消退出血はアフターピルや中用量ピルを飲んだ2日~3週間ほどで、子宮内膜が剥がれ落ちて出血することを言います。
通常の生理や、生理以外の不正出血とは異なり、自然に起こるものではありません。
このページでは消退出血や他の出血との違い、消退出血が起こるしくみを詳しく解説していきます。
消退出血とは
消退出血とは血液中のエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が減少することにより子宮内膜が剥がれ落ちて出血する症状です。
多くの場合がアフターピルの服用により起こる消退出血で、消退出血が起こると避妊できた可能性が高くなります。
しかし、出血には妊娠した時に起こる着床出血もあるため、見分けるのは難しいと言われています。
消退出血 | 不正出血 | 生理 | 着床出血 | |
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出血のタイミング | アフターピル服用後2日~3週間後 | 消退出血後すぐや、しばらくしてから | アフターピル服用から3週間後 | 妊娠4週頃(最後の生理が始まった日が妊娠0週0日) |
出血の期間 | 2~3日 | 一過性または1週間以上続く | 3日以上 | 1~2日程度 |
出血の状態 | 粘性がなく少量 | ほんのわずか、あるいは多量 | 粘性があり多量 | 血が混じったようなピンク、茶色、鮮血のおりもの |
消退出血が起こるタイミング
アフターピルの場合は。服用してから早い方で2日、遅くとも3週間後に起こります。
緊急避妊薬を服用することによって薄くなった子宮内膜が剥がれ落ちる事によって起こる出血です。
量は少量ですが、2~3日間ほどの出血が続きます。
また低用量ピルを服用中の休薬期間にも消退出血が起こる場合があります。
低用量ピルの場合21日間連続で服用し、その後7日間休薬する必要がありますが、消退出血は休薬を開始して2~3日目で起こります。
出血の期間
消退出血の場合は出血の期間は2~3日ほどで終わります。
アフターピルを服用することで薄くなった子宮内膜が剥がれて少量の出血が起こります。
3日以上続く場合は、生理が来たかあるいわ不正出血の場合があるため、心配な場合は婦人科で見てもらうようにしましょう。
出血の状態
消退出血の特徴は粘性がなく少量であることがほとんどです。
比較的生理時の出血よりも粘性が少なくサラサラな出血で、色は基本的に赤や茶色っぽい色をしています。
消退出血はなぜ起こる
血中のエストロゲンとプロゲステロンが減少することによって子宮内膜が剥がれ落ちて出血します。
生理のしくみと同じです。
消退出血はアフターピルや低用量ピルなどの避妊薬を服用した際に、子宮内膜を厚くするのを防ぎ着床させない体作りを行います。
服用のタイミングでは消退出血が起こらないことも
妊娠は主に「排卵→受精→着床」によって成立しますが、アフターピルのような緊急避妊薬はそれぞれの働きを阻害します。
アフターピルを服用しても消退出血が起こらない場合は以下のことが考えられます。
- 排卵後(黄体期)にアフターピルを服用した
- 妊娠の可能性
アフターピルは、①服用後およそ5日間排卵を阻害、②排卵後の服用では着床を阻害と2つの働きがあります。
排卵後にアフターピルを服用した場合は、消退出血と生理が同時に起こることもあります。
その場合は本来の生理予定日周辺で出血が起こるケースがほとんどで、生理がきたということは避妊が成功したということです。
しかし、アフターピルを服用してから3週間経っても生理や消退出血が起こらない場合には妊娠している可能性もあります。
その場合は妊娠検査薬などを使用して確認するようにしましょう。
早期妊娠検査薬であれば受精後9~12日で検査できるため、おすすめです。
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消退出血が起こっても妊娠の可能性は0じゃない
消退出血は、受精卵が着床した際に起こる「着床出血」との見分けが難しいものです。
そのため、消退出血が起きて妊娠に成功したと思っていてもその後の生理が来ずに妊娠していたという事例もあります。
妊娠の可能性の有無を見極めるためには必ず以下の3点を確認しましょう。
- 生理が来たかどうか
- 消退出血があったか
- 妊娠検査薬の結果
消退出血に関するよくある質問
ここからはアフターピルを服用することで起こる消退出血に関してよくある質問をアンサーとともに紹介していきます。
消退出血が1週間以上続くことはある?
消退出血は2~3日で出血が収まるのが基本的です。
そのため1週間以上の出血が続く場合は生理か不正出血の可能性があります。
長期間ダラダラと出血が続く場合は婦人科に相談するようにしましょう。
消退出血と着床出血の見分け方はある?
出血の量や形状、タイミングだけで消退出血と着床出血を見分けるのは難しいと言われています。
基本的に、消退出血はアフターピルを服用後2週間以内、着床出血は前の生理から4週間後と服用のタイミングによっては時期がかぶることもあります。
そのため、その場での見極めは難しく妊娠検査薬等を使用してではないと見極めが難しいのが現状です。
アフターピルの種類によっては消退出血が起こらないものもある?
アフターピルにはノルレボとヤッペ法、2つの種類があります。
ですが2つとも排卵を抑制し、着床を防ぐという作用は同じで、基本的には消退出血は起こります。
消退出血後の生理はいつくる?
生理周期が乱れていなければ、次の生理は予定日通りに来ます。
しかし、アフターピルを服用したタイミングによっては生理は通常の生理予定日がから10日ほど遅れてくる可能性もあります。
生理予定日から1週間待っても生理が来ない場合は妊娠検査薬を使用して、妊娠の有無を確認するようにしましょう。
まとめ
消退出血はアフターピルや低用量ピルを服用後に起こる出血で、アフターピルの場合は避妊に成功したのかを確認できるサインでもあります。
しかし着床出血など他の出血と見分けるのは難しく、消退出血だけで判断するのは危険です。
生理予定日から1週間しても生理が来ない場合は必ず妊娠検査薬などを使用して妊娠の有無を確認するようにしましょう。
もし陽性であっても焦らず、子宮外妊娠等の可能性もあるため、必ず婦人科を受信するようにして下さい。
また、アフターピルは性行為後すぐに服用すれば避妊成功率は高まりますが、時間が立つほど成功率は低くなりますし、何度も服用すると副作用のリスクが高まります。
安全にしっかりと避妊を行い方には低用量ピルがおすすめです。
トリキュラー |
マーベロン |
ヤスミン |
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ホルモン | レボノルゲストレル | デソゲストレル | ドロスピレノン |
世代 | 第2世代 | 第3世代 | 第4世代 |
相性 | 3相性 | 1相性 | 1相性 |
特徴 | 不正出血が起こりにくく、安定した生理周期を作りやすい | 男性ホルモン抑制効果が高く、ニキビや多毛症に有効 | むくみにくく、ニキビにも有効、PMSの治療にも使われる |