ピルの相性|1相性と3相性の違いやピルの一覧

ピルには、ホルモンの配合量の違いを示す「相性」という分類の仕方があります。

これは「そうせい」と読み、ピルを選ぶ上で大切な判断基準となります。

効果や副作用の現れやすさにも関わっており、それぞれにメリットとデメリットがあるため、違いをきちんと理解しておくことが大切です。

本記事では、ピルの相性について詳しく解説します。ピル選びの参考にしてみてください。

 

ピルの相性とは~1相性と3相性~

ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンが配合されています。

その配合割合を表しているのが「相性」です。

1シートの全ての錠剤において、ホルモンの配合量が一定のものが「1相性」

1シートの中でホルモンの配合量が3段階に変化するのが「3相性」です。
自然なホルモンの変化に近いのが3相性とされています。

1相性のピルはルナベル、ヤーズなど。3相性のピルではトリキュラー、シンフェーズなどが有名です。

2相性のピルは取り扱いなし

1シートの中でホルモンの配合量が2段階に変化する「2相性」のピルも存在します。
排卵後に黄体ホルモンの配合量が増えるように設定されています。

2相性の代表的なピルはエリオットという種類で、海外では使用されていますが日本国内では取り扱われていません。(2023年現在)

1相性と3相性のピルはどっちがいい?

相性によって、避妊や生理痛改善といった主な効果に違いはありません。

しかし、1相性の方がニキビや肌荒れの改善効果が高く、3相性では自然なホルモンバランスに近いため副作用が起こりにくいと言われています。

一方、本来のホルモンバランスをピルによって一定のホルモン量にコントロールする1相性のピルは副作用が起こりやすく、3相性は飲み間違えないように注意しなければならないというデメリットもあります。

それぞれにメリットとデメリットがありますので、ご自分の使用目的やライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。

1相性ピルがおすすめな人

1シートあたりのホルモン量が一定である1相性のピルは、ニキビや肌荒れの改善効果以外にも、生理日のコントロールがしやすいというメリットがあります。

休薬期間に生理が来るため、ピルの服用期間を伸ばしたり短くすることで生理日のコントロールが可能です。

肌荒れ改善をしたい方、生理によって旅行やイベント時の体調を左右されたくない方には1相性のピルがおすすめです。

ただし、ピルを飲み始めた時期はホルモンバランスの変化が大きく、不正出血などの副作用が起こりやすいと言われています。

初めて服用する際はイベントなどと被らないように、余裕を持って飲み始めるようにしましょう。

マーベロン
マーベロン
ヤーズ
ヤーズ
価格 21錠:2,300円/1シート
28錠:1,440円/1シート
28錠:2,700円/1シート
製造会社 MSD社 バイエル社
成分 デソゲストレル
エチニルエストラジオール
ドロスピレノン
エチニルエストラジオール

3相性ピルがおすすめな人

ホルモン配合量が3段階に分かれ、自然なホルモンバランスに近い3相性のピルでは不正出血などの副作用が比較的起こりにくいと言われています。

しかし、正しい順番で飲まなければ避妊効果が薄れ、不正出血が起こる可能性も高くなるので飲み間違いには注意が必要です。

また、3相性のピルでも生理日のコントロールは可能ですが、1相性と比べると少し複雑なため間違えないようにしましょう。

初めてピルを服用する方や副作用を抑えたい方には3相性のピルがおすすめです。

トリキュラー
トリキュラー
価格 21錠:1,800円/1シート
28錠:1,200円/1シート
製造会社 バイエル社
成分 レボノルゲストレル
エチニルエストラジオール

相性別で見るピルの一覧

では実際に、1相性~3相性のピルにはどのような種類が該当するのか、代表的なピルを相性別にご紹介します。

また、3相性のピルは種類によって配合量が少しずつ違うため、ご自分の体質に一番合うものを探してみてください。

相性 製剤名
1相性 マーベロン
ファボワール
ルナベル
ヤーズ
2相性 オイレズ
エリオット
3相性 トリキュラー
アンジュ
シンフェーズ
ラベルフィーユ

ピルは相性により異なる

ホルモンの配合量によって分類される「相性」では、副作用の起こりやすさや生理日のコントロールのしやすさなどに違いが現れます。

ピルを服用する上で何を重視したいのか、どのような目的で使いたいのかをご自分できちんと理解しておくことが大切です。

また、他のピルに切り替える場合には一覧表を参考に、まずは同じ相性の中から他のピルを試してみるのがおすすめです。効果の違いに影響を与える「世代」もふまえて、一番合うピルを見つけましょう。

ピルの種類・選び方

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