多くの人を悩ませる片頭痛。
薬の種類も様々ですが、その効果や強さにランクはあるのでしょうか。
本記事では、片頭痛薬のランキングや症状に合わせた選び方について詳しく紹介します。
片頭痛薬の強さランキングは?
結論から言いますと、片頭痛薬の効き目にランキングはありません。
片頭痛薬は主にトリプタン系の医薬品が有効とされていますが、その他にもアセトアミノフェンをはじめとする鎮痛剤系や、ステロイドなど種類も様々あり、その有効性も個人差が生じます。
強さのランキングこそありませんが、処方頻度の高い、いわゆる「人気ランキング」は存在しますので、以下、1位~5位までの片頭痛薬ランキングを紹介します。
成分名 | 1位:スマトリプタン | 2位:エレトリプタン | 3位:ゾルミトリプタン | 4位:リザトリプタン | 5位:ナラトリプタン |
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主な医薬品名 | ・イミグラン ・イミグラン点鼻薬 ・スミナット |
・レルパックス | ・ゾーミッグ | ・マクトリン ・リザクト |
・アマージ |
特徴 | 治療薬の種類が多く、妊娠中の方でも使用できる | 緩やかな効き目 | 効果が高い | 最も効果が早い | 効果が長く続く |
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また、自分に合う医薬品を使用したい場合は、自身の頭痛の症状によって医薬品を決めることが大切です。
後述する頭痛薬の選び方も参考にしてください。
片頭痛の処方ランキング
片頭痛薬は種類も様々ですが、多くの方に処方されている処方ランキングを紹介します。
副作用や半減期など、自分に合ったものを選ぶ参考にしてください。
第1位:スマトリプタン
イミグラン 2錠:3,000円~ |
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イミグラン点鼻薬 2本:5,030円~ |
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スミナット 5錠:1,350円~ |
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種類 | 内服薬、外用薬、注射薬 |
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副作用 | 身体各部の痛み、吐き気、動悸、倦怠感など |
服用方法 | 1回1錠(又は1プッシュ)を頭痛時に服用 |
最高血中濃度 | 到達まで1.8~2.5時間 |
半減期 | 約2~2.2時間 |
トリプタン系の代表的な片頭痛薬です。
即効性が高く人気があります。
点鼻薬や注射タイプなど種類も多く、妊娠中の方も服用できる利点があります。
第2位:エレトリプタン
レルパックス40㎎ 3錠:3,690円~ |
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レルパックス20㎎ 3錠:3,230円~ |
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種類 | 内服薬 |
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副作用 | めまい、眠気、吐き気、口内乾燥など |
服用方法 | 1回1錠(20mg)を頭痛時に服用 |
最高血中濃度 | 到達まで1~2.8時間 |
半減期 | 約3.2~3.9時間 |
スマトリプタンよりも即効性が高く、片頭痛薬にみられる締めつけ感も少なくなっています。
全体的に緩やかな効き方です。
第3位:ゾルミトリプタン
ゾーミッグ・ジェネリック 7回分:3,200円~ |
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種類 | 内服薬,外用薬 |
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副作用 | 動悸、倦怠感、吐き気、傾眠など |
服用方法 | 1回1錠(又は1プッシュ)を頭痛時に服用 |
最高血中濃度 | 到達まで1~4時間 |
半減期 | 約2.4~3時間 |
即効性も早くて1時間で効き始め、効果は高いですが、締めつけ感、フワフワ感が多いという声も聞きます。
第4位:リザトリプタン
マクトリン(マクサルト) 4錠:1,900円~ |
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リザクト(マクサルト) 4錠:1,700円~ |
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種類 | 内服薬 |
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副作用 | 脱力、倦怠感、吐き気、傾眠、口の渇きなど |
服用方法 | 1回1錠(10mg)を頭痛時に服用 |
最高血中濃度 | 到達まで1~1.3時間 |
半減期 | 約1.6~2時間 |
最も効果が早い片頭痛薬です。
それに伴い効果が弱まるのも早く、「すぐ効いて元に戻るのも早い」という特徴があります。
第5位:ナラトリプタン
アマージ(ナラミグ) 12錠:7,500円~ |
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種類 | 内服薬 |
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副作用 | 身体各部の痛み、吐き気など |
服用方法 | 1回1錠(2.5mg)を頭痛時に服用 |
最高血中濃度 | 到達まで2.7時間 |
半減期 | 約5~6時間 |
半減期までが長いので「緩やかに長く効き目が続く」のが特徴です。
その分即効性はないので、頭痛の予感から予防的に服用する方もいます。
自分に合う片頭痛薬の選び方
頭痛の診療のガイドラインによると、片頭痛の治療法は以下の2つに分かれています。
1:段階的治療
2:層別治療
段階的治療は、はじめに安全性が高く安価な医薬品を投与し、様子を見つつ薬を変えていく治療法です。
現在推奨されているのは、頭痛の重症度によって治療薬を選択する「層別治療」です。
本項目では、推奨される層別治療に沿ったおすすめの片頭痛治療薬を紹介します。
軽症~中等度の頭痛
片頭痛の症状が比較的軽い場合は、アセトアミノフェンやNSAIDsなどの鎮痛剤が有効です。
アセトアミノフェンは解熱鎮痛剤として、脳の体温調節中枢に作用し、熱を下げ、痛みを抑えます。
NSAIDsは非ステロイド性の抗炎症薬で、痛みを感じる成分の合成を抑えます。
特に推奨されているのは以下の成分が含まれた鎮痛剤です。
・アスピリン
・イブプロフェン
・ジクロフェナク など
商品名 | タイレノール | アスピリン・ジェネリック | ニューロフェン | ボルタレン(ボベラン) |
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価格 | 100錠:3,170円~ | 98錠:1,620円~ | 30錠:3,400円~ | 100錠:3,300円~ |
成分名 | アセトアミノフェン | アスピリン | イブプロフェン | ジクロフェナク |
特徴 | 効果が穏やかで副作用が少ない | 効果が穏やかで副作用が少ない | 市販薬にもよく含まれる鎮痛成分 | 特に効果の高い鎮痛成分 |
ボタン |
また、軽症であってもこれらの鎮痛剤が効かない場合は、トリプタン系の治療薬が推奨されています。
中等~重症の頭痛
中等~重症の場合は、ランキングでも紹介したトリプタン系の薬剤がおすすめです。
トリプタン系の医薬品は複数あり、効果の即効性や副作用も変わりますので、特徴を理解したうえで選ぶといいでしょう。
トリプタン系の片頭痛治療薬は以下となります。
スマトリプタン | エレトリプタン | ゾルミトリプタン | リザトリプタン | ナラトリプタン | |
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医薬品名 | イミグラン | レルパックス | ゾーミッグ | マクサルト | アマージ |
最高血中濃度 | 到達まで1.8~2.5時間 | 到達まで1~2.8時間 | 到達まで1~4時間 | 到達まで1~1.3時間 | 到達まで2.7時間 |
半減期 | 約2~2.2時間 | 約3.2~3.9時間 | 約2.4~3時間 | 約1.6~2時間 | 約5~6時間 |
特徴 | 即効性が高く人気も高い | 即効性があり持続時間もそこそこある マイルドな効き目を求めている方におすすめ |
即効性には欠けるが効果が持続しやすい | 即効性があるが持続しにくい | 持続性が高く、緩やかな効き目が長く続く |
副作用 | 身体各部の痛み、吐き気、動悸、倦怠感など | めまい、眠気、吐き気、口内乾燥など | 動悸、倦怠感、吐き気、傾眠など | 脱力、倦怠感、吐き気、傾眠、口の渇きなど | 身体各部の痛み、吐き気など |
ボタン |
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頻発する場合は片頭痛予防薬も
頭痛が起こる頻度が高い場合は、片頭痛予防薬の服用もおすすめです。
片頭痛予防薬とは片頭痛が起きた時に服用する医薬品ではなく、常時服用することで片頭痛の痛みや発作の周期の頻度を抑えるものです。
頭痛の頻度が高い場合、具体的には片頭痛発作が月に2回以上ある場合には予防薬の服用が検討されます。
代表的な片頭痛予防薬としてアミノトリプチン、トピラマート、メトプロロール、カンデサルタンシレキセチルなどがあります。
商品名 | トリプタノール・ジェネリック | トピナ・ジェネリック | トップミーXL | ブロプレス |
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有効成分 | アミノトリプチン | トピラマート | メトプロロール | カンデサルタンシレキセチル |
価格 | 100錠:2,300円~ | 100錠:5,000円~ | 10錠:1,560円~ | 28錠:3,000円~ |
特徴 | 抗うつ薬だが、片頭痛にも有効 | 抗てんかん薬だが、片頭痛にも有効 | β遮断薬だが、片頭痛にもある程度有効 | ARB阻害薬だが、片頭痛にもある程度有効 |
ボタン |
市販薬と処方薬の違い
片頭痛治療薬にはドラッグストアなどで市販されているものと、病院で処方されるものがあります。
・市販薬……ロキソニン、パブロンなど
・処方薬……イミグラン、レルパックスなど
市販薬はアセトアミノフェンや一部のNSAIDsとなり、片頭痛に効果が高いトリプタン系製剤は処方薬のみとなります。
一度処方されて勝手がわかっている片頭痛治療薬を手軽に入手したい場合は、海外通販がおすすめです。
病院に通院することなく医薬品が自宅に届くメリットがあります。
こんな場合は病院へ
本記事で紹介した頭痛薬が効かない場合、服用しても頭痛がおさまらない場合などは、くも膜下出血や脳腫瘍といった重篤な病気の可能性もあります。
頭、脳は特に専門の判断が大事ですので、脳神経内科、脳神経外科、内科の受診が必要です。
※参考:Part one|頭痛学会
片頭痛薬に関するよくある質問
片頭痛薬を紹介するにあたり、よくある質問とその回答を以下にまとめました。
トリプタンは市販で売っていますか?
「トリプタン系」と呼ばれる片頭痛薬は市販されておらず、病院での処方か海外通販のみの取り扱いとなります。
片頭痛の薬が効かない場合は?
片頭痛の薬は種類も多数あり、体質により効果がない場合はあります。
主に使用されるアセトアミノフェンといった鎮痛剤や片頭痛薬として人気が高いトリプタン系の薬も、成分によって個人差があるため、複数の成分を試してみる必要があります。
鎮痛剤やトリプタン系の薬が効かない場合は、ステロイドやエルゴタミン、抗不安薬、制吐剤など複数ある医薬品から選ぶことも考えましょう。
偏頭痛と片頭痛の違いは?
医学的には「片頭痛」のほうが正しい呼び名ですが、どちらも同じ意味を指します。
まとめ
片頭痛薬の効き目にランキングはありませんが、トリプタン系の医薬品は他の医薬品と比較し現在主流として処方されています。
症状が軽い場合は鎮痛剤を選び、発作が増えてきた、突発的な痛みが強い場合は予防薬やトリプタン系の片頭痛治療薬をおすすめします。