超低用量ピルは経口避妊薬やOCとも呼ばれており、女性
ホルモンの成分が含まれた
避妊薬・月経困難症や子宮内膜症の治療薬です。
超低用量ピルは従来の低用量ピルよりも卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が抑えられ、さらに身体に負担が少なくなった最新のピルで、
「第4世代のピル」と呼ばれています。
日本で販売が開始されたのも2010年代とごく最近です。
日本国内では、第4世代のピルは、
月経困難症や
子宮内膜症の治療薬として処方されています。
少量の女性ホルモンが配合されている超低用量ピルは、女性ホルモンの体内分泌をなだらかにする作用があり、排卵をおさえるため卵巣や子宮を休ませます。
そして、生理が軽くなり月経困難症の痛みが緩和されます。
また女性ホルモンであるエストロゲンの配合を減らしており、副作用もかなり抑えられています。
現在国内で処方されているピルの種類は
低用量ピル・超低用量ピル・
アフターピルと大まかに3種類があります。
第3世代を代表する商品は、
マーベロンや
トリキュラーがありますが、第4世代は主に
ヤーズが代表されます。
超低用量ピルヤーズの成分
超低用量ピルヤーズの成分は、黄体ホルモンの
ドロスピレノンと卵胞ホルモンの
エチニルエストラジオールです。
月経困難症の改善作用はおもに黄体ホルモン薬に由来するのですが、卵胞ホルモン薬を配合することにより、卵胞からの持続的な卵胞ホルモン分泌が抑えられ、破綻出血の発現がおさえられるものと考えられています。
超低用量ピルは卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールの量を抑えているため、副作用が少ないと言われています。
また、ドロスピレノンは新しい黄体ホルモンであり、抗アンドロゲン作用を持ち合わせているため、男性ホルモン作用が出にくく、海外では
ニキビ治療薬としても人気です。
超低用量ピルの特徴
・副作用を軽減
卵胞ホルモンを減らした超低用量ピルで、卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールの含有量は国内最低の0.02mgです。
超低用量化により、休薬期間の短縮が図られたため、ホルモン消退時の頭痛や腹痛などの諸症状の軽減に繋がりました。
また、第4世代のピルには弱い利尿作用があるのも特徴で、これによりむくみなどの症状も出にくくなりました。
・休薬期間が4日間のため飲み忘れが起こりにくい
従来の低用量ピルは休薬期間が7日間だったため、タイミングがずれてしまったり飲み忘れが起こりやすかったりしましたが、休薬期間が短くなったため、調整がしやすくなりました。
第4世代のピルは月経困難症や子宮内膜症に対する第一選択薬として処方されています。
配合されているホルモンは、女性ホルモンの体内分泌をなだからにする作用があり、排卵を抑えて卵巣や子宮を休ませます。
排卵を抑えることで、子宮内膜を薄くする効果があり、その結果痛みの元となる物質(プロスタグランジン)の産生が抑えらるため、生理痛の軽減や経血量の減少、生理周期を安定させ月経困難症を改善します。
子宮内膜症いおいては、病巣の活動が低下し、病巣の拡大や悪化を防ぐ効果も期待できます。
月経困難症とは、生理時またはその直前からの下腹部痛や腰痛などの
生理痛やイライラ感、脱力感、憂うつな気分になるなどのさまざまな症状があり、日常生活への支障が起こり何かしらの治療が必要なことを指します。
日本国内での処方は、月経困難症や子宮内膜症の治療薬としてですが、海外では超低用量でも避妊効果が認められています。
また、ピルには男性ホルモンの働きを抑え、ニキビや多毛症を減らす美容効果があり、
更年期障害や骨粗鬆症の予防にもなります。
・月経前症候群を和らげる
PMSの症状としては、生理前の黄体期にはいると脳の視床下部から分泌される黄体ホルモンが身体や精神に何らかの影響を及ぼすことがあります。
多くは、頭痛やお腹が張るなどの身体症状と特に理由もないイライラ感や倦怠感などの精神症状で、生理を経験する女性陣の半数近くを悩ませています。
しかし、超低用量ピルには排卵を抑える効果があるため、プロゲステロンの分泌が抑えられます。
こうしてプロゲステロンの分泌量を調整することで、生理前の不快感を和らげてくれるのです。
・過多出血を抑える・貧血改善
生理時の出血量が多かったり、生理自体が長引いたりする症状を過多出血と言いますが、ピルの作用により子宮内膜の厚みが減ることで、生理時の経血量が減少します。
過多出血は、生理時に貧血や立ちくらみを起こす原因ともなります。
・子宮内膜症の予防や治療
子宮内膜症は、本来は子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜組織が、子宮の外の場所で増えてしまい、剥がれ落ちるというのを繰り返す病気で、剥がれ落ちた組織は通常月経血として体の外へ出ていきます。
しかし子宮内膜症では、お腹の中に留まってしまい炎症や痛みなどの原因となり、
鎮痛剤が必要なくらい辛い生理痛や不妊につながることもあります。
ホルモンバランスの乱れが原因とされる病気なため、ピルの服用で改善が見られます。
・子宮に関する病気の低減
長期服用した場合、卵巣がん、子宮体がん、直腸がん、リウマチなどの発症予防に繋がります。
・ニキビや肌荒れ多毛症の改善
ピルを服用し、ホルモンバランスを整えることで、ニキビや多毛症などの
美容効果があります。
特に大人ニキビの原因となる男性ホルモンの生産と働きを抑えることでニキビの効果が期待できます。
・妊活効果
ピルを服用することによって排卵を抑えますが、服用中止後は良い排卵が起こることが分かっています。
それは女性ホルモンが安定することによって生殖器の成熟が図られるのではないかと言われています。
ピルはもともと不妊治療の専門家であったアメリカの医師が開発し、
不妊症の女性50人に臨床試験に協力してもらったところ、服用を中止した後7人が妊娠したとのデータもあります。
超低用量ピルは生理がはじまった思春期から使用することができ、健康でタバコを吸わない人であれば40代でも服用することができます。
ホルモン量を低く抑えた超低用量ピルは、副作用の症状も発症率はかなり低く、吐き気、軽い頭痛やむくみなどがほとんどです。
また、ピル服用後に体重が増加したように感じる方もいらっしゃいますが、その原因はこのむくみと食欲が増加したことによります。
極めて稀ではありますが、ピルを服用ことで
血栓症やがんなどの重篤な副作用があることも指摘されています。
血栓症は肥満の方や喫煙癖のある方がかかりやすいとされています。
がんは主に遺伝であったり、もともと子宮に何らかの病気の土台となるものがある方が注意を必要とします。
軽度の副作用
・吐き気
・頭痛
・むくみ
・不正出血(飲み忘れや飲み違いなどで生じる可能性がある)
特に吐き気に関しては、かかる確率が低いとは言え、一時的な症状としてよく見られます。
しかし、多くの場合、こうした症状が現れるのは服用後の最初の1ヶ月のみで、3~4ヶ月目には治まっていることが多いと言われています。
これらの副作用の原因は
一時的なホルモンバランスの乱れとされており、服用した方全員に現れるわけではありません。
生活に支障をきたしてしまう場合は、
ピルの種類を変える、飲む時間帯を変える、吐き気止めや頭痛薬を服用するなどしてみてください。
ただし、服用後4~5ヶ月目に入ってもそのような副作用が続いているのであれば、医療機関に相談するようにしましょう。
重篤な副作用
ピルの重い副作用として
血栓症があげられます。
これは血管に血の塊ができ、血液の通り道をふさいでしまう病気で、患部にむくみや激しい痛みが認められます。
放置すると心臓や肺にまで血栓ができることもあります。
40歳以上の方、ヘビースモーカーの方、また肥満の方がピルを服用している場合、血栓症を発症するリスクが高まります。
高血圧や
糖尿病などを患っている方も慎重投与か服用中止になる可能性があります。
血栓症が心配な方は血液をサラサラに改善してくれる
クリルオイルなどのサプリメントと併用するのがお薦めです。
もう1つ重い症状として乳がんや子宮頸がんを発症させるリスクもあります。
乳がんはご家族で乳がんにかかった方がいた場合、長期間の使用は医師から止められることがあります。
ただ、必ず発症するものと断定するのは難しく、ホルモンの量を調節すればリスクを軽減できるとも言われています。
ピルを服用してはいけない方
該当する方はピルの服用を認められない、もしくは医師の判断によって慎重投与となる可能性があります。
- 妊娠している方
- ご家族に乳がんもしくは子宮頸がんの疑いがある方
- 心臓や腎臓の病気をお持ちの方
- 喫煙者の方(35歳以上で1日に15本以上の場合は服用不可)
- 肝機能障害をお持ちの方
- かなりの肥満体系の方
- 40歳以上の方
- 高血圧の方
上記に該当する方は血栓症やガンにかかるリスクを高めます。
このほかにも
感染症に有効なペニシリン系の抗生剤や
抗不安薬、
抗てんかん薬などを服用している方は、ピルと併用するとその効果が増強したり、逆に弱まったりする可能性があります。
もちろん併用しても問題ない薬もありますので、ピルと併用する場合は身体への影響をしっかりと確認しておきましょう。
病院で医師から処方を受ける超低用量ピルのほとんどが、海外の製薬会社メーカーの医薬品です。
厚生労働省から承認を受けた、日本国内で流通しているピルのほとんどが、海外の医薬品だからです。医師から処方を受ける代表的なヤーズは、ドイツの製薬会社
バイエル社の商品です。
ピルの服用をお考えの方の多くは、長期的な継続服用を考えている方が多いと思います。
病院での処方では、ピル自体の値段も1ヶ月分1シートが3000円前後かかり、その他にプラスして初診料や血液検査、再診料、指導料など病院やクリニックによって様々な費用がかかります。
お薬なびでは、国内で販売されている商品に加え、もっとお得なジェネリック商品も取り揃えております。
長期的な服用を考え、コストを出来るだけ抑えたい方やクリルオイルとセットで購入したい方にも通販での購入方法をおすすめしています。