毛じらみ症について

毛じらみ症の症状や原因、剃毛対策や真菌による炎症や湿疹、痒みを抑えるニゾラルシャンプーを説明しています。


毛じらみ症

毛じらみ症とは?

毛じらみ症とは? 毛じらみ症とは、人の毛に寄生してしまう小さな昆虫によって感染する性感染症(STD)の一種となっています。
陰毛の根本などにくっついていることが多く、一見しただけではフケのようにも見えます。
多くは性行為によって陰毛が直接触れ合う事で接触感染を起こしますが、性行為以外にも感染することがあり、母子間での感染や感染者が使用してタオルや公衆浴場などで入浴した場合でも間接的に感染する事があります。
また陰毛以外にも肛門の周囲に生えている毛や胸毛、わき毛、足の毛などにも小さな昆虫が寄生してしまうことがあります。
他にもオーラルセックスによって、咽頭(ノド)などには感染することはありませんが、口回りに生えている髭に感染してしまうことがありあます。

毛じらみ症の症状

毛じらみ症の症状 毛じらみ症の症状は男女で異なることなく、同一の症状を伴い、症状の発生部位は体毛の周辺となっています。
強い痒みや湿疹などの症状が現われます。
異常な痒みなので、その強さは人前で陰部をかきむしってしまうほどと言われます。
またケジラミによって血を吸われた部位から出血が見られる場合があり、下着に血痕が付着していると勘違いし、血尿を疑って病院にいく方もいます。
また症状を自覚するまでには1~2ヶ月ほどかかり、痒みに対しては無自覚なこともあります。
痒みを感じたら、感染者本人でも確認する方法があり、陰毛を根本から抜くことで、根元に産み付けられている卵を採取することができます。
卵を潰してみると生物的な破裂音が聞こえるので、卵と確認することが可能です。
パートナーのどちらか一方が感染している時は、もう一方も感染している可能性があるので2人で一緒に医療機関にいき、受診、治療を受ける事が必要となります。

毛じらみ症の原因

毛じらみ症の原因 毛じらみ症の原因となっているのは、吸血昆虫であるケジラミ(毛虱)が原因となっています。
性器周辺を好み、住み着きやすく、1日に何度も血を吸うことで成長し、脱皮を繰り返し成虫へと成長していきます。
成虫の体長は0.8~1.2㎜ほどの大きさで、肉眼で確認することは可能であり、陰毛の毛根に手の鈎爪を使って身体を固定しながら、皮膚の血液を吸います。
ケジラミの成虫の色は白色で褐色をおびていますが、血液を吸う事で赤茶色になるので発見しやすくもなります。
体全体が針のような毛で覆われているので、それが皮膚に接触するので激しい痒みを伴うようになります。
また卵を産み付けることもあり、オスとメスの交尾によって産卵をし、孵化してからは14日間ほどで成虫となります。
ケジラミの生存する期間は20~30日前後となり、その間に卵を多くて約40個も産み付けてしまいます。
産み付けた卵は陰毛に付着しており、「フケ」のようにも見えます。
繁殖力も強いので早期治療が大切となります。

薬の種類

薬の種類 毛じらみ症の治療として最も確実で、費用のかからない方法は剃毛であり、陰毛を全て剃ってしまうことです。
ケジラミの成虫が生息できない環境を作り出すことが出来るので、陰毛に卵を産み付けられないようにすることができます。
剃毛は古くからある伝統的な治療法であり、病草氏(平安時代の絵巻物)の中でも川柳「毛虱で 尼と僧正 二人出来」として詠われています。
毛じらみ症の薬物治療では、駆除できるシャンプーやパウダーを使って治療を行っていきます。
どちらのタイプも有効成分がフェノトリンとなっており、商品名がスミスリンという製品になります。
殺虫剤にも使われている成分であり、昆虫などの神経系に作用し、原因となっているケジラミを排除することができるようになります。
または、真菌による炎症や湿疹、痒みやフケを抑えるニゾラルシャンプー(一般名:ケトコナゾール)もお勧めです。
シャンプータイプであれば陰毛をシャンプーするように泡立て5分間放置します。
後は洗い流すだけでよく、3日に1回を3~4回繰り返す事でケジラミを駆除することができます。
パウダーはふりかけるだけでよく、1~2時間ほど放置し、シャンプーと同様の回数を繰り返すことでケジラミを駆除できます。

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