2021年~2022年インフルエンザワクチン情報|在庫や供給不足について

新型コロナウイルスに関連する記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている情報もご確認ください。
またワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。

昨年は徹底したコロナ対策のおかげで、感染者数が例年より少なかったインフルエンザ。

新型コロナウイルスの煽りを受けて、インフルエンザワクチンの供給量が昨年より少なくなり、接種出来ない可能性があるようです。

この記事では、インフルエンザワクチンの「最新情報」や「予防投与(代替策)」について解説していきます。

2021年~2022年はインフルエンザワクチンの供給量が少ない

2021年は新型コロナウイルスワクチンの製造が優先された事もあり、インフルエンザワクチンの供給量が少なくなっているようです。

昨年の6割~7割程度になると言われており、一部の病院では予約制限が行われ、予防接種自体を行わない病院もありました。

10/14(木)より再開しておりましたインフルエンザワクチンの予約は、予約数が確保できたワクチン数に達してしまいましたので予約を休止させていただきます。

引用元:宮原キッズクリニック

本年度はインフルエンザワクチンの供給の見通しが立たないため、予防接種は行いませんのでご了承ください。

引用元:京葉病院

上記の事から、「今年はインフルエンザワクチンを接種出来ないの?」という、不安の声をSNSなどで良く目にします。

この情報の真偽を確かめるべく、厚生労働省が発表している情報をリサーチしてみました。

例年の使用量は供給される見込み

厚生労働省が発表している情報には、以下のような記載がありました。

平成8年以降で最大となった昨年の使用量と比較すると少ないが、例年の使用量に相当する程度は供給される見込み。

インフルエンザワクチンの供給量

引用元:季節性インフルエンザワクチンの供給量について

「例年の使用量は供給される見込み」との事ですが、10月の段階で予約制限が行われるのは異例です。

新型コロナウイルスの影響でインフルエンザワクチンに関心を持つ方が、例年より増加している可能性があります。

つまり「例年の供給量」より「今年の需要量」が多くなるという事です。

希望者全員がインフルエンザワクチンを接種出来ない可能性もある為、代替策である「予防投与」を視野に入れておいた方が良いかもしれません。

インフルエンザワクチンの予防接種が出来なかった場合は予防投与を行う

予約制限でインフルエンザワクチンを接種出来なかった場合、インフルエンザ薬の予防投与を検討してみてください。

※予防投与とは?
インフルエンザの発症リスクを下げるため、予防目的でタミフルなどの薬を服用する行為

「インフルエンザワクチンの予防接種」と「インフルエンザ薬の予防投与」は意味が異なりますので、以下の違いを理解しておきましょう。

  • 予防接種:1シーズンの免疫力を高く保ち続ける
  • 予防投与:服用期間のみ、ウイルスの増殖を抑える

予防投与にはメリット・デメリットが存在するため、簡単に解説していきます。

⇛インフルエンザ薬の種類が気になる方はこちら

予防投与のメリット

予防投与のメリットは、以下の3つが挙げられます。

  • 自宅で薬を服用するだけ
  • 服用している期間は、インフルエンザの発症率が低下する
  • 家族など第三者への感染を防ぐ事ができる

一定期間、自宅で薬を服用するだけで、インフルエンザの発症率が低下します。

インフルエンザ薬を病院で処方してもらう必要があるので、感染リスクを考慮して「一度も通院したくない方」は、個人輸入で購入した方が良いかもしれません。

⇛個人輸入で購入可能なインフルエンザ薬を見る

また、「インフルエンザの発症率が低下=第三者への感染も防ぐ」という事になるので、受験や面接など重要なイベントを控えているご家族がいる方にもおすすめです。

予防投与のデメリット

予防投与のデメリットは、以下の2つが挙げられます。

  • 処方してもらえない場合がある
  • 服用出来る期間が決まっている

厚生労働省のホームページによると、予防投与の対象者が明確に決められています。

上記の事から、病院によっては「処方してもらえない場合がある」と覚えておきましょう。

また、インフルエンザ薬によって異なりますが、服用できる期間が決まっています。

シーズン中、毎日の服用は出来ないため、絶対に休めないイベントが控えている時に服用しましょう。

1つ注意点があります。

基礎疾患や持薬、コロナワクチンの関係で服用出来ない場合もあるので、不安な方は医師に相談する事をおすすめします。

⇛予防投与ではなくワクチン接種がおすすめな方を見る

予防投与に使用可能なインフルエンザ薬一覧

予防投与に使用可能なインフルエンザ薬は4種類あります。

タミフル リレンザ イナビル ゾフルーザ
名称 タミフル リレンザ イナビル ゾフルーザ
種類 経口薬 吸入薬 吸入薬 経口薬
処方価格 約6,000円 約4,500円 約6,500円 約15,000円
個人輸入 2,470円~ 6.180円
詳細はこちら 詳細はこちら 詳細はこちら 詳細はこちら

薬の種類によって服用量や服用回数が異なるため、1つずつ簡単に解説していきます。

タミフル(経口薬)

タミフル

薬の種類 経口薬
大人の服用量 1回75mg
1日1回7~10日間
子供の服用量 13歳以上※1
1回2mg/kg※2
1日1回10日間
価格 約6,000円※3
別途、診察代などが加算
個人輸入 2,470円~
備考 ドライシロップもあり

※1 13歳未満で37.5キロ以上あれば服用可
※2 最大75キロまで
※3 平均価格(クリニックによって異なる)

リレンザ(吸入薬)

リレンザ

薬の種類 吸入薬
大人の服用量 1回10mg
1日1回10日間
子供の服用量 大人と同じ
価格 約4,500円※1
別途、診察代などが加算
個人輸入 6.180円

※1 平均価格(クリニックによって異なる)

イナビル(吸入薬)

イナビル

薬の種類 吸入薬
大人の服用量 1回40mgを1日1回
または1回20mgを1日1回2日間
子供の服用量 10歳以上は大人と同じ
10歳未満は1回20mgを1回
価格 約6,500円※1
別途、診察代などが加算
個人輸入

※1 平均価格(クリニックによって異なる)

ゾフルーザ(経口薬)

ゾフルーザ

薬の種類 吸入薬
大人の服用量
(12歳以上)
80キロ以上:20mg錠を4錠
80kg未満:20mg錠を2錠
子供の服用量
(12歳未満)
40kg以上:20mg錠を2錠
20kg以上40kg未満:20mg錠を1錠
10kg以上20kg未満:10mg錠を1錠
価格 約15,000円※1
別途、診察代などが加算
個人輸入

※1 平均価格(クリニックによって異なる)

⇛ゾフルーザの詳細やニュースを見る

ラピアクタとアビガンは予防投与に適していない

インフルエンザ薬は上記4種類以外に、「ラピアクタ」と「アビガン」の2種類が存在しています。

しかし、以下の理由から予防投与には適していない為、誤って使用しないようにしましょう。

【ラピアクタ】
点滴な上に安全性が確立していない

【アビガン】
服用リスクが高く安全性が確立していない

アビガンはインフルエンザだけではなく、新型コロナウイルス治療にも効果が期待されてるようです。

⇛アビガンの治験情報を見てみる

インフルエンザワクチンの在庫不足で個人輸入の需要が増加する可能性がある

インフルエンザワクチンの供給量が少なくなり、各病院やクリニックで在庫が不足していると解説してきました。

上記に伴って、「予防投与に興味を持つ方」が増える可能性が考えられます。

その結果、インフルエンザ薬の在庫が不足しがちになる為、個人輸入の需要が例年以上に増えるかもしれません。

現状、ゾフルーザは個人輸入で購入出来ませんが、以下のインフルエンザ薬は売り切れる可能性が非常に高いです。

  • タミフル
  • リレンザ
  • イナビル

予防投与を検討している方は、上記商品が売り切れる前に購入しておく事をおすすめします。

薬事法により医薬品を非表示にしているため、検索画面に商品名を正しく入力し検索してください

インフルエンザワクチンの予防接種をすべき方

続いて、インフルエンザワクチンの予防接種をすべき方について解説していきます。

  • 特定の病気を患っている
  • 妊婦
  • 高齢者や小児

特定の病気を患っている

以下のような病気を患っている方は、重症化リスクが高い傾向にあるので、インフルエンザワクチンの接種をおすすめします。

  • 免疫機能不全
  • 慢性呼吸器疾患
  • 慢性心疾患
  • 代謝性疾患(糖尿病など)
  • 腎機能障害

インフルエンザが直接的な死因となる場合もあるため、上記に該当する方は優先的に接種してもらえるか病院に確認しましょう。

妊婦

妊婦がインフルエンザを発症した場合、高熱が原因で流産や早産に繋がる恐れがあります。

また、妊婦が重症化すると受け入れリスクが高いと判断され、入院などを拒否される場合もあるようです。

上記の事から、妊婦はインフルエンザに感染しないよう細心の注意を払う必要があるため、インフルエンザワクチンを早い段階で接種しておきましょう。

高齢者や小児

高齢者や小児は大人より免疫力が低い傾向にあるため、重症化しやすいと言われています。

厚生労働省のホームページを確認すると、以下に該当する方は定期の予防接種が推奨されていたので、随時医師に相談して予防接種を受けた方が良いでしょう。

(1) 65歳以上の方

(2) 60~64歳で、心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方

(3) 60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方

引用元:インフルエンザQ&A

小児や乳幼児に関して、特に記載はありませんでしたが、重症化を防ぐためインフルエンザワクチンは接種しておく事をおすすめします。

インフルエンザワクチンの予防接種をする際に注意が必要な方

最後に、インフルエンザワクチンの予防接種をする際に注意が必要な方について解説します。

  • 接触要注意者に該当している
  • 2週間以内にコロナワクチンを接種している

接種要注意者(卵アレルギー等)に該当している

厚生労働省が公開しているインフルエンザワクチンの添付文書によると、以下に該当する方は「接種の判断」に注意が必要と記載されていました。

(1)心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者

(2)予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者

(3)過去にけいれんの既往のある者

(4)過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者

(5)間質性肺炎、気管支喘息等の呼吸器系疾患を有する者

(6)本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対して、アレルギーを呈するおそれのある者

引用元:インフルエンザワクチンの添付文書

上記に該当する方は、医師に持病や既往歴を伝えた上で、インフルエンザワクチンを接種してください。

2週間以内にコロナワクチンを接種している

厚生労働省のホームページに以下のような記載があった為、新型コロナウイルスワクチンを接種している方は、インフルエンザワクチンの接種日にご注意ください。

原則として、新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に接種できません。

新型コロナワクチンとその他のワクチンは、互いに、片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。

引用元:新型コロナワクチンQ&A

約70%の方が新型コロナワクチンを接種しているので、上記の内容はしっかり把握しておきましょう。

2021年~2022年のインフルエンザ対策は予防投与も視野に入れておこう

今後、インフルエンザワクチンの供給量が増える保証はありません。

新型コロナウイルスの第6波が始まったら、インフルエンザワクチンの製造が止まってしまう可能性もあります。

2021年はインフルエンザワクチンを接種出来ない可能性もあるため、代替策として予防投与を視野に入れておきましょう。

上記に伴い、インフルエンザ薬の在庫も不足する可能性があるため、在庫がなくなる前に「タミフル」や「リレンザ」を購入しておいた方が良いかもしれません。

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