ゲンタシン軟膏は、傷口からの感染予防や皮膚感染症の治療に用いられるアミノグリコシド系抗生物質です。
さまざまな皮膚感染症の改善効果を発揮するため、皮膚科などで処方された方も多いでしょう。
本記事では、ゲンタシン軟膏はどこで買えるのか?市販はされているのか?と気になる方に向けて徹底解説していきます。
ゲンタシン軟膏を手軽に購入したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
ベトノベートGMスキンクリーム | ||
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成分:ベタメタゾン吉草酸エステル、ゲンタマイシン、ミコナゾール
1本:1,520円 |
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ゲンタシン軟膏は市販されてる?
結論、ゲンタシン軟膏は医療用医薬品であるため、市販されておらず薬局やドラッグストアでは購入できません。
ゲンタシン軟膏の有効成分である「ゲンタシン」と同成分を配合した市販薬も販売されていないのが現状です。
また、Amazonや楽天などの日本国内通販サイトでも販売されていないため、ゲンタシン軟膏を購入したい場合は、医療機関を受診する必要があります。
市販で買えるゲンタシン軟膏の類似品
先述のとおり、ゲンタシン軟膏の有効成分である「ゲンタマイシン」を含む市販薬はありません。
しかし、抗生物質の系統は異なりますが、抗生物質を含んだ外用薬はいくつか市販されています。
Amazonで検索してみると、以下のような市販薬がヒットしました。
医療用医薬品に分類されるゲンタシン軟膏はもちろんヒットしませんでしたが、OTC医薬品として認可されている抗生物質であれば複数取り扱いがあるようです。
商品名 | ドルマイシン軟膏 | テラマイシン軟膏 | テラ・コートリル軟膏 | リンデロンVs軟膏 |
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画像 | ||||
有効成分 | コリスチン硫酸塩、バシトラシン | オキシテトラサイクリン塩酸塩、ポリミキシンB硫酸塩 | ヒドロコルチゾン、オキシテトラサイクリン塩酸塩 | ベタメタゾン吉草酸エステル |
価格 | 12g:570円 | 6g:487円 | 6g:629円 | 10g:1,682円 |
ゲンタシン軟膏はどこで買える?
「市販されていないならどこで買えるの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
ゲンタシン軟膏は、以下の方法で購入することができます。
ここからは、2つの購入方法についてご紹介していきます。
病院処方
ゲンタシン軟膏は病院を受診し、処方箋を発行してもらう必要があります。
医療用医薬品に分類されており、医師や薬剤師による使用方法などの指導を受けたうえで、適切に使用しなければいけないためです。
実際に、以下のような皮膚疾患と診断された場合にのみ処方されます。
・慢性膿皮症
・びらん・潰瘍の二次感染
これらの症状以外に使用すると悪化する恐れもあるため、自己判断での使用は避け、病院を受診して処方してもらいましょう。
海外通販
海外通販では、ゲンタシン軟膏と同じ「ゲンタマイシン」を配合している商品の購入が可能です。
通常、「ゲンタマイシン」を含んでいる医薬品は処方箋が必要ですが、海外通販であれば処方箋なしで購入できます。
海外通販は難しい手続きをしなくても、日本の通販サイトと同じように簡単に海外の医薬品を注文できます。
また、病院を受診が不要で、自宅に医薬品が届くのを待つだけなので、通院時間を確保できない方におすすめです。
海外通販で買えるゲンタシン軟膏の代用
ここからは、海外通販で購入できるゲンタシン軟膏の代替え商品をいくつかご紹介します。
病院に行かずにゲンタシン軟膏と同系統の医薬品が欲しいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
ゲンタシン軟膏と同成分の軟膏
ベトノベートGMスキンクリーム | ||
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20g:1,520円 | ||
成分 | ベタメタゾン吉草酸エステル、ゲンタマイシン、ミコナゾール | |
効果 | 化膿した皮膚症状の改善 | |
副作用 | 過敏症、皮膚萎縮などの皮膚症状、皮膚の感染症など | |
ステロイドの強さ | ★★★☆☆(第3群) |
ベトノベートGMスキンクリームは、GSKファーマ社が開発したステロイド外用薬で、ゲンタシン軟膏と同じ成分「ゲンタマイシン」が配合されています。
そのほかにも、炎症を抑えるステロイド成分「ベタメタゾン吉草酸エステル」や真菌を殺菌する抗真菌成分「ミコナゾール」が含まれています。
炎症を鎮めて、皮膚感染した細菌や真菌を殺菌できるため、さまざまな肌トラブルの改善に役立ちます。
ゲンタシン軟膏との違い
ゲンタシン軟膏は抗生物質の「ゲンタマイシン」のみ含有しており、皮膚感染症の原因菌に対して殺菌効果を発揮します。
ただし、殺菌作用のみのため、かゆみや炎症を抑える効果はありません。
一方、ベトノベートGMスキンクリームは、抗生物質、ステロイド、抗真菌薬の3種類の成分を配合しています。
殺菌作用に加えて、抗炎症作用と抗真菌作用も併せ持つため、幅広い皮膚疾患の治療に用いられています。
ゲンタシン軟膏と同系統の軟膏
ベタメタゾンクリーム | ||
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1本:1,800円 | ||
成分 | ベタメタゾン吉草酸エステル、フラジオマイシン | |
効果 | アトピー性皮膚炎などの症状改善 | |
副作用 | 過敏症、下垂体・副腎皮質系機能、皮膚の感染症など | |
ステロイドの強さ | ★★★☆☆(第3群) |
ベタメタゾンクリームは、GSKファーマ社によって開発されたステロイド外用薬です。
ゲンタシン軟膏の主成分「ゲンタマイシン」と同系統の抗生物質「フラジオマイシン」が配合されています。
強い抗炎症作用と免疫抑制作用があり、アトピー性皮膚炎や発疹などのかゆみを伴う炎症を和らげます。
ただし、抗真菌作用は持たないため、細菌や真菌、ウイルスなどによる皮膚感染症には効果が期待できません。
ゲンタシン軟膏との違い
ベタメタゾンクリームには、ゲンタシン軟膏と同系統の抗生物質「フラジオマイシン」が含まれています。
ゲンタシン軟膏には、「ゲンタマイシン」のみが含有されていますが、ベタメタゾンクリームには、抗生物質のほかにもステロイド成分も配合されています。
そのため、殺菌作用だけでなく強い抗炎症作用もあるため、かゆみや炎症などにも効果的です。
そもそもゲンタシン軟膏とは
ゲンタシン軟膏は、皮膚感染症の治療に古くから用いられてきた抗菌外用薬です。
アミノグリコシド系に分類される抗生物質「ゲンタマイシン」が含まれています。
細菌感染に対して効果を発揮する抗生物質ですが、症状に適した医薬品を使用しなければかえって悪化する恐れがあります。
では、いったいゲンタシン軟膏は何に効くのでしょうか。
ここからは、ゲンタシン軟膏の効能や副作用について解説していきます。
ゲンタシン軟膏の効能
現在では、さまざまな系統・種類の抗生物質が開発されており、症状や原因である細菌の種類によって使い分けが必要になります。
ゲンタシン軟膏の効能は以下のとおりです。
・ゲンタマイシンに感性のブドウ球菌属
・レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)
・大腸菌
・クレブシエラ属
・エンテロバクター属
・プロテウス属
・モルガネラ・モルガニー
・プロビデンシア属
・緑膿菌
・表在性皮膚感染症
・慢性膿皮症
・びらん・潰瘍の二次感染
ゲンタシン軟膏の副作用
ゲンタシン軟膏の副作用は、主に以下のような皮膚症状があげられます。
・発赤
・発疹
・腫脹
・丘疹
・小水疱
そのほかにも、長期的に使用を続けた場合に、めまいや耳鳴りが起こる可能性があります。
また、発現頻度は不明ですが、腎障害や難聴などの副作用も報告されています。
いずれもアミノグリコシド系抗菌薬の副作用として知られていますが、外用薬で発現する可能性は低いです。
ただし、上記のような副作用がみられた場合は、使用を中止し速やかに医師へ相談してください。
ゲンタシン軟膏はどういう時に使う?
ゲンタシン軟膏はどういうときに使うのか、適応症状と適応外の症状を簡単に表にまとめました。
ゲンタシン軟膏がご自身の症状に適しているか、確認してみてください。
適応◎ | 適応外× |
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切り傷・擦り傷 虫刺されによる掻き壊し 赤ニキビ・毛嚢炎 とびひ おでき |
やけど 水虫 いんきんたむし ヘルペス カンジダ 白ニキビ・黒ニキビ 口内炎 |
ゲンタシン軟膏は切り傷に効く?
ゲンタシン軟膏は、切り傷や擦り傷の治療も使用可能です。
患部の乾燥予防や傷口からの細菌感染予防のために、ゲンタシン軟膏が処方されることもあります。
ただし、細菌感染症の治療に用いられるため、切り傷や擦り傷などの炎症を抑える効果は期待できません。
ゲンタシン軟膏は陰部に使える?
ゲンタシン軟膏は、陰部の細菌感染に使用されることもあります。
殺菌できる細菌の種類が多いため、症状によっては陰部にも使用が可能です。
ただし、カンジダのような真菌(カビ)による感染症は、ゲンタシン軟膏では治らないため自己判断での使用は避けてください。
そのため、カンジダを発症した場合は、抗真菌薬で治療をおこなう必要があります。
カンジダの治療薬をお探しの場合は、以下をご覧ください。
ゲンタシン軟膏はニキビに効く?
ゲンタシン軟膏は、化膿した赤ニキビや細菌感染を起こしている毛嚢炎などに使用することもあります。
ただし、ニキビの原因である「アクネ菌」に対する殺菌効果はないため、白ニキビや黒ニキビには効果が期待できません。
毛嚢炎に似ているニキビにも効果があると思われがちですが、ニキビ治療薬としてゲンタシン軟膏が処方されることはないため注意が必要です。
ニキビ治療薬を探している方は、以下をご覧ください。
ゲンタシン軟膏は虫刺されに効く?
ゲンタシン軟膏は、虫刺されなどのかゆみを抑える効果はありません。
ただし、虫刺されによる搔きむしりによってできた傷からの細菌感染の予防として、使用する場合はあります。
虫刺され用の治療薬も市販されているため、虫刺されによるかゆみや腫れなどには市販薬を使用して様子をみましょう。
ゲンタシン軟膏はやけどに効く?
ゲンタシン軟膏がやけどに効くというよりは、やけどからの細菌感染の予防効果があるため、処方されることはあります。
ただし、かゆみや炎症を抑える効果はないため、ゲンタシン軟膏単体で処方されることはありません。
細菌感染予防は大切ですが自己判断での使用は望ましくないため、やけどした場合は、早めに病院を受診しましょう。
ゲンタシン軟膏に水虫効く?
ゲンタシン軟膏だけでは、水虫を治療することはできません。
水虫は、細菌ではなくカビの一種である白癬菌が繁殖して起こる皮膚感染症です。
そのため、細菌感染症の治療薬であるゲンタシン軟膏では、白癬菌を死滅させることはできないのです。
ただし、水虫の部分が細菌感染している場合は、ゲンタシン軟膏を処方されることもあります。
水虫の治療薬を探している方は、以下をご覧ください。
ゲンタシン軟膏はヘルペスに効く?
ヘルペスはウイルス感染によって起こるものであり、細菌によるものではないため、ゲンタシン軟膏で治すことはできません。
ヘルペスに塗布すると症状が悪化する可能性があるため、自己判断での使用は避け、症状に適した治療薬を使用しましょう。
ヘルペスの治療薬を探している方は、以下をご覧ください。
ゲンタシン軟膏に関するよくある質問
ここからは、ゲンタシン軟膏に関するよくある質問にO&A形式でお答えしていきます。
ゲンタシン軟膏とそのほかの外用薬との違いについて解説しているため、参考にしてみてください。
ゲンタシン軟膏とリンデロンの違いは?
ステロイド外用薬であるリンデロンは、化膿や細菌感染を起こす前のかゆみや腫れ、炎症抑制に用いられます。
また、免疫抑制作用があるため、傷口に塗ると治りが遅くなったり、細菌感染を起したりする可能性があるため、傷口への塗布は推奨されません。
一方、抗菌外用薬であるゲンタシンは、細菌の増殖を防いで感染症を改善させていく医薬品です。
抗炎症作用はないため、かゆみや腫れ、炎症を抑えることはできません。
ゲンタシン軟膏とドルマイシン軟膏の違いは?
ゲンタシン軟膏とドルマイシン軟膏の違いは、主成分とする抗生物質の種類です。
ゲンタシン軟膏の主成分であるゲンタマイシンを配合した市販薬はありませんが、ドルマイシン軟膏であれば市販薬でも購入できます。
ドルマイシン軟膏には、「コリスチン硫酸塩」「バシトラシン」の2種類の抗生物質が配合されています。
抗生物質の成分は異なりますが、幅広い菌に対して有効であり、傷ややけどの化膿予、とびひや毛嚢炎などの治療が可能です。
まとめ
ゲンタシン軟膏は医療用医薬品に該当するため、病院を受診し処方してもらう必要があります。
市販されている抗生物質の外用薬もさまざまありますが、ゲンタシン軟膏と同じ成分の市販薬は販売されていません。
海外通販であれば、ゲンタシン軟膏と同成分「ゲンタマイシン」を含んだ外用薬が購入可能です。
海外通販には抗菌作用のほかにも、抗炎症作用や抗真菌作用がある外用薬も豊富にあるため、ご自身の症状に適した医薬品を探してみてください。
ベトノベートGMスキンクリーム | ||
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成分:ベタメタゾン吉草酸エステル、ゲンタマイシン、ミコナゾール
1本:1,520円 |
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