ノコギリヤシ|生薬・成分リスト

ノコギリヤシ

ノコギリヤシとは、その特徴的なノコギリ状の葉の形から命名されたヤシ科の植物なのですが、日本ではまだあまり馴染みがない植物です。

しかし、近年とても注目を集めており、その効果効能は世の中の中年男性と言われる方々にはうってつけの症状改善効果が期待できます。

日本国内ではまだまだこのノコギリヤシの知名度の広がりを見せてはいませんが、フランスやイギリスでは実際にこのノコギリヤシを使用している医薬品もあるほどです。

ノコギリヤシとは

ノコギリヤシは、ヤシ科の植物のなかでもノコギリ状の40センチから1メートルほどにも広がるノコギリ状の独特な葉を持つことから名づけられました。

アメリカの南西部の固有種で、大西洋岸平野辺りからメキシコ沿岸低地に生息しております。
とても丈夫な植物で、そのノコギリ状の葉は鋭くぎざぎざしているため、触ると皮膚を切ってしまう場合があります。

成長は遅いですが、長寿であるという特徴があり、フロリダにはなんと樹齢500~700年と推定される個体も確認されています。

とても特徴的な見た目であることから、大体の方がテレビなどで見たことがあると思いますが、秋から冬にかけてオリーブほどの大きさになる赤黒い果実を実らせ、その果実からは男性の強壮、利尿、鎮静効果があるという民間薬として長年使用されていました。

ノコギリヤシの働き

ノコギリヤシは男性の前立腺肥大症に対しての予防と改善に働く効果があります。前立腺肥大症状の初期の症例として、尿に勢いがない、尿が近く我慢できないなどの症状がでるケースがありますが、50歳代では2人に1人、65歳以上となると男性の9割がこれに該当するといわれ、前立腺肥大は多くの男性が経験する悩みです。

本来であれば成長にかかせない成分であるジヒドロテストステロンが5a-リグクターゼという酵素により男性ホルモンのテストステロンが変化した物質で、ノコギリヤシの果実にこの5a-リグクターゼの働きを抑制する働きがあります。

そのため、男性の前立腺肥大症の予防・改善に有効であると言われています。他にも男性の特有な悩みとされる前頭部や頭頂部のAGA(脱毛症)にも効果的だとされています。

ノコギリヤシを含んだ食材

ノコギリヤシ自体が食材であるため、ノコギリヤシを含んでいる食品自体は存在しませんが、アメリカの先住民族であるインディアンでは鎮静効果や男性の強壮、利尿といった効果を期待することができるノコギリヤシの果実を乾燥させて作った漢方薬を使用していたというデータがあります。
この漢方薬は健康維持や精力回復効果が期待されていたようです。

今ではイギリスやイタリア、フランスなどのヨーロッパを中心とした研究により、数多くの国で前立腺肥大症の治療医薬品が製造し使用しています。

日本の厚生労働省はこのノコギリヤシエキスの摂取にあたっては、一日の目安の摂取量などは正式には設けておりません。多くの男性が悩みとする問題の解消が期待できるノコギリヤシエキスを使用したサプリメントは数多くあります。

前立腺肥大症の予防・改善に関しての摂取量の目安として1日大体200~300mgほどが効果的です。

ノコギリヤシの副作用

ノコギリヤシとその果実は自然の天然成分となり、基本的に過剰な摂取をしてもそれにより引きこされれる副作用は心配する必要はないといわれています。

しかし、過剰の摂取は吐き気やめまい、そして下痢などの症状が引き起こる可能性があるので、過剰な摂取はおすすめしません。

基本的にはアレル ギーなどと一緒に併用することで摂取した他の栄養素などの影響がなければ特別に心配しないでも大丈夫です。

注意する点としては、ノコギリヤシは男性ホルモンへ作用をするので、胎児や乳児のホルモンバランスに何かしらの影響を来す可能性が考えられるため、妊娠中もしくは授乳中の場合は控えると良いでしょう。

ノコギリタシの果実に多く含んでいる亜鉛を併用し摂取することで、前立腺肥大症の予防・改善と共に抜け毛予防などにも相乗効果となるので、ぜひ前立腺肥大症でお悩みの方や、それを予防したいとお考えの方はサプリメントなどでのご利用をお勧めします。

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