サノレックスは、食欲を抑制する働きで体重減少効果があることから、肥満症の治療に使用されている医薬品です。
今回は、サノレックスはどこで入手できるのか、通販で購入したものは安全なのかなどについて詳しく解説していきます。
また、服用の際に注意すべきポイントや通販で購入可能なダイエット薬もいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
サノレックスは通販できない
サノレックスは、医師による処方が必要な医療用医薬品に指定されています。
医療用医薬品は、医師や薬剤師による指導のもと使用することを前提として製造されています。
そのため、Amazonや楽天市場などの国内通販サイトはもちろん、ドラッグストアのオンライン通販でも購入できません。
高い効果を得られるぶん、依存性や副作用の発現リスクも高いため、不適切な使用などによる健康被害を引き起こす恐れがあります。
このような依存性や副作用のリスクを回避するために、通販での購入は法律によって禁止されています。
サノレックスは個人輸入も不可能
サノレックスは、海外製の医薬品を販売している個人輸入サイトでも入手できません。
その理由は、有効成分であるマジンドールが「第三種向精神薬」に指定されているためです。
第三種向精神薬は、精神機能に影響を及ぼす向精神薬のひとつであり、「麻薬及び向精神薬取締法」に基づき厳しく規制されています。
向精神薬の中でももっともリスクは低いとされていますが、個人輸入でも入手不可能な医薬品となっています。
また、サノレックスのジェネリック医薬品も現時点では存在しません。
サノレックスが通販されている場合は偽物か違法
先述のとおり、サノレックスは脳に働きかけ精神機能に影響を及ぼす作用を持つ医薬品です。
そのため、厚生労働省によって、国内通販や個人輸入サイトなどでの販売が禁止されています。
万が一、通販サイトで取り扱いされている場合は、サノレックスの成分を含まない偽物である可能性が非常に高いです。
また、サノレックスを取り扱うサイトが違法サイトである場合もあるため、間違って購入しないように注意してください。
「麻薬及び向精神薬取締法」又は「覚醒剤取締法」の規定により、医療用の麻薬又は向精神薬若しくは医薬品覚醒剤原料を、医師から処方された本人が携帯して入国する場合を除いて、一般の個人が輸入することは禁止されており、違反した場合には処罰されます。 (本人が携帯せずに、他の人に持ち込んでもらったり、国際郵便等によって海外から取り寄せることはできません。)
サノレックスの代用品なら通販可能
サノレックスは通販で購入できませんが、似たような効果を持つ医薬品は通販でも購入可能です。
ここからは、おすすめの代用品をいくつかご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
リベルサス
リベルサスは、世界で唯一の経口タイプのGLP-1受容体作動薬です。
サノレックスと同じく食欲抑制作用があり、リベルサスに含まれる「GLP-1」というホルモンが満腹中枢を刺激することで暴飲暴食を防ぎます。
さらに、胃腸の働きを抑制する作用も持つため、食べ物を胃から腸までに送り出されるスピードが緩やかになり満腹感が続きます。
通常より食事の量が少なくても満腹感が得られるため、自然と体重減少効果が得られるのです。
リベルサスは継続することでダイエット効果を発揮するため、サノレックスとは違い、長期服用が可能です。
リベルサスは、以下のような方におすすめです。
- 食欲を抑えたい
- 満腹感を持続させたい
- 血糖値の急上昇を抑えたい
フォシーガ
フォシーガは、ダパグリフロジンを主成分としているSGLT2阻害薬です。
腎臓での余分な糖の再吸収を防ぎ、尿として糖を体外に排出することにより血糖値の急上昇を抑えます。
1日あたり200~500kcalの糖分をカットできるため、糖質制限と同じような効果が期待できます。
体内の糖分が減少することで、消費エネルギーとして体脂肪が使われやすくなるため、痩せやすい体質へと改善されるのです。
フォシーガは、以下のような方におすすめです。
- 炭水化物や甘いものを好んで食べている
- 糖質制限が続かない
- カロリーを消費しやすい体質にしたい
ゼニカル
ゼニカルは、オルリスタットを主成分としている脂肪吸収阻害薬です。
リパーゼと呼ばれる脂肪分解酵素の働きを弱める作用によって、腸での脂肪の吸収を抑えます。
この働きにより、食事で摂った脂肪分の約30%を体内に吸収しないまま、便とともに体外へ排出できます。
体内へ吸収する脂肪分をカットできるため、無理なく体重を減量させることができるのです。
ゼニカルは、以下のような方におすすめです。
- 脂っこしい食事を頻繁にする
- 外食をする頻度が高い
- 中性脂肪やコレステロールが高い
サノレックスは医療機関でのみ手に入れられる
サノレックスは、肥満症を治療するためにクリニックなどで処方されています。
医療用の食欲抑制剤として厚生労働省による認可を受けており、医療機関でのみ入手が可能です。
ただし、処方してもらうにはいくつかの条件を満たしていることが前提とされており、誰もが入手できるわけではありません。
サノレックスを処方してもらう方法や、保険が適用される条件などを次の事項で解説していきます。
サノレックスを処方してもらうには
サノレックスは、保険診療をおこなうクリニックもしくは自由診療をおこなう美容クリニックでのみ入手可能です。
ただし、保険診療クリニックで処方してもらうには、ある一定の条件を満たす必要があり、全員が保険適用で入手できるとは限りません。
また、美容クリニックは自由診療となり、クリニックによっても医薬品代が異なるため、費用が高額になる可能性が高いです。
サノレックスの保険適用条件
サノレックスを保険適用で処方してもらうには、以下の条件を満たす必要があります。
・肥満度が70%以上である
・高度肥満症と診断されている
肥満症である方全員に保険が適用されるわけではなく、高度肥満症と認められた場合のみ保険適用となります。
そもそもサノレックスとは
サノレックスは、1992年に日本で初めて厚生労働省による認可を受けた肥満症の治療薬です。
脳内の食欲中枢に働きかけることで食欲を抑制し、少ない食事でも満腹感が得られます。
日本初の食欲抑制効果をもつ医薬品であり、食事療法や運動療法では体重の減量が困難な高度肥満症の方に使用されます。
向精神薬のひとつであり、脳の中枢神経に作用して身体や精神に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
サノレックスの効果
サノレックスには、食欲調節中枢に直接作用して食欲をコントロールする働きがあります。
食欲が抑えられることで、少ない食事の量でも満腹感が得られるため、自然と食べる量を減らすことができます。
この効果は服用後2時間ほどであらわれ、2~9時間ほど食欲抑制作用が持続します。
体重の減少効果を実感できるまでの期間には個人差があるものの、1ヶ月の継続服用で3~5kgほどの減量に成功する方が多いです。
体質や年齢などで体重の変化は異なりますが、食生活の見直しや運動を取り入れることで着実に体重を減量できます。
サノレックスの副作用
主な副作用として、以下の症状が報告されています。
・便秘
・頭痛
・めまい
・脱力感
・睡眠障害
・眠気
・動悸
・胃の不快感
・腹痛
・嘔吐
・発疹 など
サノレックスには中枢神経を刺激する作用があるため、上記の症状のほかにも興奮や覚醒を引き起こす場合があります。
まれな副作用ではありますが依存につながる恐れもあるため、異常がみられた場合には直ちに服用を中止し医師へ相談してください。
サノレックスは多くの国で販売中止
日本のクリニックでは現在も処方されていますが、販売を中止している国も多く存在します。
1973年にアメリカで発売されて以来、ヨーロッパなど多くの国で肥満症の治療に用いられてきました。
しかし、マジンドールの作用が覚せい剤と類似しているため、依存性や副作用のリスク、心血管系への影響が指摘されるようになったのです。
これらのリスクが治療の効果を上回ってしまうと判断されたことにより、現在では販売を中止する国も増えています。
日本では依存や乱用、副作用のリスクを回避するため、長期使用はできず、服用期間は長くても3ヶ月までとされています。
サノレックスの注意点
サノレックスには、以下のような注意すべき点があります。
・長期使用不可
前述のとおり、サノレックスには覚せい剤と似たような作用があるため、依存しやすいです。
また、長期服用によってサノレックスが必要な精神状態となり、用量や用法を守らずに乱用してしまう恐れもあります。
さらに、肺高血圧症などの重大な副作用を引き起こすリスクも高まるため、服用期間は長くても3ヶ月までと決められています。
これらの注意点を把握したうえで、適切に服用しなければいけません。
サノレックスに関するよくある質問
サノレックスに関するよくある質問をQ&A形式にお答えしていきます。
サノレックスについてもっと詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
サノレックスはどこで買える?
サノレックスは、医師による処方が必要です。
医療用医薬品に指定されているため、医師や薬剤師の指導のもと服用しなければいけません。
そのため、薬局やドラッグストアなどはもちろん、Amazonや楽天市場などの通販サイトでも販売が禁止されています。
サノレックスが欲しい場合は、ダイエット治療をおこなうクリニックを受診しましょう。
サノレックスのジェネリックはある?
残念ながら、サノレックスのジェネリック医薬品は存在しません。
精神活動に影響を及ぼす医薬品であり、依存性や副作用のリスクも高いことからジェネリック医薬品が登場する可能性は低いでしょう。
サノレックスを飲むとうつ病になる?
サノレックスを服用したからといって、必ずしもうつ病になるわけではありません。
ただし、脳や中枢神経に作用するため、幻覚や幻聴などの副作用がみられる場合があります。
これらの副作用の発現頻度は不明ですが、精神状態へ影響を与える可能性が高いため、うつ病の方や統合失調症の方などは服用できません。
ダイエット目的なら他の薬がおすすめ!
サノレックスには食欲抑制作用があり、自然と食べる量が減ることから体重減少効果が期待できます。
しかし、医師や薬剤師による指導が必要であるため、医療機関を受診して処方してもらわなければいけません。
ダイエットを目的とする場合は、個人輸入も可能な医療用のダイエット薬がおすすめです。
日本のクリニックでも広く使用されており、食欲抑制だけでなく糖質や脂質をカットできる医薬品なども多く存在します。
安心・安全にダイエットをおこないたい方は、サノレックス以外のダイエット薬の使用を検討してみてください。