クレストール

クレストールは、イギリスの製薬会社アストラゼネカが製造販売する脂質異常症の治療薬です。

有効成分であるロスバスタチンが、コレステロールの合成を抑制して血液中のコレステロールを低下させます。

日本の病院でも処方されており、高コレステロール血症や家族性高コレステロール血症の治療に用いられます。

コレステロール値を下げることで、脂質異常症が改善され動脈硬化の予防にも役立ちます。

クレストールはこんな方におすすめ

クレストールは、以下のような方におすすめです。


クレストールは、コレステロールや中性脂肪などの脂質代謝に異常をきたした高コレステロール血症や、家族性高コレステロール血症の改善に効果的です。

LDL(悪玉)コレステロール値と中性脂肪値を下げる効果があるため、動脈硬化の予防と治療にも役立ちます。

クレストールの効果

クレストールは、肝臓でのコレステロール合成に必要な酵素の働きをブロックするHMG-CoA還元酵素阻害薬です。

HMG-CoA還元酵素の働きを妨げてコレステロールの合成が抑えられることで、血液中のコレステロールが減少します。

この働きにより、高コレステロール血症や家族性高コレステロール血症などの脂質異常症が改善します。

また、血液中の脂質をコントロールし脂質異常症による動脈硬化の進行を抑えるため、動脈硬化性疾患のリスク軽減にも役立ちます。

クレストールは痩せる？

クレストールを飲んでも体重が減少することはありません。

コレステロール値を下げるだけでなく、血液中の脂質を減らす効果もあることから痩せられるのではと思われがちです。

しかし、体脂肪を減らす効果はないため、ダイエット薬のように痩せる効果はありません。

食事療法や運動療法の併用により体重が減少する場合もありますが、クレストールのみで痩せることは難しいでしょう。

あくまでも脂質異常症を改善する医薬品であるため、ダイエット目的での使用は控えてください。

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クレストールは血液がサラサラになる？

クレストールは、血液をサラサラにする医薬品ではありません。

「血液が固まりにくい」「血液の粘稠度が低い」状態を、一般的には血液がサラサラになると言います。

クレストールには、抗凝固薬のような血液を固まりにくくする作用はなく、コレステロールを減少させて血液の粘稠度を下げる役割をします。

コレステロール値が上昇すると血液の粘稠度が増しますが、クレストールによってコレステロール値が低下するため、血液のドロドロ具合が解消されるのです。

クレストールの臨床試験データ

一般的な高コレステロール血症であれば、6週間の服用でLDLコレステロールを約50％まで低下させることが可能です。
クレストール10mgと20mgを1日1回6週間服用した試験では、血清脂質値は以下のように変化しています。

	10mg	20mg
LDL-コレステロールの減少率	−49.60	−58.32
HDL-コレステロールのの増加量	14.04	11.25
総コレステロールの減少率	−34.60	−39.58
中性脂肪の減少率	−19.59	−17.01

LDLコレステロール、総コレステロール、中性脂肪の減少だけでなく、HDL(善玉)コレステロールの増加が認められています。

これらの結果から、高コレステロール血症に対して優れた効果を示すことがわかります。

参照：医療用医薬品 : クレストール

クレストールのジェネリック医薬品

クレストールのジェネリック医薬品として、マクレオーズ社の「ロスマック」、TEVA社の「ロスバスタチン」が登場しています。

いずれもロスバスタチンを主成分としており、コレステロールの生成をブロックする働きで脂質異常症を改善します。

クレストール同じ有効成分であるため、低価格でありながら同等の効果が得られます。

クレストールの成分量

日本国内においては、現状未承認のため処方されていません。

個人輸入を行っている当サイトでは10mg/20mgの購入が可能です。

クレストールの服用方法は、以下のとおりです。

通常は2.5mgから服用開始しますが、早急にコレステロール値を低下させる必要がある場合は5mgからの服用が可能です。

また、4週間経過後の検査で効果が不十分だった場合は、徐々に増量することもできます。

家族性高コレステロール血症や10mgでも改善がみられない場合に限り、1日最大20mgまで増量可能です。

主な副作用

主な副作用は、以下のとおりです。
・CK上昇
・肝機能異常
・筋肉痛
・発疹
・蕁麻疹
・腹痛
・便秘
・嘔気
・下痢
・関節痛
・頭痛
・浮動性めまい　など

副作用は比較的少ないとされていますが、これらの症状が現れることがあります。
服用後異常がみられた場合は、服用を中止し医師へ相談してください。

重大な副作用

重大な副作用として、以下が報告されています。
・紋筋融解症
・ミオパチー
・免疫介在性壊死性ミオパチー
・重症筋無力症
・肝炎
・肝機能障害
・黄疸
・血小板減少
・間質性肺炎
・末梢神経障害　など

発現頻度は非常にまれですが、筋肉痛やCK上昇などが初期症状である場合があるため、服用後は十分に経過を観察してください。
異常がみられた場合には、直ちに服用を中止し医療機関を受診してください。

併用禁忌

免疫抑制薬であるシクロスポリン(サンディミュン、ネオーラルなど)との併用が禁忌とされています。
クレストールの吸収と代謝が妨げられ、血中濃度の上昇がみられたと報告されています。
作用や副作用が増強する恐れがあるため、シクロスポリンとの併用は避けてください。

併用注意

クレストールは、以下の医薬品との併用に注意が必要です。
・フィブラート系薬剤
・ニコチン酸
・アゾール系抗真菌薬
・マクロライド系抗生物質
・チカグレロル
・クマリン系抗凝固剤
・制酸剤
・ロピナビル・リトナビル
・ダクラタスビル
・アスナプレビル
・ダロルタミド
・バダデュスタット
・フェブキソスタット
・カプマチニブ塩酸塩水和物　など

併用により、お互いの作用を増強したり逆に減弱したりする恐れがあります。
上記の医薬品と併用する場合は、必ず医師へ相談してください。

参考サイト
服用方法・副作用・併用禁忌・注意のご説明には、販売国の商品説明書の他に、次のサイトを参考にしています。

・医療用医薬品 : クレストール

・直射日光が当たらない湿気の少ない涼しい場所に保管してください。

・小さな子の手が届かない場所に保管してください。

・誤飲の原因になったり、品質が変わる恐れがあるため容器は入れ替えないでください。

・表示されている期限を過ぎたものは服用、使用しないでください。

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