ロコイド軟膏に市販はある?代用品や使用時の注意点について解説します

ロコイド軟膏に市販はある?代用品や使用時の注意点について解説します
皮膚の湿疹やかぶれ、かゆみに効果的なロコイド軟膏。

医療機関での処方が中心ですが、市販商品があるかどうか気になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ロコイド軟膏の市販の有無について答えを示しつつ、代用品や使用時の注意点についても解説していきます。

ロコイド軟膏に市販はあるのか

結論から申し上げますと、ロコイド軟膏は医療用医薬品のため市販はされていません。

医療用医薬品とは、クリニックなど医療機関の処方箋が必要なお薬です。

ただし、ロコイド軟膏は「ヒドロコルチゾン酪酸エステル」を0.1%含むステロイド薬ですが、市販品でも同成分の0.05%の商品なら販売されています。

市販品は濃度が低いためロコイド軟膏と同じような効果は期待できません。

効き目が悪い場合は、ロコイド軟膏など、より濃度が濃いステロイドがおすすめです。

ロコイド軟膏と同じ成分を含む市販薬

ここでは、ヒドロコルチゾン酪酸エステル0.05%を含む市販品を紹介していきます。

市販品は軟膏以外にも、頭皮に塗りやすいローションタイプやクリームタイプなど、様々なタイプがあります。

商品名 セロナ軟膏 セロナクリーム セロナローション セロナソフト ロコイダン軟膏 ロコイダンクリーム
画像 セロナ軟膏 セロナクリーム セロナローション セロナソフト ロコイダン軟膏 ロコイダンクリーム
定価 1本14g:1,474円~ 1本14g:1,474円~ 1本14ml:1,474円~ 1本14g:1,474円~ 1本7g:880円~ 1本7g:968円~
特徴 ロコイド軟膏と同じ軟膏タイプ クリームタイプで伸びが良い 頭皮にも塗りやすいローションタイプ 保護力の強いしっとりタイプのクリーム ロコイド軟膏と同じ軟膏タイプ クリームタイプで伸びが良い
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ロコイド軟膏の代用品

ロコイド軟膏は、強さで分類するとミディアムクラスのステロイドです。

ここからは、ロコイド軟膏と同じミディアムクラスのステロイドやミディアムより強い「ストロング」や「ベリーストロング」のステロイドのうち、通販でも購入可能な製品を紹介します。

ミディアムクラス

ミディアムクラスのステロイドには、ロコイド軟膏の他に下記が挙げられます。

・トリアムシノロンアセトニド
・プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
・アルクロメタゾンプロピオン酸エステル
・クロベタゾン酪酸エステル など

ミディアムクラスのステロイドは、「軽症~中等症までの皮膚のかゆみ・赤み」などに使用されます。

ストロングクラスのステロイドから比較すると作用がマイルドで、顔などデリケートな患部にも使いやすいのが特徴です。

アリストコート(アフタシール) アリストコート(レダコート)
1本:2,700円~

ストロングクラス

ストロングクラスのステロイドには下記が挙げられます。

・デプロドンプロピオン酸エステル
・デキサメタゾンプロピオン酸エステル
・デキサメタゾン吉草酸エステル
・ベタメタゾン吉草酸エステル など
商品名 ベタメタゾンクリーム ベトノベートGMスキンクリーム
画像 ベタメタゾンクリーム ベトノベートGMスキンクリーム
価格 1本20g:1,800円~ 1本20g:1,520円~
特徴 ベタメタゾン吉草酸エステル、フラジオマイシン配合 ベタメタゾン吉草酸エステル、ゲンタマイシン、
ミコナゾール配合
殺菌作用もあるため化膿した皮膚症状にも
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ストロングクラスのステロイドを使用する症状例としては、「皮膚が赤く炎症をおこし、かゆみが強い場合」「皮膚がある程度ダメージを受けている場合」などが挙げられます。

体の一般的な湿疹・皮膚炎に使用されます。

大人は全身~体幹部限定、子供は顔や陰部を除く体幹部へ使用します。連続使用の場合、大人で2週間以内、子供で1週間以内の使用となります。

ベリーストロングクラス

ベリーストロングクラスのステロイドには下記が挙げられます。

・モメタゾンフランカルボン酸エステル
・ジフルコルトロン吉草酸エステル
・フルオシノニド
・ベタメタゾン吉草酸エステル など
商品名 モメタゾン(フルメタ) テメテックスクリーム
画像 モメタゾン(フルメタ) テメテックスクリーム
価格 1本30g:1,900円~ 1本10g:2,450円~
特徴 モメタゾンフランカルボン酸エステル
全身性の副作用がでにくい
ジフルコルトロン吉草酸エステル
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ベリーストロングクラスのステロイドを使用する症状例としては、「慢性的な炎症が治らない場合」「急性の炎症をすぐに阻止する場合」などが挙げられます。

大人は体幹部、子供は腕や足など四肢に使用することが多いです。

また、作用が強いため、連続使用の場合大人は1週間以内、子供の場合は数回にとどめるよう注意して使用する必要があります。

ロコイド軟膏とは?

ロコイド軟膏は、皮膚の痛み、赤み、発疹、かゆみをとるお薬です。

有効成分であるヒドロコルチゾン酪酸エステルが皮膚の炎症を短期間でおさえ、皮膚炎や湿疹の症状をすみやかに改善する効果があります。

アトピー性皮膚炎や乾癬(かんせん)をはじめ、湿疹ができた・植物でかぶれた・クラゲや害虫に刺された・あせも・オムツかぶれなどの日常生活で生じる広い範囲のさまざまな皮膚疾患に使用されています。

ステロイド外用薬としての強さは、ミディアムクラスで比較的症状が軽いときに用いるほか、顔や陰部などのデリケートな患部にも使えるのが特徴です。

非ハロゲン系ステロイドのため、他のステロイドに比べて作用がおだやかで、全身性副作用がでにくいとされています。

副作用

ロコイド軟膏は副作用の心配が少ないお薬です。しかし、下記の副作用が発生する可能性があるため、注意が必要です。

重い副作用
緑内障、白内障、眼圧亢進、後嚢下白内障など目の重い症状
その他の副作用
●皮膚の感染症
真菌症、細菌感染症、ウイルス感染症、発赤、かゆみ、痛み、腫れなど
●その他の皮膚症状
酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、ステロイド皮膚、乾皮症様皮膚、接触皮膚炎など
●過敏症
●下垂体・副腎皮質系機能などの全身症状
下垂体・副腎皮質系機能の抑制、高血圧、糖尿病、骨粗しょう症

ステロイド薬は、長期・大量使用をすると、副作用の危険性が高まるため、注意して使用してください。

使用に注意が必要な人

ロコイド軟膏の使用に注意が必要な人を解説します。

●妊娠中の方
妊婦もしくは妊娠の可能性のある方にもロコイドは使用できますが、副作用の観点から大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けましょう。

●小児等
広範囲に長期大量的に使用すること、又は密封法により発育障害をきたすおそれがあるため注意が必要です。
湿疹や炎症がある部分のみに使用をしましょう。

●高齢者
一般に高齢者では副作用があらわれやすいため、
大量又は長期にわたる広範囲の密封法等の使用に際しては特に注意が必要です。

このような方は使用前に医師に相談しましょう。

ロコイド軟膏に関するよくある質問

ここでは、ロコイド軟膏に関するよくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

上記の質問に対して回答を示していきます。

市販のロコイド軟膏は赤ちゃんにも使用できる?

ロコイド軟膏は、ミディアムランクに分類されるため、赤ちゃんにも使用できます。

実際にクリニックでも乳幼児に使用されており、赤ちゃんではなく子供の場合も保護者の監督下であれば使用可能です。

赤ちゃんの皮膚は非常にデリケートでオムツかぶれや赤み、乳児期アトピー性皮膚炎などの症状が出てしまうことがあります。

その際に、ロコイド軟膏を使用することで症状の改善が期待できます。

ただし、オムツで覆うと、局所作用や副作用が強まる可能性があるため注意が必要です。

ロコイド軟膏は陰部に使える?

ロコイド軟膏は陰部にも使用できます。

ただし、かぶれによってかゆみが発生する「接触性皮膚炎」には有効ですが、性感染症のような「細菌感染などが原因のかゆみ」の場合は効かない場合もあるため注意が必要です。

また、陰部は通常より薬が効きやすく体内に吸収されやすいため、必要以上に効き目が強く出たり、副作用が発生しやすいといったリスクがあります。

使用する量や時間、範囲には気を付けて使用しましょう。

ロコイド軟膏はニキビにも効く?

ロコイド軟膏はニキビ治療には適していません。

ロコイドには、ニキビの炎症をおさえる作用がありますが、副作用やニキビ悪化の可能性もあるためニキビへの使用は推奨されていません。

また、ニキビは細菌性の炎症なので、前述の通りステロイドでの治療は向いていません。

過酸化ベンゾイルやアダパレンなど、ニキビには専用の治療薬があるため、そちらを使用したほうが良いでしょう。

ニキビ治療薬は、ニキビの原因となる毛穴のつまりを改善したり、原因である細菌を抗菌・皮膚の角質の堆積を改善したりする効果があります。

まとめ

ここまで、ロコイド軟膏の市販の有無や代用品、使用上の注意点を紹介してきました。

ロコイド軟膏に市販品はなく、同じような効果を望む場合は通販で購入可能な代用品がおすすめです。

本サイトではロコイド軟膏と同じ「ミディアムクラスのステロイド」を多数取り扱っていますので、是非チェックしてみてください。

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※参考:医療用医薬品 : ロコイド

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