2021年は、インフルエンザが例年以上の流行を起こす恐れがあると言われています。
それに伴い、日本感染症学会からはインフル円座ワクチンを積極的に接種するように呼びかけられています。
ここではインフルエンザワクチンを安心して接種するために、接種後の副作用(副反応)について解説していきます。
インフルエンザワクチンにはどんな副作用がある?
インフルエンザワクチンによる副作用について、まずはどんな症状が確認されているのかをご紹介していきます。
頻度が高い副作用
インフルエンザワクチンの接種後によくある副作用としては、局所的な副作用と全身性の副作用の2種類に分かれます。
それぞれ具体的にはどのような症状が確認されているのか、頻度と共にご紹介します。
○局所的な副作用(10~20%の人に見られる) | 接種した部位の痛み、腫れ、赤み |
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○全身性の副作用(5~10%の人に見られる) | 発熱、頭痛、寒気、倦怠感(だるさ)、下痢、腹痛 |
なお、いずれの副作用も通常は接種後2~3日で消失していきます。
まれに起こる副作用
まれに起こる副作用としては、アナフィラキシーショックがあります。
インフルエンザワクチンの成分に対するアレルギー反応によるものです。
接種後に次のような症状が現れた場合、アナフィラキシーショックに注意してください。
- 発疹
- じんましん
- 発赤(赤み)
- かゆみ
非常に重い副作用
インフルエンザワクチンを接種した方からは、非常に重い副作用が出たという報告もあります。
いずれもワクチンとの因果関係は明らかではありませんが、ここでご紹介しておきます。
- ギランバレー症候群
- 急性脳症
- 急性散在性脳脊髄炎
- けいれん
- 肝機能障害
- 喘息発作
- 紫斑など
副作用は接種後どれくらいで起こる?
インフルエンザワクチンの副作用は、通常であれば接種後24時間以内に症状が出ることがあります。
しかし人によっては、数日~数週間後に副作用が現れたという報告もあるようです。
特に子供の場合は自分で症状をうまく伝えられないこともあるので、保護者の方はお子さんの様子を見るようにしましょう。
しかし重篤なものの場合は、ワクチン接種後すぐに現れることがあります。
万が一の事態が起きた時すぐに対処できるよう、接種後30分以内は病院のそばで安静にしておくことが賢明です。
こんな症状が出たら病院へ!注意したい副作用
インフルエンザワクチンの副作用は、接種した部位の周りに起こることが多いです。
しかしワクチンとの因果関係は明らかでないものの、重篤な副作用が現れることもあります。
- 冷や汗が出る、ふらつく
- けいれん
- 動悸・息切れ、呼吸がしにくい
- 歩きにくい、手足がしびれる
- 嘔吐
- じんましん
- くちびるや目の周りが腫れる
- 視力低下、目の痛み
- 動作が鈍い、意識障害
- 物忘れ、ろれつが回らない
上記の症状は、重篤な副作用の前触れと言われています。
ワクチンの接種後にこれらの症状が現れた場合、直ちに医療機関を受診してください。
インフルエンザワクチンの副作用は子供と大人で違う?
インフルエンザワクチンの副作用は、基本的に子供と大人で違いはありません。
例えば「子供や高齢者だから副作用が出やすい、重くなる」ということは無いので、ご安心ください。
しかし子供や高齢者の場合、ワクチン接種後の疲労感から体調不良につながる恐れもあります。
特に子供は病院の雰囲気や保護者の方の様子を見て、緊張しやすいものです。
ワクチン接種の前日は体調管理をしっかりして、万全の状態で受けられるようにしましょう。
インフルエンザワクチンで副作用が起こる原因
インフルエンザワクチンを接種するとなぜ副作用が起こるのか、その原因を説明していきます。
まずワクチンとは、細菌やウイルスの病原性を弱めて無毒化したものです。
しかし人体には異物のため、体内に入ると免疫機能が働き、その細菌やウイルスを排除するための抗体を作り出します。
つまりワクチン接種の目的は、特定の細菌やウイルスに対する抗体を作ることです。
ですがワクチン接種後に抗体を作る際には、白血球が活発に働くことで発熱をしたり、腫れたりすることがあります。
白血球が働くことで起こる症状が、副作用の正体です。
そのためワクチン接種後の副作用は、ワクチンに対して人体が正しく反応している証拠になります。
インフルエンザワクチンで副作用が出やすい人
インフルエンザワクチンには、チメロサールという防腐剤や卵タンパクが使用されています。
そのためチメロサールや卵にアレルギーがある方は、インフルエンザワクチンによる副作用が出やすい傾向があります。
インフルエンザワクチンで副作用が出た場合の対処法
インフルエンザワクチンの副作用が出てしまった場合、症状に応じた適切な対処をすることが大切です。
症状ごとの対処方法をご紹介します。
○注射部位の腫れや痛み | 患部を冷やす、かかないようにする |
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○発熱 | 水分補給をし、安静にする |
○下痢や腹痛 | 水分をこまめにとる、消化の良い食事にする |
軽めの症状であれば、ワクチン接種後2~3日で回復することが通常です。
しかし場合によっては医療機関の受診が必要な症状が出ることもあるので、体調の異変を見落とさないように注意しましょう。
副作用を減らすための予防接種前の過ごし方
疲労が溜まっていたり、風邪気味など体調が良くないときに予防接種を受けるとワクチンの副作用が起こりやすくなってしまいます。
これは、インフルエンザワクチンに限った話ではありません。
そのためワクチン接種を受ける前は体調管理を万全にし、また十分な睡眠をとって臨むようにしてください。
副作用を強める恐れがある接種後の過ごし方
インフルエンザワクチンを接種した後は、過ごし方によって副作用が強まってしまうことがあります。
例えば次のような過ごし方は、副作用が強まることがあるのでワクチン接種後は避けるようにしてください。
- 激しい運動
- 長風呂
また他にも、大人ならではの注意点・子供ならではの注意点もあるため、個別に説明していきます。
大人の場合の注意点
大人の方の場合、インフルエンザワクチンの接種後は飲酒に注意が必要です。
“飲酒が禁止”ということではありませんが、お酒の飲みすぎはワクチンの副作用を強めてしまう恐れがあります。
ワクチン接種後2~3日は過度な飲酒をせず、ほどほどにしましょう。
子供の場合の注意点
子供の場合、副作用により体調が悪くなっても、それをうまく伝えられないことがあります。
保護者の方は些細な変化を見逃さないよう、ワクチン接種後はお子さんの様子を注意深く見守るようにしましょう。
また激しい運動は、ワクチンの副作用を強める原因になることがあります。
ワクチン接種後は鬼ごっこなどの遊びをさせない、スポーツの習い事は休ませるなどして、安静に過ごさせるようにしてください。
ワクチン以外のインフルエンザ予防方法
「副作用が怖いからインフルエンザのワクチンはうちたくない」と考える方もいるのではないでしょうか。
また最近では新型コロナウイルスの影響により、インフルエンザワクチンの供給量が少なくなっているようです。
ワクチンをうちたくない、またうちたくてもうてないという場合に備えて、ワクチン以外のインフルエンザ予防方法も考慮しておかなくてはなりません。
ここでは、ワクチン以外のインフルエンザ予防方法をご紹介します。
外出後の手洗い・うがい
インフルエンザのような感染症対策の基本になるのが、手洗い・うがいです。
手や指、あるいは口の中に付着したウイルスを物理的に除去することで感染予防につながります。
マスクの着用
新型コロナウイルスの影響により着用が当たり前になったマスクですが、インフルエンザの予防にも効果的です。
マスクを着けていると、自分の呼気によって喉が潤い、一定の湿度を保つことができます。
喉が潤っているとウイルスの侵入をブロックする防御機能がしっかりと働くため、マスクの着用はインフルエンザ予防におすすめです。
薬の予防投与
インフルエンザを予防する方法として、インフルエンザ治療薬の予防投与という方法があります。
名前の通り予防目的でインフルエンザ治療薬を服用する方法で、飲んでいる最中はウイルスの増殖が抑えられ、インフルエンザの発症率が低下します。
インフルエンザの予防投与に用いられている主な治療薬は、次の種類です。
名称 | タミフル | リレンザ | イナビル | ゾフルーザ |
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種類 | 経口薬 | 吸入薬 | 吸入薬 | 経口薬 |
処方価格 | 約6,000円 | 約4,500円 | 約6,500円 | 約15,000円 |
個人輸入 | 2,470円~ | 6.180円 | ー | ー |
購入はこちら | 購入はこちら | ー | ー |
また新型コロナウイルスの影響によりインフルエンザワクチンの供給量が少なくなっているため、予防投与を検討する方が増える可能性があります。
そのためインフルエンザ治療薬の在庫も不足することも考えられるため、病院だけでなく個人輸入代行サイトから薬を購入する方も増えるかもしれません。
当サイトでもインフルエンザ治療薬を販売しているので、売り切れる前に早めに購入しておくことをおすすめします。