ゾクラー

ゾクラーの特徴

ゾクラーは、有効成分クラリスロマイシンを配合した細菌感染症の治療薬です。

性器クラミジアに感染した際に発症する尿道炎、子宮頸管炎、マイコプラズマに感染しておこる肺炎や気管支炎などに効果があります。

ペニシリン系やセフェム系の抗生物質にアレルギー反応があった方でも使用できる、アレルギーリスクの低い抗生物質です。

ゾクラーの製薬会社

ゾクラーはインドのムンバイに本社のある、シプラ(Cipla)社によって販売されています。

インドは独自のルールによってジェネリック医薬品を作成できるため、世界中で安価なインド製のジェネリック医薬品が使用されています。

シプラはその中でも主要なメーカーとして知られています。

シプラ社について詳しく知りたい方はこちら

クラリスロマイシンとは？

クラリスロマイシンはマクロライド系の抗生物質で、細菌感染症の治療に使用される医薬品です。

作用する細菌の種類が多いため、広い範囲の細菌症感染の治療に使用されています。

その他アジスロマイシンを有効成分としたジスロマックや、レボフロキサシンを有効成分としたクラビリンなども、クラリスロマイシンと共にクラミジアの治療に使用されます。

ゾクラーの効果について

ゾクラーの主成分のクラリスロマイシンは、細菌感染による感染症の治療に用いられるマクロライド系の抗生物質です。

細菌は細胞の分裂によって増殖していきます。

リポゾームという器官が細胞が分裂するための原料となるタンパク質を作り出します。

クラリスロマイシンはこのリポゾームの働きを抑えることで、細菌の増殖を抑え、死滅と抗菌に効果があります。

国内で感染者数の最も多いクラミジアや淋病の治療に用いられ、病院でも処方される成分です。

性感染症だけでなく、マイコプラズマ、咽頭炎、副鼻腔炎、慢性気管支炎、皮膚感染症、非結核性抗酸菌、ピロリ菌など多くの細菌感染症にも適応があります。

膀胱炎への効果

ゾクラーは、膀胱炎にも効果があります。

膀胱炎は肛門や大腸付近にいる大腸菌や、クラミジアや淋菌が尿道から膀胱へ入り込むことで発症します。

ゾクラーの有効成分であるクラリスロマイシンは、これら原因菌のタンパク質合成を防ぐ作用により、細胞の増殖を防ぎ感染症状を改善します。

感染症による口の中の腫れへの効果

有効率：83％(306人中254人)

クラリスロマイシンは日本国内の臨床試験において、歯科口腔外科領域感染症への効果が認められたと報告されています。

歯科口腔外科領域感染症は主に虫歯や歯周病などが原因で顎の周囲の組織まで炎症をおこしてしまう病気で、重症化すると生命を脅かす可能性があります。

クラリスロマイシンを使用することで、歯周病の原因菌を抑制し改善できます。

慢性副鼻腔炎への効果

有効率：66.8％(232人中155人)

慢性副鼻腔炎とは、両方の鼻の中にポリープができ、匂いがしない、頑固な鼻詰まりが続く、合併症の喘息を引き起こすなどの症状がある病気です。

急性副鼻腔炎にはクラリスロマイシンの使用頻度は低いですが、慢性副鼻腔炎の治療にはマクロライド少量長期療法がよく用いられます。

この療法は、通常の半分の量を2週間から数ヶ月間の長期にわたり服用しますが、マクロライド系抗生物質のひとつとして、クラリスロマイシンも選択されます。

クラミジアへの効果

有効率：90.9％(107人中96人)

クラリスロマイシンは、クラミジアへの効果も報告されています。

14の医療機関で実施された臨床試験では、クラリスロマイシン400mgを14日間投与し、107例の治療効果が評価されました。

除菌効果については投与後7日間では56％だったものの、14日後には90.9％と、高い除菌率を実現しています。

クラミジアに関しては、自覚症状の改善率についても試験結果があります。

▼自覚症状の改善率▼

喉の異常	7日後27.1％→14日後79.1％
性器のかゆみ	7日後53.8％→14日後84％
下腹部痛	7日後66.7％→14日後87.5％
おりものの異常	7日後10.1％→14日後6％

この結果から、治療には14日間しっかりゾクラーを服用することが大切ということがわかります。



参考：クラミジア感染治療におけるクラリスロマイシンの除菌率は90.9％、多施設治験で確認｜日経メディカル

ピロリ菌への効果

有効率：96.4％(106人中110人)

クラリスロマイシンは、ピロリ菌への効果も報告されています。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症に対しておこなわれた二重盲検比較試験、オープン試験では、胃酸抑制薬(オメプラゾール)と併用することで、最大で96.4％の除菌率を達成しています。

マイコプラズマへの効果

有効率：100％(31人中31人)

2014年におこなわれた成人の肺炎マイコプラズマ感染症についての調査では、クラリスロマイシンがマイコプラズマへの有効な効果を示したと報告されています。

31人の患者が対象となりましたが、そのうち5人が治癒し、26人は軽度の改善が認められました。

全体として、クラリスロマイシンは全員に効果があったと評価されています。



参考：成人肺炎マイコプラズマ感染症に対するクラリスロマイシンの有効性の検討｜日本呼吸器学会誌

ゾクラーの成分量

日本国内においては、現状未承認のため処方されていません。

個人輸入を行っている当サイトでは250mg／500mgの2種類の購入が可能です。

ゾクラーの推奨用量について

ゾクラーは、以下の用量が推奨されています。

■通常の感染：200mg

■非結核性抗酸菌症：400mg

※非結核性抗酸菌症とは、結核菌やハンセン病菌を除いた抗酸菌による感染のこと

当ページで取り扱っているのは250mgと500mgの2種類で、推奨用量よりは少し量が多いため、下痢などの副作用が強く出る可能性があります。

もし副作用の症状である下痢があらわれたとしても、健康には問題ありませんが、気になる方は整腸剤の併用をおすすめします。

副作用が長引いたり、体調の変化を感じたりした場合は、早めに医師の診察を受けてください。

その他の抗生物質

その他の抗生物質には、以下のようなものがあります。

ゾクラーの関連ページ

クラミジア治療薬一覧
・クラミジア薬
・咽頭クラミジア薬

淋病治療薬一覧
・淋病薬

服用のタイミング

1日2回(朝・晩)

ゾクラーは成分の血中濃度を一定に保つためになるべく毎日決まった時間に服用してください。

服用量の目安

当サイトで取り扱っているゾクラーの用量は250mg／500mgの2つがあります。

▼250㎎錠の場合▼
服用頻度：1日2回(朝・晩)、1回2錠

服用期間：7日～14日間

▼500㎎錠の場合▼
服用頻度：1日2回(朝・晩)、1回1錠

服用期間：7日～14日間

※中には効果を強く期待するために決められた用量の2倍・3倍といった量を1度に服用する方がいますが、効果が強く出るわけではありません。

ゾクラーを服用できない方

・クラリスロマイシンに過敏症の既往歴のある方

・他のマクロライド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある方

・肝臓機能に障害のある方

・腎臓機能に障害のある方

・心疾患のある方

・高齢者

※服用の際は、医師の指示に従ってください。

主な副作用

クラリスロマイシン・ジェネリックは副作用が比較的少ない薬とされていますが、その中でも主な副作用として腹痛や下痢などの胃腸症状があげられます。

主な副作用と頻度は以下の通りです。

0.1～5%未満	発疹、嘔吐、胃部不快感、腹痛、下痢など
0.1％未満	めまい、頭痛、味覚異常、口内炎、口渇など
頻度不明	しびれ、眠気、耳鳴り、筋肉痛、動悸など

重篤な副作用

また重篤な副作用として、皮膚に発進や水ぶくれ、口の中のただれ、発熱や目の充血などの症状が現れる場合があります。

万が一、これらの症状が表れた場合は直ちに服用を中止し、医師の診察を受けてください。

※アナフィラキシーショックとは？
アナフィラキシーショックはI型アレルギー反応の1つであり、全身にあらゆる症状が発現します。
90％は皮膚症状にあり、粘膜、呼吸器、消化器に症状が現れる傾向があります。
症状には軽症、中等症、重症と3段階あり、特に重症の場合、意識がなくなる場合もありますので、少しでも異常を感じた場合は直ちに医師の診察を受けてください。

※皮膚粘膜眼症候群とは？
急激に発症する皮膚・粘膜の炎症性疾患です。
高熱や全身の倦怠感など症状を伴い、口唇、口腔、眼、外陰部などを含む全身に紅斑、水疱などが発症し表皮の壊死性障害を認める疾患です。
また、ウイルス感染を契機に発症する場合があります。

併用禁忌

併用禁忌薬は、ゾクラーと相性が悪く一緒に飲み合せすることができないお薬です。

・統合失調症治療薬
心臓に重い副作用が生じる恐れがあります。

・エルゴタミンを含んだ薬
血管攣縮など重い副作用が生じる恐れがあります。

・タダラフィルを含んだ薬
タダラフィルの効果を強める恐れがあります。

・C型慢性肝炎1型の治療薬
悪心・下痢・嘔吐などの副作用が重く生じる恐れがあります。

・オレキシン受容体拮抗薬
オレキシン受容体拮抗薬の効果を強める恐れがあります。

併用注意

併用注意薬は、ゾクラーと併用して服用するにあたり注意が必要なお薬です。

・強心剤
悪心・嘔吐・不整脈などが生じる恐れがあります。

・スルホニル尿素薬
意識障害が生じる恐れがあります。

・脂質異常症治療薬
脂質異常症治療薬の血中濃度が上昇する恐れがあります。

参考サイト

服用方法・副作用・併用禁忌・注意のご説明には、販売国の商品説明書の他に、次のサイトを参考にしています。
・医療用医薬品 : クラリスロマイシン

・直射日光が当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。

・小さな子の手が届かない場所に保管してください。

・誤飲の原因になったり、品質が変わる恐れがあるため容器は入れ替えないでください。

・1包を分割した残りを服用する場合は、なるべく空気に触れないように保管し、2日以内に服用してください。

・表示されている期限を過ぎたものは服用、使用しないでください。

Uni Medicolabs
シプラ

シンガポール