お尻や足の後ろ側にかけてチクチクとした痛みが現れたり、ピリピリと痺れたりする症状にお悩みの方も多いのではないでしょうか。
それらの症状は「坐骨神経痛」かもしれません。
今回の記事では、ためしてガッテンで紹介された坐骨神経痛の治し方について解説します。
ためしてガッテンの坐骨神経痛の治し方
坐骨神経痛の治し方は、2013年2月放送のためしてガッテン「年間1万人!死に至る腰痛があったとは!?」で紹介されました。
次項では、詳しいやり方や注意点を解説していくので参考にしてください。
自転車による運動
番組では、自転車による運動が効果的であると紹介されていました。
坐骨神経痛には様々な原因が考えられますが、番組内で紹介されたのは腹部脊柱管狭窄症を発症しているケースでした。
加齢によって背骨にある脊柱管が狭くなり、痛みやしびれが出る症状
脊柱管には神経が通っており、圧迫されることで症状が起こる
自転車に乗って前傾姿勢になると、神経や血管の圧迫が改善され症状が改善したと報告されていました。
前傾姿勢がポイントとなっているため、自転車以外にも手押し車や杖でも代用することが可能です。
運動時の注意点
ためしてガッテンで紹介された前傾姿勢の運動は手軽にできますが、注意しなければならない点もあります。
・運動を始める前に医師に相談する
上記について1つずつ解説します。
まず、坐骨神経痛の痛みは人によって度合いが違います。
「ちょっと痛い気がするけど大丈夫そう!」というくらいの痛みであれば運動しても問題ないでしょう。しかし、「動くのも辛い…耐えられない…」というレベルの激痛の場合は無理せず安静にするべきです。
また、痛みや痺れには様々な原因があるため自分で坐骨神経痛だと決めつけず、運動を始める前に医師に相談するようにしましょう。
場合によっては運動をすることが悪影響を及ぼしてしまう可能性もあるため、まずは相談することが大切です。
痛む場合は薬を
紹介したような運動は体力・筋力の低下による坐骨神経痛の悪化予防に有効ですが、痛みや痺れなどの症状が強い場合は、無理せず安静にするか薬で痛みを鎮めるのがいいでしょう。
坐骨神経痛に用いられる薬は痛み止めのほか、神経の過剰な興奮を抑えて痛みを和らげるリリカ(プレガバリン)などがあります。
次項では、それぞれの薬について解説していきます。
リリカ(プレガバリン)
リリカは、有効成分「プレガバリン」を含む神経性の痛みに有効な医薬品です。
神経伝達物質の遊離を抑制し、神経の過剰な興奮を抑える作用があります。
ただし、通常の痛み止めと違って飲んだらすぐに効くわけではないため注意してください。症状があるときだけではなく、一定期間毎日継続して服用することで効果を発揮します。
また、傾眠や意識消失などの重大な副作用が高い頻度で報告されているため、服用の際は体調の変化に十分注意するようにしましょう。
痛み止め
アセトアミノフェンやロキソプロフェンなどの痛み止めは、市販で手軽に購入することができます。
しかし、これらの痛み止めは炎症性の痛みに効果を発揮するものです。神経性の痛みである坐骨神経痛の痛みには効かない場合があります。
もし市販の痛み止めで効果が得られなかった場合は、先程紹介したリリカを使用したり、ボルタレンなどのさらに効き目の強い鎮痛薬を使用したりすると良いでしょう。
商品名 | ボルタレンジェネリック | ロキソニン | カロナールジェネリック | ニメスリド錠 |
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画像 | ||||
価格 | 90錠:3,000円~ | 100錠:9,000円~ | 100錠:2,670円~ | 45錠:3,200円 |
特徴 | 処方薬であるボルタレンのジェネリック | 大容量でお得なロキソニン | アセトアミノフェン含有 痛み止めの中でも効き目がマイルド |
ニメスリド含有 身体の様々な痛みに効果あり |
ボタン |
坐骨神経痛の緩和方法
自転車による運動以外にも、坐骨神経痛を改善する方法があります。
どれも自宅で簡単にできるので、試してみてくださいね。
30秒ストレッチ
たった30秒のストレッチをするだけで坐骨神経痛を改善できる方法があります。
詳しいやり方を解説するので、実際にやってみてくださいね。
②体は正面を向いたまま前にかがみ、内ももを伸ばす
③この姿勢を10秒間キープ、休憩を挟み3セット行う
このストレッチによって内ももにある筋肉が伸び、腰が正しい位置に矯正されます。
すると引っ張られていた神経にたわみができ、痛みや痺れが解消されるというわけです。
ポイントとしてはつま先と体の向きを、それぞれ上と正面でしっかり固定することです。
こちらも自転車による運動と同様に、痛みが強い場合は無理に動かさないようにしましょう。
ツボを押す
ツボ押しも坐骨神経痛に対して効果が期待できます。
ここでは、特におすすめな「委中」「環跳」という2つのツボについて解説していきます。
委中(いちゅう)
「委中」は、膝の裏のちょうど真ん中あたりにあります。
坐骨神経痛の方は、少し張っていたり凝っていたりするので触ると分かりやすいでしょう。
①椅子に座った状態で、足を軽く曲げたまま前方に出します。
②両手を使って片方の膝を包み込むようにします。
③このとき両手の中指は膝の裏の中心で重ね合わせ、親指は膝の上部を挟み込むように置きます。
④そのまま3秒間、中指にゆっくり力を入れてツボを押します。
⑤これを3回繰り返しましょう。
環跳(かんちょう)
お尻にキュッと力を入れると側面にくぼみができますよね。
そのくぼみの真ん中あたりにあるのが「環跳」です。
親指で押したり拳で軽く叩いたりして、30回を目安に刺激しましょう。
力が入りにくい場合は、以下の方法もお試しください。
①床にゴルフボールやテニスボールを置きます。
②ちょうど環跳にボールが当たるように仰向けになりましょう。
③そのまま膝を立てて体重をかけ、ボールでツボを刺激します。
腰や臀部を温める
坐骨神経痛の痛みはぎっくり腰などの急性症状とは異なり、痛みが長期的に継続する慢性症状のため、温めることで痛みを和らげることができます。
温めると血行が良くなったり、神経の周りの筋肉がほぐれたりするため非常に効果的です。
・湯船につかる
・レギンスやタイツを履く
・温感タイプの湿布を貼る
特に、お尻からふくらはぎにかけての下半身を中心に温めるように意識しましょう。
坐骨神経痛の人がやってはいけないこと
坐骨神経痛がある方は、普段の生活習慣によっても痛みが悪化してしまう場合があります。
・重たいものを持つ
坐骨神経痛の原因は様々とお話ししましたが、もしヘルニアや腰の骨に異常がある場合は、腰に負担かける動作をすることで悪化する可能性があります。
もし仕事などで重たいものを持つ場合は、事情を説明して代わってもらうなどの対策が必要です。
・過剰にストレッチする
坐骨神経痛を改善するためストレッチをするのは効果的です。
しかし激痛があるのに運動したり早く治したいからといって過剰に身体を動かしたりするのは逆効果になってしまいます。
・体重を増やしてしまう
体重が増えることによって、腰への負担が増加し症状が悪化する可能性があります。
また、身体が重くなることで運動をするのが億劫になるという悪影響もあります。
日頃から肥満気味の方は、無理のない範囲でダイエットを行うと坐骨神経痛の改善に繋がります。
症状が強い場合は安静に
運動やストレッチは坐骨神経痛を改善するために効果的ですが、症状が強い場合は安静にすることが大切です。
早く治したいときこそ焦らずに、ゆっくりと治していきましょう。