女性の更年期障害を救うのは、やはりバランスの良い食事
女性は平均的に50歳くらいに閉経を迎え、この閉経の前後45歳~55歳頃の10年間に更年期を迎えます。
女性が更年期を迎えると、ホルモンが急激に減ることで脂質やエネルギーや骨の代謝に変化が起こったり、栄養が不足したり過剰になりやすくなったりなどの不快な症状が現れることとなり、心身共々健康のバランスが崩れやすくなります。
更年期を乗り切るには生活習慣の見直しなども必要なのですが、毎日口に入れる食事も大切です。
今回のコラムでは、女性の更年期障害によいバランスの良い食事に焦点を当てて紹介したいと思います。
理想の健康バランスは主食:副菜:主菜をスリーツーワン(3:2:1)
女性が更年期を迎えたときに食べる食事の健康バランスは、主食:副菜:主菜を3:2:1のバランスで取ることをお薦めします。
主食 |
熱やエネルギーとなる食べ物です。 炭水化物を主に多く含んでいて、1日に摂るエネルギーのおおよそ50~60%はこちらの主食で摂るようにします。 具体的には、ご飯や麺類、パン、お餅などが主食に当たります。 |
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副菜 |
体調を整えてくれる食べ物です。 1日の適量は350g以上となります。 1食に直すと120gで、小鉢2皿程度です。 具体的には、きのこ類・緑黄色野菜・山菜類・淡色野菜・海藻類・豆類・芋類で、食物繊維やミネラル、ビタミンなどが豊富に含まれる食品が副菜に当たります。 例えば、お浸しと汁もの、サラダと野菜炒め、きんぴらごぼうと煮物などの組み合わせで摂るとよいでしょう。 |
主菜 |
血となり肉となる食べ物です。 多く摂りすぎると脂質異常や尿酸値の上昇を招いて痛風となってしまったり、メタボになってしまったりしますが、 逆に摂らなさすぎると、貧血や怠さの原因となってしまいます。 具体的には、肉や魚類、大豆製品や卵類を食材にした料理が主菜に当たります。 |
その他、牛乳や乳製品、栄養価の高い果物も組み合わせて食べると更にバランスがよくなるでしょう。
※果物は糖分の摂りすぎとならないように1日200gを目安にしましょう。
こう見ていくと、なるべく和食中心の食生活にするといいことが分かります。
具体的な7つの食材 まごやさしいわ!
女性が更年期を乗り切る代表的な7つの食材を具体的に取り上げます。
「まごやさしいわ!」で覚えてください。
ま:豆類 |
良質なミネラルやタンパク質が豊富な豆類には肥満の解消・予防の働きがあるので、生活習慣病を改善できます。
また、大豆イソフラボンは、女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンに似た働きがあり、摂り込むことにより更年期障害の症状を緩めるのに効果があるといわれています。 豆類には、味噌や大豆、豆腐などがあります。 |
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ご:ごま |
ミネラルやたんぱく質、脂質が豊富なゴマなどの種実類に含まれる成分セサミンは、動脈硬化防止や認知症防止などの抗酸化の働きがあります。
ごま類には、アーモンドやナッツ、クルミなどがあります。 |
や:野菜 |
緑黄色野菜には抗酸化作用の効果があるカロテンが含まれています。 玉ねぎなどの淡色野菜に含まれるアリルには、疲労回復や免疫力をつける効果があります。 緑黄色野菜は、ホウレン草やニンジンかぼちゃなど、淡色野菜は、キャベツや玉ねぎ、ラッキョウなどです。 |
さ:さかな類 |
魚にはDHAやEPAと呼ばれる脳の働きを良くする働きや血液をサラサラにする効果のある脂肪酸が含まれていて、老化防止にも効果があります。 また、カルシウムも豊富に含まれており骨が健康になるので、女性の骨粗鬆症防止にもなります。 魚類には、サバやイワシ、アジなどがあります。 |
し:しいたけ |
きのこ類には食物繊維が豊富に含まれるているので、便通がよくなる効果が期待できます。 例えばビタミンDが豊富なしいたけは、カルシウムの吸収を高めて歯や骨を丈夫にしてくれます。 きのこ類は、エリンギ、しめじ、なめこなどです。 |
い:いも類 |
サツマイモやジャガイモはビタミンCが豊富でシミなどの予防効果があります。 カロリーが低い里芋には、ダイエット効果もあります。 |
わ:わかめ |
食物繊維や各種のミネラルが豊富な海藻類は、美容効果も高く女性に嬉しい低カロリーな食材です。
海藻類には、ひじきやわかめ、昆布があります。 |
まとめ
今回のコラムでは女性の更年期を乗り切る食材について取り上げてみました。
更年期障害にもバランスの良い食事が大切だということがわかりました。
症状に悩む女性が日々の食べ物で更年期障害から解放され、少しでも明るさを取り戻して頂ければ幸いです。
更新日時:2019年01月11日