場合には無理な食事制限をするのではなく、バランスの良い食事と運動を行なうのがおすすめです。
生活習慣には問題がないのに生理周期が乱れてしまう場合には、病気などの他の原因が隠れている可能性がありますので、産婦人科を受診するようにしましょう。
ピルで生理をずらせるのは何日まで?
ピルで生理をずらせるのは以下の日数までとなります。
- 生理を遅らせる場合:最大7~10日間
- 生理を早める場合:最大7日間
遅らせる場合に10日を超えて服用を続けてしまうと、途中で出血が起こることがあります。
これは本来休薬期間に起こる消退出血という出血で、低用量ピルを服用中の生理にあたります。
卵巣や子宮の健康状態を保つための出血で、通常の生理と比較すると出血量が少ないことがほとんどです。
生理をずらせる日数と希望日を計算して、早めた方が良いのか遅らせた方が良いのかを考え、計画的にコントロールしましょう。
ピルの生理移動に副作用はある?
ピルによる生理移動は、本来の生理周期を人為的にずらすというものです。
そのため、胃痛や怠さといった副作用が現れることがあります。
ただし生理前や生理中に起こる症状と同程度の副作用であり、生理移動が原因で重い副作用が起こったという報告もありません。
万が一長期的に副作用が続く場合や、生理周期に乱れが生じた場合などは医師に相談することをおすすめします。
生理の回数を減らしたい場合
生理は通常であれば28日周期で1回ありますが、超低用量ピルヤーズフレックスの服用で、最大で生理を年3-4回まで減らすことができます。
ヤーズフレックスは日本で初めて連続服用ができるようになった、超低用量ピルです。
卵胞ホルモンの含有量が少なく、副作用が軽減されています。
最大で120日間連続して服用ができ、出血日数の減少が期待できます。
生理の回数を減らすことで、生理によるトラブルの回数を減らすことが可能になるということです。
まとめ
生理はピルで周期をコントローすることができ、服用方法で早めたり、遅らせたりすることができます。
ドラッグストアでは販売されていませんが、オンライン診療や海外通販など病院へ行かなくてもピルが購入でき、大変便利です。