花粉症では鼻や目の症状がよく見られますが、人によっては喉の痛みを感じる場合も。
本記事では、花粉症による喉の症状の原因と対処法をご紹介します。
喉の痛みにおすすめの薬もご紹介しますので、花粉症による喉の痛みが辛い方はぜひ参考にしてみてください。
花粉症でも喉は痛くなる
花粉症の症状のひとつとして、喉の痛みを感じる場合があります。
実際に、スギ花粉症患者では30~50%、シラカバ花粉症患者では55.3%に喉の症状が見られたというデータもあります。
それでは、花粉症で喉の痛みを感じる原因や喉の症状を詳しく解説します。
花粉症で喉が痛くなる原因
花粉症による喉の痛みは、アレルギー性咽頭炎が原因です。
口や鼻から侵入した花粉が喉の粘膜に付着し、炎症を起こすとアレルギー性咽頭炎を発症します。
特に鼻詰まりも併発している場合は、口呼吸している場合は口内や喉の粘膜が乾燥しやすいため、より炎症を起こしやすくなります。
また、鼻水過多により鼻水が喉や気管支に流れ込んでしまった場合も、喉に痛みや違和感を感じることがあります。
花粉症による喉の症状
花粉症による喉の症状は、痛みだけでなく以下のような症状が見られます。
・喉に違和感を感じる(イガイガする)
・喉のかゆみ
・喉の痛み
・痰が絡む
実際に「咽頭アレルギーの診断基準」でも、乾いた咳や掻痒感、イガイガ感、チクチクした咽頭痛などが挙げられています。
・喘鳴を伴わない3週間以上持続する乾性咳嗽
・3週間以上持続する咽喉頭異常感(痰のからんだような感じ,掻痒感,イガイガ感,チクチクした咽頭痛など)
・アトピー素因を示唆する所見(注1)の1つ以上認める
・急性感染性喉頭炎,非特異的喉頭感染症(結核,梅毒,ジフテリアなど),喉頭真菌症,異物,腫瘍などそのほかの咳や
異常感の原因となる局所所見がないこと(典型所見としては披裂部蒼浮腫状腫脹を認める)
・症状がヒスタミン H1 拮抗薬が有効
引用:咽頭アレルギーの診断と治療|大阪市立大学耳鼻咽喉科
また、風邪の際に使用する鎮痛剤ではなく、花粉症の薬である抗ヒスタミン薬が有効とされています。
花粉症の喉の痛みの対処法
花粉症による喉の痛みは、咽頭アレルギーやアレルギー性咽頭炎と呼ばれるアレルギー症状の一種です。
花粉症薬、うがい薬、喉の加湿による対処法をご紹介します。
花粉症薬
花粉症による喉の症状はアレルギーが原因のため、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬がおすすめです。
花粉(アレルゲン)が体内に侵入するとヒスタミンという物質が放出され、ヒスタミン受容体と結合することでさまざまなアレルギー症状を引き起こします。
抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンとヒスタミン受容体の結合を防ぐ薬です。
花粉症による喉以外の症状にも効果が期待できるため、喉や鼻、目の症状を併発している場合は総合的に症状を抑えられる可能性があります。
商品名 | アレロック・ジェネリック | ビラザップ | ザイザル・ジェネリック |
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画像 | |||
価格 | 100錠:5,000円~ | 10錠:2,000円~ | 20錠:1,900円~ |
特徴 | 効き目が高いが眠気が出やすい | 効き目も高く眠くなりにくい ビラノアのジェネリック |
即効性が高い人気の薬 |
ボタン |
市販薬でも効果はありますが、アレロックやビラノア、ザイザルなどの効果の高い薬もおすすめです。
これらは市販されていない処方薬ですが、海外通販でも購入可能です。
うがい薬
花粉症による喉の症状を抑えるためには、喉の粘膜に付着した花粉を洗い流したり、炎症を抑えたりすることが大切です。
帰宅後や喉の痛みが酷い場合には、うがい薬で喉を殺菌消毒しましょう。
特に、抗炎症作用が期待できるアズレンスルホン酸ナトリウムが配合されているうがい薬がおすすめです。
喉の加湿
本来は、花粉や細菌などが喉の粘膜に付着すると防御機能が働いて体外に排出します。
しかし、喉が乾燥していると防御機能が弱まるため、炎症を起こしやすくなってしまいます。
花粉症で鼻詰まりが酷く、口で呼吸している場合は喉の粘膜が乾燥しやすいため、室内の加湿や喉の保湿が大切です。
・加湿器を使用する(特に就寝中)
・濡れたタオルや洗濯物を室内に干す
・小まめに水分補給する
・飴を舐める
・マスクをする(特に加湿マスクがおすすめ)
花粉シーズンには、これらの方法で意識的に予防することが大切です。
喉の症状を発症してしまった場合は花粉症薬やうがい薬と併せて、喉の保湿も心掛けましょう。
コロナや風邪とどう違う?
喉の痛みだけでは、原因が花粉なのかウイルス(風邪やコロナなど)なのか判別できない場合があります。
原因によって対処法が異なるため、以下のポイントを参考に花粉症かどうか見分けてみてください。
・花粉の飛散時期に症状が出ている
・鼻炎症状がある(鼻水、鼻詰まり、くしゃみなど)
・喉や目のかゆみがある
・発熱していない、又は37度程度の微熱がある
薬の選び方にも関わるため、自身では判別できない場合には病院を受診しましょう。
よくある質問
ここからは、花粉症の喉の痛みに関するよくある質問にお答えします。
薬を服用するかどうか迷っている方や、薬で症状が治らない方はぜひ参考にしてみてください。
花粉症で喉だけ痛い場合もある?
鼻炎症状はなく喉の痛みだけの場合もありますが、基本的には鼻や目の症状と併発することが多いでしょう。
喉の痛みは以下のようにさまざまな要因が考えられるため、花粉以外の可能性も含めて判断することをおすすめします。
・乾燥
・ウイルス
・喫煙(受動喫煙)
・飲酒
・香辛料など
また、花粉症の場合は抗ヒスタミン薬などの花粉症の薬で改善が期待できますが、その他の原因には効かない場合もあります。
前述の花粉症のポイントを参考に、花粉症かどうか見極めることが大切です。
花粉症の薬で治らない場合は?
花粉症の薬で喉の症状が改善しない場合には、以下の理由が考えられます。
- 薬の成分が身体に合っていない
- 痛みの原因が花粉ではない
特に花粉症に限らず、薬は体質に影響される場合が多いため、違う成分の薬を使用してみるのも選択肢の1つです。
なかなか治らない場合は、医師に相談するといいでしょう。
まとめ
花粉症では、主にアレルギー性咽頭炎を起こした場合に喉が痛みます。
花粉症の薬やうがい薬で改善が期待できますが、室内を加湿したり喉を保湿したりして予防することが大切です。
また、花粉症が原因でない場合は治療方法が異なるため、判断できない場合には病院を受診しましょう。