ピルは主に避妊や生理痛の軽減などに用いられますが、生理日を意図的にコントロールすることも可能です。
大事なイベントや旅行など、どうしても生理を避けたい予定がある場合に役立ちます。
ただし正しい方法で服用しなければ、生理日のコントロールはうまくいきません。
本記事でご紹介する方法を参考に、生理日の移動を実践してみてください。
ピルで生理をずらす方法
生理をずらすために使うピルは、低用量ピルや中用量ピルが一般的です。
ここでは低用量ピルや中用量ピルを使った、生理をずらす3つの方法をご紹介していきます。
ただし注意したいのは、生理を早める・遅らせるいずれにしても、本来の生理予定日から大幅にずらすことができない点です。
早めた方が良いのか、遅らせた方が良いのか、目標とする日まで余裕を持って計画的に予定を立てることをおすすめします。
生理を早める方法
まずは、非ピルユーザー向けに低用量ピルを使った生理の早め方をご紹介します。
現在非ピルユーザーでこれからピルの服用を開始する方は、ずらしたい目標の生理の1周期前から服用を始めます。
②1日1回1錠、14日以上飲み続ける
②服用をやめて2~3日すると生理が始まる
また、目標とする日まで14日以上の日数が無い場合には中用量ピルを使用してください。
低用量ピルと同様に1周期前の生理開始から飲み始め、10日以上飲み続けたら服用を中止します。
そこから2~3日後に生理が来る点は同様です。
これらの方法は、目標の生理開始日までに最低でも2週間程度は必要です。
失敗を防ぐために、余裕を持ってスケジュールを組みましょう。
生理を遅らせる方法
続いて、現在非ピルユーザーの方が生理を遅らせる方法をご紹介します。
②遅らせたい日数分、服用を続ける
②服用をやめて2~3日すると生理が始まる
ただし、生理を遅らせることができるのは最長でも1週間程度です。
それ以上遅らせることはできませんので、タイミングによっては早める方法の方が適しているかもしれません。
また、生理日の移動は体質や体調によっては失敗することがあるため、服用中に生理が始まってしまう可能性もあります。
その場合は、すぐに服用を中止しましょう。
週末に生理が被らない方法(サンデースタート)
土日休みの仕事をしている方や学生などは、週末に生理が被らないように生理日をコントロールするサンデースタートがおすすめです。
その名の通り「日曜日に服用を開始する方法(サンデースタート)」となり、低用量ピルを使用します。
・日曜日に生理が始まった場合はその日のうちに服用開始
なおサンデースタートにおける飲み方は、使用する低用量ピルの種類に従います。
サンデースタートで生理日をコントロールすれば土日に生理(消退出血)が被らなくなるため、生理を気にせずに週末の予定を楽しむことができます。
低用量ピルを服用中の場合のずらし方
これからピルの服用を開始する場合の方法をご紹介しましたが、既にピルを服用している方も生理日の移動は可能です。
低用量ピルは21日間の服用期間+7日間の休薬期間を1クールとすることが一般的ですが、生理をずらしたい時だけ服用方法が異なります。
②22日目以降は、新しいシートを用意して錠剤を服用
③生理を遅らせたい日まで毎日服用
④服用を中止して2~3日後、生理が始まる
その後は7日間の休薬期間を設け、新しいシートで再びピルの服用を再開しましょう。
飲んでいるピルの種類にもよりますが、生理日の移動に使用したピルが中途半端に残ってしまっても、再開する際には必ず新しいシートを使用してください。
ピルで生理をずらすのを失敗しないために
ピルを使って生理移動を行なうためには、いくつかの注意点があります。
失敗しないための重要なポイントを2つご説明します。
自分の生理周期を把握しておく
ピルによる生理移動は、本来の生理周期を基準として数日間早めたり遅らせたりする方法です。
そのためピルによる生理移動は、自分の本来の生理周期をきちんと把握していることが前提となります。
失敗しないためには、生理日管理アプリなどを用いて日頃から生理周期を記録しておくことをおすすめします。
また早める場合には約2週間、遅らせる場合には約1週間前後の移動となるため、本来の生理周期から大幅にずらすことはできません。
ずらしたい目標の日が決まった段階できちんとスケジュールを立て、早めた方が良いのか遅らせた方が良いのか決めるようにしましょう。
生理周期がずれる要因を排除する
生理は必ずしも予定通りに来るとは限りません。
ストレスや不規則な生活、過度なダイエットなどの外的要因によって生理がずれてしまうことはよくあります。
このような要因がある状態で、ピルによる生理移動を試みても失敗してしまう可能性が高いでしょう。
日頃から規則正しい生活を心がけ、ストレスが溜まらないよう適度に発散することが大切です。
また、ダイエットをする場合には無理な食事制限をするのではなく、バランスの良い食事と運動を行なうのがおすすめです。
生活習慣には問題がないのに生理周期が乱れてしまう場合には、病気などの他の原因が隠れている可能性がありますので、産婦人科を受診するようにしましょう。
ピルで生理をずらせるのは何日まで?
ピルで生理をずらせるのは以下の日数までとなります。
- 生理を遅らせる場合:最大7~10日間
- 生理を早める場合:最大7日間
遅らせる場合に10日を超えて服用を続けてしまうと、途中で出血が起こることがあります。
これは本来休薬期間に起こる消退出血という出血で、低用量ピルを服用中の生理にあたります。
卵巣や子宮の健康状態を保つための出血で、通常の生理と比較すると出血量が少ないことがほとんどです。
生理をずらせる日数と希望日を計算して、早めた方が良いのか遅らせた方が良いのかを考え、計画的にコントロールしましょう。
ピルの生理移動に副作用はある?
ピルによる生理移動は、本来の生理周期を人為的にずらすというものです。
そのため、胃痛や怠さといった副作用が現れることがあります。
ただし生理前や生理中に起こる症状と同程度の副作用であり、生理移動が原因で重い副作用が起こったという報告もありません。
万が一長期的に副作用が続く場合や、生理周期に乱れが生じた場合などは医師に相談することをおすすめします。
生理をずらす際に使われるピル
生理移動には、低用量ピルや中用量ピルを使うことがほとんどです。
それぞれの特徴をご説明します。
中用量ピル
生理移動によく使用されるのが中用量ピルです。
本来は避妊、生理痛の緩和、生理不順やPMSの改善などの目的で使用されています。
低用量ピルと比較して女性ホルモンの含有量が多いため、副作用も出やすいと言われています。
しかしその分効果も高いため、副作用と上手く付き合っていけば女性のお悩みを解消してくれる味方になるでしょう。
生理日を早めたい場合には、中用量ピルがおすすめです。
低用量ピル
低用量ピルも避妊、生理痛の緩和、PMSの改善などの効果が期待できるピルで、生理移動にも用いることができます。
中用量ピルよりも少ない量の女性ホルモンで体調がコントロールでき、副作用が現れにくい種類のピルも開発されています。
また、ニキビや肌荒れの改善にも役立てられているため、生理移動以外にもさまざまなメリットが得られるでしょう。
サンデースタートの方法を試したい場合には、こちらの低用量ピルがおすすめです。
生理をずらすピルの値段は?
生理移動のためのピルを入手する方法は、病院処方と海外通販の2パターンあります。
どちらの方法が安く購入できるのか、それぞれにどのような特徴があるのか比較してご紹介します。
病院処方
産婦人科やクリニックなどを受診すればピルを処方してもらうことができます。
ただし、PMSや子宮内膜症の治療目的でない場合、保険適用外となり高額の費用がかかってしまいます。
病院で処方してもらう場合、低用量ピル・中用量ピルともに1シートあたり4,500円~5,000円が相場となります。
保険適用の病気を治療する場合には比較的安く購入することができますが、それ以外の目的の方は次にご紹介する海外通販がおすすめです。
海外通販
海外通販で購入できるピルでは、病院で処方してもらうものと同等の効果が得られます。
また、日本国内では処方してもらえない海外製のピルも購入可能です。
種類 | 中用量ピル | 低用量ピル | |
---|---|---|---|
商品名 | プラノバールジェネリック![]() |
マーベロン![]() |
トリキュラー![]() |
値段 | 1箱20錠1,960円 | 1箱1,440円 | 1箱1,800円 |
海外通販で購入できる医薬品は安価なものが多く、ピルも1箱あたり2,000円以下で購入可能です。
病院を受診する必要もないため、通院する時間が無い方や安い価格でまとめて購入しておきたい方におすすめです。