髪の毛が薄くなってきた、抜け毛が増えているなど、髪の毛の悩みは女性にとって大きな問題です。
薄毛治療と聞くと高額なイメージがあり、保険が適用されるのか気になっている方が多いのではないでしょうか。
本記事では、女性の薄毛治療に保険が適用される場合とそうでない場合について、詳しくご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
女性薄毛治療の保険適用について
女性の薄毛にはさまざまな種類がありますが、その中でも多いのがびまん性脱毛症です。
びまん性脱毛症とは、女性によく見られる脱毛症のひとつであり、髪の分け目が薄くなったり髪の毛全体のボリュームが失われたりします。
ほかにも、有名なものとしてFAGA(女性男性型脱毛症)がありますが、FAGAは更年期以降の女性ホルモン減少にともなって発症します。
このびまん性脱毛症やFAGAで悩んでいる女性は多く、保険適用なのか気になる方が多いと思われます。
基本は保険適用されない
薄毛治療の場合、治療をおこなわなくても体調が悪くなったり命に関わったりすることがないため、美容整形と同じく基本的には保険適用はされません。
FAGAやびまん性脱毛症などの薄毛治療にかかる費用は、保険適用ができずすべて自己負担です。
また、自由診療のためクリニックごとに診察代や医薬品代を設定することができます。
保険適用ができず自由診療扱いになるため、基本的には高額になることが多いです。
医療費控除について
薄毛治療は、保険適用ができないだけでなく医療費控除も対象外です。
医療費控除とは、1年間にかかった医療費が10万円を超えた場合に適用されます。
しかし、薄毛治療は容ぼうを変える、容姿を美化するための費用に当たるため、医療費控除の適用外となり受けることができません。
そのため、薄毛治療は個人の負担が大きくなってしまいます。
FAGAとびまん性脱毛症はなぜなるのか
FAGAはAGA(男性型脱毛症)と同様に、進行性のある脱毛症です。
薄毛を防ぐための女性ホルモンが、加齢やストレスなどによって低下することで、男性ホルモンが優位になりヘアサイクルが乱れて薄毛が進行します。
AGAのように局部的に薄くなるのではなく、毛髪が細く弱くなり全体的に薄くなることが特徴です。
びまん性脱毛症は、主に加齢に伴うホルモンバランスの変化によって起こります。
髪質が変化して髪の毛が細くなったり、全体のボリュームが減ったりすることで広範囲に薄毛が進行します。
女性ホルモンが低下する更年期前後に発症しやすいのが特徴です。
保険が適用されるケース
薄毛治療では、基本的には保険適用ができないと述べましたが、病気が原因となって薄毛になっている場合には保険が適用されることがあります。
例えば、円形脱毛症や甲状腺機能疾患、頭皮のただれやかゆみ、皮膚炎などが原因で薄毛になっている場合は、病気の改善を目的として保険適用が可能です。
女性の薄毛治療において、保険が適用されるケースをいくつかご紹介します。
円形脱毛症
円形脱毛症とは、突然髪の毛が円形状に抜け落ちる脱毛症のことです。
性別や年齢に関係なく発症する可能性があり、遺伝や生活習慣、ストレスや睡眠不足など発症する原因はさまざまです。
近年では、髪の毛をつくる器官である毛包に対して攻撃をしてしまう「自己免疫疾患」が主な原因と言われており、治療法によって保険が適用される場合があります。
円形脱毛症の治療の中でも、以下の治療方法は保険適用が可能です。
・液体窒素治療
・紫外線療法(エキシマライト)
甲状腺機能疾患による脱毛
甲状腺機能疾患によって、脱毛が引き起こされることがあります。
甲状腺ホルモンが低下する橋本病は、40歳以上の女性に多く、症状のひとつに脱毛症が挙げられます。
また、甲状腺ホルモンが過剰分泌されるパセドウ病でも脱毛症が起きますが、病気の影響によるもののため、甲状腺機能疾患による脱毛は保険適用が可能です。
病気の治療により、脱毛の症状が改善することがあります。
梅毒性脱毛症
梅毒性脱毛症とは、梅毒に感染することで起きる脱毛症であり、5ミリほどの円形脱毛症が現れます。
頭部全体に症状が現れ、虫食い状やまだら状に髪の毛が抜けていくのが特徴です。
脱毛の症状以外に発熱や発疹、倦怠感などが見られる場合は、梅毒性脱毛症の可能性があるため注意しましょう。
梅毒の治療は保険適用が可能であり、梅毒を治療することで脱毛の症状は改善されます。
脂漏性皮膚炎
皮脂が過剰分泌されることで炎症が起きる脂漏性皮膚炎は、かゆみやフケなど頭皮環境を悪化させて脂漏性脱毛症につながることがあります。
脂漏性脱毛症については、皮膚疾患が原因の脱毛症のため保険が適用でき、皮膚科などで治療が可能です。
脂漏性脱毛症の治療には、脂漏性皮膚炎の原因であるマラセチア菌に対して抗菌作用を持つ、ケトコナゾール配合のシャンプーを用いると良いでしょう。
商品名 | ニゾラルシャンプー | ニナゾールシャンプー |
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画像 | ||
価格 | 100ml1本:3,200円~ | 100ml1本:2,600円~ |
特徴 | ケトコナゾール2% | ケトコナゾール2% |
ボタン |
男性の脱毛症も保険が適用されない
男性の脱毛症の多くはAGA(男性型脱毛症)であり、主におでこや頭頂部から抜け毛や薄毛が進行していきます。
女性の薄毛治療と同様に、AGA治療も保険が適用されず全額自己負担です。
AGA治療は、基本的には保険適用ができませんが、上記でも述べたように脱毛症の原因が病気によって引き起こされている場合は保険適用がされることがあります。
女性薄毛治療の費用相場
女性薄毛治療の費用は、治療費以外に初診代や検査代などがかかります。
初診代には医師の診察や頭部撮影、マイクロスコープなどが含まれており、初診代の相場は5,500~10,000円ほどです
ほかにも、治療をおこなう前に健康面で問題がないか確認するための血液検査や血圧検査などを実施する場合があります。
クリニックでの費用相場
薄毛治療は、自由診療のためクリニックごとに料金の設定が異なります。
クリニックでおこなわれる主な治療方法は、薄毛に効果のある有効成分を含んだ外用薬、内服薬によるものです。
近年では、メソセラピーという髪の毛の育毛や発毛に必要な成分を頭皮へ直接注射する治療方法もあります。
クリニックでFAGAやびまん性脱毛症の薄毛治療をおこなう場合の費用相場について、それぞれ詳しくご紹介します。
外用薬
女性の薄毛治療に用いられる外用薬は、ミノキシジル外用薬です。
薄毛が気になる箇所に直接塗布する治療薬であり、日本国内では大正製薬のリアップなどが有名です。
リアップは市販で購入できますが、オリジナルのミノキシジル配合外用薬を処方しているクリニックもあります。
市販では配合量が1%までですが、医師の管理の場合濃度が高いものを処方することができます。
ミノキシジル外用薬の1ヶ月あたりの相場は約6,000~15,400円で、1日2回塗布することが推奨されています。
ミノキシジルは効果が得られるまでに、4か月以上かかると言われているため最低でも6ヶ月以上継続することが望ましいです。
内服薬
内服薬で使用されるのは、主にパントガール、ミノキシジル、スピロノラクトンの3つです。
それぞれの1ヶ月あたりの相場は以下となります。
8,800~15,120円
1日3回、1カプセルずつ服用
4,500~7,700円
1日1錠服用
5,000~12,600円
1日50~100mgを服用
内服薬は外用薬と比べて効果は高いですが、外用薬同様、効果が現れるまで3ヶ月ほどかかる場合があります。
メソセラピー
メソセラピーとは、ミノキシジルなどの発毛・育毛に必要な成分を直接頭皮に浸透させる治療方法です。
注射やレーザー、超音波などさまざまな種類があり、直接成分を補充できるためより高い効果が期待できます。
1ヶ月あたりの相場は27,500~80,000円で、外用薬や内服薬と比べてとても高いです。
治療期間の目安は、個人差はありますが約6ヶ月~1年ほどと言われており、定期的に通院する必要があります。
カウンセリングについて
薄毛治療を専門におこなっているクリニックの場合、治療前にカウンセリングをすることが多いです。
カウンセリングでは、髪の毛、頭皮に関する悩みや状態を毛髪診断士などが確認して一人ひとりに合った治療内容の提案をおこないます。
女性の薄毛治療は費用が高額になる傾向があるため、治療期間や費用などについて詳しく説明があります。
カウンセリングは無料でおこなっているクリニックが多いですが、1時間ほどかかる場合があるため時間に余裕を持って行きましょう。
クリニック処方、薄毛治療薬が通販で買える
ミノキシジルの外用薬や内服薬などの薄毛治療薬は、個人輸入代行サイトを利用して購入することも可能です。
個人輸入であれば、医療用医薬品であっても個人使用に限って処方箋なしで輸入することができます。
個人輸入とはいっても、難しい手続きはなくAmazonや楽天などの通販サイトと同様にネットで簡単に注文することが可能です。
費用を抑えたいなら通販がおすすめ
通販の場合、クリニックで処方されるよりも低価格で購入することができます。
女性の薄毛治療は治療期間も長く、かかる費用は高額になることが多いです。
通販であれば、希望の商品だけ購入でき、海外製ジェネリック医薬品も多数取り扱っているため、費用を抑えて治療をおこないたいという方におすすめです。
パントガール
パントガールは、女性の薄毛治療に効果があると認められた女性用薄毛治療薬です。
有効成分パントテン酸カルシウムは、髪の毛や神経組織、皮膚などを正常に保つ効果があり、
髪の毛の成長を促進させます。
ほかにも、ストレスを和らげる作用があり、ストレスが原因の薄毛や抜け毛の改善が期待できます。
とくに、びまん性脱毛症の方に効果的です。
価格 | 90錠:7,200円 |
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有効成分 | パントテン酸カルシウム、硝酸チアミン、薬用酵母、シスチン、ケラチン、パラアミノ安息香酸など |
使用方法 | 1日3回、1回1カプセルずつ服用 |
詳細を見る | 通販ページ |
ミノキシジル
ミノキシジルは、発毛効果が認められた成分であり、外用薬と内服薬の2種類があります。
血管を拡張することで、血液が循環して毛母細胞が活性化され、毛髪の成長と発毛を促します。
また、血行が改善されると頭皮全体に栄養がいきやすくなり、頭皮環境が良くなるため抜け毛を抑えることも可能です。
外用薬は、薄毛が気になる箇所を重点的に治療することができますが、内服薬と比べて効果はマイルドです。
内服薬はより高い効果が期待できる一方で、副作用が強く出る可能性もあるため注意しましょう。
スピロノラクトン
スピロノラクトンは、高血圧を治療する目的で開発されましたが、現在は薄毛治療薬として使用されています。
男性ホルモンを抑制する作用があるため、女性ホルモンが優位になりヘアサイクルが正常化されて抜け毛や薄毛が改善されます。
女性の薄毛治療では、抜け毛予防としてスピロノラクトンが処方されることが多いです。
とくに、女性ホルモンの減少によって起きるFAGA(女性男性型脱毛症)に効果があります。
商品名 | スピロノラクトン | スピロノラクトン錠 |
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画像 | ||
価格 | 100mg28錠:3,400円 | 25mg20錠:2,000円 100mg16錠:2,200円 |
特徴 | 利尿剤 | 外用薬 |
ボタン |
女性の薄毛治療はどの病院を選ぶべきか
薄毛治療において、どの病院を選ぶべきか悩んだ場合、薄毛の原因を知ることが大切です。
例えば、円形脱毛症や皮膚炎などの皮膚疾患による薄毛の場合は皮膚科、甲状腺疾患の場合は内科など、薄毛の原因によって異なります。
病気が原因ではない、びまん性脱毛症やFAGAについては薄毛治療を専門におこなっているクリニックで見てもらうことをおすすめします。
女性薄毛治療は高額になりがち
女性の薄毛治療について、現在、日本では明確な治療薬がありません。
薄毛治療は効果を得られるまでに、最低でも6ヶ月以上かかることが多く、長期的な治療が必要です。
また、病気ではないため保険が適用できず治療費は高額になる傾向があります。
費用を抑えて治療したい方は、通販での購入を検討してはいかがでしょうか。