加齢による神経障害や男性ホルモンの減少が原因でEDを発症する場合がありますが、20代や30代の若い男性でもEDを発症する方が増加しています。
若年層のEDの原因はストレスやトラウマといった心因性であることが多く、ED治療薬やカウンセリングで改善が期待できます。
本記事では、心因性EDの原因や治療方法を解説します。ひとりで悩まず、医師や専門家に相談してみましょう。
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心因性EDについて
心因性EDは身体の機能には問題がなく、精神的な要因によって勃起不全を起こしている状態です。
日常生活のストレスや緊張、不安が大きく関係しています。
心因性EDの特徴は以下の通りです。当てはまる方は心因性EDの可能性が高いでしょう。
- 過去の性行為の失敗を思い出して緊張してしまう
- 子作りのプレッシャーが強い
- 妻や恋人以外の相手なら勃起する
- 朝立ちはする
- コンドームをつけると萎えてしまう
- 途中で中折れしてしまう
精神的な問題のため、20代や30代の若年層でも発症します。
パートナーとの関係に支障をきたす場合は、適切な治療を受けることをおすすめします。
EDの分類
EDは、心因性以外にも身体的な要因や薬の副作用によって発症する場合があり、原因や発症パターンによって4種類に分類されます。
- 器質性ED：神経障害や動脈硬化が原因で起こる、加齢とともに発症しやすくなる
- 心因性ED：ストレスやトラウマが原因で起こる、若年層でも発症する
- 混合性ED：器質性と心因性が混在している、中高年層が発症しやすい
- 薬剤性ED：薬の副作用が原因で起こる、薬を変えれば改善する可能性が高い
それぞれに内服薬やカウンセリング、薬の見直しなどで治療をおこないます。
しかし、内服薬で改善が見られない場合や、薬剤性EDの原因になっている薬を変えても改善しない場合には、心因性EDを併発している恐れがあります（混合性ED）。
EDへのトラウマや緊張、不安が心因性EDを引き起こしている状態です。
その場合は、内服の他にカウンセリングによる治療も必要となるため、きちんと見極めることが大切です。
心因性EDの原因
心因性EDを引き起こす原因を「心理的要因」と「精神疾患」に分けて詳しく解説します。
心理的要因
心理的要因は、さらに2つに分類されます。
深層心因：心の奥底にあるトラウマや不安、怒りなど
現実心因は現在直面しているストレスであることが多いため、原因が分かりやすいでしょう。
しかし、深層心因は自分でも気付かない深層心理が原因となっている場合があります。
心の奥底に潜んでいる原因を取り除くためには、じっくりとカウンセリングを受ける必要があります。
精神疾患が要因
うつ病や依存症などの精神疾患も、心因性EDを発症する原因のひとつです。
精神疾患による意欲の低下や不安感が勃起不全に繋がります。
また、精神疾患の治療薬には薬剤性EDを引き起こす薬もあるため、精神疾患の方はEDを併発しやすいとされています。
心因性EDの治療方法
心因性EDの治療では、ED治療薬と心理療法の併用が推奨されています。
ED診療ガイドラインを基に、心因性EDの治療方法をご紹介します。
ED治療薬
心因性EDは、過去のトラウマやプレッシャーによって勃起不全を起こしている場合があります。
性行為での失敗や勃起不全がトラウマとなっている場合には、ED治療薬を用いて最後まで問題なく性行為をおこなうことで、トラウマが解消する可能性があります。
日本国内の病院では、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのPDE5阻害薬が用いられます。
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|---|---|---|---|
| 商品名 | バイアグラ | シアリス | レビトラ |
| 勃起の強さ | 強い | マイルド | 最も強い |
| 効果時間 | 3~5時間 | 最大36時間 | 5~8時間 |
| 即効性 | 普通(30分~1時間) | やや遅い(1~3時間) | 早い(15~30分) |
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EDサプリメント
ED治療薬に抵抗がある方や通院が難しい方は、EDサプリメントを服用する方法もあります。
しかし、医薬品ではなくサプリメントのため、即効性や効果の確実性はありません。
サプリメントを継続して飲み続けることで、緩やかな効果が期待でき、軽度のEDや予防目的の方におすすめです。
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|---|---|---|---|
| 商品名 | スペマン（精子増量） | ロイヤルハニー（男性用） | マカ（男女共用） |
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症状によっては向精神薬の検討
心因性EDの原因が単なるストレスではなく、うつ病や双極性障害、統合失調症などの精神疾患である場合には、向精神薬で治療する必要があります。
ただし、向精神薬には薬剤性EDを引き起こす薬もあるため、ED専門医と心療内科医の双方と話し合って適切な治療方針を決定してください。
心理療法
心理療法には、以下のような種類があります。
| 精神分析療法 | 深層心理を探って原因を突き止め、悩みの改善を目指す |
|---|---|
| 支持的精神療法 | 悩みをカウンセラーに相談し、解決を目指す |
| 感覚集中訓練 | パートナーとの性行為を5段階に分け、長期間に渡って段階的に目標を達成し、ED解消を目指す |
| 自律訓練法 | 心と身体をリラックスさせ、自律神経を整える |
| 脱感作療法 | 筋肉の緊張を緩め、不安やストレスを解消する |
| 性教育 | 性行為の正しい知識を再教育してトラウマや不安を取り除く |
| 性的な技術訓練 | 性行為の技術的な訓練をおこない、トラウマや不安を取り除く |
| マスターベーション訓練 | 誤った自慰行為の方法を正し、膣内で射精できるよう訓練する |
クリニックによっては医師の問診や治療のみで、カウンセリングをおこなっていない場合もあります。
自身の悩みやパートナー同士の悩みを相談したい場合には、カウンセリングを実施しているクリニックを選びましょう。
心因性EDにならないために
器質性EDや薬剤性EDではない場合には、心因性EDを発症している可能性があります。
心因性EDの改善には心のケアが重要ですが、自信をつけてストレスやトラウマに打ち勝つことが大切なため、ED治療薬を併用して治療をおこないましょう。
