新型コロナ治療薬パキロビッドパックの副作用は?

新型コロナウイルスに関連する記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている情報もご確認ください。
またワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。

新型コロナウイルスによる重症化リスクを89%下げるという高い効果があるパキロビッドパック。

しかし最近開発・承認された治療薬につき、どのような副作用があるのか不安に思う方も多いのではないでしょうか?

ここでは、パキロビッドパックの副作用やその発現頻度を解説します。

パキロビッドパックの副作用

パキロビッドパックの主な副作用は、以下の症状です。

  • 味覚不全
  • 下痢、軟便
  • めまい
  • 悪心や吐き気などの胃腸障害

頻度不明ですが、重大な副作用としては以下の症状が挙げられます。

  • 肝機能障害
  • 中毒性表皮壊死融解症(高熱を伴う皮膚障害)
  • 皮膚粘膜眼症候群(発熱や倦怠感を伴う皮膚障害)

もう少し詳しく、副作用の頻度を見ていきましょう。

パキロビッドパックの副作用発現頻度

パキロビッドパックの副作用の発現頻度は以下の通りです。

1%~5%未満 1%未満 頻度不明
神経系障害 味覚不全 浮動性めまい
血管障害 高血圧
胃腸障害 下痢・軟便 悪心、嘔吐、消化不良
胃食道逆流性疾患
肝胆道系障害 ALT上昇、AST上昇
皮膚及び皮下組織障害 発疹
筋骨格系及び結合組織障害 筋肉痛

なお、臨床試験(中間時点)での発現頻度は、全体で7.3%(49/672例)。
そのなかでも主な症状は、味覚不全が3.7%(25/672例)、下痢が1.9%(13/672例)と報告されています。

全体的にどの症状も頻度が低いですが、特に出やすい症状は「味覚症状」「下痢」と覚えておきましょう。

パキロビッドパックの注意点

パキロビッドパックの副作用は、その症状や発現頻度からもそれほど危険視しなくても問題ありません。

しかし、もっと安全に使用したい方は以下のポイントも確認しておきましょう。

併用に気を遣う薬が多い

パキロビッドパックは、飲み合わせに注意すべき薬や食品が約90種類以上もある薬です。

降圧剤や睡眠薬、抗精神病薬など、さまざまなジャンルの薬が併用禁忌・併用注意薬に該当します。

もしこれらの薬を併用してしまうと、副作用の症状を強めたり、薬の効果自体を弱くする可能性があります。

安全に服用するためには、普段使用している薬が併用禁忌ではないか、事前に把握しておくことをおすすめします。

人によっては服用できない場合も

パキロビッドパックは、開発・承認されたばかりで従来の薬ほど臨床試験は進められていません。

最低限の安全性や有効性は確立されていますが、12歳以下の子供妊婦など特定の対象者に対する安全性は不明な点が多いのが現状です。

知らずに服用してしまうと、思わぬトラブルが発生する可能性があるため、こちらも事前に確認しておきましょう。

まとめ

パキロビッドパックの副作用は、味覚障害や下痢症状が主なもので、それほど不安視する必要はありません。

しかし、以下の理由で安全に服用ができない場合もあります。

  • 併用に気を遣う薬が多い
  • 子供や妊婦など、人によっては服用できない場合がある

パキロビッドパックが服用できないのであれば、モルヌピラビル・デキサメタゾン等その他のコロナ治療薬について調べておくといいでしょう。

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