AGAによる薄毛は徐々に進行するため、気付いたときには想像以上に広がっており、後戻りできない状況になる可能性があります。
このため、AGAの疑いがある場合は、一刻も早く診断して早めに対処する必要があるのです。
本記事では、AGAの診断方法に重点を置き、AGAであった場合の対処法まで紹介しています。
まずは、1分でできるAGA診断をおこなってみてください。
1分でできるAGA診断チェック
今の薄毛状態はAGA?セルフチェック
AGAは、男性型脱毛症とも呼ばれる進行性の脱毛症です。
早い方は20代前半で発症することがあり、日本人男性の約3人に1人がAGAで悩んでいるとされています。
AGAは遺伝や男性ホルモンの影響が大きいとされており、とくに額の生え際や頭頂部の毛髪が薄くなるパターンが見られます。
今の薄毛状態がAGAによるものなのかは、以下の項目で確認できます。
生え際、頭頂部、もしくはその両方が薄毛
薄毛が生え際や後頭部、またはその両方に見られる場合は、AGAの可能性があります。
AGAは、男性ホルモンであるテストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されることが主な原因です。
DHTはヘアサイクルに影響を与え、毛髪の成長を阻害することで脱毛を引き起こします。
生え際や頭頂部はDHTに対してとくに敏感な部位であるため、抜け毛の進行が見られやすいとされているのです。
他人から薄毛を指摘される
他人から薄毛を指摘されることはありませんか?
AGAは進行性であり、薄毛が徐々に進行することが特徴です。
他人から指摘されるほど薄毛が目立っている場合、症状が進行していることが多く、AGAである可能性が高いと言えます。
また、AGAの特徴である後頭部の薄毛は、自分では見えにくい部分であるため、他人からの指摘で気づくことが多いようです。
抜け毛が以前より増えた
AGAは自然治癒することはなく、放置することで薄毛が広がる脱毛症です。
多少の抜け毛は気になっていたものの、以前よりも増えてきたと感じる場合は、AGAの可能性が高いといえます。
AGAは、毛包がDHTに過剰に反応して収縮し、毛が細くなる、または成長周期が短くなる特徴があります。
この過程により弱い毛包が増えることで、抜け毛が促進する傾向があるのです。
血のつながった親族に薄毛の人がいる(特に母型)
AGAは遺伝的な要因も大きく関与しています。
男性は母親からX染色体を受け継ぎますが、このX染色体には薄毛の原因となる遺伝子が含まれていることがあります。
そのため、母親の父親、または親族に薄毛の症状がある場合は、遺伝によりAGAを引き起こす可能性があるのです。
親族に薄毛の方がいる場合、必ずしもAGAになるとは限りませんが、そうでない場合に比べてAGAを発症する確率は高くなります。
病院で行うAGA診断と検査
AGA治療を受ける場合、薄毛の症状がAGAによるものかどうかを診断する必要があります。
薄毛の原因がAGA以外によるものである場合、AGA治療薬が効果的ではないことがあるためです。
病院では、問診や頭皮のチェック、血液検査などを通じてAGAの可能性を判断します。
また、これらをオンラインでおこなっている病院もあり、その場合は症状の相談や必要な検査を遠隔で受けることができます。
以下では、病院でおこなわれる一般的な検査方法を紹介していきます。
問診、触診による確認
AGAの診断では、はじめに問診と触診がおこなわれます。
問診では、薄毛の進行具合や抜け毛の量、かゆみや炎症の有無などが問われます。
また、AGAは遺伝的な要因が強く関与しているため、家族歴があるかどうかも重要な判断材料です。
触診では、頭皮や毛髪に直接触れて、毛髪の細さや密度、生え際や頭頂部の薄毛の進行具合などが確認されます。
スコープでの頭皮、毛髪チェック
頭皮や毛髪の状態をより細かく確認するために、マイクロスコープを用いたチェックがおこなわれます。
スコープは、目視では捉えられない微細な部分まで観察でき、毛髪の太さや密度だけでなく、頭皮の毛細血管の状態まで詳細に見ることができます。
外見上は進行が感じられない場合でも、スコープでの頭皮チェックをおこなうことでAGAのリスクを発見することが可能です。
スコープは毛穴詰まりや乾燥、炎症なども確認できるため、健やかな頭皮を維持するためにも重要な検査となります。
血液検査
血液検査では、AGAの発症や進行に大きく影響するDHTの濃度を確認できます。
AGAの家族歴がある場合、血液検査を通じて特定の遺伝子の変異やリスクを調べることも可能です。
また、薄毛は健康上の問題が原因となる場合もあり、血液検査はそれらを特定するためにも重要とされます。
さらに、AGA治療薬には副作用や相互作用のリスクがあるため、それらを回避するためにも事前の検査が必要です。
AGA診断はどこでできる?
AGA診断は皮膚科で受けることも可能ですが、より詳細な診断や治療を求める場合は、AGA専門クリニックがおすすめです。
AGA専門クリニックは、専門的な知識と経験を持つ医師が診断をおこなうことで、より最適なケアの提案が期待できます。
AGA治療に特化した実績により、皮膚科よりも治療の選択肢が豊富であることが多く、最新の技術を用いた治療を受けられる可能性もあります。
AGAでも治療薬で改善できる
AGAと診断された場合、内服薬を使用して治療することが可能です。
AGAは、主にテストステロンが5α-還元酵素によってDHTという活性型に変換されることで引き起こされます。
内服薬は、この5α-還元酵素の働きを阻害することでDHTの生成を減少させ、抜け毛を防ぐ効果を発揮するのです。
治療薬は、毎日一定の用量を服用することで脱毛を抑制し、毛髪の成長を促進することが期待されます。
AGA診断だけしてもらうことは可能?
病院やAGA専門クリニックなどで、AGA診断のみをおこなうことは可能です。
AGAは進行性の脱毛症であり、放置することで薄毛や抜け毛が徐々に進行していきます。
このため、早期に診断を受け、AGAであることが確認された場合はすぐに治療を開始することが重要です。
また、病院へ行く時間が取りにくい場合は、オンラインで診断をおこなっている病院での診断もおすすめです。
AGAは、悩んでいるあいだにも進行が加速するため、一刻も早く診断を受けるようにしましょう。
AGA検査キット
AGA検査キットは、病院や専門クリニックを受診せずに、自宅で手軽にAGAリスクを知ることができるツールです。
キットでの検査は、指定された量の毛髪を採取し、専門科へ送付することでAGAのリスクが測定されます。
この調査が完了次第、結果がレポートとして自宅に届きます。
検査キットを使用してAGAのリスクを判断することで、早期の対策を打つことが可能です。
AGA検査キットにも2種類あり、男性ホルモン量を検査するきっと、遺伝子を検査するキットに分かれます。
男性ホルモン量検査キット
男性ホルモン量検査キットでは、テストステロンなど男性ホルモンのレベルを測定します。
AGAの主な原因であるDHTの量も測定できるため、それらを数値化することで、AGAのリスクを明確にできるのです。
男性ホルモン量検査キットは、5,000円前後で入手できます。
また、AGAのリスクは遺伝子検査キットでも測定が可能であり、AGA治療薬との相性も調べることができます。
遺伝子検査キット
AGAは遺伝的な要因が大きく関連しているため、特定の遺伝子やその変異を確認することで、AGAのリスクを判断することができます。
遺伝子検査は、病院での採血でおこなう場合もありますが、自宅でおこなえる検査キットも存在するのです。
キットでの検査では、主に毛髪の根元からDNAを抽出して遺伝子の解析がおこなわれます。
これらのキットは約13,000円前後で入手でき、遺伝子は生涯変わることがないため、基本的に検査は1回のみで問題ないとされています。
AGA診断・検査・治療費は全て自費治療
AGAの治療は、保険が適用されないため全額自己負担です。
健康保険は、病気やケガなど、医学的に必要とされる治療に対してのみ適用されます。
その一方で、AGAは健康に直接的な影響を与えないため、病院やクリニックが診察費や検査費などを自由に定める自由診療とされているのです。
AGAの治療では、一般的に以下のような費用がかかります。
●検査費用:約5,000~1,0000円
●治療薬:約4,000円〜8,000円
治療の継続に伴い費用が増加する可能性があるため、治療を開始する前に予算や治療計画をしっかりと立てることが重要です。
AGAで使われる治療薬
AGAは、主に以下の医薬品を使用して治療をおこないます。
AGAは進行型のため、発症すると進行を止めることが困難な脱毛症です。
治療をおこなわない限り症状は緩和されず、むしろ悪化していく傾向があります。
また、治療を中断した場合も再び進行する可能性が高くなるため、治療を継続的におこなう必要があるのです。
以下の項目では、各AGA治療薬の特徴について、詳しく解説していきます。
プロペシア
プロペシアの有効成分であるフィナステリドは、DHTの生成を抑制することで脱毛の進行を遅らせる効果があります。
日本で初めて販売されたAGA治療薬でもあり、脱毛の根本的な原因を解決し、抜け毛を抑制することで薄毛の悪化を防ぎます。
プロペシアは多くの臨床試験でその有効性が確認されており、世界各国で高い知名度を誇っている治療薬です。
▼通販で買えるプロペシアとそのジェネリック▼
プロペシア | フィナクス | フィンペシア | フィナバルド | プロペステライド | |
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画像 | |||||
分類 | 先発薬 | ジェネリック医薬品 | ジェネリック医薬品 | ジェネリック医薬品 | ジェネリック医薬品 |
成分 | フィナステリド | フィナステリド | フィナステリド | フィナステリド | フィナステリド |
価格 | 1mg28錠:9,300円 | 1mg100錠:4,000円 | 1mg30錠:1,520円 | 1mg100錠:4,900円 | 1mg30錠:4,000円 |
購入 |
ザガーロ
ザガーロの有効成分であるデュタステリドは、頭皮のDHTレベルを下げることでヘアサイクルを正常に戻し、脱毛を防ぐ効果があります。
髪の成長を阻害する5α-還元酵素にはⅠ型とⅡ型がありますが、ザガーロはどちらにも作用し、とくにⅡ型への作用はフィナステリドを上回るとされています。
このため、ザガーロはプロペシア(フィナステリド)で効果を感じなかった方におすすめです。
▼通販で買えるザガーロ(アボダート)とそのジェネリック▼
※海外ではザガーロは同じ製薬会社からアボダート名で販売されています。
アボダート | デュタストロン | デュプロスト | デュタボルブ | デュマン | |
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画像 | |||||
分類 | 先発薬 | ジェネリック医薬品 | ジェネリック医薬品 | ジェネリック医薬品 | ジェネリック医薬品 |
成分 | デュタステリド | デュタステリド | デュタステリド | デュタステリド | デュタステリド |
価格 | 0.5mg30錠:4,500円 | 0.5mg30錠:2,700円 | 0.5mg100錠:10,000円 | 0.5mg30錠:3,150円 | 0.5mg100錠:7,000円 |
購入 |
ミノキシジル
ミノキシジルは、発毛効果が認められている唯一の成分です。
塗るタイプとタブレットタイプがあり、日本国内では塗るタイプのAGA治療薬としてリアップなどが市販されています。
塗るタイプは、液やフォームを頭皮に直接塗布することで局所的に効果を発揮することが特徴です。
一方、内服薬であるタブレットタイプは、AGA治療薬として承認されていませんが、身体の内側から効果を発揮するため、塗るタイプよりも高い効果が期待できるとされており、クリニックでもAGA治療として処方されています。
プロペシアやザガーロと併用することで、AGAの進行を抑えつつ、発毛促進効果も期待できます。
セット内容 | プロペシアジェネリック ミノキシジル内服薬 |
ザガーロジェネリック ミノキシジル内服薬 |
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価格 | 200錠:6,750円 | 190錠:8,800円 |
価格を抑えたいなら通販がおすすめ
AGAと判断されて治療を開始する際、治療費をなるべく抑えたい場合は個人輸入がおすすめです。
通常、病院やクリニックでの処方には初診代や検査費用が必要ですが、個人輸入では処方箋が不要なため、治療薬代のみの負担となります。
さらに、個人輸入では治療薬の費用についても、病院やクリニックよりも安価で取り扱っています。
AGA治療薬は継続して服用する必要があるため、費用や手軽さなどの面で続けやすさを重視することが重要です。