カンジダでお悩みの方は、ラミシールクリームという薬をご存知でしょうか?
市販されている薬なので手軽に入手することができますが、実は全てのカンジダに効果があるわけではありません。
今回はラミシールが有効なカンジダの種類や、正しい使用方法、注意しなければならない点について解説していきます。
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ラミシールの効果があるのは皮膚のカンジダのみ
カンジダは、皮膚や口腔、腟などに存在する常在菌であるカンジダ菌が、風邪を引いたときなど体力が低下し免疫力が落ちているときに増殖することによって引き起こされます。
そして、カンジダには皮膚に発症するものと腟に発症するものがあります。
発症するメカニズムはどちらも同じですが、ラミシールクリームの効果があるのは皮膚のカンジダのみです。
腟内にカンジダ菌が広がっている場合はラミシールクリームを使用することができないので注意が必要です。
皮膚カンジダ
ラミシールには有効成分としてテルビナフィンが含まれています。
この成分は菌の細胞を維持するために必要なエルゴステロールという物質の生産を阻害し、菌を退治してくれる効果があります。
そのため、菌が原因である皮膚カンジダや水虫の治療に用いられます。
腟カンジダ
一方、腟カンジダの場合は菌が腟内に広がっている状態なので、ラミシールクリームは使用することができません。
腟カンジダには、腟に直接挿入する錠剤を用いて治療するのが一般的です。
錠剤を挿入すると、腟内の水分を吸収して速やかに崩壊します。
そして、全体にまんべんなく広がるようにできているので非常に効果的です。
性器周辺にできる外陰(皮膚)カンジダには効果あり
腟内ではなく、外陰部の痒みを抑えるためであればラミシールクリームの効果はあります。
ただし、外陰カンジダを引き起こしている方は、腟までカンジダ菌が広がっていることが多いので、クリームだけでなく錠剤も併用するべきです。
たとえ外陰カンジダが完治しても、腟カンジダを放置していると高確率で再発してしまうため注意が必要です。
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ラミシールは第一選択薬ではない
ラミシールはカンジダに有効ではありますが、カンジダの治療において優先的に選択されるわけではありません。
第一選択薬として使用されるのはイミダゾール系の抗真菌薬です。
特に男性のカンジダの場合には、唯一臨床データが報告されている成分がイミダゾール系のクロトリマゾールです。
イミダゾール系はラミシールよりも、カンジダの原因となる白癬菌の殺菌効果が高いのが特徴です。
市販ラミシールは陰部のカンジダには使えない
ここで注意して頂きたいのは、市販ラミシールは陰部に使用することができないということです。
例えば、市販薬でよく用いられているラミシールDXという商品がありますが、対象となるのは水虫・いんきんたむし・ぜにたむしで、陰部のカンジダは含まれていません。
「目や目の周囲、粘膜、陰のう、外陰部には使用しないでください」と記載されています。
これは、皮膚が薄い部位や粘膜では刺激症状が起きる可能性があるためです。
ただし、皮膚カンジダには使用しても問題ありません。
ラミシールが効果的な疾患
ラミシールの効果がある疾患には以下があります。
- 水虫
- いんきんたむし
- ぜにたむし
- 皮膚カンジダ
いずれも真菌が原因となる疾患なので、抗真菌薬であるラミシールが効果を発揮します。
ラミシールの臨床試験結果
ラミシールを皮膚カンジダに使用した際の臨床試験結果について紹介します。
1日1回塗布した場合、有効であると認められたのは119人中107人であり、有効率は89.9%であるという結果が出ています。
このように臨床試験によってはっきりとした数字が出ているので、ラミシールは皮膚カンジダに効果があると証明されています。
ラミシールでのカンジダの治療法は男女で異なる
ラミシールクリームを性器カンジダ(腟カンジダ)の治療として使用する場合、男女で使用方法が異なります。
男女別の正しい使用方法を確認しましょう。
男性のカンジダの場合
男性のカンジダは、亀頭周辺にかゆみやただれ、白いカスが出る症状が起こります。
無症状のことも多く、症状があらわれたとしても軽症のことがほとんどです。
ラミシールクリームを使用する場合以下のように使用しましょう。
使用方法 | 1日1回、亀頭や包皮などに塗布 |
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治療期間 | 約2週間 |
ラミシールクリームを使用してから数日で症状が治まっても、カンジダ菌はまだ残っているため、2週間は続けて使用してください。
また、市販のラミシールクリームは水虫・ぜにたむし用でカンジダには使用できませんので、注意しましょう。
女性のカンジダの場合
女性のカンジダの場合、外陰部にかゆみが起こったり、おりものに変化があります。
外陰部のかゆみだけであれば、ラミシールクリームを使用できます。
使用方法 | 1日1回、大陰唇や陰核などに塗布 |
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治療期間 | 約2週間 |
ただし、腟内がヒリヒリしていたり、ヨーグルト状のおりものが出る場合には膣内にもカンジダ菌が広がっています。
膣内にカンジダ菌が広がっている場合には、ラミシールクリームを外陰部に塗るだけでは効果がないため、腟錠と併用しましょう。
ラミシールクリームと腟錠を併用する場合には、ラミシールと同じ成分のテルビナフィンの腟錠を選択するのがおすすめです。
ラミシールを購入できる場所
ラミシールは、市販・病院処方・海外通販で購入することができます。
それぞれのメリットとデメリットを紹介するので参考にしてみてください。
市販
市販ではラミシールというブランド名でいくつかの商品が販売されています。
しかし、カンジダを治療するために開発されたラミシールはなく、水虫やたむしの治療薬として販売されています。
市販のメリット・デメリット
- メリット
・お店で気軽に購入できる
・必要なときにすぐ手に入る
・かかる費用が少ない - デメリット
・病院で処方される薬と比べると効果が弱い場合がある
・自分に合わない薬を選んでしまう可能性がある
病院
病院では医師の診察を受け、ラミシールが必要と判断されると薬が処方されます。
基本的に、男性であれば泌尿器科・皮膚科、女性であれば産婦人科を受診するとよいでしょう。
病院のメリット・デメリット
- メリット
・医師の判断でその人に合った薬を処方してもらえる
・しっかりとした効き目が得られるため完治もしやすい - デメリット
・病院に行く時間を確保する必要がある
・薬代の他に診察費などの費用がかかる
海外通販
海外通販では海外で医薬品を販売しているサイトから、個人輸入で商品を購入することができるサービスです。
海外通販のメリット・デメリット
- メリット
・処方箋なしで薬を購入できる
・24時間いつでもスマホ一つで注文可能
・国内の薬よりも安価で購入できる - デメリット
・海外発送のため届くまでに時間がかかる
・自己責任での使用
ラミシールには形状の種類がある
ラミシールには、ラミシールクリームだけでなく、スプレータイプや錠剤の内服薬があります。
いずれも適応症は同様ですが、それぞれ特徴が異なりますので解説します。
商品名 | ラミシールクリーム | ラミシールスプレー | ラミシールジェネリック |
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画像 | |||
有効成分 | テルビナフィン | テルビナフィン | テルビナフィン |
タイプ | 軟膏 | スプレー | 内服薬 |
特徴 | ・べたつかない ・刺激が少しある ・びらん、ジュクジュクした部位に使えない |
・手が汚れない ・速乾性に優れている ・まんべんなく使える ・刺激が強い |
・治療期間が短くなる ・より効果的 ・副作用が多い ・併用に注意が必要 |
価格 | 1本:1,980円 | 1本:1,980円 | 28錠:3,530円 |
購入 |
このように、軟膏・スプレー・内服薬の3種類があります。
まずは、外用薬である軟膏やスプレーで治療を行い、それでも症状が治まらない場合に内服薬を使用するのがおすすめです。
ラミシールをカンジダに使う場合は正しく使おう
今回の記事では、ラミシールという薬の効果とカンジダという疾患について解説させて頂きました。
ラミシールは気軽に入手でき、カンジダの治療にも使える便利な薬です。
しかし、カンジダの種類や部位によって使うことができない場合もあるので、正しい使用方法を確認しておくことが大切です。
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