11月~12月に注意!私のマイコプラズマ肺炎体験記

マイコプラズマ、聞いたことはある

風邪がいつまでたっても治らない。
何だか咳がずーっと続いていて止まらない。
むしろ咳が酷くなってきた。。

それって、実はマイコプラズマ肺炎かもしれません。

今回のコラムは、マイコプラズマ肺炎について取り上げます。
私の体験記も書かせて頂いています。

マイコプラズマという病原体は肺炎を引き起こす

「その症状、マイコプラズマが原因によるものですね。」

マイコプラズマ?
病院でお医者さんの口からそんなことを言われたら少しびっくりしますよね?

でも、ご心配なく。
正確に病気のことを知れば恐れることはなし、ですよ。
早速、ご説明します。

マイコプラズマは、細菌とウイルスの中間の性質と大きさを持った病原体で、この病原体が気道に感染するとマイコプラズマ肺炎を引き起こします。

今まで5歳から14歳までが発症年齢と言われていましたが、乳幼児や大人にも発症がみられるようになりました。

かつては4年に1回のオリンピック開催年に流行るので、オリンピック病などと言われていましたが、最近では、年間を通じて発症し、特にこの11月~12月に患者数が増える傾向にあります。

マイコプラズマ肺炎を正しく知ろう!

マイコプラズマ肺炎は具体的にどのような病気なのでしょうか?

感染経路 家族や会社など接触の多い集団の中で、マイコプラズマ肺炎になった人の咳やくしゃみを浴びることから感染する飛沫感染や感染した人が触ったものに触れて感染する接触感染があります。
発症までの期間 約2~3週間の潜伏期間(長くて1ヵ月)です。
感染から発症までの潜伏期間が非常に長いことが特徴です。
感染力 感染力は、一般の風邪ほど強くありません。
症状 マイコプラズマ肺炎の症状は、頭痛や倦怠感、38℃以上の発熱、ゼイゼイ、ヒューヒューとした激しい咳(しつこくて乾いた咳)です。
咳は、すぐに出るわけではなく、徐々に強くなっていくのが特徴です。
ほとんどの人は、発症してから1週間ほどで症状がよくなりますが、一部の人は、重症化します。
重症化の症状としては、熱が下がった後も3~4週間ほど咳が続き、その咳は乾いた咳から痰の絡まった咳に変化します。
大人になると重症化しやすいと言われています。

※他の肺炎と比べると比較的症状が軽いので、乳幼児は上記の症状を起こさずに風邪程度の症状で済む場合もあります。
その反面、初期症状が風邪、またはインフルエンザと類似しているため医師の診察で見過ごされやすく重症化してしまう場合があり注意が必要です。

検査法 胸部レントゲン検査や血液検査となります。
治療法 主にマクロライド系の抗菌薬を服用し治療します。
(肺炎が強い場合は気管支拡張薬も使用)

※1990年代までは、このマクロライド系の抗菌薬でマイコプラズマ菌は死滅していましたが、2000年以降マクロライド抗菌薬では死滅しないマイコプラズマ耐性菌が増えてしまったことにより、耐性があるマイコプラズマ肺炎には、ニューキノロン系、テトラサイクリン系の抗菌薬が処方されるようになりました。

ただ、この抗菌薬は8歳以下の子供が服用してしまうと、骨や歯の発育に多大な影響を与えてしまうため、基本的に処方されません。
この年代のお子さんをお持ちの方は、医師の判断で別の治療薬を処方してもらい、服用することになります。

予防 手洗いとうがいを徹底してください。
風邪の予防と同じで、基本的なことですが、外出先でも家に帰ってからも手洗いうがいを徹底しましょう。
うがいの際には、いきなりうがいをすると、喉の中にばい菌が入ってしまうため、先ずは口の中を濯いでからうがいをすることをお薦めします。

すでにマイコプラズマ肺炎に感染している方は、マスクをして咳エチケットを心掛け、感染が広がるのを防ぎましょう。

私のマイコプラズマ肺炎体験記~風邪ではなくて肺炎だったとは!~

実は、私もうん十年前の冬にこのマイコプラズマ肺炎に罹ったことがあります。

当時、会社の先輩との付き合いでどうしても飲みにいかなければならない用があり、少し熱っぽいなと思いながらも無理してお酒を飲んでいました。

うちに帰って熱を測ると37℃後半の熱が出ており体がとても怠い。
すぐに近所の診療内科に行き、風邪の治療薬をもらい薬を飲みました。

二日経ちましたが・・・治らない。。

3、4日ほどすると急に咳が強く出始めました。
乾いた咳です。

熱も一向に下がらないので、数日後、診療内科にもう一度行き、診察を受けます。
風邪の治療薬に加え、今度は咳の薬も処方されました。

家に帰り、薬を飲んで眠ろうとしましたが、夕方になるにつれ、だんだん咳が酷くなってきて辛い。
特に夜には痰が絡んだ激しい咳が止まらず、呼吸もできないくらいの状態です。

眠ろうにも眠れない。眠れないから目だけでもつぶろうとしますが、今度はゼーゼーという自分の呼吸音が気になり眠れません。
その日は、殆ど眠ることができずに朝を迎えました。

あまりにも辛いので、翌朝、大学病院で検査してもらうことに。

レントゲン検査をされます。
肺のレントゲンを撮ると、白い綿あめのような煙のようなものが映っていました。

マイコプラズマ肺炎と診断されました。
近所の診療内科で風邪と診断されたので、風邪と思い込んで数日過ごしたのがいけなかったようです。
(早いとこ大きな病院に行き、診察してもらえばよかった。。)

医師には、マクロライド系の抗菌薬と気管支拡張薬を処方してもらい、服用を続けました。
(私が、マイコプラズマ肺炎に罹ったのは、1990年代でしたので、マクロライド系の抗菌薬でした。)

熱は、1週間ほどで下がりましたが、痰が絡まる激しい咳は3週間ほど続き、完治までに1ヵ月を要してしまいました。

12月中旬にマイコプラズマ肺炎に罹ったので、完治したのは新しい年の中旬です。
気管支拡張薬を飲み続けたおかげで、夜呼吸ができずに眠れないということもなくなり、救われました。
あの状態がずーっと続いていたら・・と思うと今でもぞっとします。

こうした私の過去の体験から、風邪のような症状が出たあと数日してから激しい咳が止まらない場合は、マイコプラズマ肺炎を疑い、呼吸器系の心療内科か大学病院などで検査をしてもらうようにしています。

おわりに

今回はマイコプラズマ肺炎と私の体験記を取り上げました。

これからの時期、マイコプラズマ肺炎の患者が増えていきますので、手洗いうがいを徹底しましょう。

誰にも私のように辛い思いをしてもらいたくありませんから。

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