禁煙外来にかかる費用は?治療内容や成功率も詳しく解説

年々値上がりするタバコ税、減っていく喫煙所、少なくなっていく喫煙友達、酷くなる咳やタンなど。

喫煙は体に悪いと分かりつつもなかなか辞められないものです。

辞められない大きな理由にニコチン依存症があり、禁煙外来に通うことで治療可能です。

この記事では気になる禁煙外来の費用や治療スケジュール、そして成功率に関して解説していきます。

禁煙外来に興味はあるものの、行くことに迷っている方必見です。

チャンピックスジェネリック(バレピックス)
チャンピックスジェネリック 禁煙フルセット:27,000円

禁煙外来にかかる費用は?

禁煙外来は、2006年4月より保険適用されるようになり、病院で治療を行う方も増えてきています。

禁煙外来で処方している禁煙補助薬はニコチンパッチと、チャンピックスです。
それぞれ治療ににかかる費用は以下の通りです。

※2023年1月現在、チャンピックスは処方されていません。

ニコチンパッチ チャンピックス
費用 自己負担額 費用 自己負担額
診療所 初診料+再診料 7,780円 5,830円 7,780円 6,040円
ニコチン依存症管理料 9,620円 9,620円
院外処方箋料 2,040円 2,720円
薬局 調剤基本料・調剤料 2,910円 7,260円 6,370円 13,920円
禁煙補助薬 21,280円 40,040円
合計 43,630円 13,090円 66,530円 19,960円

※処方される薬の種類や枚数、医療機関により価格は異なります。

自費の診療であれば、パッチで43,630円、チャンピックスで66,530円かかりますが、健康保険を使用すれば3割負担で済みますので、いずれの費用も2万円以下で収まります。

ニコチンガムは保険適用とならず、薬局やドラッグストアで販売されている一般用医薬品となります。

ニコチンガムを使用した場合の費用目安は1日にタバコを1箱吸う方であれば、60日間噛み続けた場合17,000円ほどの費用がかかります。

保険適用の条件とは?

禁煙外来での治療を保険診療で受けるにあたっていくつかの条件があります。

以下の条件に該当する方は保険適用となりますので、チェックしておきましょう。

禁煙外来の保険適用条件
  • ニコチン依存症のスクリーニングテストでニコチン依存症と判定された(10点中5点以上)
  • 1日のタバコの喫煙本数×喫煙年数が200以上
  • すぐに禁煙することを希望している
  • 禁煙治療についての説明を受け、治療を受けることを文章により同意している
  • 1年以内に健康保険を使用して禁煙治療を受けていない

以上の条件を満たす方は、保険適用で禁煙治療を行えます。

スクリーニングテストとは何かを解説していきます。

スクリーニングテスト(TDS)

スクリーニングテストとは、ニコチンの依存度を図るテストです。
この点数が10点中5点に満たない場合は保険適用となりません。

設問内容
問1 自分がすうつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがあるか?
問2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことはあるか?
問3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてたまらなくなることがあるか?
問4 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかの症状があるか?
【イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、憂鬱、頭痛、眠気、胃のムカつき、脈が遅い、手の震え、食欲または体重増加】
問5 問4で伺った症状を消すために、またタバコを吸い始めることがあるか?
問6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないと分かっているのに吸うことがある?
問7 タバコのために自分に健康問題が起きていると分かっていても、吸うことがあるか?
問8 タバコのために自分に精神的な問題(喫煙することで神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出る)が起きていると分かっていても、吸うことがあるか?
問9 自分はタバコに依存していると感じることがあるか?
問10 タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かあるか?

などの質問があります。

回答が「はい」であれば1点、「いいえ」であれば0点です。

このスクリーニングテストの回答が5点以上になると保険適用となります。

アイコスでも禁煙外来で保険診療できる?

禁煙外来では、アイコスやグロー、プルームテックなど加熱式タバコでも種類によらず保険診療の対象として治療を行えます。

加熱式タバコであっても、紙巻きタバコと同様に辞められない理由としてあげられるのが「ニコチン依存」です。

そのため、処方されるパッチやチャンピックスなども紙巻きタバコと同様に効果がありあます。

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禁煙外来の治療内容

健康保険を使用した禁煙外来の治療スケジュールでは、12週間(3ヶ月)で5回の治療を行います。
禁煙外来スケジュール

処方される禁煙補助薬がニコチンパッチでもチャンピックスであってもスケジュールは同じです。

ですが、禁煙が成功に至らなかった場合、12週目以降は医師と相談して自費診療で補助薬を処方してもらうことが可能です。

初回 初診時は問診、治療方法の説明、ニコチン依存度テスト、禁煙への関心度などのチェックを行います。
また、呼気中の一酸化炭素濃度の測定や、禁煙開始日の決定、そして禁煙誓約書へのサインを行います。
初回から禁煙補助薬の処方を受けます。
2回目 初回から2週間たった日に再診し、現在の喫煙状況について問診を受けます。
そして、呼気中の一酸化炭素の測定を行い、禁煙補助薬の追加処方を受けます。
3回目・4回目 4週目と8週目の再診でも呼気中の一酸化炭素の測定と、離脱症状の確認や対処法などのカウンセリングや治療を受けます。
5回目 禁煙に成功していれば、そのまま禁煙を継続するためのカウンセリング治療を受けます。
しかし、禁煙に成功していない場合や、まだ禁煙に対し不安がある方は、その後も追加での診療や禁煙補助薬の処方が可能となります。(追加の診療・処方は自己負担となります。)

呼気検査

呼気検査とは、呼気に含まれている一酸化炭素濃度を測定し、有害成分の摂取状況を把握するためにあります。

検査は専用の一酸化炭素分析装置に自分の呼気を吹き込むだけの簡単な検査で、息を吸った後20秒間息を止めた後に、20秒間かけてゆっくりと吐き出します。

呼気CO濃度
  • 0~6ppm:非喫煙者
  • 7~10ppm:要注意範囲(低頻度の喫煙)
  • 11~15ppm:喫煙者
  • 16~25ppm:頻繁にタバコを吸う喫煙者
  • 26~35ppm:常習的な喫煙者
  • 36~50ppm:極めて常習的な喫煙者
  • 51ppm:危険なほど常習的な喫煙者

呼気検査はタバコを吸ってから最低でも10分経たなければ検査を受けられません。

また、呼気CO濃度は、5~6時間経つと半分になり、禁煙してから48時間後には非喫煙者と同じレベルになります。

診察のたびに検査を行うことで、禁煙へのモチベーションにも繋がります。

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カウンセリング

禁煙外来のカウンセリング治療では、患者さんの性格や健康状態、生活に合わせて自己管理方法、タバコを吸いたくなったときの対処法など実践的なアドバイスを受けることができます。

また、喫煙が再開しやすくなってしまう状況や、予測回避方法など心理療法を行います。

禁煙外来の選び方


禁煙外来を選ぶ際に重要となるのが「通いやすさ」です。

禁煙外来は、風邪のときに受診するようなクリニックから大学病院まで幅広く行っています。

東京都だけでも、保険が使える医療機関は2022年11月時点で1992施設あります。

そのため、自宅の近く、職場の近くなど比較的近い場所、通いやすい場所で選べます。

禁煙成功率の違い

禁煙外来で禁煙補助薬を使用しながら治療した場合、治療開始の12週間後の成功率は60%、1年後の成功率は30~40%程度です。

自力で禁煙した場合の3~4倍効果が高いとされています。

禁煙成功率は、医療機関によって発表している数値が異なるため、本気で禁煙治療を行いたい場合は実績の高い医療機関を選ぶのも一つの手です。

しかし、無理なく5回の通院が可能なこと、医師や処方薬との相性も大事になってきます。

しっかりと医師に相談しながら治療を続けるようにしましょう。

また、2020年12月に禁煙治療を助ける専用のアプリが開発され、アプリを使用した禁煙治療の場合の成功率は63.9%、使用しなかった場合50.5%と10%以上の違いがあります。

禁煙プログラムを受ける際は一緒にアプリを使用するのをおすすめします。

禁煙外来は喫煙者に身近

禁煙外来では、それぞれ個人にあった禁煙補助薬を使用することで、ニコチン依存症の特徴である離脱症状を抑えることができ、自力で禁煙するよりも成功率は高くなります。

また、しっかりとカウンセリングを受けることで、タバコに含まれる有害物質、病気のリスクなどを再確認することもできます。

今までタバコを辞められなかった方、これから禁煙をしたいという方、禁煙外来は費用も続けやすく自宅や職場の近辺に禁煙治療を受けられる医療機関があるため、本気で禁煙を行いたいという方はぜひ一度受診してみて下さい。

禁煙補助薬は通販でも購入可能

禁煙外来に通うより、処方薬のみほしい、チャンピックスを服用したいという方は海外通販サイトのご利用がおすすめです。

海外通販であれば、海外では承認されている禁煙補助薬を手に入れることができます。

豊富な種類から選べるため、チャンピックスで失敗してしまった、どんな禁煙補助薬があるのか知りたいという方はぜひチェックしてみて下さい。

チャンピックスジェネリック(バレピックス) チャンピックスジェネリック(バレニスマート) ブプロンSR ノリトレン ニコレットガム
チャンピックス チャンピックス ブプロンSR ノリトレン・ジェネリック ニコレットガム
成分 バレニクリン バレニクリン ブプロピオン ノルトリプチリン ニコチン
禁煙成功率 65~80% 65~80% 52~77% 11~16% 20~30%
特徴 禁煙のために開発された薬 禁煙のために開発された薬 抗うつ剤としても使用されている 抗うつ剤としても使用されている ニコチンを含んだガム
副作用 不眠症、頭痛、便秘、食欲不振、ほてりなど 不眠症、頭痛、便秘、食欲不振、ほてりなど 軽度の口のドライ感、不眠症、頭痛、吐き気など 頭痛、便秘、口の乾き、血圧低下、眠気、食欲低下など 腹痛、めまい、吐き気、口内炎、食欲不振など
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