クラミジアは日本で最も患者数の多い性感染症で、厚生労働省の推計によるとその感染者数は約100万人にも上るとされています。
しかしクラミジアは自覚症状が乏しいことも多く、感染経路に心当たりがないという人も少なくありません。
そこで当記事では、感染の心当たりがない場合のクラミジアの感染経路にはどういったものがあるのか、また万一感染してしまった時の治療法などについて、詳しく解説していきます。
クラミジアの主な感染経路
クラミジアの感染経路として最も多いのが、性行為による感染です。
感染者との1回の性行為によってクラミジアに感染する確率は30~50%とされ、これは性感染症の中でも非常に高い数字となっています。
感染者との性行為が1回でもあればほぼ感染する、という認識を持っておくことが重要です。
また通常の膣挿入を伴うセックスはもちろん、オーラルセックスやアナルセックスであってもあらゆる性行為に感染のリスクはあります。
その他の感染経路
クラミジアの感染経路はほとんどの場合が性行為によるものですが、性行為以外で感染するケースもいくつか存在します。
性行為がないにも関わらずクラミジアに感染していたという場合、次に挙げる3つの感染経路が考えられます。
ディープキス | 感染理由:クラミジアの感染が喉で起こる咽頭クラミジアの場合、感染している相手とのディープキスによって咽頭クラミジアに感染する可能性があります。
咽頭クラミジアに感染している人の喉の周辺に存在するクラミジア菌が、舌同士が触れ合うことによって相手の口内に入り感染します。 症状:喉の痛みやリンパ節の腫れなどの症状が現れることがありますが、ほとんどの場合は無症状です。 |
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目をこするなどの行為 | 感染理由:クラミジアに感染した人の分泌液や精液などが付着した手で目をこすると、クラミジア結膜炎に感染する可能性があります。
症状:目の充血やまぶたの腫れ、どろっとした目やにが出るなどの症状が見られます。 ただ症状としては比較的軽度のものが多く、抗生物質を含む点眼薬や眼軟膏の使用によって快復する場合がほとんどです。 |
母子感染 | 感染理由:妊娠中の母親がクラミジアに感染していると、分娩の際産道を通る時に新生児に母子感染することがあります。
症状:妊娠中の女性のクラミジアへの感染は、早産や流産のリスクを高めるだけでなく、不妊症の原因にもなり得るものです。 母子感染した場合の潜伏期間はクラミジア結膜炎で一週間程度とされており、抗生剤の服用によって大半は完治するとされています。 |
クラミジアの感染経路に心当たりがない時は
クラミジアの感染経路に全く心当たりがないとしても、クラミジアが細菌を原因とする感染症である以上、何らかのルートを経てクラミジア菌に接触したことに間違いはありません。
この時考えられるケースとしては、次の3つが考えられます。
- 過去の相手から感染していた
- 相手が浮気をしていた
- 野鳥を保護した
それぞれの感染経路について、一つずつ詳しく見ていきましょう。
過去に性行為をした相手から感染していた
クラミジアの潜伏期間は、約1~3週間とされています。
しかし、クラミジアは潜伏期間を過ぎても自覚症状がはっきり現れるとは限らず、感染はしているが発症しない無症候性感染者となることが多いのが特徴です。
実際に、クラミジアに感染した女性の約8割、男性の約5割には症状が出ないと言われています。
ただ無症候性感染者であっても感染力は持っているため、自身の感染に気付かないまま他の人に感染を拡げてしまうケースも少なくありません。
このことが、クラミジアの感染者数の多さに表れていると言えるでしょう。
感染経路に心当たりがない場合、過去に性行為をした相手から感染していたものの、症状がないまま今まで気付いていなかった可能性が考えられます。
相手が浮気をしていた
決まった一人の相手としか性行為をしていないのにも関わらず、クラミジアに感染してしまった場合、実は相手が別の相手とも性行為をしていたという可能性も考えられます。
また先に述べたように、クラミジアは感染している人の粘膜に直接触れることで感染する病気です。
そのため別の相手との性行為以外にも、性的サービスを行う風俗店などでも感染のリスクはあります。
自分が過去の相手から感染した可能性を考慮した上で、相手が別の相手と性行為をしなかったか、あるいは風俗店の利用履歴がないか話し合う必要があるでしょう。
野鳥を保護した
鳥クラミジアは、別名オウム病とも呼ばれる人畜共通感染症の一つです。
非常に稀ではありますが、保護した野鳥の糞や分泌液に含まれる菌を吸い込むことで、風邪に似た症状を発症します。
多くは軽症で済みますが、肺炎に悪化する可能性もゼロではありません。
オウム病は、厳密に言うと性器や喉、眼への感染が多いクラミジアとは原因菌が異なり、クラミドフィラシタッシという細菌が原因で起こる感染症です。
性行為や風俗店の利用が全くなく鳥類への接触機会があったという場合は、鳥からのクラミジア感染の可能性があります。
ごく稀とは言え、日本においても鳥類展示施設でオウム病の集団感染が発生した例もあり、クラミジア感染の可能性の一つとして知っておくことが重要だと言えるでしょう。
日常生活で感染することはある?
可能性としては非常に少ないですが、日常生活においてクラミジアに感染する可能性はゼロではありません。
考えられる可能性としては、次のようなものがあります。
- 軽いキスや回し飲み
- 衣類やタオルの貸し借り
- お風呂や温泉
- 公衆トイレなど
クラミジアの原因菌であるクラミジア・トラコマチスは細菌としての生命力は非常に弱く、人の粘膜など増殖可能な場所を離れてしまうとすぐに死滅します。
そのため、これらの感染経路として考えられる例もあくまで感染可能性でしかなく、実際にこれらの条件下で感染したという報告はされていません。
ただし公衆トイレを介しての感染は、非常に稀ながら報告例があります。
心当たりがなくても感染が心配な場合
感染の心当たりがなかったとしても、わずかな身体の異変やパートナーの症状などによって感染の可能性が少しでも疑われるのであれば、クラミジアの検査キットを用いて簡単に確認することが可能です。
クラミジアは、感染初期の症状が軽微なものであっても放置すれば感染がより身体の奥まで進行し、男性であれば尿道炎や精巣上体炎、女性であれば子宮頸管炎や腹膜炎になる恐れもある感染症です。
卵管に癒着が起これば将来的に不妊症の原因になることもあり、早めに感染の有無を確認することは非常に重要です。
検査方法は非常に簡単で、通常男性は尿を採取、女性は子宮頸管の粘膜をこすって検体を採取し、すぐに結果が判明します。
病院で処方薬をもらい服用後にしっかり治っているのか確認したい人にも検査キットがおすすめです。
クラミジア検査キット | ||
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クラミジア検査キット3回分 | 1箱 3,150円 | |
検査キットを購入するときは、一緒に抗生物質を購入するのがおすすめです。
クラミジアは抗生物質で簡単に治る
クラミジアは、抗生物質を服用することで9割が完治するとされています。
ただし自然治癒する病気ではないため、感染が分かった時点で必ず適切な治療を行うことが必須です。
クラミジアの治療薬を入手するためには、病院を受診して医師からの処方を受ける方法と、海外通販を利用して購入する方法の二つがあります。
検査キットなどでクラミジアへの感染が確定しているのであれば、通院の手間をかけずにより安く治療薬を購入できる海外通販が非常に便利だと言えます。
また海外通販であれば、他人に知られることはありません。
症状の悪化や感染の拡がりを抑えるためにも、クラミジアへの感染が発覚したらできるだけ早く治療を開始するようにしましょう。
クラミジア治療薬 | ||
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ジスロマックジェネリック (ジスリン) |
1錠 253円~ | |
ジスロマックジェネリック (アジー) |
1錠 255円~ | |