ベフロックス

べフロックスの特徴

べフロックスは、レボフロキサシンを配合したクラビットのジェネリック医薬品です。

殺菌作用がある抗生物質となり、性感染症から呼吸器・皮膚・耳鼻科など多くの領域における感染症に使用されています。

べフロックスは1錠500mgなので、1回あたりの服用量は1錠ですみます。

20錠単位の取り扱いのため
・クラミジア治療：2～4回分
・膀胱炎の治療：4回分
と使用でき、再発しやすい方にとくにおすすめです。

べフロックスのメーカー

べフロックスは、タイの製薬会社であるCommunity Pharmacy Public Companyが製造しています。

高品質な医薬品の提供を基本方針とし、現在では同社が製造する100種類以上の医薬品が市場に流通しています。

べフロックスの効果

べフロックスは、レボフロキサシンを含む医薬品です。

ニューキノロン系という種類の抗生物質となり、細菌に対する殺菌作用があります。

細菌は、DNAジャイレースと呼ばれる酵素を用いて自身のDNAの複製を行い、増殖をしていきます。

レボフロキサシンはDNAジャイレースに作用することで細胞の増殖を阻害し、殺菌作用を発揮。

DNAジャイレースは人間の細胞にはないため、レボフロキサシンによる毒性は体に感染した細菌にのみ効果があります。

多くの細菌に効果的なべフロックスですが、主な使用ケースである3つの症状に対する効果を詳しく紹介していきます。

クラミジアや淋病

クラミジアや淋病は、とくに感染者数が多い性感染症です。

放置しても自然治癒することはなく、悪化した場合には不妊につながる恐れもあります。

治療には抗生物質が用いられ、レボフロキサシンは候補となる治療薬の1つです。

国内では臨床試験が実施され、クラミジアや淋病の代表的な症状である子宮頸管炎に対する有効性が調査されました。

クラミジア治療にレボフロキサシンを用いる場合、抗生物質の中では副作用の下痢が少ないこともメリットです。

ただし近年ではレボフロキサシンが効かない淋菌も登場しているため、淋病の治療に使用する場合は注意してください。

膀胱炎

膀胱炎は、膀胱に細菌が感染することにより炎症が起こる病気です。
治療の基本となるのはニューキノロン系の抗生物質であり、レボフロキサシンは膀胱炎の治療によく利用されます。

また、膀胱炎の悪化により発症することがある腎盂腎炎に対しても、レボフロキサシンは有効です。

臨床試験においては15人中11人、腎盂腎炎に対する有効性は73.3％でした。


しかし、レボフロキサシンは以前より膀胱炎の治療に用いられてきたため、主な原因菌である大腸菌には耐性化が進んできています。

服用しても症状が治癒しない場合、セフェム系の抗生物質の使用が一般的です。

お薬なびではセフェム系の抗生物質もご用意しています。

※表は横にスクロールできます。

にきび

にきびの治療には外用薬(塗り薬)が一般的ですが、重症化している場合には内服薬の併用が行われます。

症状の進行度合いにより白→黒→赤→黄と変化していくにきびですが、 抗生物質が有効なのは赤にきびや黄にきびです。

レボフロキサシンは、にきび治療に使用される抗生物質の一種であり、原因菌であるアクネ菌に対する殺菌作用があります。

ただし初期段階である白にきびや黒にきびの場合、細菌の繁殖は起きていないため、レボフロキサシンを使用しても効果がないことに注意してください。

その他の抗生物質

べフロックスは、優れた効果がある抗生物質です。

しかし、近年では有効成分に対する抵抗力を持った耐性菌が登場し、服用しても効き目が得られにくい場合もあります。

べフロックスを服用しても症状が改善されない場合、他の抗生物質を試してみることがおすすめです。

細菌感染症治療に有効な医薬品がこちら。

※表は横にスクロールできます。

べフロックスの関連ページ

抗生物質一覧
・抗生物質
ニキビ治療薬一覧
・ニキビ治療
歯周病・歯肉炎治療薬一覧
・歯周病・歯肉炎

参考サイト

服用方法・副作用・併用禁忌・注意のご説明には、販売国の商品説明書の他に、次のサイトを参考にしています。
・医療用医薬品 : レボフロキサシン

べフロックスの服用方法は、治療したい症状により異なります。

■性感染症(クラミジアや淋病など)
1回1錠(500mg)を、1日1回の服用。
なお症状や疾患に応じて、減量することもあります。
7日間服用することが一般的です。

■膀胱炎
1回1錠(500mg)を、1日1回の服用。
3日間服用することが一般的です。

■腸チフス、パラチフス
1回1錠(500mg)を1日1回、14日間の服用。
14日間服用することが一般的です。

服用に注意が必要な方

以下に当てはまる方は、べフロックスの服用に注意が必要です。
・痙攣性疾患(てんかんなど)を発症している、あるいは既往歴のある方
・ニューキノロン系抗生物質に過敏症の既往歴がある方
・重い心疾患(不整脈や虚血性心疾患など)を発症している方
・重症筋無力症の方
・大動脈瘤、大動脈解離を合併している、あるいは既往歴やリスク因子、家族歴がある方
・腎機能障害がある方
・妊娠中、授乳中の方
・小児
・高齢者

服用時の注意事項

べフロックスを服用するときは、以下の点に注意してください。

・耐性菌の発生を防ぐため、必ず1日量を1回で服用し、また自己判断で中止せず治療上必要な期間は服用を続けるようにしてください。

・意識障害などの副作用が報告されているため、自動車の運転など危険を伴う機械の操作をする際は十分に注意してください。

・大動脈瘤や大動脈解離が起こることがあるため、腹部や胸部、背中に痛みを感じた際はすぐに医療機関を受診してください。

食品との飲み合わせ

べフロックスは、以下の食品との飲み合わせに注意が必要です。

■鉄分補給を目的としたサプリメント、健康食品
同時に服用するとべフロックスの吸収が阻害され、効果が弱まることがあります。

併用する場合は、それぞれの服用間隔を2時間以上空けてください。

■牛乳
同時に服用するとべフロックスの吸収が低下し、効果が弱まる可能性があります。

必ず水やぬるま湯で服用し、また牛乳を飲むときは2時間以上間隔を空けてください。

べフロックスの主な副作用は、以下の症状です。

・悪心(吐き気)
・嘔吐
・下痢
・頭痛

有効成分のレボフロキサシンに関して、副作用の発生頻度を明らかにするための試験は実施されていません。

しかし呼吸器系の感染症の患者さんを対象とした臨床試験においては、疾患に対する有効性の他に副作用の発生頻度に関する結果も残っています。

同試験において特に多く報告された症状は悪心(吐き気)であり、発生頻度は7.9％でした。

服用中に何らかの異変を感じた際は、すぐに医療機関を受診してください。

重大な副作用

べフロックスによる重大な副作用として、以下のような症状が報告されています。

・ショック、アナフィラキシー
・皮膚や粘膜に関する重い疾患(中毒性表皮壊死融解症など)
・痙攣
・QT延長、心室頻拍
・急性腎障害、間質性腎炎
・重篤な肝障害(劇症肝炎、黄疸など)
・血液成分の異常(汎血球減少症、無顆粒球症など)
・間質性肺炎、好酸球性肺炎
・血便を伴う重篤な大腸炎
・横紋筋融解症
・低血糖
・アキレス腱炎、腱断裂
・精神症状(錯乱、せん妄、抑うつなど)
・過敏性血管炎
・重症筋無力症の悪化
・大動脈瘤、大動脈解離
・末しょう神経障害

いずれも頻度は明らかにされていませんが、めったに起こる症状ではありません。

ただし服用中に万が一上記の症状が見られた場合は服用を中止し、すぐに医療機関を受診してください。

併用禁忌

べフロックスの併用禁忌薬は、現在報告されていません。

併用注意

べフロックスを服用する際は、以下の医薬品との併用に注意してください。

・フェニル酢酸系またはプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛薬
併用により、痙攣が起こる恐れがあります。

・アルミニウムまたはマグネシウム含有の制酸剤や鉄剤
併用により、べフロックスの効果が弱まる恐れがあります。

・クマリン系抗凝固薬
クマリン系抗凝固薬の作用が強まり、効果が強まることが報告されています。

・QT延長を起こすことが知られている薬剤
併用によりQT延長を起こす恐れがあります。

・副腎皮質ホルモン剤
併用により腱障害のリスクが増大することが報告されています。

・直射日光が当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。

・小さな子の手が届かない場所に保管してください。

・誤飲の原因になったり、品質が変わる恐れがあるため容器は入れ替えないでください。

・1包を分割した残りを服用する場合は、なるべく空気に触れないように保管し、2日以内に服用してください。

・表示されている期限を過ぎたものは服用、使用しないでください。

Community Pharmacy Public Company

タイ